ただただ強さを追求した者   作:鏡餅丸

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11.周回と実験

 赤い鎧を着て赤い盾を背負った、背が高い男がイズ工房に入って来た

 

 間違いない、アニメで見たクロムだ。

 

「俺がヒバリだ、来たって事は、協力してくれるって事だよな?」

 

「ああ、内容にもよるがそのつもりだ」

 

 クロムが右手を出し、俺は左手を出し握手する。

 

「で、俺に頼みたい事と言うのは何だ?」

 

 そう言って来たクロムに「祈願樹の広場」を周回したい事と、ノーダメージなら貰える特別報酬の説明をした。

 

「なるほどそんなダンジョンが在ったのか、でもいいのかそんな情報を教えて」

 

「私も聞いたちゃったけど、いいのかしら?」

 

「構わない未発見のダンジョンでは無い様だし、ユニークシリーズも無い、それにそう簡単にマネはされない」

 

「確かに、ノーダメージで千匹のモンスターを倒すのは俺も無理だ」

 

「私でも知っているプレイヤーで、出来そうなのはたぶんペインくらいね。ところでユニークシリーズって何かしら?」

 

「ユニークシリーズと言うのは――」

 

 イズとクロムにユニークシリーズを説明をした。

 

「へえー、そんな装備があるのね、鍛冶師泣かせね」

 

「条件が鬼畜だが俺も欲しいな、何処かのダンジョン探してみるか」

 

「ちなみに俺の装備は全部、ユニークシリーズだ。まあその話は置いといて、本題に入っていいか?」

 

「なら私は頼まれている物を作るから、後は二人で話して」

 

 そう言ってイズがカウンターの奥に行こうとした時。

 

「ちょっと待ってくれ、イズ」

 

「なにかしら」

 

「俺とフレンド登録してくれ、いずれ礼がしたい」

 

「お礼なんて別にいいのに、でもいいわよ」

 

 俺とイズは青白い半透明の板を出し、操作してイズとフレンド登録をした。

 

「フレンド登録か、なら俺も一緒に登録をしよう」

 

「分かった」

 

 クロムともフレンド登録をした後、イズはカウンターの奥に行った。

 

「それでは本題の話だが、クロムにやってもらいたい事は四つだ、報酬はそれがうまくった成果、俺の推測が違って失敗した場合は、五十万ゴールド払うでどうだ?」

 

「それで構わない、俺は何をすればいい」

 

「一つ、俺とパーティーを組んで一緒に、「祈願樹の広場」をタイムアタックで周回してもらう事、二つ、ボス達は俺が全員片づけるので出来るだけ、ダメージを受けないでくれ、三つ、上げるステータスの願いを、出来る所まで保留にしてくれ、四つ、上げるステータスの願う時「全ステータスを上げてくれ」と言い、それが上手くいったらどのくらい上がったか教えくれ、以上だ」

 

「一つ目以外は全部問題ないが、一つ目のタイムアタックは難しいな、俺の【AGI】はそんなに高くない」

 

「それなら大丈夫だ、そんな事があると思いあるアイテムを用意してある」

 

「【AGI】を上げるポーションか? 確かにそれなら可能だが」

 

「いや、それよりも効率がいい方法がある、外に出よう」

 

 そう言うと訝しげな顔をしたクロム。

 

 それに構わず外に出ると、クロムもそれを追う様にイズ工房から出る。

 

「それでもっと効率的な方法と言うのは」

 

「これだ」

 

 アイテムボックスから、ある物を取り出す。

 

 俺は取っ手付いている大きな木の箱に左右に大きな車輪が付いた、一般的に「リアカー」と呼ばれている物だ。

 

「これはリアカーか、NWOにあったのか」

 

 リヤカーを見たクロムは少し嫌な顔をした。

 

 どうやらリアカーを見て、同じ考えに辿り着いたのだろう。

 

「ああ、これにクロムが乗って俺が引く」

 

「なるほど、だが【STR】は大丈夫なのか」

 

「心配ないこのリアカーは、【STR】がゼロでも一人くらい運べるらしい」

 

「そうか、それで何でこれが効率がいいんだ? 正直あまり乗りたくないんだが」

 

「俺の【AGI】がかなり高いからだ」

 

「・・・・どれくらいあるんだ」

 

「パーティー登録すれば分かる、今しよう」

 

「分かった」

 

 お互いにパーティー登録をして、クロムは俺のステータスを見る。

 

 するとクロムは驚いた顔したが、すぐ元通りになり苦笑いをしていた。

 

「なるほど【AGI】極振りかそれなら納得だが、【STR】が高すぎだろ何だよその装備は」

 

「ユニークシリーズの装備のスキル【赤い流星】の効果だ」

 

「どんな効果だ?」

 

「この装備の【STR】は持ち主の【AGI】の数値が加算される」

 

「ん? だとしたら、千八十五じゃないのか?」

 

「装備その物の【STR】四十二と、パッシブスキルで上がった分も加算されてこの数値だ」

 

「マジかよ、どんな化け物装備だよユニークシリーズ、そしてそんな事を教えていいのかよ」

 

「いや、俺の装備は少し特殊なだけだ、それにこのくらい教えても痛くもかゆくもない、兎に角クロムはこのリアカーに乗ってくれ」

 

 クロムにそう言うとは渋々リアカーに乗り、リアカーを東の山に向けて引いて行く。

 

――東の山の中腹――

 

 道中モンスターに襲われる事無く、無事ここまで来た。

 

 その間何も話さずと言うよりクロムが、リアカーに必死にしがみ付いていたので何も話さなかった。

 

 少し速度を出し過ぎた様だ、調節したつもりだが今度はもっと速度を落とそう。

 

「すまない少し急ぎ過ぎた、いまスピードを落とす」

 

「いや、振り落とされるほどじゃなかったから、大丈夫だが今度からは気おつけてくれ」

 

「ああ分かった、もうタイムアタック以外では、あの速度は出さない」

 

 そう言うとクロムは、天を仰ぎ遠い目をした。

 

 どうしたのだろうか、考えているとクロムが再び口を開く。

 

「そう言えばヒバリはどのダンジョンで、ユニークシリーズを手に入れたんだ?」

 

「半月前にこの東の山がダンジョンだったらしくてな、頂上付近で黒オーガを倒して、エクストラクエストをクリアした時に貰った」

 

 武器は違う所だが、嘘は言っていない。

 

「半月前か・・・・少し聞きたいんだが、その黒オーガは巨大だったか?」

 

「ん? ああ、戦闘の途中で大きくなったな」

 

「そうか・・・・あれはヒバリだったのか(小声)」

 

「着いた、あの茂みだ」

 

 そんな話をしていたら、目的の「祈願樹の広場」の入り口に辿り着いた。

 

「そんじゃクロム、手筈道理に頼む」

 

「了解、何時でもいいぜ」

 

 クロムから確認を取り、全力疾走で茂みに突っ込む。

 

 洞窟の中を爆走し、ボスの扉に辿り着いた。

 

「ここがボスの部屋だ、・・・・クロム大丈夫か?」

 

 後ろを向くと、リアカーから降りたクロムの顔色が悪かった。

 

「ああ、酔いかけたが何とかな、今度はやっぱり速度を落としてくれ」

 

「そうだな、ここに来るまでに三秒しか掛かってないから、今度はもう少し遅くいいな」

 

 リアカーをアイテムボックスにしまう。

 

「そうしてくれるとありがたい、さてここがそのボス戦だ」

 

「そうだがクロムは基本、ダメージを受けない様にしてくれればいい」

 

「分かった、だがもし襲われたら、倒してしまっても構わないだろ」

 

「そうなる前に、俺が終わらせるがな」

 

 そうクロムに言いながら、二人でボスの部屋の扉を開ける。

 

 開けたのと同時に、俺は妖精達の方に走って行く。

 

「【加速】」

 

 妖精達が気づく前に更にスピードを上げ、妖精達を切り裂く。

 

 その際大盾の妖精を大盾ごと斬った時、新しいスキルを一つ覚えたがそれに構わず他の妖精を斬りまくる。

 

 結果二分で全ての妖精は、ポリゴンエフェクトになり消えてい逝き。

 

 それを見たクロムは、ただただ呆然とし呆気に取られていた。

 

『装備のレベルが11に上がりました』

 

「それにしてもさすがボス達だ、白黒天のレベルが一気に十上がった」

 

 そう言えば一つスキルも手に入ったな、後で調べなくてはなと思いながらクロムの所に行く。

 

「どうしたクロム、入り口に入ってその場でボーっとして」

 

「いや、本当に何もしないで終わったから、少しな」

 

「言っただろ「そうなる前に、俺が終わらせるがな」と、それより木の所に行くぞ」

 

「あ、ああ、そうだったな」

 

 クロムをせかしながら、一緒に木の前に行く。

 

『人の子達よ、よく無傷でここまで辿り着いた』

 

 木の前まで来ると、どこからともなく声が聞こえた。

 

『このダンジョンをクリアした者はおるが、無傷でクリアした者達はお主達が初めてだ』

 

「クロム、分かってると思うが」

 

「分かってる、上げたいステータスの願いを保留だろ」

 

「忘れてないならいい」

 

『上げたいステータスを申せ、ただしこの願いを叶えるのは一回だけだ』

 

「「保留」」

 

『分かった、上げたいステータスについては、次また同じ功績を上げたら保留にした分もあげよう』

 

 声が聞こえなくなり、地面に緑色の魔法陣が現れた。

 

「それじゃあ、引き続き頼むクロム」

 

「了解だ」

 

 こうして「祈願樹の広場」で同じ事を繰り返して、周回する事十五回にして遂に。

 

「「保留」」

 

『・・・・保留はもう出来ない、上げたいステータスを申せ』

 

「もう保留が出来ないみたいだな、クロム先に願ってくれ」

 

「分かった、俺の上げたいステータスは、全ステータスを上げてくれ」

 

『クロムしかと聞き届けた、次にヒバリ』

 

「俺はHP、MP、【AGI】だけを上げてくれ」

 

『しかと聞き届けたヒバリ、・・・・上げ終わった、ではさらばだ』

 

 声が聞こえなくなり、地面に緑色の魔法陣が現れる。

 

「クロム、どのくらいステータスが上がった?」

 

「ちょっと待ってろ、今確認する」

 

 そう言うとクロムは自分のステータス画面のを開く。

 

 するとクロムは驚いた顔をし、少し固まった後ため息を出す。

 

「で、クロムどのくらい上がった?」

 

「HPは五百、MPが二百五十、他の全ステータス百五十上がっていた」

 

「なるほど、ありがとうクロムお陰で色々分かった」

 

「別にいいよ、むしろこっちが礼を言いたい」

 

「いやそれは俺の実験に付き合ってくれた報酬だ、気にしなくていい」

 

「そうか、ならまた何かあったら言ってくれ協力するぞ」

 

「ありがとう、それじゃあ町に戻るか」

 

 俺とクロムは町に戻る魔法陣に乗り町に戻った。

 

 町に戻るとパーティー登録を解除しクロムと別れる。

 

 その際クロムにユニークシリーズについての念の為、口止めして別れた後装備の確認した。

 

『可能性の双刀・白黒天Lv28』

【STR+312】

スキル【限定融合】

スキル【集魂】

スキル【赤い流星】

スキル【刹那の守護者】

スキル【成長】

スキル【神の選定】

【破壊成長】

 

 かなり【STR】上がったな、次は自分のステータス画面を映す。

 

#####

 

ヒバリ

Lv42

HP2040/2040

MP1540/1540

 

【STR0〈+83544〉】

【VIT0】

【AGI505〈+940〉】

【DEX0】

【INT0〈+75〉】

 

装備

頭【流星の帽子】

体【流星のロングコート】

右手【可能性の双刀・白黒天Lv28】

左手【可能性の双刀・白黒天Lv28】

足【流星の長ズボン】

靴【流星の靴】

装飾品【流星の腕輪】

【空欄】

【空欄】

 

スキル

【爆走】【気配遮断Ⅹ】【気配察知Ⅹ】【加速】【超加速】【しのび足Ⅹ】【双剣の心得Ⅹ】【連撃剣Ⅹ】【剣ノ舞】【体捌き】【体術Ⅹ】【魔強化】【MP消費半減】【見切り】【MP強化小】【MP回復速度強化大】【登り走り】【水泳Ⅹ】【潜水Ⅹ】【水走り】【エアステップ】【空蝉】【鬼斬り】【鏡花水月】【鬼人化】【鬼の威厳】【鬼に金棒】【星の精霊の加護】【走破】【神速】【居合切りⅩ】【投擲Ⅹ】【飛撃】【廃人】【紙装甲】【不器用】【全害状態異常反転】【パッシブ化再取得】【同スキル複数所持】【疾走】【ガードブレイカー】

 

【ガードブレイカー】

 相手が装備で上げた分の【VIT】は無効化する。

 

・取得条件・

 【VIT】を上げる装備を一定の数破壊すること。

 

#####

 

 わお、HPとMPがえぐいくらい上がっている。

 

 原作開始まであと半月、スキルのお陰で同じスキルを手に入れられるんだよな。

 

「なら同じスキルを集めて、第一回イベントに備えるか」

 

 そう考えながらログアウトをした。

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