ということで9話目です。
それではどうぞ
ルナさんから話を聞いてから3日間、オレはひたすらルナさんから訓練を受けていた。
「これで最後ね。志久くん、用意はいい?」
ルナさんに血を吸われてしまったオレは、もう3割ほど人間をやめているらしい。
元々オレの運動能力は平均よりちょっと上ぐらいで、特筆して良いとは言えなかった。
だがしかし、ルナさんに血を吸われたことによる熱が治り、軽く運動しようとした時にはもう元々の身体では無くなっていた。
「吸血鬼と人間は、根本的な身体能力とはかけ離れてるの。今志久くんがオリンピックに出たらぶっちぎりの金メダル間違いなしね。」
オレが受けている訓練は戦うための訓練では無く、走り込みやバービー、後は受身の練習等の運動部の連中がやっている基本的な事だけだ。
「志久くん、貴方はの身体はもう人間の域を越してるわ。
でも、成長したのは肉体...つまり身体能力だけで、貴方の感覚がまだまだ追いついていないのよ。
肉体と感覚のブレを無くさないと、吸血鬼の身体能力に引っ張られていつか自滅するわよ。」
だからとにかく今は基礎運動を続けて肉体に精神を慣らす運動を続けているんだが....とにかくしんどいだなこれが。
やっている事は人とそう代わり映えしないのだが、とにかく内容と量が段違いで
この3日は何度も何度も嘔吐してしまった。
「はい、いつでもいけます。」
今からやる最後の訓練は、ルナさんの制限なしの全力の拳を受けるというだけのシンプルのものだった。
「じゃあいくよ」
ルナさんは一言そういって、
次の瞬間にはオレの懐に入っていた。
「くっそ」
何とか距離を取ろうとしたがもう遅い、
グキャ
初手の蹴りを受けた右足から嫌な音が響き、次の瞬間に激痛が走った。
「ぐっうっうっ!!」
たまらずバランスを崩してしまったオレの右脇腹 つまり肝臓がある箇所にルナさんの拳が突き刺さった、そう、比喩表現なく言葉の通り拳が肋骨を粉砕してオレの体にぶっ刺さっているのだ。
「グブハァ!」
拳を引っこ抜いたルナさんはオレの鳩尾に膝蹴りを打ち込んできた。
さっきのリバーブローで肺の中に入っていた酸素を全て吐き出してしまい、身体が動かすまともにそれを受けてしまった。
情けない呻き声を出そうにも全く声がでず、鳩尾を抑えたまま身体が完璧に硬直してしまった。
それもちょうどルナさんに深いお辞儀をしているような体制で。
そうなった時に次に来るのは一つだけ。
ルナさんは一瞬だけ力を貯め、オレの顎を粉砕するアッパーを撃ち込んだ。
そこで完全に、オレの意識は飛んだ。
目が覚めた。
朝日が眩しい、もう朝になってしまったのだろうか?
モゾモゾと布団から抜け出そうとした時、激痛が走った。
(あ〜これはイっちゃってるなかなり)
布団をめくって身体を確認すると、一目で重傷と分かる傷が身体中にできていた。
(右足の骨折、顎の粉砕骨折、両腕も治りやすいように綺麗に折られてる。)
頭、首、腕、足etc
大小様々な傷が身体中にあるのだが何よりも
(うぉ、リバーくらったとこに穴空いてるんだけど)
拳が突き刺さったところが重傷だ。
だが、オレが驚き、恐怖しているのは、
傷ではない。
本当に怖いのは、あれ程のことをされたのに、こんな程度の傷で済んでいる自分の肉体が怖いのだ。
こう考えているうちにも、肉眼でわかるほどはっきり傷が治っていっている。
恐くこの傷も1日経てば完治するだろう。
「はぁ〜〜〜、オレは本当に人間に戻れるのかねぇ?」
数秒考えた後、深く考えるのを止めた、少ないとも人間に戻る為にはルナさんの言うことを聞かなければならないのだから。
「さてと、とりあえず何か食べたいな。」
吸血鬼になっても腹は空くのだ。
「流石に飯を作るのは無理だから、インスタントのやつを何か....これでいいか。」
オレの部屋のインスタント置き場から醤油味のカップラーメンを取り出し、湯沸かし器に水を入れスイッチON、ランチョンマットを敷いて準備は完了。
オレは椅子座りながらぼ〜っと昨日のことを思い出していた。
(これだけの傷を負って意識が朦朧としているのに1人で布団敷いて傷の手当なんてできるわけが無い。
てことはやってくれたのはルナさんか、
後でお礼をしないとな。)
お湯が湧き、カップラーメンにお湯を注いでいく。
カップラーメンで大事なのはお湯の量と時間なのだ。
(そろそろ計画を実行しないと手遅れになりそうで怖いな)
「気分はまさしく来栖暁!なんつってな」
くだらない独り言をしているうちに3分が経ち、ラーメンを食い始めた。
「さ〜てさてさて、ルナさんは訓練は3日間だけって言ってたから、今日か明日計画を実行するんだろうけど、どうなんだろ?」
オレのこの状態から考えて、今日に作戦を決定してから明日実行だとは思うが
(今の時間は7時半、そろそろルナさんが起き出す時間だけど、今回はオレから起こしに行ってあげよう。
もしかしたらルナさんの寝顔が見れるかもしれない)
「はい、分かってますよ、やっちゃいけない事だと。
けど、ついやっちゃう、男の子だもん。」
そう決めたオレはすぐにラーメンを食べ終え、洗ってゴミ箱に捨てて、歯を磨き、身だしなみを最低限度整え、ルナさんの部屋の扉をノックした。
「(小声)起きてますか〜起きませんよね〜あれ〜返事後ないな〜おっか松岡修造だな〜おかしいな〜変だな〜ハッ!もしかしたらルナさんは声が出せない状態にいるのかもしれない!それだったら大変だ!助けないと!(棒)」
ということで突入
慎重に、それでいて大胆にってどっかの
誰かさんが言ってたからね!
「(小声)ルナさ〜ん無事ですか〜?大丈夫ですか〜心配なことかおっぱいあるな〜〜 おっ!ルナさん発見!
エロい!エロいぜ!
スピー〇ワゴンっぽく「アダルトな匂いがプンプンするぜ!」って言いたくなるな〜
(隊長〜!!見つけました!見つけましたよ!
そうだな!!なんとみごとなおっぱ..
いや、山なんだ!今すぐ揉みた...いや、登りたいぞ!)
脳内で1人探検隊をやりながら寝ているルナさんに近づいていく。
「はぁ、はぁ、なんという波動!エロスの波動を感じるぞ!
グッへへへへへへ」
それにしても少々格好が無防備すぎるな、いくらこのアパートに住んでる人少ないからって、気をつけて欲しいね!
(にしても本当に綺麗な顔と髪だよな〜
この人のせいで色々大変なことになってるけど、それを全部吹き飛ばすほどに綺麗なんだよ。)
(さあ〜ていよいよ触れる位置まで来たぞ!とりあえずまずはほっぺたからだ!)
オレはルナさんの柔らかそうなほっぺたに触る
(隊長!!柔らかい!柔らかいであります!こんな柔らかいものを触れたのは久しぶりであります!
落ち着け!隊員!これはまだコース料理でいう前菜なのだぞ!)
その後も首筋やお尻部分を見ていった。
ルナさんは寝る時は全裸で寝るらしく、薄い掛け布団が無かったら色々丸見えになりそうで怖い。
(さぁさぁさあやって参りましたよ大本命!主菜ですよ!今すぐその柔らかそうな乳房を揉みしだいてやるから覚悟の準備をしておいてください!)
試しに少しだけ触ってみる
「あっううん」
(おっと!ルナさんが起きそうだ!気をつけて行動しなければ!)
なんという、なんという柔らかさなのだろうか!だがしかし張りもある!
この柔らかさに反比例してオレのカリバーンが硬くなってる!抜かれたがっている!(意味深)
さあ、行こう、この布団を剥ぎ取り、さあ行こう全て遠き理想郷へ!
夢幻の彼方へレッツ&ゴー!
「何を、やって、いるのかな?」
時が、止まった。
「ねえ、志久くん、何で君は私の部屋にそんな格好でそんな体勢でいるの?」
オレは時止め返しを喰らった某吸血鬼のように動けない。
「ねえ、答えて?」
ルナさんから強烈な気配がする、この選択を間違えれば死ぬ気がするぜ!
「ねえ、どうして?」
覚悟を決めろ!藤木志久!今!ここが!
決断のときだ!
「その理由はたった一つ!」
オレは掛け布団を引き剥がし、ルナさんの耳元で囁いた。
「ルナさん!オレとヤりませ」
「こぉぉぉの変態がぁぁぁぁ!」
「グハァ!!」
ルナさんの強烈な蹴りがオレの胸を蹴り飛ばした。
オレは慌てて受身を取ると、
「ゴォメンナサァァァイ!」
そう叫んで部屋を後にした。
-ルナの部屋-
「はぁ、もう志久くんったら!エッチなんだから!
.........けど、志久くんが成長して、もう少し大人になったら......」
案外、やられて悪い気持ちにはならなかったルナなのであった。
あれれ、志久が想像とは別の意味で変態さんになってしまった笑
それではまた