ただただ強さを追求した者   作:鏡餅丸

8 / 13
8.北の森へ行こうよ

「ふう、さっぱりした、今日のトレーニングはこれくらいにしよう」

 

 早朝5時。

 

 一時間前に起きて基礎的トレーニングをし、意識と体のずれが出ない様にしていた。

 

 主にやったのは腹筋、腕立て伏せ、スクワットを三十分以内にそれぞれ千回ずつ。

 

 残り三十分はゲームで双剣に決めた時に、もう一本買った刀で家の庭で双剣の練習をしていた。

 

 それにより汗を掻いたのでさっぱりするために、風呂に入り上がってすっきりした所だ。

 

「風呂上りには、やはりジュースだよな」

 

 新たなジャージを着た後、冷蔵庫の方に向かい開ける。

 

 冷蔵庫の中はギッシリと、色々な種類のジューズだけが入っていた。

 

 ちなみに食料も当然だが、服も買っていない。

 

 転生した時に来ていた服と、タンスに入っていたそれと同じのがもう一着、それとジャージ三着だけだ。

 

 基本ジャージで、遠出する時だけ服を着ている。

 

「んー、今日はマンゴーにしよう」

 

 マンゴージュースが入った、紙パックを手に取り口を開けコップ一杯に注ぎ飲んだ。

 

 飲み干した後コップを台所の洗い場に置き、自分のベットに行きナーブギアを被る。

 

・・・・

・・・

・・

・

 

「確か今日こそはガンテツに会いに、北の森へ行くはずだったな」

 

 実は東の山ダンジョン攻略してから、三日がたってしまった。

 

 いや、攻略した次の日に行こうとは思ったが、その前に状態異常の回復ポーションが欲しく。

 

 NPCのショップへ行くと、おろおろした青年NPCがおり話しかけると。

 

 それがエクストラクエストで、それをクリアするのに手間取ってしまった。

 

 内容は時間内に色々な物を、配達しなくてはいけないと言うのだった。

 

 だがその量があまりにも多く、それに日をまたぐエクストラクエストで昨日終わった。

 

 まあ、そのおかげで新しいスキルを二つ取得をした。

 

 一つはクエストをこなす内に手に入れた【走破】、もう一つはクエストの報酬で手に入れた【神速】だ。

 

【走破】

 【AGI】に対してのデハブを全て無効化する。

 

・取得条件・

 通常では通れない所を1000回以上通ること。

 

【神速】

 1分間、使用者の【AGI】を150%上昇させる、再使用には30分かかる。

 

・取得条件・

 専用のエクストラクエストをクリアする。

 

 あの【神速】が手に入った時は、「ヤバイ、原作大丈夫か?」って思った。

 

 本来原作では【神速】は、ドレッドの専売特許だったはず。

 

 もしかしらドレッドがやるクエストを、俺がやってしまったのでは思ったからだ。

 

 最初はどうにかしてドレッドに、このスキルを渡す方法を考えたが。

 

 残念ながらスキル上げで、森籠もりしていたから人脈が一切ない。

 

 だったら持っておいて、ドレッドに会ったら渡そうと考えた。

 

 だがそれ以前に原作の第一回イベントが、始まる前にドレッドに会う方法が分からない。

 

 あれこれと色々考えた結果取得する事にし、原作と変わらない事を祈るしかなかった。

 

 まあこの話は置いといて、今日こそは北の森に行きガンテツに会おう。

 

――北の森――

 

「確かここをこう進めば、・・・・あったあったこの木だ」

 

 この薄暗い森に入ってしばらく。

 

 地図を片手に見ながら、森の中を進んで行くがまだ着かない。

 

 【AGI】に自信があったが、それでも着かないとは。

 

「お、なんか広い所が見えて来た」

 

 さっきまで道無き道を進みながら、ここに来て開けた所に着く。

 

 何か怪しいと思いながら、その開けた所の中央まで来た。

 

 する突然地面の土が盛り上がって、スケルトンが這い出て来た。

 

 周りを見るとぐるりと囲う様に、どんどん大量のスケルトンが地面から這い出て来る。

 

 ざっと見て六百いる、中には武器を持った奴や鎧を着たヤツがいた。

 

 スケルトンは俺を見るや否や、持っていた棍棒で攻撃をして来る。

 

 だがあまりにも遅く、かわすが他のスケルトンが襲ってくるが。

 

 これにはわざと当たり、【空蝉】を使う。

 

 そして両手が双剣の柄を握り、すれ違いざまに居合切りをする。

 

 バッテンの斬撃を受けたスケルトンは、一瞬にしてポリゴンエフェクトになって消えた。

 

 それが合図の様に、一斉にスケルトンが襲い掛かって来る。

 

 スケルトン達の攻撃のおうしゅうを、全部かわしながら考えた。

 

 これは一度試してみたい事を試すには、丁度いいかもしれないな。

 

 そう思いさっそく双剣を鞘に納め、攻撃してくるスケルトンに再び居合切りを放つ。

 

 それを何度も繰り返し続ける事数十分後、もう少しで【空蝉】効果が切れスケルトンが半分になった時。

 

『スキル【居合切りⅠ】を取得しました』

 

「スキルが手に入ったな後で確認しよう、次は」

 

 居合切りを止め双剣を鞘から抜き、右手に持つ剣をスケルトンにも向かって投げる。

 

 投げた剣は見事にスケルトンに当たり、頭に突き刺さりポリゴンエフェクトになって消えた。

 

『スキル【投擲Ⅰ】を取得しました』

 

『スキル【飛撃】を取得しました』

 

 お! 【飛撃】だ、確か原作では、遠くの敵に威力は減るが攻撃を当てるスキルだったな。

 

 さっそく使おう。

 

「【飛撃】」

 

 投げた剣を取りに行くために、近くにいるスケルトンを向けて左手の剣を振る。

 

 剣の近くに居たスケルトン達は、飛んできた斬撃が当たりポリゴンエフェクトなり消えた。

 

 その隙に落ちている剣の所まで、走って行き剣を拾い右手に持ち直す。

 

 どうやらこのスケルトン、俺の【飛撃】で倒せる事から察するに【VIT】はほとんどないな。

 

 なら試すのはこれくらいにして、早く終わらせるとしよう。

 

 そう決め残りのスケルトン達は、目にも止まらぬ速さで何もさせずに全て切り倒した。

 

「スケルトンも片付けた、新しく取得したスキルを確認しよう」

 

【居合切りⅠ】

 鞘から剣を抜く動作の攻撃をする時だけ、【STR】を20%上昇させる。

 

・取得条件・

 鞘から剣を抜く動作の攻撃で一定の数モンスターを討伐する。

 

【投擲Ⅰ】

 物を投げる時に補正が掛かる。

 

・取得条件・

 モンスターに物を投げて討伐する。

 

【飛撃】

 武器を振った際に3割威力が減るが攻撃が飛ぶ、再使用には1分かかる。

 

・取得条件・

 【投擲】でとどめを刺すこと。

 

「なかなかいいスキルが手に入ったな、この件が終わったらスキル上げをしよう」

 

 そう言いながら地図を見て、行く方を確認し先へ進む。

 

 またしばらく進むと、また開けた場所に出た。

 

 だがさっきとは違い、中央に屋根に煙突があるログハウスがあった。

 

 すると家の入り口付近に、茶色いシャツに黒のオーバーオールを着た、背の小さい髭を蓄えた爺さんが薪を割っている。

 

「すませんちょっと、聞きたい事があるんだが」

 

 そう爺さんに尋ねると、手を止め此方を見る。

 

「・・・・坊主、どうやってここに来た」

 

「え、ああ、この地図の通りに来ただけだ」

 

 片手に持っている地図を見せた。

 

 地図を見せた爺さんは、驚いた顔をしてしばらく考える素振りをする。

 

 しばらくしてそれを止めると、俺の事を頭の上からつま下の先まで見てから再び口を開く。

 

「・・・・なるほど、坊主、名前は」

 

「ヒバリだ」

 

「・・・・儂はガンテツ、生産者をやっている」

 

「貴方がガンテツか、俺は貴方を探していました」

 

「・・・・そうか」

 

 どうやら俺の探し人は、この人の様だ。

 

 それに普通のNPCとは違い、ちゃんと受け答えをしてくれた。

 

 雰囲気は酒を飲んでガハハと、笑いながら物を作っていそうなイメージがする爺さんだ。

 

 簡単に言うとファンタジーに出て来る、ドワーフと会っているような感覚になる。

 

「・・・・それで坊主、儂に何か用があるのか」

 

「ああ、これを貴方に見せれば何とかしてくれる、って言われて見せに来た」

 

 アイテムボックスから流星刀・瞬刻を取り出し、ガンテツに見せた。

 

 それを見たガンテツは再び驚いた顔をして、持っている流星刀・瞬刻を見る。

 

「・・・・それは流星刀・瞬刻、どこで手に入れた」

 

「貰った」

 

「・・・・そうか、少し頼みたい事がある、いいか?」

 

 ガンテツがそう言ったのと同時に、目の前に青白い半透明の板が現れる。

 

 そこにはエクストラクエスト【伝説の生産者の値踏み】と書かれていた。

 

 伝説の生産者って誰だよ、まあ流れから察するにガンテツなんだろうが。

 

 このクエストを受けて、損は無いはず。

 

 流星刀・瞬刻をアイテムボックスにしまい、下にある選択肢は当然Yesを押す。

 

「・・・・坊主が一番使った武器を見せてくれ」




感想や誤字脱字等があればよろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。