男女混合超野球連盟ぱわふるプロ野球RTA   作:飴玉鉛

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疲れ果ててるので初投稿です……!


無双モードしゅーりょー!

 

 

 

 

 満開に咲き誇る桜が綺麗なRTA再開しよっとね!?(雑な方言)

 

 卒業式です。やっとチュートリアルである中学時代が終了しました。

 これにて無双モードはおしまい。格下相手に慢心しっぱなしの無双体験は終わりです。俺TUEEEが許されるのは中学生までだよねー(笑)と草を生やさぬお上品モードの開幕ですのことよ(迫真お嬢様部) ぱわぷろガチ勢のプレイヤースキルに猛追してくるライバル達を思い出すと草枯れますのよ(震え)

 それはそれとして、桜の木の下で佇むパワプロくんの無駄なイケメンムーブよ。卒業証書を脇に抱え、両手をズボンのポッケに突っ込んでイケメン立ちをしつつ、声を掛けてきそうな下級生や同級生を牽制します。

 これはノスタルジックな空気に浸ってるとかではなく、単なる好感度チェックというか……サブキャラとかがパワプロくんとどういう関係に落ち着いてるかを確認するためのムーブです。ここでサブキャラ達の好感度が高いままだと同じ高校に来て野球部に入って来ちゃうんですが、そうなると今後どうなるかの計算が難しくなるんで来てほしくないんですよね。話しかけて来るか来ないかで、好感度調整が上手くいっているかを判断できるんです。

 

 ちなみにご存知でない方も多いと思うので補足しておきますと、この時代の受験シーズンはたしか……卒業式が三月だから、だいたい半年前ぐらいだったはずです。なのでサブや進路情報未確定であるメインキャラ達の進学先が、中学卒業と共に確定するのはおかしいんですよね。ここもまた開発のガバガバっぷりを露呈させています。その割にパワプロくんや進路確定してるキャラに関しては、きっちり半年ほど前から受験を済ませてたりするんで、色々とツッコミどころがありますが……気にするほどでもないでしょう。

 

 それはそれとしてですね。なぁーんか、周囲の目の色が心配げな感じなのが気になりますが……誰も話し掛けてこないでくれよな〜頼むよ〜?

 ……話し掛けてこないですね、ヨシ!(現場猫)

 ちょっと寂しいですが、まあしゃあない。ここ一年の行ない的に、敬遠されるのは当然でしょう。パワプロくんの雰囲気が変わったせいで、どう接したら良いか分かんなくなってたでしょうし。こっちも今更どんな顔して話したら良いのか分かんないんで、遠巻きにチラチラ見てくる連中は無視安定ッス。

 

「あ、パワプロくんっ」

 

 で、メインの娘達が来たら、後はサブの子達は遠慮して話し掛けてこないんでイケメン立ちムーブはおしまい。

 一番槍はどうやらヒロピーのようです。満面の笑みで手をブンブン振って、無邪気な感じで駆け寄ってきます。あぁ^〜ヒロピーのヒロピー(意味深)がぴょんぴょんするんじゃぁ^〜

 恵体なヒロピーは女子選手の中だとトップクラスでボンッキュッボン!(小学生並みの表現)ですからね……ブレザーなのにお胸の部分がパツンパツンしてますのことよ(凝視) 礼里ちゃん聡里ちゃん聖ちゃん三人のB合計値に匹敵してますよクォレハ……(誇張)

 

 健康的に日焼けした肌。180後半に差し掛かったパワプロくんの隣に来ても見劣りしない長身。出る所は出て、締まる所は締まったチチシリフトモモ。健全な青少年を視覚で殺す魅惑ボディの持ち主にして、普通に普通以上の可愛さを誇る顔面偏差値……。野球以外の話題を受け付けないコミュ障であることを差っ引いても、この荒んだ疑似野球人生を彩る一輪の花たる魅力に溢れておりますのことよ!(説明口調)

 

 そんなヒロピーは大型犬じみた愛嬌があります。ヒロピーはパワプロくんの所に来ると、いたずらっぽく笑いながら謝ってきました。

 

「先に謝っとくね。ごめん……てりゃっ」

「………?」

 

 おや? ヒロピーが掛け声と共にパワプロくんの第二ボタンを剥ぎ取ってきましたね……これはどういうことぞ?(棒読み)

 

「ニシシ……パワプロくんの第二ボタンをゲットしたのは氷上さんではない、このあたしだー! な、なんちゃってー……」

「………」

 

 かわいい(かわいい) しかし妙ですね……どこからともなく、ごめヒカソングが聞こえてきましたよ……?(幻聴)

 ぶっちゃけ記憶なくなってないんですがなくなってるムーブ継続中なので、ここは困惑しながらのマジレスをしておくのが無難ですかね。

 

 なんだお前(素) あのさぁ……お前さっき俺が立ってるとこチラチラ見てただろ。

 

「えっ! そ、そんなことないって」

 

 嘘つけ絶対見てたゾ。お前もしかして、俺のことが好きなのか?(青春)

 

「っ!? ぁ……ぅう……」

「……太刀川お前……ジョークのつもりだったんだが……俺、そんなわけあるかーっ! ってツッコミ期待してたのに……マジで?」

「ぅ……」

 

 おいおい。おいおいおい。図星突いてしまったよ。黙っちゃったよ。

 いや知ってはいましたよ? わたしは別に鈍感系主人公ではないんで。でもヒロピーの性格的にパワプロくんへの恋心は隠して『そんな訳ないじゃん!』と誤魔化しにかかってくると踏んでたんですが。

 ところが、現実。ヒロピーは顔を真っ赤にしてもじもじして、チラチラとパワプロくんを見てきました。これはもう誤魔化せるタイミング逸しちゃいましたよ……どうすんだこれ……パワプロくん彼女いるんすよ?(棒読み)

 同棲してる聡里ちゃん聖ちゃん礼里ちゃん。三人も肉体関係持ってる時点で誠実のせの字もないですが、パワプロくんのキャラ的に安易に関係を作るのは許されざるです。うーん……どうすっべ? どうすっべ? ……閃いた!

 

 現在、パワプロくんはヒロピーを『太刀川』と苗字で呼んでます。これは彼の記憶喪失ムーブ、略してKSMを盤石のものにするためです。よって上記三人との肉体関係は停止中、同棲してるのもアレな感じで心の壁作ってますね。

 なのでパワプロくんの中では恋人なんかいなかったんや! となってます。自己申告で彼女や幼馴染の存在は認知させられてますが、実感が追いついてないムーブしてるんで実質ノーカン。それを利用しない手はない(迫真) 何かあっても全部闇野ってヤツの仕業なんや!(ド屑) 俺は悪くぬぇ!

 

「俺らって友達(ダチ)だったよな……?」

「ぅん……」

「闇野にやられる前も」

「………」

「あー……言いにくいんだけど、ダチのままでいようぜ。なんか俺、彼女いるらしいし。ぶっちゃけ彼女作った覚えなんかねぇんだけど、守るべき筋ってのはあると思うんだ。だからさ、その……頼むから泣きそうな顔すんなって」

「ぁ、はは……あはは! べ、別に泣きそうになんかなってないし! ごめんね、変に気遣わせちゃって」

「気ぃ遣ってなんかねぇよ。それにお前が好きなのは()()()()前の俺だろ? もうソイツはいねぇんだし、俺なんかよりもっといい男探した方がいいぜ。太刀川は可愛いんだし、その気になったら幾らでも――」

「やめてよ! あたし、パワプロくん以外を好きになったりなんか……あっ」

 

 やってしまいましたなぁ(ゲス顔) パワプロくんの事が好きなのゲロしちまいましたぜ。JCなんか誘導して本音引き出すなど朝飯前、そなたなどまだまだ子犬よ(お蝶殿感) ……いやなんで本音引き出してんだ俺(素)

 クセになってんだ人の本音引き出すの、とでも言えば良いのかな……? 人が人を好きになるのに、大層な理由なんかいらないからね、仕方ないね(意味不明) 本心をカミングアウトして真っ赤になり、口をパクパクさせてるヒロピー可愛すぎかよ(現実直視)

 

 武士の情けで、ここはイケメンムーブで有耶無耶にしてあげましょうか。

 

「――ウチの中学の桜の木って、シダレザクラって言うらしいぞ」

「え? なに? いきなり……」

 

 シュババババ(高速ジャブ)

 ひらひら舞ってた桜の花びらを、ボクシングのジャブの要領で手を伸ばしつつキャッチング。五枚ぐらいテキトーにキャッチした花びらをヒロピーの手に握らせてやりましょう。ヒロピー困惑してますが無視。

 

「この間、図書館に行った時さ。チラッと興味持って花言葉の図鑑を見てみたんだ」

「ふ、ふーん……? 意外だね、パワプロくんってそういうの興味無いと思ってた」

「ところがぎっちょん、『知らない事』には興味を持つお年頃なんだ。んで、太刀川はシダレザクラの花言葉って知ってるか?」

「知らない、かな……」

「『ごまかし』だよ」

「………? ………!」

「えっと、だな。せっかく満開なんだ。コイツの花言葉と掛けてやっから、テキトーに誤魔化してくれ。そしたら誤魔化されてやっから。……こんな事故みたいな感じで流されたくねぇだろ、太刀川も。断るにしろ受けるにしろ、もっとムードのある場面じゃなきゃな、告白(そういうの)はさ」

 

 我ながら何言ってんのかよく分からん上にクサイですが、ニュアンスをライブ感で理解してくださると幸いに存じ上げまする(顔真っ赤)

 ともあれ溺れる者は藁をも掴むとはよく言ったもので、ヒロピーはパワプロくんの助け舟に飛びついてきましたね。

 そりゃあね、大胆な告白は女の子の特権的なものですからね、それを別スレへの誤爆みたいな感じでカミングアウトした事にはしたくないでしょうし、リテイク出来るならしたいってのが人情ってもんでしょうよ。

 

「友達! あたしはパワプロくんのこと、友達として好きって言いたかっただけだから!」

「声大きいぞ」

「ゔっ……」

「しっかし、そっかー……LOVEじゃなくてLIKEな方の好きだったわけか。うわー恥ずかしいなー俺の勘違いかよー」

「……すっごい棒読みだよね、それ」

「はは、本番じゃねぇなら茶化して流した方が良いだろ?」

 

 ジト目ありがとうございます! ヒロピーのジト目はかなりレアなんで、なんだかゾクゾクしますね。それにこんなやり取りしてると、なんだか青春ラブコメものの主人公になった気がして悪くありません。

 んー……今までは俺様王様系の天才傲慢ムーブ(社交性MAX)で通してきましたが、こっからは洒落も通じる爽やかクール系で行くのも悪くないかもと思ってきましたよ。闇野事件を経てのパワプロくんのムーブは、かなーり冷めてる感じに仕上がってましたし。ここから人間味を取り戻していく感じでイケば、皆との絆レベルがえぐいほど上がっていくやもしれぬ。

 

 ――とか思ってたら、何やらヒロピーが嬉しそうな笑顔を浮かべ腕に抱きついて来ましたね……その胸部装甲グイグイ押し付けてくるスタイル、嫌いじゃないよ。

 

「た、太刀川……?」

「なに?」

「いきなりなんだよ……なんで抱き着いて来た?」

「リテイクさせてくれたんだし、友達らしくしようかなって。友達同士ならボディタッチぐらいするよね。パワプロくんがあたしの事忘れちゃう前は普通にしてたし」

 

 ダウトォ! そんな事してねぇだるォ!(巻き舌)

 

「してたよ! 野球の練習の時とか寧ろパワプロくんの方から体に触ってきてた!」

 

 あ、それはしてましたわ……(目から竜のウロコ)

 でもやましい気持ちはなくてですね、普通に指導してただけなんですがそれは……ってそんな事言えぬぇ! 記憶喪失モードなんやから!

 

「そ、そうだったのか……」

 

 こう言うしか無い……。

 

「そうだったんだよ」

「………」

「………」

「……いつまで抱き着いてんの?」

「仲良くなれるまでかな」

「……具体的には?」

「あたしのこと、苗字じゃなくて名前で呼んで。()()()()()()

 

 ぐいぐい来るないきなり……まあええわ。きゃわいいおにゃのこにチヤホヤされて生きたいだけの人生だからね、仕方ないね。

 

「……広巳ちゃん。これでいいか?」

「ニシシ……『ちゃん付け』で呼ぶんだ」

「あ? 悪いかよ。なら別の――」

「んーん。それでいいよ。だって……記憶失くしてから『ちゃん付け』で呼んでるの、今のとこあたしだけだよね」

「……言われてみればそうだな」

 

 桜の木の下で美男美女がイチャついてる絵面は凄く絵になるなぁとか思いつつ頭を空にしてテキトーに応対してたらマジでイチャつく五秒前みたいな空気になってきたでござるの巻。

 闇野をぶっ○すか、ソウルジェイルを壊せば記憶も何もかも回復する(という設定な)ので、皆は『パワプロはこのまま記憶を取り戻さないんじゃ』と不安に駆られてはいません。なんせ木村・橘・猪狩の三大財閥が闇野抹殺に全力を挙げ、闇野の捜索を開始してますからね。金こそパワー! マネー・イズ・パワー・システムこそ王者の風よ!

 

 とはいえ闇野はそう簡単には捕まりません。その訳は本作で設定された闇野の本体が人間ではなく、あの『一つ目ヘルメット』の方だからです。ヘルメットを付けた人間の体を乗っ取ったりする精神寄生型の妖怪なんですよ。

 なので闇野を見つけてもすぐに取り押さえないと別の人間に寄生して逃げられ潜伏されます。捕まえるには奇襲し問答無用で叩き伏せるしかなかったり。おまけに寄生獣な闇野はタイムリープかループをしてる節がありましてね、パワプロくんの周回前の姿を知ってたりする事があるとかないとか。それによって前世の因縁(笑)とかで中2ごっこで遊べる美味しいキャラです。

 

 ちなみにわたしは闇野と直に関わった事はないんで、前世の因縁(笑)は発動しません。残念ですが、注目はされます。だって力場専一とかいうバグキャラ、前周回にはいませんでしたからね。「奴は特異点か……?」と意味深に疑い接触を試みてくる可能性は割と高いです。今来たら死ぬから自重した方がいいぞ闇野ー!

 

 で、万が一闇野がわたしにヤられる前に大人達にヤられてしまった場合、わたしはそれを事前に知り得るわけじゃないんで、どうしても『元に戻るタイミング』を逃してしまうんですが、それに関しては言い訳一つで流せます。

『今までのこと全部思い出してたんだけど、忘れてた期間中のことも覚えてて戸惑ってたんだ』と言えば良いんです。言い訳大魔神と恐れられたこのわたしからすれば、この程度はガバにも入らないですよ(ドヤァ)

 ほんで、闇野が別の体に逃げた場合は、ほぼ確定でわたしが決着をつけるしかなくなります。ですがその場合は逆に確殺できますね。何故なら――

 

 

 

「何をしてるの?」

 

 

 

 ヒェ……。

 周りの目も無視してイチャついてたら聡里ちゃんが登場しました。しかもなんか、バッチェ冷たい空気醸してます……聡里ちゃん冷えてるか〜?

 聡里ちゃんおこなの? 怒ってますねクォレハ。そりゃそうだ、自分の彼氏が他の女とイチャついてて怒らないわけがない。冷たい目でヒロピーを一瞥して、そんでわたしを睨んできましたね。

 しかしJC……は、卒業したとはいえ、まだJKにもなってない小娘の威圧に怯むほど、このわたしは軟じゃありませんのことよ。わたしをビビらせたければ魔剣・光り物(ホーチョー)抜いて複数人で囲むんやな(虎馬)

 

「ん、聡里か。何してるって……これ何してるんだ?」

「さ、さあ……?」

 

 さも何も悪い事してませんよって顔でヒロピーに確認すると、ヒロピーは思いっきり聡里ちゃんにビビりながらパワプロくんの陰に隠れてきやがります。おーいヒロピー? 別に取って食われやしないんだから怯えないの。

 というかホントにこれ、何してるって説明したら良いんでしょうね。イチャついてるんだよ言わせんな恥ずかしい、なんてふうには言えませんし。

 そんなふうに悩んでると、近くまできた聡里ちゃんがジロリとパワプロくんの制服を見渡して、胸元を確認すると更に目つきを険しくさせました。おっ、どうしたどうした〜?

 

「第二ボタンが無いわ……太刀川さんが取ったの?」

「あ、あはは……さあ、どうなのかな……」

「渡して。それは私の」

「……氷上さんのじゃなくて、パワプロくんのだよね。仮にあたしが貰ってたとしても、氷上さんに渡す義理はないかな……」

「………」

「………」

 

 改めて見ると、聡里ちゃんの氷の美貌が完成形に近づいてますね。身長もわたしの知る大人さとりんと同じぐらいですし、ん〜美人!

 ……ん? なんか修羅場の空気――とも言えない温い空気。バチバチと視線で火花を散らしてる二人を見比べても、特に怖くもない。子猫同士がフシャーと威嚇して縄張り争いしてる感?

 なーんか巷だと女の子同士の険悪な空気にビビるのがお約束というか、男が介入する余地がなくて無力な感じになりがちらしいですが、そういうのは修羅場の抑え方や御し方を知らないだけなんですよね。

 相手との関係性、力関係次第ではありますが、パワプロくんを取り巻く程度の低い修羅場なんか簡単に潰せます。

 

「なんだお前ら。折角卒業したばっかで神妙な空気に浸ってたってのに……」

「ぁ、ご、ごめん……」

「……センくん」

「聡里、ボタンが欲しいなら幾らでもくれてやるから落ち着けって。ほら」

「別にボタンが欲しいってわけじゃ……あっ」

 

 制服のボタンを根こそぎ剥ぎ取って、聡里ちゃんのお手手に握らせます。パワプロくんの知識は穴だらけになってますからね、第二ボタンとかの意味が分かんなくなってんですよ(大嘘)

 んな訳で、こんな頓珍漢な手段に訴えても違和感を与えずに済むわけです。で、困惑させてしまったらこっちのもんで、場の主役、主導権を手繰り寄せたらさっさと歩き出しましょう。

 

「もう帰ろうぜ。ここは卒業しちまうけど、どーせ高校は同じなんだ。もう卒業の空気も満喫したし、長居する理由もないだろ」

「う、うん」

「……太刀川さんも来るの?」

「仲良くしろよ。無駄に険悪ムード出しても微笑ましいだけだ」

 

 まだまだ残ってる卒業生諸君や、それを取り巻く在校生諸君を突っ切って進みます。進むんですが、なんかモーセの海割りの奇跡の如く人がザッと左右に避けましたね。パワプロくんの『カリスマ』は健在なようです(当たり前)

 別に威圧してる訳じゃないんですが、人の印象ってのは主観によりますからね。今のパワプロくんへの見方がアレな感じなんで、化物じみた『カリスマ』は近寄りがたいだけのオーラになってるんでしょう。

 するとパワプロくんはめちゃんこ目立つわけで、これまで行方をくらましてたパワプロくんを探してた面子が合流してきました。

 

「専一っ」

 

 聖ちゃんと礼里ちゃんですね。二人と聡里ちゃんは常に一緒にいようとする過保護状態なので、単独行動してたパワプロくんにお冠みたいです。プリプリ怒ってて駆け寄ってくるなり軽く睨んできました。

 

「何処に行っていたのだ! 探したぞ!」

「一人になりたい時もあるのは分かる。だが心配しているこちらの身にもなってほしいな」

「はいはい。学校の敷地内でまで神経質になるなって。……ん? お、いいとこにいるな。おーい、みずき!」

 

 ぷりぷりしてる二人を雑に宥めつつ、パワプロくんから微妙な距離を置いて他の級友やら後輩やらと話してたみずきちゃんに呼び掛けます。

 するとみずきちゃんは複雑そうな顔で皆に断りを入れて――たぶんお別れを言ったのかな? 名残惜しそうにしながらもこっちに来ました。

 

「なによ騒がしくしちゃって。せっかく優しいみずき先輩が可愛い後輩たちと別れを惜しんであげてたのに」

「すまん、でも呼んだ途端に来てくれるなんて、みずきはホントに優しいな」

「んぐっ……ちょ、調子狂うわね。それでなんの用なのよ?」

「ああ、ちょっと待ってくれ。えーと……お、あそこか。おーい、矢部! と千尋! こっちだ!」

 

 オタク友達や女友達&賢そうな外面に騙されてる後輩女子に囲まれてるちーちゃんを呼びます。すると矢部くんとちーちゃんも来てくれました。

 付いてきてるのは親御さんかな? 矢部くんの一族は一部除いて全員同じタイプのメガネ掛けてるんで分かりやすいですね……。

 

「なんでやんすか?」

「……ちーちゃんでいいって言っただろ。特別に許してやったんだからあだ名で通せ」

「おう。いやさ、俺が()()()になっても仲良くしてくれてたお前らとさ、中学の最後に写真撮りてーなって。だめか?」

「ぱ、パワプロくん……駄目じゃないでやんす! 撮るでやんすよ!」

 

 矢部くぅん! 真っ先に賛成してくれるとは心の友よー!

 そんなこんなで集合写真です。あおいちゃん? 先に卒業しちゃってるからハブですハブ。悪いな。

 右隣に聡里ちゃんが陣取り、真ん中で屈んだパワプロくんの後ろに礼里ちゃん。斜め前に聖ちゃんとヒロピー。左隣に矢部くん。肩組もうぜ矢部くん! そんでみずきちゃんとちーちゃんが集団の両脇に固まって、矢部くんの親御さんがカメラで写真を撮ってくれました。これで――

 

トロフィー【色褪せない思い出】を入手しました

 

 ――はい、ついでに安いトロフィーゲットです。

 安いですが、まあ……簡単に手に入るとはいえ、なかなかに感慨深い写真ですね。感動した!

 

 ホントは高校までイきたかったですが、なんだかキリがいいんで今回はここまでにしとこうかと思います。それではまた次回も見てくださいねー! ばいばーい!

 

 

 

 

 

 

 

 

  †  †  †  †  †  †  †  †

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――闇の中に一人の青年が潜んでいた。

 

「ハァ、ハァ……どうなってる? ()()こんな事はなかった……もしかして()()()()が知られているのか? いったい誰に……」

 

 多くの、特別な訓練を積んでいると思しき男達に追われていたのだ。

 傷こそ負っていないものの、青年は疲弊させられている。定命の人間の経験値では、到底この青年には届かないはずなのに。

 流石に多勢に無勢という奴なのだろう。厳しい訓練を積んだ武装した集団には敵わない証明と言える。

 なぜこんな事になっている? 追われた事がないわけではない、しかしこうも早く追われる身になる因果は起こっていないはずだ。何が原因だ?

 

「……()との差異は……」

 

 青年は思い耽る。そして、すぐに思い至った。

 

()()()()……」

 

 そうだ。その青年だ。前にはいなかった、しかし『パワプロ』という愛称の青年は前にもいた。名前や容姿こそ異なるが、前のパワプロと今回のパワプロには何かがある。青年はそう感じざるを得なかった。

 

「彼は……特異点なのかもしれないな……」

 

 何はともあれ、今は身を隠す必要がある。そして同時に、()()()()()()()のがベストだろう。

 

 闇野栄剛はそう判断し、その名と体を捨てる決断を下すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




闇野→???
犠牲者は誰になるのか、それが問題やねん……。
普通にネームドはアレなんでネームレスキャラかな……?
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