「ふう、さっぱりした、今日のトレーニングはこれくらいにしよう」
早朝5時。
一時間前に起きて基礎的トレーニングをし、意識と体のずれが出ない様にしていた。
主にやったのは腹筋、腕立て伏せ、スクワットを三十分以内にそれぞれ千回ずつ。
残り三十分はゲームで双剣に決めた時に、もう一本買った刀で家の庭で双剣の練習をしていた。
それにより汗を掻いたのでさっぱりするために、風呂に入り上がってすっきりした所だ。
「風呂上りには、やはりジュースだよな」
新たなジャージを着た後、冷蔵庫の方に向かい開ける。
冷蔵庫の中はギッシリと、色々な種類のジューズだけが入っていた。
ちなみに食料も当然だが、服も買っていない。
転生した時に来ていた服と、タンスに入っていたそれと同じのがもう一着、それとジャージ三着だけだ。
基本ジャージで、遠出する時だけ服を着ている。
「んー、今日はマンゴーにしよう」
マンゴージュースが入った、紙パックを手に取り口を開けコップ一杯に注ぎ飲んだ。
飲み干した後コップを台所の洗い場に置き、自分のベットに行きナーブギアを被る。
・・・・
・・・
・・
・
「確か今日こそはガンテツに会いに、北の森へ行くはずだったな」
実は東の山ダンジョン攻略してから、三日がたってしまった。
いや、攻略した次の日に行こうとは思ったが、その前に状態異常の回復ポーションが欲しく。
NPCのショップへ行くと、おろおろした青年NPCがおり話しかけると。
それがエクストラクエストで、それをクリアするのに手間取ってしまった。
内容は時間内に色々な物を、配達しなくてはいけないと言うのだった。
だがその量があまりにも多く、それに日をまたぐエクストラクエストで昨日終わった。
まあ、そのおかげで新しいスキルを二つ取得をした。
一つはクエストをこなす内に手に入れた【走破】、もう一つはクエストの報酬で手に入れた【神速】だ。
【走破】
【AGI】に対してのデハブを全て無効化する。
・取得条件・
通常では通れない所を1000回以上通ること。
【神速】
1分間、使用者の【AGI】を150%上昇させる、再使用には30分かかる。
・取得条件・
専用のエクストラクエストをクリアする。
あの【神速】が手に入った時は、「ヤバイ、原作大丈夫か?」って思った。
本来原作では【神速】は、ドレッドの専売特許だったはず。
もしかしらドレッドがやるクエストを、俺がやってしまったのでは思ったからだ。
最初はどうにかしてドレッドに、このスキルを渡す方法を考えたが。
残念ながらスキル上げで、森籠もりしていたから人脈が一切ない。
だったら持っておいて、ドレッドに会ったら渡そうと考えた。
だがそれ以前に原作の第一回イベントが、始まる前にドレッドに会う方法が分からない。
あれこれと色々考えた結果取得する事にし、原作と変わらない事を祈るしかなかった。
まあこの話は置いといて、今日こそは北の森に行きガンテツに会おう。
――北の森――
「確かここをこう進めば、・・・・あったあったこの木だ」
この薄暗い森に入ってしばらく。
地図を片手に見ながら、森の中を進んで行くがまだ着かない。
【AGI】に自信があったが、それでも着かないとは。
「お、なんか広い所が見えて来た」
さっきまで道無き道を進みながら、ここに来て開けた所に着く。
何か怪しいと思いながら、その開けた所の中央まで来た。
する突然地面の土が盛り上がって、スケルトンが這い出て来た。
周りを見るとぐるりと囲う様に、どんどん大量のスケルトンが地面から這い出て来る。
ざっと見て六百いる、中には武器を持った奴や鎧を着たヤツがいた。
スケルトンは俺を見るや否や、持っていた棍棒で攻撃をして来る。
だがあまりにも遅く、かわすが他のスケルトンが襲ってくるが。
これにはわざと当たり、【空蝉】を使う。
そして両手が双剣の柄を握り、すれ違いざまに居合切りをする。
バッテンの斬撃を受けたスケルトンは、一瞬にしてポリゴンエフェクトになって消えた。
それが合図の様に、一斉にスケルトンが襲い掛かって来る。
スケルトン達の攻撃のおうしゅうを、全部かわしながら考えた。
これは一度試してみたい事を試すには、丁度いいかもしれないな。
そう思いさっそく双剣を鞘に納め、攻撃してくるスケルトンに再び居合切りを放つ。
それを何度も繰り返し続ける事数十分後、もう少しで【空蝉】効果が切れスケルトンが半分になった時。
『スキル【居合切りⅠ】を取得しました』
「スキルが手に入ったな後で確認しよう、次は」
居合切りを止め双剣を鞘から抜き、右手に持つ剣をスケルトンにも向かって投げる。
投げた剣は見事にスケルトンに当たり、頭に突き刺さりポリゴンエフェクトになって消えた。
『スキル【投擲Ⅰ】を取得しました』
『スキル【飛撃】を取得しました』
お! 【飛撃】だ、確か原作では、遠くの敵に威力は減るが攻撃を当てるスキルだったな。
さっそく使おう。
「【飛撃】」
投げた剣を取りに行くために、近くにいるスケルトンを向けて左手の剣を振る。
剣の近くに居たスケルトン達は、飛んできた斬撃が当たりポリゴンエフェクトなり消えた。
その隙に落ちている剣の所まで、走って行き剣を拾い右手に持ち直す。
どうやらこのスケルトン、俺の【飛撃】で倒せる事から察するに【VIT】はほとんどないな。
なら試すのはこれくらいにして、早く終わらせるとしよう。
そう決め残りのスケルトン達は、目にも止まらぬ速さで何もさせずに全て切り倒した。
「スケルトンも片付けた、新しく取得したスキルを確認しよう」
【居合切りⅠ】
鞘から剣を抜く動作の攻撃をする時だけ、【STR】を20%上昇させる。
・取得条件・
鞘から剣を抜く動作の攻撃で一定の数モンスターを討伐する。
【投擲Ⅰ】
物を投げる時に補正が掛かる。
・取得条件・
モンスターに物を投げて討伐する。
【飛撃】
武器を振った際に3割威力が減るが攻撃が飛ぶ、再使用には1分かかる。
・取得条件・
【投擲】でとどめを刺すこと。
「なかなかいいスキルが手に入ったな、この件が終わったらスキル上げをしよう」
そう言いながら地図を見て、行く方を確認し先へ進む。
またしばらく進むと、また開けた場所に出た。
だがさっきとは違い、中央に屋根に煙突があるログハウスがあった。
すると家の入り口付近に、茶色いシャツに黒のオーバーオールを着た、背の小さい髭を蓄えた爺さんが薪を割っている。
「すませんちょっと、聞きたい事があるんだが」
そう爺さんに尋ねると、手を止め此方を見る。
「・・・・坊主、どうやってここに来た」
「え、ああ、この地図の通りに来ただけだ」
片手に持っている地図を見せた。
地図を見せた爺さんは、驚いた顔をしてしばらく考える素振りをする。
しばらくしてそれを止めると、俺の事を頭の上からつま下の先まで見てから再び口を開く。
「・・・・なるほど、坊主、名前は」
「ヒバリだ」
「・・・・儂はガンテツ、生産者をやっている」
「貴方がガンテツか、俺は貴方を探していました」
「・・・・そうか」
どうやら俺の探し人は、この人の様だ。
それに普通のNPCとは違い、ちゃんと受け答えをしてくれた。
雰囲気は酒を飲んでガハハと、笑いながら物を作っていそうなイメージがする爺さんだ。
簡単に言うとファンタジーに出て来る、ドワーフと会っているような感覚になる。
「・・・・それで坊主、儂に何か用があるのか」
「ああ、これを貴方に見せれば何とかしてくれる、って言われて見せに来た」
アイテムボックスから流星刀・瞬刻を取り出し、ガンテツに見せた。
それを見たガンテツは再び驚いた顔をして、持っている流星刀・瞬刻を見る。
「・・・・それは流星刀・瞬刻、どこで手に入れた」
「貰った」
「・・・・そうか、少し頼みたい事がある、いいか?」
ガンテツがそう言ったのと同時に、目の前に青白い半透明の板が現れる。
そこにはエクストラクエスト【伝説の生産者の値踏み】と書かれていた。
伝説の生産者って誰だよ、まあ流れから察するにガンテツなんだろうが。
このクエストを受けて、損は無いはず。
流星刀・瞬刻をアイテムボックスにしまい、下にある選択肢は当然Yesを押す。
「・・・・坊主が一番使った武器を見せてくれ」
感想や誤字脱字等があればよろしくお願いします。