「長旅でお疲れでしょうささ小屋の中へとその前に一ついいよいか?」
と天狗の面を被った翁は炭治郎の方へと視線をやる。
「炭治郎はお前で間違いないな?」
「はい!竃門炭治郎はオレです!!!!」
「炭治郎よ禰豆子が人を喰ったらお前はどうする?」
「決まっています!禰豆子が人を喰ったら禰豆子を斬りオレ自身も自害します!でもオレは禰豆子が人を喰わないと信じています!むん!」
いばる様に問いに答える炭治郎。
「判断が速い!その速さはこれからの闘いでも必ず役に立つだろう、さぁ小屋の中へ」
二人は頷き小屋の中へと入って行くそして禰豆子を布団に寝かせ縁壱と炭治郎は囲炉裏を囲い翁と向き合っている。
「さて先ずは自己紹介から儂の名は鱗滝左近次ここで育手をしている、縁壱殿錆兎を救っていただき本当に感謝しています」
鱗滝は頭を下げ縁壱に礼を言うが縁壱は頭を上げる様に言う。
「鱗滝殿、私は当たり前の事をしたまでですこれからの世を担って行く子供を死なせたくなかったそれだけです」
「縁壱殿………………」
(何と言うお方なのだ……………これ程迄の剣才を持ちながら……己が為で無く弱き人の為に才を使うとは……………………)
「鱗滝殿、私がここに来た理由は知っている筈」
「存じております、炭治郎を鍛える為と聞いております」
炭治郎は正座になり黙って二人の会話に耳を向ける。
「直ぐに始めようと思う、この山は鍛えるにはもってこいの様なので」
「流石は縁壱殿、よしでは炭治郎!儂に付いて来い!縁壱殿はいかがなされますか?」
「私はここで禰豆子を見よう、炭治郎しっかりな」
「はい!縁壱さん!鱗滝さん!お願いします!!!!!!」
こうして地獄の特訓は始まった最初の参ヶ月は鱗滝が仕掛けた罠を避けながら山を下る稽古だったが途中から縁壱も自作の罠を作り始め更に激しさを増していく。
「鱗滝殿、炭治郎は鼻が聞く罠を仕掛ける時は匂いを残さぬ様」
「!!!儂とした事が縁壱殿と居ると色んな事が学べるから楽しい」
炭治郎は一人山を下って行く。
(はぁはぁはぁ何だ?罠から匂いが感じない?糞これじゃどこから来る)
背後から丸太が数本飛んで来るがそれを五感全てを働かせ何とか避けるが落とし穴に落ちる。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!禰豆子!!!お兄ちゃんは頑張るぞ!!!!!!!!」
離れた所で炭治郎の様子を見ている二人。
「やはり炭治郎は匂いに頼っていた様だな」
「判断が遅い!!!全く炭治郎は」
と二人の背後に何者かが現れる。
「縁壱様、遅くなりましたが珠世様により改造を施してもらいました」
鱗滝は誰だ?と言う顔をしているが縁壱は私の部下とだけ話し上手くごまかす、そのまま縁壱
は話しを続ける。
「猗窩座よ炭治郎が今あちらの方で走り込んでいる、がまだ足りぬしっかり追い込んでくれぬか?」
「は!わかりました!」
炭治郎は必死で山を下っているが何者かが自身に迫ってきている事に気付き後ろを振り返ると。
「猗窩座さん!!!戻って来たんですね!!何でオレを追って来るんですか?」
「決まっている!炭治郎!お前を強者にする為だ!オレに攻撃して来ても構わんからな!上手く避けろよ?」
「え?」
「術式展開・破壊殺・空式!!!!」
「ちょちょうわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
無数の空気弾を炭治郎の足元に放ち炭治郎は吹っ飛ばされる、だがその最中炭治郎は走馬灯を見る。ついでに先祖の遺伝された記憶を見る。
「炭治郎、この神楽を耳飾りを必ず受け継いでくれ……………」
「炭吉、私はしくじってしまったのだ…………私がしくじっててしまったから………」
「ありがとう」
刹那、空中で炭治郎は意識を取り戻し、何とか着地をする。
(今のは………だから縁壱さんはオレを炭吉さんと……………………………)
前方から物凄い勢いで猗窩座が迫ってくる、顔は楽しんでいるのだろう満面の笑みを浮かべている。
「炭治郎!!!今の動きは良かったぞ!!人はな!!やれば出来る!!!!!」
「はい!!猗窩座さん!!!!!オレはやります!!長男ですから!!!!!!」
そしてある日縁壱と鱗滝は炭治郎が最終選別を受ける為の条件を出す、その条件は猗窩座の腕を斬り落とすとの事だった。
「炭治郎よ猗窩座の腕を斬り落として見せよそうでなければ最終選別で生き残る事は出来ぬだろう」
「わかりました!!必ずこの日の呼吸でオレは頑張ります!!!」
「いい面だ!!!炭治郎!!!見違える様だ!!!!!さぁ来い!!!!!!!!」
鱗滝は思った。
(いやいやもう充分強いでしょ過保護か……………………)
縁壱は過保護です。