ただただ強さを追求した者   作:鏡餅丸

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8.北の森へ行こうよ

「ふう、さっぱりした、今日のトレーニングはこれくらいにしよう」

 

 早朝5時。

 

 一時間前に起きて基礎的トレーニングをし、意識と体のずれが出ない様にしていた。

 

 主にやったのは腹筋、腕立て伏せ、スクワットを三十分以内にそれぞれ千回ずつ。

 

 残り三十分はゲームで双剣に決めた時に、もう一本買った刀で家の庭で双剣の練習をしていた。

 

 それにより汗を掻いたのでさっぱりするために、風呂に入り上がってすっきりした所だ。

 

「風呂上りには、やはりジュースだよな」

 

 新たなジャージを着た後、冷蔵庫の方に向かい開ける。

 

 冷蔵庫の中はギッシリと、色々な種類のジューズだけが入っていた。

 

 ちなみに食料も当然だが、服も買っていない。

 

 転生した時に来ていた服と、タンスに入っていたそれと同じのがもう一着、それとジャージ三着だけだ。

 

 基本ジャージで、遠出する時だけ服を着ている。

 

「んー、今日はマンゴーにしよう」

 

 マンゴージュースが入った、紙パックを手に取り口を開けコップ一杯に注ぎ飲んだ。

 

 飲み干した後コップを台所の洗い場に置き、自分のベットに行きナーブギアを被る。

 

・・・・

・・・

・・

 

「確か今日こそはガンテツに会いに、北の森へ行くはずだったな」

 

 実は東の山ダンジョン攻略してから、三日がたってしまった。

 

 いや、攻略した次の日に行こうとは思ったが、その前に状態異常の回復ポーションが欲しく。

 

 NPCのショップへ行くと、おろおろした青年NPCがおり話しかけると。

 

 それがエクストラクエストで、それをクリアするのに手間取ってしまった。

 

 内容は時間内に色々な物を、配達しなくてはいけないと言うのだった。

 

 だがその量があまりにも多く、それに日をまたぐエクストラクエストで昨日終わった。

 

 まあ、そのおかげで新しいスキルを二つ取得をした。

 

 一つはクエストをこなす内に手に入れた【走破】、もう一つはクエストの報酬で手に入れた【神速】だ。

 

【走破】

 【AGI】に対してのデハブを全て無効化する。

 

・取得条件・

 通常では通れない所を1000回以上通ること。

 

【神速】

 1分間、使用者の【AGI】を150%上昇させる、再使用には30分かかる。

 

・取得条件・

 専用のエクストラクエストをクリアする。

 

 あの【神速】が手に入った時は、「ヤバイ、原作大丈夫か?」って思った。

 

 本来原作では【神速】は、ドレッドの専売特許だったはず。

 

 もしかしらドレッドがやるクエストを、俺がやってしまったのでは思ったからだ。

 

 最初はどうにかしてドレッドに、このスキルを渡す方法を考えたが。

 

 残念ながらスキル上げで、森籠もりしていたから人脈が一切ない。

 

 だったら持っておいて、ドレッドに会ったら渡そうと考えた。

 

 だがそれ以前に原作の第一回イベントが、始まる前にドレッドに会う方法が分からない。

 

 あれこれと色々考えた結果取得する事にし、原作と変わらない事を祈るしかなかった。

 

 まあこの話は置いといて、今日こそは北の森に行きガンテツに会おう。

 

――北の森――

 

「確かここをこう進めば、・・・・あったあったこの木だ」

 

 この薄暗い森に入ってしばらく。

 

 地図を片手に見ながら、森の中を進んで行くがまだ着かない。

 

 【AGI】に自信があったが、それでも着かないとは。

 

「お、なんか広い所が見えて来た」

 

 さっきまで道無き道を進みながら、ここに来て開けた所に着く。

 

 何か怪しいと思いながら、その開けた所の中央まで来た。

 

 する突然地面の土が盛り上がって、スケルトンが這い出て来た。

 

 周りを見るとぐるりと囲う様に、どんどん大量のスケルトンが地面から這い出て来る。

 

 ざっと見て六百いる、中には武器を持った奴や鎧を着たヤツがいた。

 

 スケルトンは俺を見るや否や、持っていた棍棒で攻撃をして来る。

 

 だがあまりにも遅く、かわすが他のスケルトンが襲ってくるが。

 

 これにはわざと当たり、【空蝉】を使う。

 

 そして両手が双剣の柄を握り、すれ違いざまに居合切りをする。

 

 バッテンの斬撃を受けたスケルトンは、一瞬にしてポリゴンエフェクトになって消えた。

 

 それが合図の様に、一斉にスケルトンが襲い掛かって来る。

 

 スケルトン達の攻撃のおうしゅうを、全部かわしながら考えた。

 

 これは一度試してみたい事を試すには、丁度いいかもしれないな。

 

 そう思いさっそく双剣を鞘に納め、攻撃してくるスケルトンに再び居合切りを放つ。

 

 それを何度も繰り返し続ける事数十分後、もう少しで【空蝉】効果が切れスケルトンが半分になった時。

 

『スキル【居合切りⅠ】を取得しました』

 

「スキルが手に入ったな後で確認しよう、次は」

 

 居合切りを止め双剣を鞘から抜き、右手に持つ剣をスケルトンにも向かって投げる。

 

 投げた剣は見事にスケルトンに当たり、頭に突き刺さりポリゴンエフェクトになって消えた。

 

『スキル【投擲Ⅰ】を取得しました』

 

『スキル【飛撃】を取得しました』

 

 お! 【飛撃】だ、確か原作では、遠くの敵に威力は減るが攻撃を当てるスキルだったな。

 

 さっそく使おう。

 

「【飛撃】」

 

 投げた剣を取りに行くために、近くにいるスケルトンを向けて左手の剣を振る。

 

 剣の近くに居たスケルトン達は、飛んできた斬撃が当たりポリゴンエフェクトなり消えた。

 

 その隙に落ちている剣の所まで、走って行き剣を拾い右手に持ち直す。

 

 どうやらこのスケルトン、俺の【飛撃】で倒せる事から察するに【VIT】はほとんどないな。

 

 なら試すのはこれくらいにして、早く終わらせるとしよう。

 

 そう決め残りのスケルトン達は、目にも止まらぬ速さで何もさせずに全て切り倒した。

 

「スケルトンも片付けた、新しく取得したスキルを確認しよう」

 

【居合切りⅠ】

 鞘から剣を抜く動作の攻撃をする時だけ、【STR】を20%上昇させる。

 

・取得条件・

 鞘から剣を抜く動作の攻撃で一定の数モンスターを討伐する。

 

【投擲Ⅰ】

 物を投げる時に補正が掛かる。

 

・取得条件・

 モンスターに物を投げて討伐する。

 

【飛撃】

 武器を振った際に3割威力が減るが攻撃が飛ぶ、再使用には1分かかる。

 

・取得条件・

 【投擲】でとどめを刺すこと。

 

「なかなかいいスキルが手に入ったな、この件が終わったらスキル上げをしよう」

 

 そう言いながら地図を見て、行く方を確認し先へ進む。

 

 またしばらく進むと、また開けた場所に出た。

 

 だがさっきとは違い、中央に屋根に煙突があるログハウスがあった。

 

 すると家の入り口付近に、茶色いシャツに黒のオーバーオールを着た、背の小さい髭を蓄えた爺さんが薪を割っている。

 

「すませんちょっと、聞きたい事があるんだが」

 

 そう爺さんに尋ねると、手を止め此方を見る。

 

「・・・・坊主、どうやってここに来た」

 

「え、ああ、この地図の通りに来ただけだ」

 

 片手に持っている地図を見せた。

 

 地図を見せた爺さんは、驚いた顔をしてしばらく考える素振りをする。

 

 しばらくしてそれを止めると、俺の事を頭の上からつま下の先まで見てから再び口を開く。

 

「・・・・なるほど、坊主、名前は」

 

「ヒバリだ」

 

「・・・・儂はガンテツ、生産者をやっている」

 

「貴方がガンテツか、俺は貴方を探していました」

 

「・・・・そうか」

 

 どうやら俺の探し人は、この人の様だ。

 

 それに普通のNPCとは違い、ちゃんと受け答えをしてくれた。

 

 雰囲気は酒を飲んでガハハと、笑いながら物を作っていそうなイメージがする爺さんだ。

 

 簡単に言うとファンタジーに出て来る、ドワーフと会っているような感覚になる。

 

「・・・・それで坊主、儂に何か用があるのか」

 

「ああ、これを貴方に見せれば何とかしてくれる、って言われて見せに来た」

 

 アイテムボックスから流星刀・瞬刻を取り出し、ガンテツに見せた。

 

 それを見たガンテツは再び驚いた顔をして、持っている流星刀・瞬刻を見る。

 

「・・・・それは流星刀・瞬刻、どこで手に入れた」

 

「貰った」

 

「・・・・そうか、少し頼みたい事がある、いいか?」

 

 ガンテツがそう言ったのと同時に、目の前に青白い半透明の板が現れる。

 

 そこにはエクストラクエスト【伝説の生産者の値踏み】と書かれていた。

 

 伝説の生産者って誰だよ、まあ流れから察するにガンテツなんだろうが。

 

 このクエストを受けて、損は無いはず。

 

 流星刀・瞬刻をアイテムボックスにしまい、下にある選択肢は当然Yesを押す。

 

「・・・・坊主が一番使った武器を見せてくれ」




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