ヒーリングっど♥プリキュア 〜プリキュアとドクターライダーズ〜   作:鈴闇

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お待たせしました。第2話です。
文才があると言える立場では無いので、所々違和感があるかもしれませんが、ゆっくりお楽しみいただけたら幸いです。


第2話 再会

???「あぁ…」

 

その青年ー宝生永夢ーは休暇ですこやか市を訪れていた。目的は当然自身のリフレッシュである。というのも永夢はとある病院で小児科医を受け持っているのだが私生活はゲームに没頭するいわゆる『ゲーマー』であり、度重なるゲームによる睡眠不足と疲労が溜まり、更には小児科医としての責務がのしかかるなど、様々な要因が重なってしまったため、遂に永夢は貯まっていた有給を使い身体を休めることを決意した。そのために「癒しと健康」が評判となっているすこやか市に足を伸ばしたのである。

すこやか市に到着した途端に現れたバグスターのオペで体に鞭を打ったが、2日目となる本日は平和に過ごしている。

 

カポ-ン…

永夢「やっぱり…温泉って最高だ…」

 

永夢は宿泊している温泉宿「沢泉」自慢の温泉に浸かり、英気を養っていた。時間は白昼、正に悠々自適な休暇である。なお前日は先の戦闘のこともあり、宿に着くなり泥のように眠りについたため温泉に入るのは今日が初となる。

 

永夢「たまにはこうしてゆっくりするのも悪くないなぁ」ザパッ

 

温泉から上がった永夢は浴衣に着替え、部屋へ向かう。荷物を置き持ってきたカバンに手を伸ばす。そしておもむろに取り出したのは…

 

永夢「よ〜し!今日はソルティ伯爵をノーダメージ縛りでクリアするぞ!」

 

ゲームソフト、マイティアクションXが挿入された携帯ゲーム機だった。

 

永夢「毎日のようにパラドのゲーム相手になるのは流石に応えたなぁ…たまにはのんびりゲームするのも大事だよね。」

 

実際、仕事を終え帰宅した永夢を待ち受けるのはフカフカのベッドではなく、対戦相手の帰還を待ち望む永夢の相棒パラドであった。パラドはバグスターと呼ばれる『ゲーム病』から生まれた存在であり、そのためかゲームを愛してやまない。たまに永夢の所属する病院に着いて行きCRのメンバーと遊んでいたりするが、1番の対戦相手である永夢にひっきりなしに勝負を挑んでいた。

それが原因で今回の永夢の慰安旅行の際は留守番とCRへの協力が永夢から命じられていた。

本人曰く「心が踊らない…」だそうだ

 

永夢「まぁパラドにはたまにお灸を据えてもバチは当たらないよね。」ポチポチ

そんな訳で宝生永夢は自分のペースで、のんびりゲームに勤しんでいた。

 

ーーー6時間後

永夢「よし!これでゲームクリアだ!」

\コンコン/

ちゆ「失礼致します。お客様、お食事の用意が出来ました。お運びしてもよろしいでしょうか?」

永夢「もうそんな時間か…ハイ!お願いします!」

ちゆ「かしこまりました。」

 

ゲームに没頭する事6時間、目標のソルティノーダメージどころかラスボスまでノーダメージでクリアした永夢は伸びを1つした。すると部屋の扉がノックされ、中居の格好をしたお手伝い姿の沢泉ちゆが夕食を運び入れた。

 

永夢「あれ…?」

ちゆ「?どうかなさいましたか?」

永夢「いえ、どこかで会ったような気がしたんですが…気のせいかな…?」

ちゆ「いえ…申し訳ございませんが私に覚えは…」

永夢「あぁっ、ごめんなさい!変なこと聞いて…」

ちゆ「いえいえ、それでは失礼致します。どうぞごゆっくり。」

 

永夢の妙な既視感があったが、すぐさま興味は目の前の豪華な料理に注がれた。

 

永夢「すごく美味しそう…(ゴクリ)いただきまーす!」

 

すこやか市の海と山の幸をふんだんに使った料理の数々。サクサクの衣に包まれた山菜や海老の天ぷら、新鮮な海の幸を使ったお造り、牛肉やキノコなど大地の恵みがたっぷり入った鍋と言った料理が永夢の心と体を満たす。味も最高だったため、あっという間に食べ終えてしまった。

 

永夢「ご馳走様でした。なんだか久しぶりにご飯を食べたって感じがするなぁ。パラドとゲームしてる間はカ○リーメ○トとかウイ○ーとかで栄養だけ摂取してただけだったから尚更か…」

 

食べ終えた永夢は満足気な表情を浮かべたが、すぐにその表情が引き締まる

 

永夢「それにしても…なんでソルティがいきなり現れたんだろう…?確かライダークロニクルの時にクロノスに消滅させられたはずだったんだけど…」

 

先の戦いでの記憶を思い出し、今回のバグスター事件について思案する永夢。有給休暇で遠出しているとはいえ、念の為変身アイテムである『ゲーマドライバー』と『マイティアクションXガシャット』は持ってきている。本来なら沈静化しつつあるはずのバグスターであればLv2でも充分だが、この街で活発に活動しだしたと仮定するなら心許ないレベルの装備となる。

 

永夢「とりあえずCRに報告は入れておいたけどどうなるかはバグスターの動き次第かぁ…」

 

物思いにふけっていると不意に扉がノックされた

 

\コンコン/

永夢「はーい。」

ちゆ「失礼致します。お食事はお済みになりましたか?宜しければ食後のお茶を淹れさせていただきますが、いかがいたしましょうか。」

永夢「あっ、ありがとうございます。じゃあいただきます。」

ちゆ「かしこまりました。」ニコッ

 

ちゆはテキパキと後片付けをしながら永夢に話しかけた。

 

ちゆ「当旅館はいかがでしょうか?お気に召して頂けていたら幸いですが。」

永夢「温泉もご飯もとっても良かったです。普段の生活ではなかなか味わえないものだなって。」

ちゆ「ふふっ、ありがとうございます。」

 

スマホ「ピロロロロロ…アイガッタビリ-♪」(着メロ)

 

そんな話をしていると永夢のスマートフォンに着信が入った。

 

永夢「あ、電話だ。誰からだろう?」

ちゆ「では、ゆっくりとおくつろぎ下さい。」

 

スマホ「アロワナノ-♪」(着メロ)

 

永夢「ハイ!お気遣いありがとうございます。」

ちゆ「失礼致します。」パタン

 

永夢のスマートフォンへの着信により、会話と片付けを終えたちゆは電話の邪魔にならないよう部屋を後にする。

 

永夢「誰からだろ?あ、貴利矢さんからだ。」

スマホ「ワイワイw」ピッ

永夢「もしもし?貴利矢さんですか?」

貴利矢『よぉ〜永夢。どうだ?ひさびさの休暇は?』

 

電話をかけてきた主は永夢の仲間である九条貴利矢からだった。先の戦いで貴利矢は1度ゲームオーバーになり命を落としてしまった。しかしバグスターとして復活することで再び永夢の仲間としてCRで活動している。本職は監察医だ。

 

永夢「久しぶりに羽を伸ばせてるって感じですね。CRは問題ないですか?パラドが迷惑かけて無ければいいんですけど。」

貴利矢『あ〜パラドならポッピーを巻き込んでドレミファビートの筐体に入って音ゲー勝負してるぜ?かれこれ3時間くらいか?ここで永夢に差をつけてやるー!とか言って。』

\ピプペポパニックダヨ-!/

永夢「パラド…」

 

どうやらパラドは対戦相手を切り替えてゲームに勤しんでいるらしい。しかも自分への再戦のための練習代わりに。

 

永夢「これは戻ったらまた勝負の毎日かなぁ…」

貴利矢『ハハッ、そうだろうな。ところで…』

 

急に貴利矢の声色が変わる。普段はおちゃらけた軽い口調だが何かあった時の話は真剣そのものだ。

 

永夢「どうかしたんですか?」

貴利矢『前日に永夢が遭遇したソルティだが、ありゃマジで復活したみたいだな。確か我々がどうとか言ってたんだろ?』

永夢「ハイ。確かに我々が復活したのを知らないのだな!と。」

貴利矢『どんだけのバグスターが本格的に復活したのかまでは分からないが…1つ、気になることがある。』

永夢「?」

貴利矢『昨日転送してきたエグゼイドの戦闘データなんだが、それに映るソルティに微弱ながらゲムデウスウイルスの反応が見られた。』

永夢「ゲムデウス……!?」

 

永夢は目を見張った。ゲムデウスはライダークロニクルのラスボスであり、最強のバグスターウイルスとして存在する。しかしながら、このゲムデウスバグスターも先の戦いで消滅したはずの存在である。

 

永夢「それで!今ゲムデウスはどうなってるんですか!?」

貴利矢『落ち着け永夢、あくまでも反応があるってだけだ。俺とポッピー、パラドで電脳世界に潜ってみたがその中でも特に痕跡はなかった。』

永夢「それって…」

貴利矢『ああ、コイツはゲムデウスそのものと言うよりはただの残骸って見方が正しいだろうな。当然完全に放置はできねえが、早急に手を要するもんでもねぇ。安心して休暇を楽しむといいっしょ。』

永夢「…貴利矢さんがそう言うなら…。こっちでまた何あったら連絡します。」

貴利矢『おっけ〜。んじゃまた何か分かったら連絡する。じゃあな。』

永夢「はい!ありがとうございます!」ピッ

 

色々と衝撃な内容ではあったが、貴利矢の言うことにとりあえず間違いはないだろうと判断した永夢はゲムデウスのことを頭に留めつつ、干したてであろうフカフカの布団で今日の活動を終えた。

 

ーーービョーゲンキングダム

 

シンドイーネ「キングビョーゲン様?そのウイルスは一体…

?」

ダルイゼン「ナノビョーゲンとは違うみたいだけど?」

キングビョーゲン『人間界からコの地に流れ着いタ物だ…このウイルスを上手く使うことが出来れバ我の体ヲすぐに取り戻せるやもシれぬ…』

 

プリキュアと敵対する勢力、ビョーゲンズの本拠地『ビョーゲンキングダム』で幹部のダルイゼン、シンドイーネ、グアイワルの3人の前で首領であるキングビョーゲンが告げた。その眼前にはビョーゲンキングダムには存在しないとあるウイルスの残骸が集まっていた。

 

シンドイーネ「まぁ!」

グアイワル「それが本当なら忌まわしきプリキュアも太刀打ちできまい。遂に地球がキングビョーゲン様のものになる日も近いか…」

ダルイゼン「そんなに上手いこといけば苦労しないんだけどね…」

キングビョーゲン『このウイルスに我ヲ構成するナノビョーゲンを注ぎ、我の肉体として誕生させル…。ゆけい!ナノビョーゲンよ!』

\バサバサバサバサ/

 

ウイルスの残骸にナノビョーゲンが群がり、身体を構築して行く。そうして4人の前に誕生した肉体は、幹部たちと同じような等身の怪人の姿であった。

 

ゲムデウス「………………」

 

ーーー朝

チュンチュン

永夢「ふぁぁ…」

 

小鳥のさえずりと共に目を覚ました宝生永夢は朝食を終えた後せっかくだからと散歩をしていた。昨晩はぐっすり寝付けた為、疲れは取れているがそれでもあくびは出る。

 

永夢「気持ちいい朝だなぁ。」

 

などと言う感想を思いながら街を歩く。豊かな緑、目の前に広がる海、そして今日は晴れ晴れとした快晴となっている。永夢は爽快感と言うものをこれでもかと味わっていた。そんな街の風景が油断を誘ったのだろう。曲がり角に差し掛かる直前に再度あくびをした永夢に衝撃が走った。

 

ドンッ

永夢「うわっ!」ドタッ

???「いたぁっ!」ドタッ

 

どうやら別方向から来た人とぶつかってしまったらしい。永夢の方が派手に転んだところを見ると相手はどうやら走っていたようだ。

 

ひなた「うわぁ〜!めっちゃごめんなさいっ!大丈夫ですか!?怪我してませんか!?アタシ時計見ながら走っちゃってて!」

永夢「う、うん。こっちこそごめんね。よそ見しちゃってたから…」

ひなた「めっちゃいい人!しかもカッコイイ!」

 

互いに不備があったと認め謝罪しつつ、永夢は立ち上がりぶつかった相手、平光ひなたに向き直る。

 

永夢「………」

ひなた「?あのー?お兄さん?」

永夢「あ、ごめんね。なんかまたどこかで会ったことあるような気がした子だったから…」

ひなた「また?」

永夢「多分気の所為だから気にしないで。僕旅行でこの街に来てるんだ。だから見覚えある人はいないと思うし。」

ひなた「お兄さん旅行で来てるんだ!今度ウチのジュース飲みに来て!今日のお詫びにご馳走するし!って…もうこんな時間!さっきのは本当にごめんなさいっ!じゃあ!」ダッ

永夢「あっ…」

 

何か予定があるのだろう。永夢は改めて謝罪を述べ脱兎のごとく駆け出したひなたを見送った。

 

永夢「お店の名前、聞けなかったなぁ…」

 

とつぶやく永夢であった。

 

ーーー

 

散歩を終え1度宿に戻り、お昼時まで再びゲームをプレイした後、再び永夢は外を歩いていた。目的は先程ひなたに紹介されたジュース他観光である。

 

永夢「確かに凄い温泉の数だなぁ。旅館も沢山あるし。」モグモグ

 

道中で購入した温泉饅頭を食べながらすこやか市の街並みを見物する。足湯に浸かったり、芳香剤として用いられるハーブを眺めたりと、普段の生活では味わえない世界を満喫していた。ただ、朝方の女の子が勧めるジュースというのがどれかまでは分からなかった。

その後永夢はバスと電車を乗り継ぎ、隣町の商業施設『ゆめポート』を訪れた。ここでの目的は仲間へのお土産選びだ。

 

永夢「これなんかパラドにどうだろう?あっ、こっちのサングラスは貴利矢さんに似合いそう。飛彩さんにはやっぱり甘いものかな?大我さんは…」

 

それぞれの人柄に合わせた土産を物色し、永夢は次にアクセサリーショップに向かった。ここでは女性陣への土産物を選ぶのだが、男性である永夢1人だけだと如何せん浮いてしまうのは仕方がない。

 

永夢「ポッピーやニコちゃんってどんなのが好きなんだろ…?ポッピーは何となくイメージつくけど。」

 

様々なアクセサリーが並ぶ未知の世界にしどろもどろな永夢。一刻も早く場を離れたいというような感情はなかったが、それでも男一匹のこの状態でこの場に留まり続けていると考えると徐々に気恥ずかしさが出てきた。

 

永夢「う〜ん…悩めば悩むほど分からなくなってきた…」

 

渡す相手が笑顔になれるようなものを選ぼうとはしているが、ゲーム以上の選択肢の多さに流石の天才ゲーマーも頭を悩ませていた。するとそこに

 

ひなた「あーっ!朝のカッコイイおにーさん!」

 

朝に聞いた覚えのある活発な声が背後から響いてきた。永夢が振り返ると正に朝出会った少女とその友人がこちらに向かってきていた。

 

ちゆ「ひなた、いきなり大声出したら他の人たちが驚いちゃうわ。」

ひなた「あぁっ、ごめんちゆちー、アタシったらつい。」

 

突然大きな声を上げてしまった友人をクールに諭した少女にも見覚えがある。

 

永夢「あれ?君は確か中居さんの…?」

ちゆ「あら?うちに宿泊していただいてるお客様ですか?」

ひなた「なになにー?2人とも知り合い?」

ちゆ「ええ、うちの温泉宿に宿泊していただいてるお客様よ。昨日お手伝いでお夕食をお出ししたの。」

 

事情を知らないひなたにちゆが説明する。

 

ひなた「なっるほど〜!そういうことなんだ!」

永夢「2人は友達なんだね。僕は宝生永夢。今は休暇ですこやか市に旅行に来てるんだ。」

ちゆ「沢泉ちゆです。改めましてよろしくお願いいたします。」

永夢「硬くならなくて大丈夫だよ?普段通りにするのが楽だからね。」

ひなた「そーだよちゆちー!あ、アタシは平光ひなただよ!よろしく!」

永夢「よろしくね、ちゆちゃん、ひなたちゃん。」

ちゆ・ひなた「「よろしく!(お願いします)」」

 

のどか「ちゆちゃーん、ひなたちゃーん遅くなってごめんねー。」

 

自己紹介を終えた3人の元に、もう1人少女たちの友人がやってきた。

 

ひなた「あ、のどかっちー!こっちこっちー!」

ちゆ「目的のものは買えた?」

のどか「うん!無くなる直前で何とか買えたよ!…ってあれ?」

ひなた「あぁ!そうそう!のどかっち、こちら…」

永夢「のどかちゃん?」

 

ひなたの紹介を遮ってしまったが、永夢の口から零れたのはまだ自己紹介はしていない少女の名前だった。だが、それは相手の少女も同じだったようだ。

 

のどか「永夢…先生…?」

永夢「やっぱり…花寺のどかちゃん!?」

のどか「やっぱり…宝生永夢先生ー!?」

 

お互いが相手のことを確実に認識する。2人の意外な展開に置いてけぼりなちゆとひなたは唖然としている。

 

ひなた「ええええ!?2人とも知り合いだったのー!?」

ちゆ「世界って…狭いわね…」

 

もっともな意見を述べる2人。

 

のどか「永夢先生は私が入院生活をしてた時に私を診てくれたお医者さんなの。」

永夢「あの時はまだ研修生だったから直接的に治療したわけじゃないんだけどね。」

のどか「それでも、永夢先生はずっと私とお話してくれたの。諦めちゃダメだって、いつかきっと身体が良くなって笑顔になれる日が来るって。永夢先生や治療してくれた先生がいたから、私は今こんなに元気になってるんだよ。」

ちゆ「のどか…」グスッ

ひなた「のどかっちぃ…」ウルウル

 

のどかと永夢の関係に驚いていた2人は話を聞いて涙ぐんでいた。

 

永夢「のどかちゃん。さっき2人に話しかけていた時の笑顔は紛れもなく、『健康の証』だよ。辛いこともあったと思うけど、よく頑張ったね。素敵な友達もできたみたいだし。」

のどか「はいっ!ちゆちゃんにもひなたちゃんにも出会えて今私、すっごく生きてるって感じがします!」

ちゆ「のどか!」ギュッ

ひなた「のどかっち!」ギュッ

のどか「ええっ!2人とも!?永夢先生の前だよ〜!」

ちゆ「私たちも」

ひなた「のどかっちと会えて良かったとめ〜っちゃ思ってる!」

のどか「ちゆちゃん…ひなたちゃん…」ギュウ

 

のどかに感謝を述べられた2人は思わずのどかを抱きしめ、同じように感謝を伝える。最初は驚いたのどかだが、2人の気持ちが伝えられると、ありがとうの言葉と共に優しく抱きしめ返した。

 

のどか「…………ハッ!と、ととところで!えむせんせーはどうしてゆめポートに!?」

 

若干夢見心地だったが、微笑ましく3人を見ていた永夢に気づいたのどかは慌てて永夢に話を振る。

 

永夢「あはは、それはね…」

 

永夢は先程ちゆとひなたに話した内容を説明する。

 

のどか「つまりお休みを取ってちゆちゃんの所の温泉宿に泊まっていて、今は病院の皆さんにお土産を選んでいるって事ですね!」

永夢「そういうこと!」

ひなた「でも、おにーさんアクセサリーショップ初めてなんじゃない?なんかめっちゃ悩んでるっぽかったし。」

永夢「うっ…」

ちゆ「そうね。ひなたが声をかけるまでは頭を抱えているように見えましたが…?」

永夢「ソウデスネ…」

ひなた「急にカタコト!?」

 

永夢は悩みの種を3人に打ち明ける。お土産を渡す相手の特徴、性格などを大まかに伝え、その相手に合ったお土産を選ぶうちに混乱してきていたのだと。

 

のどか「それなら!私たちと一緒に選びませんか!?」

 

のどかが提案する。

 

ひなた「のどかっちそれ名案!プレゼント選び、アタシたちに任せてよ!ね!ちゆちー?」

 

ひなたももはや決まりだと言わんばかりに賛成する。

 

ちゆ「そうね、私たちもアクセサリー選びに来たとこでしたし、良ければご一緒しましょう。」

永夢「いいの?」

3人「「「もちろん!」」」

 

ちゆも賛同しここに1つのパーティが誕生した。

 

ひなた「そうと決まれば!早速めっちゃカワイイアクセサリーを選びに行こー!」

3人「「おー!」」「お、おー…!」

 

ちゆは若干恥ずかしそうだが、それでも皆の掛け声に合わせてくれた。

 

ひなた「あーっ!これもいいんじゃない!?あ!こっちはニャトランに合いそうー!」

ちゆ「私的には…これも。ふふっ、ペギタンに似合うかしら?」

のどか「ふわぁ〜すごい沢山!、ええっと、これはラテに、こっちがラビリンに…。あっ!永夢先生ー!こっちにもかわいいのがありますよー!」

永夢「みんな凄い元気だ…それに次々にオススメのアクセサリーを勧めてくれる。ちゃんと自分たちの分選べてるのかな?」

 

矢継ぎ早に進められるアクセサリーに目を通し、少々くたびれた様子の永夢に対し、3人は元気にアクセサリーを品定めしていた。永夢自身まだ若い部類だが、今をときめく中学生には適わないようだ。

 

永夢「みんなありがとう!お陰で決めることが出来たよ!」

のどか「どういたしまして!」

ひなた「これは喜ばれること間違いなしだよー!」

ちゆ「この後はどうなさいます?」

 

30分後、ようやく渡すものを購入し、店を後にした4人はとりあえずモール内を歩いていた。永夢の用事は全て済んだが、プレゼント選びに協力してもらってそのまま解散。と言うのも大人としてどうかと思った永夢は小休止することを提案した。

 

永夢「みんな、今日はありがとう。本当に助かったよ。」

ちゆ「いえ、こちらこそお茶をご馳走して頂いてありがとうございます。」

ひなた「めっちゃ太っ腹だよね〜!ありがとうおにーさん!」

のどか「ふわぁ〜このドーナツ、真ん中が星型だよ!」

 

飲み物を買って小休止という永夢の提案だったため、飲み物とお菓子代は永夢が持つことにした。今日のお礼も込めているため、永夢としては当然である。

 

ひなた「それ知ってる!スタードーナツだよね!?今め〜っちゃ流行ってるやつ!」

ちゆ「そうね、ゆめポートにも出張店舗がオープンして人気になってるわ。」

のどか「なんだか宇宙でも流行りそうな味だよ〜」

ひなた「宇宙人っているのかな!?」

ちゆ「ふふっ、どうでしょうね。」

 

会話を弾ませる3人とそれをまた微笑ましく見ながら飲み物を飲む永夢。穏やかなひと時だが、それは嵐の前の静けさだった。

 

のどか「ケホッ…」

ちゆ「のどか?大丈夫?」

のどか「う、うん、ちょっと疲れちゃったみたい…」ケホコホ

ひなた「大丈夫のどかっち!?横になる!?」

のどか「あ…りがとうひな…たちゃん…でも、だいじょうぶ…だから…」ケホッケホッ

ひなた「全然大丈夫じゃないし!」

ちゆ「先生!のどかを診て貰えませんか!?」

 

急に体調を崩した友人を心配し、医者である永夢に助けを求める。当然永夢はそれに応じ応急で診察を行う。

 

永夢「疲労による発熱…?前の病気が再発した?………いや…これは…!?」

 

熱を測り、容態を見る永夢は何かに気づいたようにカバンから聴診器アイテム『ゲームスコープ』を取りだし、のどかに向け起動する。そこに映し出されていたのは…

 

永夢「ソルティの…ゲーム病…!?」

 

人間がバグスターウイルスに感染したことを示す、ゲーム病の反応であった。それもつい先日倒したばかりのソルティのゲーム病だ。

 

ちゆ「ゲーム病…!?」

ひなた「なにそれ!?」

永夢「新種のコンピュータウイルスが人間に感染することで発症する病気だよ…早く治療しないと…!」

 

その時だった。

 

のどか「はぁ…はぁ…」ザザッ

ちゆ「!?今、身体が一瞬…!」

永夢「マズイ!?もう発症するのか!?みんな!1度離れて!」バッ

ちゆ「きゃ!」ドサッ

ひなた「うわっ!」ドテッ

 

発症の兆候を察知した永夢が2人をのどかから引き離す。その瞬間、のどかの身体からウイルスが溢れ出した。

 

のどか「きゃぁぁあああああ!」ブワアアアアア

ソルティ「ウォォ…」

 

ちゆ「あれは…!」

ひなた「こないだの怪人!?」

 

のどかの身体から分離したウイルスはバグスター、ソルティ伯爵を形成していく。しかしその姿は所々に白色化が見られ、以前の姿とは異なっていた。更に患者であるのどかから分離し、実態化したソルティはところ構わず暴れだした。そしてあっという間にゆめポートは悲鳴に包まれた。

 

ソルティ「オオオオオオオオ!」

ドォン!

ガラガラガラ!

 

壁の一部や備え付けのベンチが音を立てて崩れる。

 

「か、怪人が出たァァァ!」

「逃げなきゃ!早く逃げろぉ!」

 

一瞬にしてモール内はパニックに陥る。辺りは逃げ惑う人々で溢れかえった。

 

ひなた「ゆめポートが滅茶苦茶に…!」

ちゆ「のどか!大丈夫!?」

 

あちこちで瓦礫の山を作り出すソルティの隙を見て、2人はのどかに駆け寄る。そしてのどかをソルティから遠ざけるように移動させた。

 

ソルティ「ウゥ…オォ、ショッパイぞぉ…!」

永夢「なんだ…様子がおかしい…?」

 

いつもなら軽快な口調でこちらに敵対するソルティだが、何故か口数が少なく、と言うよりは何かに取り憑かれているようであった。

 

永夢「もしかして…」ピッ

 

何かを感じとった永夢はゲームスコープを人間ではなくバグスターであるソルティへ向ける。そこにはなんとあのゲムデウスのウイルス反応が出ていた。

 

永夢「貴利矢さんの言ってた、ゲムデウスウイルスの反応って言うのは…!」

 

永夢は確信する。

 

永夢「まさか…バグスターにゲムデウスウイルスが感染してる…!?けど、その力を制御できてないのか!?」

のどか「うっ…うう…」ザザザッ

ひなた「のどかっち!?コレ…どういうこと…!?なんでのどかっちの身体が透けてるの…!?」

ちゆ「私たち…今日はペギタンたちにサプライズする為にここに来てるからプリキュアにもなれない…」

のどか「ちゆ…ちゃん…ひなた…ちゃん…永夢…先…生…」

ちゆ・ひなた「「のどか(っち)!」」

 

元々身体が強くなかったためか、喋ることもままならないのどかはちゆとひなた、2人の腕の中で精一杯3人の名前を呼んだ。

 

のどか「わた…しね、病気が治ってからすこやか市に来てすっごく楽しかった…みんなと出会えて…いっぱい色んなことして…生きてるって感じがしてた……でも、また…戻っちゃうのかな…?」ポロッ

 

のどか「また…病気になって…ずっと病院のベッドで過ごしていくのかな…?」ポロポロ

 

のどか「嫌だよ…せっかくみんなと仲良くなれたのに…まだまだやりたいこと…沢山…あるのに…ヒック…うぅぅ!」ボロボロ

 

消え入りそうな声で想いを口にするのどか。その目からは大粒の涙が零れ落ちる。友人が苦しんでいるのに何も出来ない自分たちに歯噛みしながら、2人は永夢の方に振り返る。

 

ちゆ「先生!どうにかならないんですか!?」ポロポロ

ひなた「お願い!のどかっちを治してあげて!」ボロボロ

 

涙しながら2人は医者である永夢に助けを求める。その永夢の目にはドクターとしての覚悟が既に宿っていた。

 

永夢「僕はドクターだ…。そして、目の前に助けを求める患者がいる。」

 

永夢「だったら…患者を救うのが、僕の役目だ!」スチャッ

カシュッ!バシュウゥ!ガチャン!

 

永夢はカバンから変身ベルト『ゲーマドライバー』を取りだし装着する。そして右手にはネオンピンクの変身アイテム『マイティアクションXガシャット』が握られている。元々はただのゲームであるが、永夢や他のドクターが持つガシャットは変身能力が備わっている特別製だ。永夢はガシャットを起動させた。

 

カチッ

\『マイティアクション!エーックス!』/

 

永夢がガシャットを起動すると、永夢の背後にタイトル画面が現れ、専用のゲームエリアが展開される。チョコレートを模したブロックがいくつも出現した。

 

永夢「のどかちゃんの運命は…俺が変える!」ブワッ

 

永夢「変身!」スチャッ

 

\ガシャット!/

\レッツゲ-ム! メッチャゲ-ム! ムッチャゲ-ム! ワッチャネ-ム!?/

\アイムア カメンライダ-/

バシュゥゥゥゥン!

 

ガシャットを差し込むとキャラクター選択画面のようなセレクターが発生、永夢はそのうちの1つ、エグゼイドのパネルを選択し、変身する。永夢はバグスターから人々を守るため、『仮面ライダーエグゼイド』となってバグスターと戦うドクターであるのだ。

 

エグゼイド「大変身!」

 

\ガッチャ-ン!レベルア-ップ!/

\MIGHTY JUMP! MIGHTY KICK!MIGHTY MIGHTY ACTION!X!/

 

エグゼイド「ハッ!」

 

ゲーマドライバーのレバーを開き、強化形態のアクションゲーマーLv2へとレベルアップする。ずんぐりとしたボディを脱ぎ捨て、スラッとした等身大の姿へと変わることで変身を完了させる。しかし、のどかたち3人がその姿を見るのは初めてではなかった。

 

ちゆ「あの姿は…」

ひなた「前に助けてくれた…」

のどか「永夢先…生…」

 

エグゼイド「ノーコンテニューで、クリアしてやるぜ!ハアッ!」

ソルティ「グ…ガ…グ…」

 

決めゼリフを放ったエグゼイドは速攻で間合いを詰める。様子がおかしいソルティはエグゼイドを捉え、向き直った。

 

エグゼイド「はあっ!」ビッ!

ソルティ「…………」ガシッ!

エグゼイド「なっ!?うわあっ!」

ドカァ!

ちゆ「先生!」

ひなた「なんかこないだの奴よりめっちゃ強くなってない!?」

 

間合いを詰めたエグゼイドは先制パンチを繰り出したが、あっさりと受け止められてしまい、そのまま投げ飛ばされてしまった。

 

ガラガラ!

エグゼイド「クソッ!ゲムデウスの力で無理やりレベルアップしているのか!」

ソルティ「オオォ!」

 

起き上がったエグゼイドはゲーマーとしての観点から前日に対峙したソルティと、眼前のソルティはレベルが変化した別物の強さであると見抜いた。

 

エグゼイド「レベルアップにはレベルアップで対抗するのが定石だけど…」チラッ

ホルダー「」カラッポ

 

エグゼイドは最初に刺したガシャットで変身し、その後もう1つのスロットに別のガシャットを刺すことでレベルアップし、自身を強化することが出来る。だが、元々休暇で訪れていた永夢の手元にあるガシャットは応急手当用のマイティアクションXのみであった。

 

エグゼイド「さしずめ今のソルティはレベル20ってとこか…」

 

レベル2のエグゼイドとレベル20のソルティバグスター。単純に10倍のレベル差があるため、与えるダメージと受けるダメージに大きく差が開いてしまう。実際、さっきの攻撃でエグゼイドの胸にあるゲージは半分近くまで減っていた。

 

ソルティ「ウオオオオオ!」ダッ

 

エグゼイドにトドメを刺すべく、今度はソルティが肉薄する。

攻撃次第ではあるが、次の攻撃がエグゼイドにとって致命傷にもなりかねない。

 

エグゼイド「なら!レベル差はプレイングとアイテム、それに武器で埋めてやる!」バッ

 

バシュウウウウウウ、ジャキン!

\ガシャコン、ブレイカー!/

 

エグゼイド「よっしゃ!」

 

エグゼイドが手をかざすとハンマーを模した専用武器『ガシャコンブレイカー』が出現する。武器を手にしたエグゼイドは突っ込んでくるソルティを躱し、その周りを飛び跳ねるように翻弄していく。躱しては叩き、躱しては叩きを繰り返しながら、ソルティの攻撃には注意を払う。

 

ソルティ「ウ…オノレェェェ!」バリッ

 

エグゼイドの攻撃に業を煮やしたソルティは左腕のソルティナックルにエネルギーを溜め始めた。広範囲に電撃を流してエグゼイドを止めるつもりだろう。しかし、エグゼイドはその動きを見切っていた。

 

エグゼイド「させるか!」ドカッ

 

すかさず周囲のチョコブロックを叩く。その中からゲームエリア専用アイテムである『エナジーアイテム』が出現した。

 

エグゼイド「よっしゃあ!アイテムゲット!」

\高速化!/

エグゼイド「いくぜ!ハアッ!」

 

ゲットしたアイテムはその名の通り高速移動を可能とするエナジーアイテム『高速化』である。さっきまではジャンプの高低でソルティを翻弄していたが、高速移動が可能となった今は目にも止まらぬ速さでソルティを追い詰める。

 

ソルティ「ウヌゥ…!」

 

チャージした電撃攻撃を放つのは簡単だが、いくら広範囲といえども限度があるため、技を撃っても高速で動くエグゼイドには命中しないと考えたソルティは電撃を直接与えようと手当り次第にエグゼイドを攻撃し始めた。しかしどの攻撃もエグゼイドを捉えることは出来ない。

 

エグゼイド「ここだ!」ダッ

ソルティ「ヌゥオ!」

フッ

ソルティ「ナニ…!?」

 

ソルティの背後を突いたエグゼイドに反応し、振り返るソルティだが、そこにエグゼイドの姿はなかった。慌てて周囲に目を配る。

 

エグゼイド「吹っ飛べ!」ドカァン!

 

周りの空間が突然眼下へ広がった。そこでようやく、エグゼイドは身を屈め、自分を下から思い切り殴りつけたのだと分かった。

 

エグゼイド「もう一丁!」ドカン!

\ジャンプ強化!/

エグゼイド「よし、これで!」ポチッ

\ジャッキ-ン!/

 

エグゼイドは再びチョコブロックを叩き、中からエナジーアイテム『ジャンプ強化』を取得する。更に、ガシャコンブレイカーのボタンを押し、ハンマーモードからブレードモードへと変形させる。

 

エグゼイド「はぁぁぁぁぁ…」ググッ

ソルティ「ウオオオオ…!」(落下中)

エグゼイド「いくぜ!」ダンッ!

 

ジャンプ強化のアイテムの力で、ブレードを構えながら高く飛び上がったエグゼイドは、そのままの勢いを利用してソルティの胴体にブレードを一閃させる。ソルティ自身も落下していたため、大ダメージを与えた。

 

エグゼイド「ハァーーッ!」

ズバアッ!

ソルティ「ウヌオオオオオ!」ドカァン!

 

追い打ち攻撃をまともに喰らい、ソルティは体制を崩しながら広場に落下した。

 

スタッ

エグゼイド「どうだ!?」

 

着地したエグゼイドが手応えを確認すると、ソルティはよろめきながら立ち上がろうとしていた。そしてソルティはゲームに基づいたキャラクターとは思えぬ叫びを上げ、またも建物や広場へ無作為に攻撃を始めた。

 

ソルティ「グオオオオオオオオ!ガァァァァァァォァッ!」

バリッ!ガキィン!ガラガラガラ!

 

暴走気味のソルティの無差別攻撃は以前のどかたちが写真を撮ったフォトスタジオにも向けられた。それを見たのどかは目を見張った。

 

のどか「だ…め、、そこだけは…やめ…て…」

ちゆ「あそこは…」

ひなた「前にアタシたちで写真撮ってもらったとこ!?」

のどか「わたしの…大切な…思い出…の…場所…なの….。やめて…こわ…さないで…」ケホケホ

 

その言葉を聞いたエグゼイドはのどかのストレスの原因に気づく。

 

エグゼイド「そうか…のどかちゃんはやっと普通の生活に戻れたんだ…。友達ができて、その友達とたくさんの日々を過ごす。それはのどかちゃんにとってかけがえのないものなんだ。その思い出の場所を奪われたら…」

 

バグスターは感染している人間のストレスが許容を超え、存在を奪っていく。そうして完全体となっていくのだ。暴走してもバグスターの本能として宿主の記憶を得ているのだろうか。

 

エグゼイド「うぉお!」ズバッ!

ソルティ「グ…ウッ!」ガクッ

 

直前でソルティの攻撃を防ぎ、ブレードで押し返す。ソルティはこれまで受けたダメージにより膝を着いた。ソルティを阻んだエグゼイドはフォトスタジオを背に叫んだ。

 

エグゼイド「ソルティ!お前を攻略する!」ガシッ

\ガッシュ-ン/

 

ベルトからガシャットを引き抜き、手に持っているガシャコンブレイカーのスロットに装填する。

 

\ガシャット!キメワザ!/

以前に放ったキックと同じエフェクトが、ガシャコンブレイカーの刀身に集まる。充分に溜めを作り、必殺技を放つ。

 

エグゼイド「ハッ!」カチッ

\MIGHTY CRITICAL FINISH!/

 

ガシャコンブレイカーのトリガーを引き、ソルティに目掛け目にも止まらぬ早さで斬撃を繰り出す。

 

エグゼイド「ハッ!ハアッ!ハァァッー!」

スババババババババ!

 

\会心の1発ゥ!/

 

トドメの一太刀を打ち込むと、ソルティは体から火花を散らし、倒れ込むように膝から崩れ落ちた。そしてそのまま大爆発を起こす。

 

ソルティ「グゥオオオオオオーーーッ!」

ドォォォォォォォン!

 

\GAME CLEARー!/

 

ーーーその後

目を開くと、眼に沢山の涙を浮かべて私の名前を呼ぶ大切な友達の姿があった。

 

ちゆ「のどか!」

ひなた「のどかっち!」

のどか「ちゆちゃん…ひなたちゃん…」

ピピピ…ピッ

永夢「もう大丈夫だよ、のどかちゃん。ゲーム病は治療できたよ。」

 

ゲームスコープをかざし、病状を確認した永夢が告げる。

 

のどか「永夢…先生。ありがとうございます。」

ちゆ「私からも…先生、大切な友達を救ってくださって本当にありがとうございます!」ペコッ

ひなた「アタシもアタシも!どんどんのどかっちが透けてくからホントに怖かったよ〜!うわーん!」

 

安堵したのか、遂にわんわん泣き出してしまったひなたをちゆが慰めらゆめポートでの騒動は収まったが、永夢はこれで終わりではないと思いつつも、今は患者の完治を喜んだ。

 

のどか「うん!みんな、ありがとう!私今、すっごくす〜っごく、生きてるって感じ!」

 

ーーーーーー

 

のどかの全快をみんなで喜びつつ帰路についていると、不意にひなたが疑問を投げ込む。

 

ひなた「それにしても、まさかおにーさんが変身してカッコよく戦うのめっちゃすごかったね!あのカッコなんて言うの!?」

永夢「あぁ、あれはね…」

のどか「あーっ!思い出した!」

ちゆ「どうしたののどか?なにか忘れ物?」

 

エグゼイドのことを説明しようとした永夢の言葉を、のどかの声がかき消した。

 

のどか「先生!先生が仮面ライダーだったの!?」

 

のどかの口から飛び出したのは以前にも漏らした一言だった。

 

ひなた「のどかっち分かるの!?」

のどか「私が入院してる頃、よく永夢先生がお話し相手になってくれてた時にね、たまに永夢先生に連絡が入ることがあって、その時に仮面ライダーって言葉が聞こえたの。それでその連絡があると永夢先生はまた今度お話しようって言ってどこかへ駆け出していくことが多かったから…」

ちゆ「それってつまり、さっきのゲーム病が前から存在したということよね?」

 

ちゆの指摘にのどかとひなたが頷き、永夢がそれに答える。

 

永夢「確かにゲーム病はもっと前から存在していたけど、あの時はまだ衛生省もゲーム病の全貌を発表してなかったから、みんなが知らなくても無理はないよ。それにまだ幼かったと思うし。」

 

そこまで話すと、ちょうど3人が別れる場所まで着いたようだ。ひなたは途中まで一緒だからとのどかを自宅まで送ると2人に言い、ちゆ、そして永夢と別れた。永夢はちゆの両親が経営する宿に宿泊しているため、帰り道はちゆと共に行く。

 

ちゆ「先生、今日は本当にありがとうございました。改めてお礼申し上げます。」

永夢「僕の仕事は患者の命を救うことだからね。当然のことをしたまでだよ。」

ちゆ「お医者さんとしての使命…」

 

永夢の心構えを聞いたちゆは何かを決意したように真っ直ぐな眼をしていた。その眼には覚悟の光が灯っていた。その間に、温泉宿沢泉に到着した。

 

永夢「あ、着いたね。今日はありがとう。バグスターのこともあったけど、すごく楽しい1日だったよ。」

ちゆ「こちらこそ、とても貴重な経験をしたと思います。今日もゆっくりしていって下さい。では。」ペコリ

 

永夢「ただいま戻りました。」

ちゆ「ただいま!」

 

永夢は宿泊している自室へ、ちゆは自分の部屋へそれぞれ戻っていった。

 

ーーー同時刻

 

ひなた「のどかっち、今日はホンットお疲れ様!めっちゃ大変な思いしたけどほんとにもう大丈夫?まだ痛いとこない?しんどくない?」

 

のどかを無事送り届けたひなたは帰る前にもう一度のどかの体調を気遣う。

 

のどか「ありがとう、ひなたちゃん。けど、私はもう大丈夫だよ。このとおり!」ピョンピョン

 

万全な状態であることを示すためその場で軽く飛び跳ねるのどか。それを見たひなたは安心した表情を浮かべる。

 

ひなた「よかった〜!じゃあアタシも家に帰るね!また何かあったらいつでも連絡して!じゃあ!」

のどか「ありがとう!気をつけてね〜!」

 

走り去るひなたが見えなくなるまで手を振って見送ったのどかは玄関の扉に手をかける。

 

のどか「ただいまっ!」

 

ーーー

 

ひなた「ほっほっほっ、アタシも早く帰ろっと。んぅ?」

 

自宅に向かうべく小走りで道を進んでいくと、正面から白衣を着た男がこちらに歩いてくるのが見えた。ちょうど永夢と同じくらいの背丈だったので、一瞬永夢に見えただけだったが、人違いだと気づいたひなたはそのまま男の横を走り去った。

 

ひなた「今日のご飯はなっにかな〜?たっだいまー!」

 

そしてひなたも無事家にたどり着いた。

 

こうして、4人の一日が終わった。

 

ーーー海岸

???「………」カチッ

\タドルクエスト!/

第2話 [完]

 

 

 

 

おまけ

ーーー別日の3人

のどか「ふわぁ〜みんなすっごく可愛いよ!」

ちゆ「ええ、とても似合ってるわ。」

ひなた「めっちゃ悩んだかいがあるってものだね!」

 

3人はパートナーのヒーリングアニマルとラテにそれぞれプレゼントを選び、手渡していた。

 

ラビリン「ラビリンたちにプレゼントを選んでくれたとはいえ、ラビリンたちを置いていくのは今後ぜ〜ったいにやめるラビ!でも、アクセサリーはありがとうラビ!」

ニャトラン「まぁそう硬いこというなよ。どうだ?オレサマイケてる?」

ペギタン「ちゆ、ありがとうペェ!ぼく、ずっと大事にするペェ!」

 

3匹のヒーリングアニマルはとても満足そうにアクセサリーを身につける。

 

のどか「ラテには…はいっ!ティアラ型のアクセサリー!」

ラテ「わふぅ〜!」キラキラ

 

ティアラ型アクセサリーを被ったラテは目を輝かせて喜びを表した。

 

ひなた「今度はみんなでいこうね!」

ちゆ「ええ!ペギタンたちも一緒にね。」

ペギタン「ぼく達はあんまり目立っちゃいけないけど、もちろんだペェ!」

ニャトラン「ん〜別にバレても大したことなさそうだけどなぁ〜

ラビリン「絶対にダメラビーっ!」

のどか「あははは。そうだね、今度はみんな一緒に、たくさん思い出を作っていこう!」

全員「「「「「おーーー!」」」」」

ラテ「わんっ!」

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