ヒーリングっど♥プリキュア 〜プリキュアとドクターライダーズ〜 作:鈴闇
次回最終回かなと考えてます
ーーービョーゲンキングダム
キングビョーゲン「フハハハハ!遂に我の肉体となる入れ物が完成しタ!」
シンドイーネ「いよいよキングビョーゲン様の復活なのですね!シンドイーネは喜びで胸がはち切れそうですー!」
グアイワル「これで地球も終わりだな。」
バテテモーダ「んじゃ、キングビョーゲン様の復活劇!始まりっスね!」
先日のゲムデウスウイルス投与により、ビョーゲンキングダムで復元されたゲムデウスバグスターの身体が完成した事で、キングビョーゲンの仮初の肉体による復活は目前となっていた。
キングビョーゲン「今こそ…復活ノ時…!」
復活を果たすべくゲムデウスの肉体に憑依を試みるキングビョーゲン………だったが
バチィン!
シンドイーネ「ええっ!?」
キングビョーゲン「ナんダト……!?」
ゲムデウスの肉体はキングビョーゲンを阻み、復活を果たすことは出来なかった。
ダルイゼン「………どうなってんの…?」
グアイワル「まだ完全な状態ではなかったのか?」
バテテモーダ「いやいやそんなハズは…」
復活失敗に驚くビョーゲンズを後目に、ゲムデウスは静かに目を覚ます。
ゲムデウス「我に取り憑こうなどと…思い上がったな!」
キングビョーゲン「ヌゥ!?」
ゲムデウスは目を覚ますと同時に、背後に身を置くキングビョーゲンを宝剣『デウスラッシャー』で振り払った。これでゲムデウスを縛る物は無くなり、復活を果たしたのはキングビョーゲンではなくゲムデウスそのものとなってしまった。
ゲムデウス「我は再び神として復活した!先ずは忌まわしき仮面ライダーを…ゲームオーバーにしてやろう!」
バテテモーダ「よくわかんねーっスけど、そうはさせるかっての!」
自由を取り戻したゲムデウスにバテテモーダが襲いかかる。しかしバテテモーダの放った拳は宝盾『デウスランパート』により防がれてしまう。
ゲムデウス「邪魔だ…!」
バテテモーダ「ぐぇーっ!?」
ゲムデウスはゲキトツロボッツのバグスター、ガットンの左腕の武装を模した装備を形成し、バテテモーダに強烈な一撃を見舞う。バテテモーダはダルイゼンらビョーゲンズの間隙を通るように吹き飛ばされた。
シンドイーネ「ちょっと!?嘘でしょ!」
ゲムデウス「我を阻むものには死…あるのみ。」
そう言うとゲムデウスは浮遊し、胸にカイデンバグスターの顔を浮かび上がらせその能力を使う。デウスラッシャーで空間を切り裂き、ゲムデウスはビョーゲンキングダムから姿を消す。切り開かれた空間は一種のワープホールのように人間界へと繋がっていた。
ゲムデウス「我は今度こそ、攻略不可能なラスボスとして世界に君臨するのだ!はぁーっはっはっは!」
完全に自己を取り戻したゲムデウスは永夢たち人間の住む世界へと突き進んで行った。
ーーー沢泉
チュンチュン
ゲムデウスの復活など知る由もない永夢と飛彩は鳥のさえずりでゆっくりと目覚める。起床した2人は身だしなみを整え、先程まで眠っていた部屋を後にした。
大我「………で…」
飛彩「…」カチャカチャ
永夢「…」モグモグ
朝早くから苦虫を噛み潰したような顔をする大我の前には、和洋それぞれの好みで用意してもらった朝食を食べている永夢と飛彩が座っている。
大我「お前らはなんで俺の部屋で飯食ってんだよ!」
そう、その一室は大我が宿泊のため借り受けた部屋である。先日のグラファイトらとの戦いから2日がたっていた。永夢と飛彩は用意された朝食を持ち込み、なかば無理やり食事を共にしていた。しかし、それには訳が存在していた。
飛彩「決まっている。開業医が調べたことの調査結果を聞きに来た。」
永夢「ホントは今日大我さんを探しに行こうと思ってたんですけど皆同じ宿に泊まってるなら探す手間が省けるなってことになって。あ、この煮物美味しい!」パクパク
飛彩「そういう事だ。出かけられたら探し出すのが面倒なんでな。」
2人は大我が独自で調査したゲムデウスウイルスの反応について何か分かったことがないかを聞くために大我の部屋を訪れていたのだ。
大我「ったく…」
飛彩「それで、なにか分かったことはあるのか?」
???「それについては、自分が説明するぜ〜」
話に入ろうとしたところで部屋の扉が開けられ、聞きなれた声がした。
永夢「貴利矢さん!?」
飛彩「監察医?」
貴利矢「よっ邪魔するぜ、永夢。…ってあれ?お食事中だった?」
話に割って入ってきたのはCRに所属する監察医『九条貴利矢』だった。彼は過去に一度ゲームオーバーとなり消滅している。その後の戦いでバグスターとして復活し、CRへ戻り仮面ライダーとしてバグスターやクロノスと戦った永夢たちの仲間の1人である。
大我「レーザー、頼んだもんはどうなった?」
貴利矢「おっ、いきなりそこ聞いちゃう?ま、隠すもんでもないしさっさと話しちゃいますか。」
大我は貴利矢が来ることを知っていたのか特に疑問を持つことも無く話を進めていく。
永夢「大我さん、何か頼み事をしてたんですか?」
貴利矢「院長先生が現地で採取したゲムデウスウイルスのデータを送ってもらってさ。そいつを永夢らが相手したソルティやグラファイトのデータと照合してみたんだよ。そしたら…」
永夢「そしたら…?」
貴利矢は勿体ぶったように溜め、データから得た結論を話す。
貴利矢「結論から言って、ゲムデウスが復活するかもしれねぇ。ってデータが出された。」
永夢「えっ…!?」
飛彩「ゲムデウスが…!?」
大我「復活するだと!?」
貴利矢からもたらされた衝撃の結論に、ドクター達の眼が見開かれる。
大我「どういう事だ!」
飛彩「ヤツは俺達が切除したはずだ!」
永夢「2人とも落ち着いてください!貴利矢さん、本当なんですか?ゲムデウスが復活するかもしれないって。」
声を荒らげる2人を制し、落ち着いた雰囲気で貴利矢に話を聞く永夢だが、その表情はその場にいる誰よりも険しかった。
貴利矢「永夢が戦ったソルティと、大先生らが戦ったグラファイト達とでは、ゲムデウスウイルスによる侵食率に大きく差があったんだよ。覚えあんだろ?永夢?」
永夢「そういえば…確かにソルティはまだゲームキャラとしての理性が残っていたような…たまにゲームに基づいたようにしょっぱいとか言ってました。」
飛彩「だが、それより後に戦ったグラファイトはその意識をゲムデウスウイルスに完全に乗っ取られていた。喋ることがあったと言えば必殺技を放つ時くらいか。」
貴利矢「そ。要は時間が経つごとにゲムデウスウイルスがバグスターを侵食していってるんだよ。グラファイトに感染してたウイルスはソルティより反応が強かった。だから…近いうちにゲムデウスウイルスがバグスターを乗っ取って復活するかも知んないって事。今は人間に感染するような事にはなってないけど、それもいつ変異しちまうかは予測できないって感じだな〜。」
飄々とする貴利矢の口から語られた予測はこれ以上ない最悪の展開だった。永夢らは神妙な面持ちでゲムデウスへの対抗策を考える。
永夢「…一体どうすれば…」
貴利矢「そんな難しく考える事じゃなくない?」
大我「あ?」
飛彩「なんだと?」
苦悩の表情を浮かべる永夢に貴利矢は軽いノリで呆気からんと言い放った。飛彩と大我は眉間に皺を寄せ反射的に貴利矢を睨みつける。
貴利矢「自分たちには虎の子のガシャットがあるっしょ。」スッ
飛彩「これは…!」
そう言って貴利矢が取り出したのはゲムデウスウイルスへの特効薬と言える最強のワクチン、『ドクターマイティXXガシャット』だった。このガシャットは過去に貴利矢と今は亡き天才ゲームクリエイターが正真正銘命を賭して作り上げた、バグスターに対しての切り札と言えるガシャットである。
永夢「確かに…これを使えばゲムデウスウイルスを抑制できます…」
大我「が、ゲムデウス本体を倒せる訳じゃねぇ。ウイルスに感染した人間を救える手立てになるだけだな。」
そう、ドクターマイティXXはゲムデウスウイルスを抑制する力はあるが、ゲムデウスそのものを倒すための力を持ってはいないのだ。
貴利矢「こんだけドクターがいるんだ。自分も楽観視する訳じゃないけど、チーム医療でゲムデウスを倒せるって信じてるからさ。」
永夢「貴利矢さん…」
口は軽いが、貴利矢もまたドクターとしての信念を持ち、人類のために戦う仮面ライダーの1人だ。
貴利矢「んじゃ、報告は以上ってことで。自分はそこら辺で朝飯食べてくるわ。あ、このガシャットは永夢が持っててくれ。こいつを挿せる武器持ってんのは永夢だけだからな。」
朝イチで駆けつけたため何も口にしていない貴利矢はドクターマイティXXガシャットを置いて足早に部屋を後にした。ゲムデウスについての報告を聞き終え、一息つく永夢と飛彩に大我は口を開く。
大我「…知りてぇことは知ったんだからさっさと部屋に戻れ。」
ーーー海岸沿い
同じ頃、朝早くからすこやか市の海岸沿いに集まる少女たちの姿があった。
ひなた「よーーーっし!それじゃ張りきって体力作りのジョギング!はじめよー!」
のどか「おー!」
ちゆ「2人とも、無理しすぎないようにね。」
ひなたの明るいかけ声と、それに同調するのどかの元気な声が朝日に向かって吸い込まれていく。
ニャトラン「ふぁ〜あ…ひなたの奴、あれからすげーやる気出してるぜ。」
ペギタン「でも、プリキュアとしても普通に生活するにしてもいい心がけペェ」
ラビリン「のどかはあんまり無茶しちゃダメラビよ。」
ラテ「わふ!」
当然プリキュアにいつでも変身できるよう、のどか、ちゆ、ひなたのパートナー達もそろい踏みとなっている。こうしてのどかたちの体力作りがスタートした。
のどか「はっ…ふっ…」タッタッ
ちゆ「はっはっはっ…」タッタッ
ひなた「ほっほっほっ…」タタタッ
3人は真っ直ぐな眼差しで走る。プリキュアとして、それぞれの決意が映し出されるかのように。そうして海岸沿いから30分ほど走り、高台にあるハート型の灯台へと到着したところで足を止める。
ちゆ「お疲れ様。はい、スポーツドリンクよ。水分補給はしっかりとしないとね。」
ひなた「ちゆちーありがとー!…んくっ…んくっ…ぷはぁっ!」
のどか「はぁ……はぁ……」
ちゆ「のどか…大丈夫?」
のどか「うん、大丈夫だよちゆちゃん。ふぅ…」
長い入院生活で体力が少なく、しばらく荒い息をついていたのどかだが程なくして息を整え、ドリンクに手をつける。
のどか「ぷはっ、ん〜っ!すっごく生きてるって感じ!」
ラビリン「のどか、前より長く走れるようになってるラビ!」
ちゆ「そうね。初めて会った時は私を追いかけるだけで息が上がってたけど、最近は30分ずっと走っていられるようになったもの。」
ペギタン「体力が付いてきた証ペェ。」
ひなた「あっ!皆見て見て!あそこにいるのってもしかしてクジラじゃない!?」
そう言ってひなたが指を指した沖合には、海面から尾ビレを出し潜水するクジラの姿があった。普段見れない光景に3人は目を輝かせる。
のどか「ふわぁ〜!私、クジラさんを見るのなんて初めてだよ!」
ちゆ「たまに見られるって聞いたことがあるけど、私も初めて見たわ。今日は運がいいわね。」
ひなた「よーっし!いいものも見れたし、トレーニング再開といこー!」
珍しい光景にテンションが上がった3人は続けてトレーニングを開始し、体力作りに励んだ。無理のない範囲で行っていたとはいえ、気づけば時刻はお昼時になっていた。
ちゆ「あら、もうこんな時間なのね。そろそろ帰りましょうか。」
ひなた「賛成!めっちゃお腹すいたし!」
のどか「私も沢山運動したからお腹ペコペコだよ〜」
タオルを首にかけ、荷物を持った3人は街へ戻る。しかし、3人を待っていたのは空腹を満たす料理の数々…ではなかった。
のどか「なに…これ…」
すこやか市へと帰ってきたのどか達が目にしたのは、崩れた植木鉢や倒れたカフェのテーブル、割れたガラスの破片が散乱する凄惨な光景だった。
ひなた「一体なにが…」
ちゆ「見て!あそこ!」
ちゆが示した先には何かから逃げ惑う人々の姿が見える。その『何か』を視界に捉えた時、3人は目を見張った。
感染した人々「………ウゥ…」
男性「たっ、助けてくれぇ!」
女性「来ないで!あっちいってぇ!」
のどか「街のみんなが…」
頭部が異形の形に変貌した人々が助けを求めるかのように大量に押し寄せていた。変貌を遂げていない人達は皆、パニックになり、がむしゃらに逃げ回っている。
男性「うわぁっ!」
その時、1人の男性が足をもつらせて転倒してしまった。慌てて起き上がったが時すでに遅く、感染者に接触されてしまい、たちまち二次感染を引き起こした。
感染した男性「…オォォォ……」
のどか「嘘…」
ちゆ「人から人へ伝染っていくの…!?」
ひなた「感染するのめっちゃ早くない!?ていうかこのままじゃ!」
そう。感染者も含めた集団はのどか達がいる方向に刻一刻と近づいてきている。
ラビリン「これはビョーゲンズの仕業じゃないラビ!のどか!早く逃げるラビ!」
ペギタン「仮面ライダーのお医者さんのところへ向かうペェ!」
ニャトラン「急ぐニャ!」
のどか「う、うん!」
ちゆ「きっと先生たちも手当のために戦っているはず…。ひとまず私の家に向かいつつ先生たちを探しましょう!」
ひなた「オッケー!」
パートナー達の警告で3人は駆け出した。街の人達は間違いなくゲーム病だと考え、オペを行える永夢たちの元へ急ぐ。プリキュアの力ではバグスターと戦ってもせいぜい足止め程度にしかならない。この状況を打破できるであろう仮面ライダーの力を求め、ただひたすらに走る。その時_
ドゴォン!
突如轟音が響き、のどか達が向かう方向から空中高く砂埃が舞い上がった。
ひなた「今度は何!?」
ちゆ「行ってみましょう!もしかしたら先生たちが戦っているのかも!」
3人は音の鳴った方へ向かう。 路地を曲がり、広場へと続く道を抜ける。
のどか「着いた!……そんな…先生!?」
程なくして広場へと出たのどか達の目に飛び込んできたのは、変身を強制解除された永夢たちの姿だった。
永夢「…ぐぅ…っ!」
飛彩「こんなことが…!」
大我「くそっ…!」
永夢たちの着ている白衣はボロボロで所々に汚れや破れがあり、戦闘の激しさを物語っている。
貴利矢「オイオイ…冗談キツイぜ…」
少し遅れてもう1人、のどか達には面識のない4人目のドクターが立ち上がった。永夢たちの例に漏れず、貴利矢も傷だらけになっている。
のどか「永夢先生!」
永夢「のどかちゃん…!?」
駆け寄ってきたのどかに驚く永夢。ちゆとひなたもそれぞれ飛彩と大我の元へ駆け寄る。
ちゆ「鏡先生!」
飛彩「…!ここは危険だ!」
ひなた「タイガー!大丈夫!?」
大我「離れてろ!」
近づいてくる2人を制止した瞬間爆煙が晴れ、中心から金色に輝く鎧に身を包んだ怪人が現れた。
のどか「あれは……!?」
永夢「ゲムデウス…!」
最強最悪のバグスター、ゲムデウスは再び仮面ライダーの前に降臨する。それはのどか達が帰ってくる少し前のことであった。
ーーー1時間前
貴利矢「そんじゃ、今日から自分も調査に加わるぜ。」
永夢「はい!よろしくお願いします、貴利矢さん。」
食事を終え、合流した貴利矢も加えて本格的にウイルスの調査を行っていた永夢たちの元に、緊急通報のアラームが鳴り響いた。ドクター達は顔を合わせ頷くと現場へと急行した。
永夢「大丈夫ですか!?」
娘「助けてください!父が急に苦しみ出して!」
父親「うぅ…」
永夢たちが通報を受け広場へ到着すると、娘と思われる女性とその傍らで胸を抑えて苦しんでいる父親と思しき男性の姿があった。辺りには心配そうに男性を見る人だかりもできている。
永夢「すぐに診察を!」
診察のためゲームスコープを装着する永夢。だが、飛彩・大我・貴利矢の3人は患者を一目見て驚愕の表情を浮かべていた。
貴利矢「コイツは…悪ノリが過ぎんだろ…」
大我「どうなってやがる…」
飛彩「この症状は…まさか!?」
永夢「ゲム…デウス…?」
ゲームスコープが映し出したバグスターウイルスの反応は、全てのバグスターの頂点に君臨するラスボス、ゲムデウスのゲーム病の診断結果だった。
飛彩「馬鹿な!?人間に感染する可能性はないんじゃなかったのか!?」
大我「レーザー!どうなってんだ!?」
貴利矢「自分にも分かんねえよ!…けど、永夢!」
永夢「ハイ!」
貴利矢の声と同時に永夢はドクターマイティXXガシャットを取り出していた。続けてガシャコンキースラッシャーを取り出し、ワクチンを患者に投与しようとしたその時。
ピシッ!パキパキパキ!
乾いた音が頭上から鳴り、反射的にその場にいた人々が天を仰ぐ。
飛彩「何だ!?」
永夢「空に…ヒビが…?」
永夢が空を見上げた瞬間、青い空がガラスのように砕け散り、中から最悪の存在が飛び出してきた。
男性「な、なんだあれ!?」
女性「怪物…!」
ゲムデウス「はっはっはっは!我は再びこの世界に君臨した!全ての命よ!我の力で希望もなく散っていくがいい!」
現れるや否やゲムデウスはウイルスをすこやか市中に撒き散らした。ウイルスは人々に逃げる暇を与えず次々に感染、発症していく。
男性「うぐっ…!なんだよ…これ…!うわぁぁぁ!」
女性「苦…しい…きゃあああ!」
感染者「グゲゲ…!」
人々「逃げろぉぉぉ!!!」
瞬く間に広場は感染者で溢れかえる。人から人へ、ウイルスは尋常ではない速度で広まり、すこやか市はあっという間にパニックに包まれてしまった。
永夢「感染速度が…!」
飛彩「ゲムデウスが現れたことでウイルスが活性化したのか…!」
大我「野郎…!」
貴利矢「ッ…!永夢!」ドンッ
永夢「えっ…うわっ!」
何かに気づいた貴利矢が咄嗟に永夢を突き飛ばす。身を起こした永夢がそれまでいた場所を見ると、さっきまで診察していた患者が発症してしまっていた。
発症した父親「ヴヴヴ…」
娘「そんな…お父さん!」
永夢「ダメだ!危ない!」
永夢の制止も間に合わず父親に駆け寄った娘だったが、ゲーム病を発症した父親は娘にも見境なく襲いかかり、ウイルスを感染させてしまった。
娘「お……父…さん………」
ドサッ
感染し、ゲーム病を発症した娘もゆらりと起き上がって周囲の人々にウイルスを伝染させて行く。
大我「エグゼイド!何してる!早くワクチンを打ち込め!」
永夢「ハッ…!わ、分かりました!…でも…」
キースラッシャーでワクチンを打ち込んで患者のゲムデウスウイルスを抑制することは出来るが、1度に治せる数には限りがある。そのため1人を治している間にも感染者はそれを上回るスピードで増えていく。
飛彩「それでも!何もしないよりマシだ!」
貴利矢「ゲムデウスは自分たちに任せろ!行け!」
過去のパンデミックでは、バグスターであるポッピーピポパポが自らの体にガシャットを挿し、その身を犠牲にして広範囲のウイルスを一気に抑制したが、今回はその手段は取れない。それでもやるしかないとドクター達は作業を分担した。
飛彩「術式レベル100!」
大我「第伍十戦術!」
貴利矢「爆速。変身!」
\レベル(デュアル)アップ!/
\タドルレガシー!バンバンシミュレーションズ。発進!/
\爆走バイク〜!アガッチャ!ぶっ飛び!ジェット!ドゥ・ザ・スカイ!フライ!ハイ!スカイ!ジェットコンバット!/
ゲムデウス「仮面ライダーよ!復活した我を、果たして攻略できるか…?」
ゲムデウスは地上に降り、変身した3人と戦闘を開始する。宝剣と宝盾を構え、仮面ライダーを迎え撃つゲムデウスは正にラスボスと呼ぶに相応しい出で立ちをしていた。
永夢「変身!」
\ハイパームテキ!エグゼイド!/
永夢もエグゼイドへ変身し、感染者の治療を行う。
\ダブルガシャット!…キメワザ!/
\DOCTOR MIGHTY CRITICAL FINISH!/
エグゼイド「はあっ!」
キースラッシャーにガシャットを挿し込み、ゲーム病の発症者に向けてワクチンを打ち込む。効果は直ぐに現れ、ワクチンを投与された人々のウイルスは抑制された。
男性「も、戻った!治ったのか!?」
女性「もうダメかと思った…」
エグゼイド「早く逃げてください!捕まったらまた発症するかもしれません!」
ゲムデウスウイルスの症状から解放された人々を逃がしつつ、エグゼイドは1人治療に奮闘する。すぐ側で仲間達がゲムデウスと激しい戦闘を繰り広げ、ゲムデウスを足止めしている。
ブレイブ「はあっ!」
スナイプ「喰らいやがれ!」
レーザー「おらぁ!」
地上でブレイブとスナイプがゲムデウスに取り付き、レーザーはプロトコンバットバイクゲーマーへ変身し空中での機動力を得たことで、空から一方的にガトリングガンをゲムデウスに浴びせ牽制する。
ゲムデウス「その程度か…?」
スナイプ「何…!?」
だが、ゲムデウスは3人の攻撃をものともせず、宝剣を振るいブレイブとスナイプを退ける。続けざまに宝盾デウスランパートの伸縮自在の爪を伸ばし、空中のレーザーを捕え地上に叩きつけた。デウスランパートの爪は石で舗装された地面を易々と傷つけ、元の位置に収まる。
レーザー「ぐああっ!」
ブレイブ「監察医!」
ゲムデウス「お前たちの攻撃など効かぬ。全ては無意味な攻撃だ。」
ライダー達の集中攻撃を喰らったにも関わらず、3人にはゲムデウスの言葉通りダメージが全く通っていないように感じられた。
スナイプ「攻撃を無効化してやがるのか…?だが、ゲムデウスと言ってもそんな能力無かったはずだ…!」
レーザー「そう簡単に倒せる相手じゃないってのは分かっちゃいるんだけどさ…」
ブレイブ「なんだ…この違和感は…?」
ゲムデウスに違和感を感じ取ったブレイブは周囲を見渡す。するとある事に気づいた。
ブレイブ「あれは…さっき監察医が攻撃を受けた時の…!」
先程のレーザーへの攻撃の際に付いた地面への傷。それが赤黒く変色し、広がっていたのだ。まるで地球を蝕んでいるかのように。
ブレイブ「まさか!?ヤツはメガビョーゲンと同じ特性を得たというのか!?」
ゲムデウス「ふふふ…ぬぅん!」
続けざまにゲムデウスがデウスラッシャーを横薙ぎに振るう。斬撃はエネルギーの刃となり、ライダー達に襲いかかった。
スナイプ「避けろ!」
レーザー「くそっ!」
飛ばされた斬撃を回避する3人。目標を失った刃は背後の家屋に命中し、大きな傷を残して消滅した。その傷痕は先程の攻撃と同様赤黒く変色し、家屋をどんどん蝕んでいた。
ブレイブ「やはり間違いない…!今のゲムデウスはバグスターでありメガビョーゲンでもある…!」
ゲムデウスはビョーゲンキングダムで大量のナノビョーゲンを媒体とすることで肉体を復活させられた。そして完全に復活するまでの間にナノビョーゲンをゲムデウスウイルスで侵食・順応し、自分自身の力としたのである。異世界での復活の為仮面ライダーに気取られることも無く、己の力を増幅させていた。
エグゼイド「この辺りはこの人で最後だ!はあっ!」
男性「ググガ…ッ!……ぐ、うぅ…」
エグゼイド「よし!早く逃げてください!…飛彩さん達は…!」
広場一帯から発生した患者をあらかた治療し終えたエグゼイドは広場から離れてしまった為、ゲムデウスを引き受けた3人の元へ向かう。程なくして広場に戻ったエグゼイドを待っていたのは、苦戦を強いられ膝を付く仲間の姿であった。
エグゼイド「飛彩さん!大我さん!貴利矢さん!」
ブレイブ「小児科医…!」
エグゼイド「これは…!?」
エグゼイドが駆けつけた頃には近隣の街並みのほとんどが蝕まれていた。その中央にゲムデウスが悠然と佇んでいる。エグゼイドは近くにいた飛彩に駆け寄り、ゲムデウスの状態を問う。
エグゼイド「飛彩さん!これって!?」
飛彩「ああ…ヤツはバグスターとメガビョーゲン。2つの力を得ているようだ…!俺たちの攻撃も通用しなかった…!」
エグゼイド「そんな……けど!ワクチンを打ち込めばゲムデウスウイルスだけでも抑制できます!」
\ダブルガシャット!キメワザ!/
エグゼイドはキースラッシャーにドクターマイティXXガシャットを装填し、ゲムデウスに狙いをつけて引き金を引く。
\DOCTOR MIGHTY CRITICAL FINISH!/
ゲムデウス「ヌウッ!?」
キースラッシャーから放たれたワクチンをデウスランパートで受け止めるゲムデウスだったが、受け止めた盾からワクチンが腕を伝い、ゲムデウスの体に広がっていく。
ゲムデウス「おのれぇ!だが…!以前と同じようにはいかぬわァ!」
バチィン!
エグゼイド「何っ!?」
ワクチンがゲムデウスを包むより先に、ゲムデウスがワクチンを打ち消してしまった。ゲムデウスは少しよろけているように見えるが、致命的な効果を与えるまでには至らなかったようだ。
エグゼイド「どうして…!?このガシャットはゲムデウスウイルスへの特効薬のはずなのに!」
スナイプ「まさかゲムデウスの野郎…ウイルスが変異してワクチンへの耐性が付きやがったのか…!?」
そう。インフルエンザが毎年性質を変異させる様に、ゲムデウスウイルスもまたビョーゲンキングダムでの環境により変異してしまっていた。ワクチンは全く効かなかった訳では無いが、力を全て削ぐことは出来なかった。
レーザー「だが、ラスボスを叩くのは今しかないでしょ!」
\キメワザ!/
ブレイブ「同感だ。倒せはしなくとも!」
\TADDLE!/
スナイプ「事態を沈静化させんのが先だ!」
\CRITICAL!/
エグゼイド「絶対に攻略してみせる!」
\SPARKING!/
4人は一斉にキメ技をゲムデウスに撃ち込む。レーザーとスナイプはそれぞれエネルギー弾を、ブレイブは炎剣モードのガシャコンソードから斬撃を、最後にエグゼイドがキックを叩き込んだ。
ゲムデウス「ぐおおおおお!!!」
ドゴォン!
デウスラッシャーとデウスランパートを弾き飛ばされ、防ぎきる事が出来ずにいたゲムデウスは爆煙に包まれる。
レーザー「どうだ!ちっとは効いたかこのヤロー!」
啖呵を切るレーザーだが、当然返答はない。むしろ爆発に呑まれたゲムデウスは不気味なほど静かだった。
ブレイブ「一体どうなったんだ…?」
ブレイブが呟いたその瞬間。煙を斬り裂くように何かが飛び出してきて仮面ライダー達を襲った。
エグゼイド「ぐあっ!」
スナイプ「何だと…!?ぐああっ!」
ブレイブ「小児科医!開業医!…ハッ!」
始めにエグゼイドが弾き飛ばされ、次に反応しようとしたスナイプが襲われた。2人が反応できない速度で攻撃してきたソレは伸縮自在の宝盾デウスランパートの爪の攻撃だった。ブレイブは思わず2人の名を叫んだが、その間が命取りになってしまった。
ガキィン!
ブレイブ「がっ…!」
レーザー「オラオラオラァ!……くそっ!やっぱ無理か!うぉあ!」
立て続けにブレイブも攻撃を受けてしまい、地面を転がる。レーザーはコンバットゲーマのガトリングガンを掃射するが、弾は弾かれてしまい自身にもゲムデウスの攻撃が直撃してしまった。
\ガッシュ-ン/
そして、変身が解除されたタイミングと同時に、のどか達が広場に到着したのだ。
ーーー現在
変身を解除された永夢の戸惑いが広場に響く。
永夢「どうして…ムテキゲーマーの変身が解けたんだ…!?」
永夢の変身するムテキゲーマーは『EXムテキアーマー』により、常にダメージを無効にすることが出来る。スーパーアーマーなどは無いため攻撃を受けて怯んだりすることはあるが、基本的に変身解除をされることはまず無い。とすれば、ムテキゲーマーの変身が解けた要因は一つしかなかった。
永夢「まさか!」
永夢は自分が巻いているゲーマドライバーを仰ぐ。永夢の考えを裏付けるようにドライバーにはマキシマムマイティXガシャットしか挿し込まれていなかった。ハイパームテキガシャットが無くなっていたのだ。慌てて周囲を見る永夢だったが、ガシャットはどこにもなかった。
飛彩「何…!?俺のガシャットが消えた…!?」
大我「馬鹿な…!俺のも無くなってやがる…!」
永夢だけでなく、飛彩のタドルレガシーガシャットと大我のガシャットギアデュアルβもゲーマドライバーから消えていた。
のどか「永夢先生!あれ!」
永夢「なっ…!」
のどかの指さした先で永夢たちが見たものは、永夢たちの失ったガシャットを掲げるゲムデウスの姿だった。
飛彩「俺たちのガシャットが…!」
ゲムデウス「ふはははは!これが無ければ貴様らは満足に我と戦えまい!」
ゲムデウスは先程の攻撃と同時に、ライダー達のベルトからガシャットを奪っていた。ガシャットを奪われてしまってはあらゆる攻撃に耐性を持つムテキゲーマーも変身を保つ事ができなかった。
大我「てめぇ…ガシャット返しやがれ!」
ひなた「タイガー!」
ガシャットを取り返そうと大我はゲムデウスへ突っ込む。しかし変身すらしていない生身の身体では無謀でしかなかった。大我は手も足も出せず、軽くいなされてしまう。
大我「くそっ!」
ひなた「大丈夫!?」
レーザー「院長先生ちょっと頭冷やせって!というか、自分のガシャットには見向きもしねえってかよ!」
大我と入れ替わる様に再変身したレーザーがゲムデウスを攻撃する。先程のコンバットバイクゲーマーではなくスポーツバイクゲーマーにレベルアップし、車輪をブーメランのように飛ばす。
ゲムデウス「こんなもので我を止めようなどと…!笑わせてくれる!」
レーザー「チッ!やっぱキツいか!」
スポーツゲーマの車輪を苦もなく弾き返し、ゲムデウスはレーザーに斬り掛かる。
永夢「貴利矢さん!危ない!」
ゲムデウス「グッ…」
カランカラン
ちゆ「剣を…落とした…?」
だが、その切っ先がレーザーを捉える前にゲムデウスは突然苦しみ始めた。剣を手放し後ずさっている。
ゲムデウス「おのれぇ…!」
永夢「どうして…急に…?」
レーザー「……ははっ」
\ガッシュ-ン!/
レーザーは状況を理解しているのか余裕綽々と変身を解く。貴利矢はしてやったりの表情でゲムデウスを見る。
貴利矢「あれぇ?乗せられちゃった?」
飛彩「どういうことだ、監察医?」
大我「説明しやがれ…!」
ゲムデウスの反応に戸惑っているのはゲムデウスだけではなかった。状況を飲み込めていないドクター達も貴利矢に説明を求める。
貴利矢「本来ワクチンってのは、病原体を弱毒化して体内に取り込んだりするもんだが、既にゲムデウスウイルスへの特効薬になってるドクターマイティにはちょ〜っと手を加えたんだよ。」
永夢「手を?」
貴利矢「ああ、遺伝子医療のスペシャリスト、八乙女先生と今の幻夢の社長さんのお力添えでな。」
貴利矢が挙げた八乙女という名前はドクター達には縁のある名だ。ゾンビクロニクルの騒動の際、紆余曲折を経て永夢たちに協力する姿勢を取っており、消滅した人達を甦らせるための研究に大いに期待される存在でもある。それに加え、ガシャットを生み出せる会社『幻夢コーポレーション』の現社長小星作も協力していたようだ。
飛彩「彼女が…!?一体ワクチンに何を施したんだ…?」
永夢「あれ…?よく見たら…」
永夢がドクターマイティのガシャットをよく見ると名前の最後に『II』の文字が付け加えられていた。
貴利矢「強力なウイルスに負けても再生医療で蘇ってウイルスを駆逐するゲーム。その名も『ドクターマイティXX II』だ!ゲームにナンバリングは付き物だろ?」
永夢「貴利矢さん!」
にっ、と笑う貴利矢に釣られ永夢も思わず笑みがこぼれる。ドクターマイティXX IIは復活した敵キャラを強化したワクチンで倒すゲームとなっている。このゲームの真骨頂は一度ウイルスに敗北したワクチンが変異したウイルスの情報を分析・再生することで自己を強化しウイルスを無力化することにある。
ゲムデウス「ぐぉぉぉぉ!」
大我「今ならゲムデウスをぶっ潰せる…!」
飛彩「同感だ…!ガシャットも取り戻しゲムデウスも切除する!」
弱体化しているゲムデウスを倒すため、手元にあるガシャットを取り出す。だがガシャットを起動するより先にゲムデウスが動いた。
ゲムデウス「ぐぅぅ…忌々しい…!我が背を向けることになるとは…ァ!」
のどか「え…!」
ちゆ「一体どういう事!?」
ひなた「空を斬ってる…!?」
ゲムデウスはビョーゲンキングダムから脱出したように空間に穴を開けそこに飛び込む。ゲムデウスが飛び込んだ後に空間は元に戻ってしまった。しかし、ゲムデウスがいなくなった為か、ゲムデウスの攻撃で蝕まれていた箇所は元通りとなったのがひとまずの救いだった。
貴利矢「あっ!逃げやがった!?」
大我「くそっ!俺たちのガシャットも奪われたままじゃねえか!どうすんだ!」
飛彩「ガシャットもそうだが、それより今は残ったゲーム病の患者を治療するんだ!」
のどか「そっ、そうだ!永夢先生!海岸線からの道にもゲーム病の人達がたくさん!」
永夢「くっ…僕は海岸線オペに行きます!飛彩さんたちは治療が終わった患者の避難誘導と他の場所にいる感染者を食い止めてください!」
それぞれの役割を瞬時に判断したドクターは直ぐに行動に移す。永夢はマキシマムゲーマーに変身し、時間がかかりながらもワクチンを撃ち込んでいく。残ったドクターは治療を終えた人々を屋内へと避難させた。
ちゆ「みんな!私達も手伝いましょう!」
ひなた「そうだね!このまま諦められないし!」
のどか「うん!行こう2人とも!」
ちゆの提案でのどか達も自分たちの出来ることを果たす。そうした尽力の末、永夢たちはすこやか市の感染者を全員治療することに成功した。
永夢「はぁ…はぁ…」
のどか「お疲れ様です。永夢先生!」
永夢「ありがとう。のどかちゃんも無事でよかった。」
治療を終えた永夢はみんなの元へ合流し、一息つく。ひとまずゲムデウスの驚異は去ったが、永夢たちもガシャットを失うなどの被害を受けてしまった。ワクチンがゲムデウスを完全に無効化すれば、これ以上の感染拡大は心配なくなるが、このままではガシャットも道連れにされてしまう。
飛彩「どうにかして、ガシャットを取り戻さなくては…」
大我「だが、ヤツはどこに消えた…?空間を裂くような事は前にはしなかった…」
貴利矢「調べようにも、手がかりがな〜…」
今後の対策を練り色々な可能性を模索するうちに時間が過ぎていく。
永夢「やっぱり、どこに逃げたのかを突き止めないと…」
貴利矢「でも自分たちにはアイツみたいに空間を割ることなんてできねえぞ?」
大我「対象がいなきゃエグゼイドのリプログラミングも意味がねぇしな」
飛彩「何時またヤツが戻ってくるか分からない…どうすればいいんだ…!」
と、対策会議が行き詰まってきた時
グゥ〜
のどか「あっ…」カァァ
ちゆ「そういえば…お昼から何も食べてなかったわね…」カァァ
ひなた「ご飯…食べに行こっか。」カァァ
朝から運動し、昼食を摂っていなかったのどか達から空腹のサインが出された。3人は顔を赤らめ思わずお腹を押さえた。
貴利矢「へへっ、若いねぇ〜」
飛彩「ふっ…そうだな。疲労回復の栄養補給も必要になってくるか。」
大我「んじゃ、ひとまず飯だな。」
永夢「のどかちゃん、良かったら一緒にどうかな?避難を手伝ってくれたお礼に僕達でご馳走するよ。」
のどか「ふわぁ〜!いいんですか!?」
ちゆ「あ、ありがとうございます!」
ひなた「タイガーの奢り?やったー!」
張り詰めていた空気が紐解かれるように皆の顔に笑顔が宿る。後からやってきた医師たちに避難場所や検査の受け入れなどを引き継ぎ、歩き出す。戦士たちの束の間の休息だが、戦っている彼らもまた人間である。
永夢「ゲムデウスは…必ず攻略してみせる。」
一瞬立ち止まり笑顔を引き締め、想いを口にする永夢。ゲムデウス攻略を胸に誓い、仲間と共に歩き出した。
第5話 終