日本国国防海軍第1空母打撃群はいふり世界転移 作:ズデーテン
「アニメの世界?何を馬鹿げたことを…」
村上には澤島の言ったことが信用できなかった。それはそうだろう。誰だって自分が来た世界がアニメの世界だった、なんて話を信じることなんてできないだろう。
「いえ!では晴風と接触しましょう!あの艦の艦長は岬明乃という女子高生のはずです!」
「女子高生が駆逐艦の艦長だと?そんな話あるか!」
村上の疑念が一層深まる。
「まあいい、とりあえず信号灯を返そう。『我々は日本国国防海軍第1艦隊所属第1空母打撃群である。ハワイ諸島で行われる海軍演習に向かう途中である。貴艦との接触を求める。』」
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「…うちの国は海軍はないはずなんだけど…」
明乃が大和から発せられた信号灯を見ながら首を傾げる。
「しかもホワイトドルフィンの新鋭艦にそっくりな艦ばかり…」
「空母がいるってことは飛行船を運用してることに…」
「あれ?」
明乃はましろの一言であることに気付く。
「空母…もしかしてさっきのすごい速い飛行船ってあの空母のじゃ…」
「そんなまさか!あんなもの人間が作れるわけありません!」
ましろは明乃の発言を否定する。すっかり宇宙人の飛行船だと思ってしまっているようだ。
「とりあえず接触を求めてるみたいだね。行ってみよう」
「ふぇええ!?大丈夫なんですか!?」
鈴が心配する。
「きっと大丈夫。ココちゃん、メイちゃん、ついてきてくれる?」
「はい!」
「もちろん!」
二人は返事をする。
「シロちゃん、艦の指揮をお願い」
「わかりました…気を付けてくださいね?」
ましろが心配そうに明乃を見つめる。
「うん。行こう」
3人はスキッパーにのり、第1空母打撃群へと向かう。
「あっ、あの空母で手を振ってる人が!あそこに行けばいいんですかね?」
3人は大和のクレーンで引き揚げられる。
「どうも、空母大和副長の
花山が敬礼をしながら挨拶をする。
「は、晴風艦長の岬明乃です!」
明乃も慌てて敬礼をして挨拶をする。
「こちらへどうぞ。司令官が司令公室でお待ちです」
「は、はい!」
三人は花山に連れられ、司令公室を目指す。
「日本人だ…」
芽依が呟く。
「日本人ですね…」
幸子が返す。
「ホワイトドルフィンにこんな艦はないし…」
「ねえねえ!あれ女の人じゃない?」
芽依の指す方向には女性乗組員がいた。
「男女が同じ艦にいるなんて…」
明乃は驚く。この世界の日本はホワイトドルフィンとブルーマーメイドの二つの組織があり、それぞれ男女で分かれている。だから男女が一緒に乗艦している艦など存在しないはずなのだ。
「もしかして異世界から来た艦隊だったりして!」
また幸子の一人芝居が始まった。
「『君たちの危機を聞きつけて助けにきたぜ!』『きゃー!素敵!』『共にこの困難を乗り越えよう!』『はい!』」
「着いたよ」
花山の言葉で我に返る。そして司令公室の扉をノックする。
「入りなさい」
中から返答がくる。
「失礼します!」
花山は3人を引き連れ、中に入る。すると、
「あー!ほらやっぱり!」
中にいた澤島が声をあげる。
「晴風艦長の岬明乃さんですよね!?」
「えっ!?そ、そうですけど…なんでそれを?」
「水雷長の西崎芽依さん!記録員の納沙幸子さん!」
「おっ?私たちそんな有名人なの?いやぁーてれるなぁー」
「たまにいるブルマーの熱狂的なファンの方でしょうか?」
澤島の発言に3人は驚いていた。
「司令!だから言ったじゃないですか!」
「まさか本当に…ああ私は日本国国防海軍第1空母打撃群司令の村上淳仁だ」
「あの…うちの国は海軍はないはずなんですけど…」
明乃が尋ねる。
「それは私が説明します!」
澤島が説明し始める。
「我々はこの世界とは違う世界からきました。」
「やっぱり異世界からの艦隊だったんですね!」
幸子が喜ぶ。自分の妄想が当たっていたからだ。
「そして元いた世界では、この世界は漫画、アニメの世界として描かれていたんです!」
「ま、漫画!?アニメ!?」
芽依が大声をあげる。
「ちなみに明乃さんが主人公だったんですよ!」
「うぇ!?私が!?」
「おお!さすが艦長!」
「すごいですー!」
4人はすっかり会話に盛り上がっている。
「とりあえずこっちの世界とそっちの世界で何がどう違うのかを知りたいのだが…」
村上が割って入る。
「あっはい、じゃあ…何を説明すればいいんですかね?」
明乃が尋ねる。
「坂本龍馬が暗殺を逃れるところからの歴史についてだね。そこでこっちとそっちの世界が分岐しているんだ。」
「わかりました。えっとですね…」
明乃が自分たちの世界の歴史について説明する。
「大戦が起きてない…」
花山は驚く。
「えっとそっちの世界について教えてもらえますか?」
明乃が尋ねる。すると、
「レーダーにて艦影を捕捉!3隻こちらに向かってきます!」
「何?」
その報告を受け、花山達が艦橋へ移動する。しばらくすると3隻の艦影が見えてくる。
「あれは…秋月型か?」
花山が双眼鏡を覗きながらつぶやく。
「あっあれはホワイトドルフィンの艦です!」
「ホワイトドルフィン?」
花山が尋ねる。
「はい!私たちブルーマーメイドの男性版組織です!」
「なるほどなら安心か?」
安堵したのも束の間、明乃が持っていたトランシーバーに通信が入る。
『艦長大変です!』
「?どうしたのシロちゃん?」
『ホワイトドルフィンの駆逐艦が強奪されたみたいで…艦番号は…!』
ましろが艦番号を伝える。
「え…それって…!」
明乃が双眼鏡で3隻を見る。
「該船飛翔体を発射!こちらに向かってきます!」
「何!?」
シロちゃんは意外と宇宙人とか怖がってそう