日輪はゆく   作:namely嘗め↓↑

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いよいよ


無惨は知る

とある山の中で母と子供六人仲睦まじく暮らしていた家族の長男はその日、雪が積もっていたが亡き父の代わりに家族を養う為に山を降り炭を売りに行く。

 

「よし!じゃあ母さん!皆!行ってくる!!」

 

少年の名は竃門炭治郎お日様を彷彿とさせる少年は籠に炭を入れ親、兄妹達に声をかけて山を降りる。

 

「炭治郎!!雪で滑らない様にしなさいね!」

 

母は息子の心配をし兄妹達も炭治郎に声をかける。

 

「兄ちゃん!!はやく帰って来てね!!!!!!!!」

 

 

炭治郎が山を降りようとしたら長女の禰豆子が一番下の弟六太をおぶってあやしていた。

 

「お兄ちゃん!炭を売りに行くの?危ないよ?」

 

「いや!大丈夫だ!禰豆子!!オレが次男だったら寒さに負けて行けなかったけど、長男だから!!」

 

「お兄ちゃんそれ理屈になってないよ……………」

 

「禰豆子!皆を頼んだぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一人古い町並みを歩いている男がいた、すれ違う度に女性が二度見してしまうほどの顔立ちをしている。

 

(ふむ………………この辺り……………懐かしい気がする…………)

 

 

縁壱は昔の面影を頼りに山の中へと足を踏み入れる事にした。

 

 

 

 

 

 

 

その夜はやけに静かな夜だった、炭治郎の家では兄の帰りを兄妹皆が待っていた。

 

「お兄ちゃんまだかなぁ?」

 

次女の花子が畳に寝そべりながら一人呟く。

 

「もう少ししたら帰ってくるわよ、さぁ皆ご飯の準備をするよ」

 

母の葵枝が子供達に指示を出し食事の準備を始める時だった戸を叩く音が響いた、その男は帽子を被りその顔色はとても人間の者ではなかった。

 

 

「ふと屋敷を覗いて見れば、中々人数がいるな………よしここは一つ貴様等に血を与えてみるのも一興かな?」

 

 

葵枝は眼の前にいる男は人間ではないと本能的に悟り、子供達に逃げる様に指示を出すが男は腕を六太に向かって放つが。

 

「六太!!!!」

 

禰豆子が六太を庇う様に抱き締め、伸ばされた腕は禰豆子の体を斬り裂く。

 

「禰豆子!!!!!娘に何をするの!!!!!!」

 

葵枝が声を上げ男を睨みつける。

 

「心配するなお前達も直にこの娘の様にしてやる、運が良ければ鬼になれるふふ素晴らしいだろう」

 

 

と男が腕を伸ばそうとする寸前に誰かがその男の肩に手を置いた。

 

「まさか懐かしい場所を訪ねて見れば、お前に会えるとは鬼舞辻無惨」

 

 

 

その男は人間ではない鬼だ、鬼の中でも最強に位置し自身を追い詰める事ができる者など一つの例外を除いてまずない。

 

 

(この声……………え?何で?いやあの化物の訳がないではないかだってアレはもう三百年以上前に死んだ筈だ!そうだよ、そうに決まってる!!!声がそっくりなだけだ!そうだ!よしこの私の肩に馴れ馴れしく手を置くあれ?何か痛い?まぁいいこの馬鹿者に地獄を見せてやる!)

 

 

無惨は後ろを振り向いた。

 

 

その時の事を葵枝、更には他の兄妹達はこう語る。

 

「眼玉が飛び出るぐらいの驚き方を始めて見たと」

 

 

 

 

 

振り向くと同時に縁壱は無惨の口にある薬を飲ませる、堪らず無惨は距離をとる。

 

 

(え?本物?嘘?何で?……………………………………)

 

縁壱は刀を抜き赫刀を発動させ無惨の出方を見るまでもなく一気に距離を詰める。

 

「糞!!!!こうなりゃヤケだ!!!!!くらえ!!化物!!!!!!」

 

葵枝は禰豆子を手当てをしながら思ったいや化物はこちらからしたらお前だよと。

 

 

あの時よりも更に触手を増やし縁壱に向かって攻撃するが、今回縁壱は背筋がひやりとする事はなく逆にあれ?こいつ弱くね?と考えながら。

 

 

「日の呼吸、日輪ノ舞」

 

 

葵枝と兄妹達は涙を流していた、まるで亡き父が舞っていた神楽の様に見えたからだ。

 

 

 

 

 

あの時と同じ様に完成された剣技を持って無惨を無残に斬り刻む、その場にバラバラになりながらも恐怖に耐える無惨。

 

「これで終わりだ鬼の始祖よ、お前は存在してはいけない」

 

 

無惨は刹那に考えた。ここはもう一度あの手で逃げるしかないと今度は更に細かく分裂しようと試みるが。

 

(あれ?分裂しない?え?え?あァァァァァァァァァァァァ)

 

 

 

「ようやくだ、さらば無惨」

 

 

「な、鳴女ちゃーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!」

 

 

 

縁壱が無惨にトドメを刺すべく刀を振り頸にあたる寸前、無惨の姿が消えたふと視線をやると無惨は突如現れた畳の中に消えていった尚無惨は泣いていた。

 

 

 

(……………まぁいい、あの薬は今の傷を負った奴では分解できぬそれに)

 

珠世の言葉を思い出す縁壱。

 

「この薬には分裂阻害ともう一つ、馬鹿の居場所を把握できる効果もつけてます恐らく貴方に斬り刻まれたらダメージを負い薬の分解はできない筈、どうせあいつの事ですあの手この手で逃げると思うので奴の手の内を全部出させましょう」

 

と妖しく笑う珠世を思い出しながら、葵枝達の方へと近付く。

 

「すまなかった、私が後少し早く来ていれば……………………」

 

「いえ………………貴方は私達の命の恩人です、禰豆子も今は意識を失っていますが生きています」

 

 

「そうか…………そう言ってもらえるとこちらも気が少しは、晴れる今日はこのまま私はここに留まろう」

 

縁壱はその夜は無惨がまた攻めてこないとも限らない(来るはずない)のでその場に留まる事にした、花子や茂は縁壱を父親に重ねて懐くのに時間はかからなかった。

 

 

禰豆子は夜が明ける迄眼を覚まさなかった。

 




日の呼吸、拾参ノ型はオリジナルです。
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