鉄華団全員生存ルートRTA 【参考記録】   作:オールF

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エドモントン議事堂突入作戦かで悩みましたが、やはり偉大なる原作様に倣って1期終了回のタイトルから。
自分で書いたくせに設定ガバってて失踪しようか悩みましたが、それを直して急ぎで仕上げたので拙い出来かもしれませんが許してクレメンス。
(1万字超えてるのでゆっくりと時間がある時に)どうぞ。


#鉄華団

 

 目の前に立ち塞がるやつは全員ぶっ潰すRTAはじまるよー。

 

 

 前回は麻呂眉貴族のカルタ・イシューをプッピガン! して船でアーヴラウを目指すところで終わりました。

 マクギリス・ファッ!? リドのおかげでギャラルホルンの衛星監視網から逸脱できているので、補足される危険もありません。

 腐敗ここに極まれりだな……(どの口が言うんだ)。

 

 

 原作ではカルタが生きていると保険のための移動手段である電車で襲いかかってくるわけですが、コクピットごと一刀両断したので来ることはありません。私怨にこだわって友情を捨てた愚かな奴とは違うのだよ! 

 おかげで貴重なガリガリ君グレープ味の乗るキマリストルーパーのお披露目も無くなりましたが、元々戦闘するのは1回だけやしええやろ(適当)。

 

 

 船内イベが完了したら列車に乗り換えと言ったな。あれは嘘だ(ホモは嘘つき)。

 最後のイベントである団長からのありがたいお言葉を甲板にて聞きましょう。

 ビスケットが死んでないので弔い合戦のくだりはなくなってます。ギャラルホルンに鉄華団を潰そうとする奴がいるのと邪魔するやつは全部敵だは変わっていません。

 最初からそのつもりなので聞かなくてもいいです。RTAの邪魔するやつは全員ぶっ潰す(邪悪なる精神)。

 

 

 団長からの話を聞いて電車へと移動している間、エドモントン議事堂到着までの最短チャートについてお話します。

 確実なルートである川の水が引くまでの時間経過を待ってると原作通りとなってしまって、カルタ2戦目を省いた意味が無くなってしまいます。

 やはりバティンに乗せるのが一番……てことはないです。やりようはあります。

 ギャラルホルンはエドモントン市街地に入るための橋を全面封鎖しており、そこのモビルワーカーが邪魔で議事堂に行くことができません。

 モビルスーツを市街地に持ち込めない以上、モビルワーカーを潰すにはモビルワーカーしかないんですが、それだと3日かかります。ゲームだと30分以上はかかりますね。はっきり言ってクソゲーです。もう辞めたくなりますよ〜。

 

 

 けれど、原作ではいないはずのビスケットが居ることで作戦プランがスメラギ・李・ノリエガ並に完璧なものになり、大幅な時間短縮が見込めます。なので、ビスケットをしっかりばちこり生かしておく必要があったんですね。

 でも、助ける気があったビスケットと違って、ここではまだ死なないと分かっていたから助ける気のなかったオルガの好感度の上がり具合がエグいです。今なら「団長! 好きっす!」って言ってリボルケイン刺しても許されます。しませんよ? 

 

 

 ビスケットがいるだけでも磐石な鉄華団ですが、宇宙のイサリビにいるユージン達を地球に降ろしてミサイルコンテナ付きのモビルワーカーに乗せればさらにパーペキ。確実にこちらに風が吹いてきます。そう黄金の風がね。

 副団長はこのユージンだ! という破竹の活躍を見せてくれるので期待しておきましょう。また、このルートなら戦力として申し分のない昌弘達も加わるため、作戦の成功率はさらに高まります。

 

 

 エドモントン突入戦での死亡者は……かなり多いです。その中に今まで助けたメンバーが入る可能性はありますが、こちらはかなり低いです。このゲームでは一度死亡フラグを切り抜けたキャラは死ににくくなるという補正がかかります。なので、ビスケット、フミタン、サヴァランはモーマンタイです。

 オルガはミカとビスケットがいれば死ななくなるようになるので、無視です。フュージョンすれば完璧では? すげぇよミカケットは……。

 一番死亡フラグがビンビンなのは……ホモくんです。

 

 

 調子に乗った主がアインくんを挑発したせいで、おそらくクーデリアよりもホモくんの始末を優先する危険性もあります。ミカに首を締められたガエリオにも因縁がありますが、こっちは親友が相手してくれるはずなので大丈夫でしょう。

 それで完全なる阿頼耶識とやらを施されたアインをどう対処するかなんですが、タイムを考えれば三日月と共にやるのが一番早いので手っ取り早く済ませちゃおうか。

 

 

 全ての準備を整えて、オルガに話しかけると例に漏れず作戦開始シーンまで飛びます。

 

 

 

 

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 エドモントン市街地より外れた廃駅へあと1時間足らずで到着する。全ての作戦の最終打ち合わせや準備も終えて、確認作業を残すところになった鉄華団の団員達は慌ただしい。

 はじめての海、レールの上を走る列車の中だと言うのに、彼らはその忙しさから嬉々として海原を見ることも外の景色をじっくり眺めることも乗り物酔いを催すこともなく、手足を動かし、自分達ができる最善のことを行っている時、彼らの長で鉄華団の団員達の命を預かるオルガ・イツカはとある男の元へと足を運んでいた。

 

 

「ちょっといいか」

 

 

 それは長年連れ添った相棒でもなく、自分と共に団員達を牽引してきた参謀でもない。出会いは自分達がCGSに入隊した際に行われた阿頼耶識手術後の模擬戦。破竹の勢いで当時の一軍を倒していた自らの相棒に黒星をつけたキレ者。

 まるでその手に持つタロットカードで全ての未来を見通してるような、見る者が見れば不気味さしかないような男にオルガは声をかけていた。

 

 

「……なんだ?」

 

 

 雪国を抜けてもまだ少し寒いのか、火星以来着けているのを見なかったマフラーに口元を埋めた星原・モーリノが顔だけを向けてオルガを見やった。

 

 

「なに、用って程のものじゃねぇんだけどよ」

 

 

 そう言って星原の隣に立つと、彼が見ていた景色を見た。オルガにとっての兄貴分である名瀬・タービンが寄越した彼の妻であり、タービンズの誇るメカニックのエーコ・タービンがせっせと赤く血塗られたようなモビルスーツの整備を1人で行っていた。

 同じくアジーやラフタも来ており、その2人の機体はどうしたのかとバティンよりも向こうにある機体へと視線を動かすとオルガの疑問を見破ったかのように星原が口を開いた。

 

 

「漏影はもう終わったそうだ」

 

 

 相変わらず人のことをよく見ているなと、今更気持ち悪いという感想も出てこないオルガは「なるほどな」と頷くと、星原と共にバティンを見上げた。

 

 

「アンタは今回の作戦、上手くいくと思うか?」

 

 

「どうした急に」

 

 

「アンタの意見が聞きてぇだけだよ。作戦会議の時は何も言わなかっただろ?」

 

 

「言わなかったってことは、意見はないってことだろ」

 

 

「つめてぇな」

 

 

 軽くあしらうように言い放つ星原にオルガは苦笑するとその顔から笑みが消える。

 

 

「はっきり言って怖ぇんだ。この作戦が上手く行けば鉄華団はでかくなる。けど、逆に上手くいかなければ終わりだ」

 

 

 鉄華団はギャラルホルンに捕まって、蒔苗もクーデリアも反逆罪やら何かしらの罪を着せられて牢屋に入れられるだろう。そうなれば、これまでにやってきた全てが無駄になる。

 

 

「もちろん、失敗するだなんて思ってねぇ。ただ、景気づけにいつものアレが欲しくてな」

 

 

 オルガはそう言うと星原がいつもアレを出すポケットを見た。彼の意図を悟った星原は溜息を吐くと、口角を上げていつものようにカードを1枚取り出した。

 

 

世界(ザ・ワールド)

 

 

「意味は?」

 

 

 尋ねたオルガに星原はニヒルに笑うと『世界』のカードについて語り出した。全てのタロットカードの頂点にして、最高の位置にいる。正位置の意味することはポジティブであり、このカードが出れば失敗することはないだろうということを。

 話を聞くにつれてオルガの顔にあった僅かな緊張は取れていき、そのカードが指し示した暗示を聞くために自然と口は開いていた。

 

 

「それはつまり……」

 

 

「約束された成功だ」

 

 

 だから、気負うな。お前を信じる俺達を信じろと彼は団長に背中を向けて、バティンの方へと歩みを進める。その言葉と背中に勇気を貰ったオルガは軽くなった足取りで、自分がするべきことをするために自分を待つ家族の元へと向かっていった。

 

 

 

 

「何話してたの?」

 

 

「何も」

 

 

「嘘だ」

 

 

 最近、妙に絡んでくるなと怪訝に思いながらも星原はエーコの言葉を返しながら、スラスターのガスがしっかり補充され、武器の斬れ味も最高の状態に仕上がってるのを確認した星原は満足そうに薄くであるが笑っていた。

 

 

「……そういう顔もできるのか」

 

 

「俺だって綺麗なものを見れば綺麗だと思うし、良いものを見れば良いと思える心はある」

 

 

 心底意外そうな顔でエーコがそう言うので、星原もムキになったのかそんなことを言ってしまう。これから戦場に赴くというのに軽口を叩けるのは彼に余裕がある証拠なのか──エーコには分からない。けれど、この男ならどんな手段を取ってでも帰ってくることは予想出来た。

 

 

「じゃあ、キミから見て私はどうなの?」

 

 

「なんだ藪から棒に」

 

 

 怪訝な顔を向ける星原にエーコは「いいから」と強く押すと、言ったところで大したこともないし、言わずにむくれられるのも癪だと言われた通りに答えることにした。

 

 

「メカニックとしての腕は申し分ない。オッサンに比べれば、誇れるレベルだろうな」

 

 

「そういうことじゃないんだけどな……」

 

 

 ちなみにオッサンとは雪之丞のことであり、聞いた事とは少しニュアンスの違う答えを返されて、むくれるエーコに星原はまた溜息を吐くとどうしたものかと思い悩んだ。

 

 

「容姿の話なら、悪くはないんじゃないか?」

 

 

「ホント!? ……って、なんで疑問形?」

 

 

「俺の主観だからな」

 

 

 他はどうか知らんと吐き捨てた星原にエーコは複雑な気分と眉を寄せる。彼なりに夫がいる女だからと気を遣ったのだが、女心は難しいと心の中で呟いた。

 

 

「まぁ、いいや。……頑張ってね」

 

 

「お前も頑張るんだよ」

 

 

「はいはい」

 

 

 少し間を開けて言ったエーコに星原は特に何も思うことなく、雪之丞の手伝いに向かったのであろう彼女の背中から視線を外すとパイロットスーツに着替えるためにマフラーを解き始めた。

 すると、カツンカツンと鉄の床を鳴らす音が聞こえて今度は誰だと視線を寄越した。

 

 

「アトラさんから水分補給用のボトルと非常食です」

 

 

 来たのはこちらもここしばらく自分に声をかけてくるフミタン・アドモスであった。彼女から受け取ったボトルと非常食の入っているのであろう箱を雑にコクピットへと放り投げた星原は解いたマフラーを床へ落とそうとするが、それはフミタンによって防がれる。

 

 

「ここは汚いですよ?」

 

 

 フミタンの言う通りモビルスーツハンガーと整備庫を兼ねているここは油や塗料などで地面が汚れている。

 

 

「あぁ、そうか。じゃあ預かっといてくれ」

 

 

「え……あ、はい」

 

 

 ポンと軽く畳んでマフラーを渡した星原は手際よくパイロットスーツの袖に腕などを通していく。そんな彼の姿を見ながらフミタンが口を開いた。

 

 

「そういえば、先程エーコさんと何やら話していましたね」

 

 

「まぁな」

 

 

「何を?」

 

 

「私をどう思うかだそうだ」

 

 

 別にどうも思っていない。メカニックとしての腕は認めるし、他の2人に比べれば穏やかな部類だ。ラフタは絡みが面倒だし、アジーは根っこに気性が荒い部分がある。

 苦手ではないが、自分よりも女に飢えているシノやユージン辺りに構ってやればどうだろうとは思っているが、言うと四者揃って面倒くさそうなので黙っている。

 

 

「それで、なんて答えたんですか?」

 

 

「メカニックとしては悪くないと言っておいた」

 

 

「そうですか。では、女性としては」

 

 

「どうも思ってねぇよ」

 

 

 口には出さないが可愛い部類だとは思う。女性との付き合いは不得手で面倒臭いと分かっているから好意などは持っていないし、持ったとしても相手は人妻である。さらに夫はギャングの傘下におり、いくらバティンにステルス機能があるとはいえこの歳で日の下を歩けなくなるのは非常に困る。

 

 

「なるほど」

 

 

 フミタンが頷いた時、パイロットスーツに着替え終えた星原はヘルメットもまた適当にコクピットへと放り投げると彼女の方を見た。

 

 

「そろそろ、着く頃だろ」

 

 

 お嬢様のところに戻ったらどうだと言う星原にフミタンはまたも首肯すると「それでは」とまた鉄の床を靴で鳴らして去っていく。

 彼女とすれ違うように昭弘やシノもやってきて、各自モビルスーツに乗り込んでいく。

 列車が着けばすぐさま待ち伏せているギャラルホルンのモビルスーツ達との戦闘が始まる。

 

 

 彼らが辿り着くべき場所まで、あともう少し。

 

 

 

 

 

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 作戦開始と共にギャラルホルンのモビルスーツが待ち受けてるエリアへと移動しましょう。スピードではバティンが鉄華団内で最優なので、タイムを縮めるべく率先して前に出ます。

 

 

 今回の勝利条件は蒔苗とクーデリアが議事堂に無事到着すればOKとなっていますが、ストーリー進行はこちらのモビルスーツ撃破状況で決まるので早めにグレイズを仕留める必要があります。

 

 

 また、全てのモビルスーツの撃破は必要ではありませんが、しないと後々出てくるグレイズアイン戦で邪魔になります。

 

 

 十分なレベリングをしていれば、ガンダムフレームでなくても、テイワズ製モビルスーツや強化グレイズでも地球のギャラルホルンは一対多数を相手にできます。RTAではいかに空いた時間でシミュレーターに篭ったり、経験値の多い敵を倒したりするかが鍵になっております。

 

 

 乱戦になると敵は撤退しようとします。一回目は見送りましょう。こちらは立て直す必要がありません。

 阿頼耶識使いに歴戦のパイロットガール達。勝てんぜギャラルホルンは。

 撤退した敵は弾薬やスラスターの補給などをしているので、そんな時間を与えてやるほど我らがホモくんは甘くはありません。

 

 

『えっ? ちょ、ちょっと!?』

 

 

 1人だけ現中域からギャラルホルンの補給部隊がいるところへ向かいましょう。1人で多数に勝てるわけないだろ! って? 

 

 

『俺も行く』

 

 

『俺も付き合うぜ!』

 

 

 ホモくんが逸脱行動をとっても好感度が高いとこのようにミカやシノはもちろん、昭弘も無言で付いてきてくれます。ただし、好感度が低いとミカくらいしか着いてきてくれないので気をつけましょう。

 まぁ、ミカが来てくれれば負けることはありません。太刀の扱いに慣れてないミカですが、メインウェポンのレンチメイスの攻撃力は鉄華団最高クラスです。特別なモビルスーツでなければ、クリティカルに頼らずともコクピットに当てれば一撃で敵を倒せます。ミカたんマジ悪魔たん。味方でよかった。

 

 

 しばらくもしないうちに、敵拠点地があるので、モビルスーツの破壊はミカ達に任せて、ホモくんは速射性の高いマシンガンで生身のギャラルホルン兵士を撃ち抜いていきます。

 迎撃部隊が出てきた場合は大鎌では対応が遅れるのでナイフで対処します。

 そうしていると遅れてラフタとアジーがやって来ました。

 

 

『うわーグロ……』

 

 

 遊びでやってるんじゃないんだよ!! (ギャラルホルンに)一方的に撃たれる怖さと恐ろしさを教えてあげるよ! ははは! ざまぁないぜ!! と精神異常者ムーブをかましておきましょう。

 勝つためならなんでもすると思われているため、これくらいでは好感度は下がりません。というか、タービンズからの出向組の好感度なんてホモくんからすれば必要ありません。

 

 

 赤子の手をひねるようにギャラルホルンを虐殺していると、グレイズとは違うエイハブウェーブが観測されます。これは敵を一定数撃破すると時間に関係なく現れます。

 

 

『見つけたぞ! 貴様が! 貴様がカルタを!!』

 

 

 ガリガリ君グレープ味くん! なんでソーダグレープかというとキマリスと彼の髪が紫だからです。説明するまでもなかったね。

 どうしてホモくんが麻呂眉を殺したか知っているのかはさておき、彼は地上戦に適応したキマリストルーパーで突っ込んできます。

 トルーパーは射撃も可能な槍は相変わらずで、攻撃力と機動力、加えてシールドも装備しているためかなりの強敵です。

 盾がなければもう少し優位に立てましたが、装備しているのはわかっていたことなので文句は言いません。

 バティンが勝っているのはスピードのみなので、それを活かして立ち回りましょう。ただし、ここでスラスターのガスを使いすぎるとこの後に降りてくるバケモノに対処できません(5敗)。

 キマリストルーパーと相性がよいという理由だけで、私怨の全くないグシオンリベイクに乗っている昭弘をぶつけましょう。

 

 

『分かった! 任せろ!』

 

 

 近遠に強く、盾持ちでタフネスも持っている昭弘の方がガエリオを上手く対処してくれます。

 

 

『違うッ! お前ではない! そこを退け宇宙ネズミ!!』

 

 

『うるせぇ! 俺は任されたんだ!』

 

 

 ガリガリも怒りで冷静さを欠いてヒットアンドアウェイ戦法ではなく、力押しに走ります。筋肉の塊である昭弘には効きませんし、おまけに恨みもないのでステータス補正がなくなり、技量にマイナス補正がかかるので昭弘はまさにガエリオキラーといえます。

 しばらくはガリガリVSムチムチの構図にしておいて、ホモくんは露払いを行います。

 ガエリオが来たってことはそろそろなんですが……? 

 

 

『……何、あの大きいの』

 

 

 おっ、噂をすればなんとやら。呼ばれて出てきたあの黒くてデッカイの(直喩)はグレイズと一体化したアインくんこと、グレイズアインくんです。機体に自分の名前つけるのが許されるのは小学生までだよねー! 

 

 

『見た事ない機体だけど、いくよ!』

 

 

『了解!』

 

 

 ファッ!? ちょ、ちょっと待って!? どういう機体なのかも見破れんのか……!

 このまま美女2人が突っ込んでも、おじさんと貴族のお坊ちゃんが好きなホモのアインくんには届きません。せいぜいアックスとドリルキックの餌食になるだけです。好感度を犠牲にしてでも止めましょう。

 やメロン! か、勝てるわけが無い! 相手は伝説のスーパーグレイズなんだぞ! 

 

 

『じゃあ、誰がやるの!?』

 

 

 ホモくんとミカで相手してやるよ(震え声)。ここは俺たちにまかせて先にいけ! 

 

 

『で、でも……』

 

 

『……わかった。ラフタ、いくよ!』

 

 

 そう言うと2人が他のグレイズの所へと向かおうとしますが、それをアインが防ごうとしてくるので今度はこっちを止めます。

 お前は誰を見ている! 俺を見ろぉー!! (大告白)

 

 

『……その声、その機体! そうかッ! お前かッ!! クランク二尉を手にかけた罪深き男ッ!!』

 

 

 そうだよ(適当)。働き者のおっさんと死ぬまで盛りあったぜ(三日月が)。

 

 

『貴様ァッ!! それ以上あの人を冒涜するなッ!!!』

 

 

 あぎゃ──!!? え、えっ、えっ!? ちょっとタンマ!! アインくんめちゃくちゃ強ない!? 試走の時よりも動きよくない!?? なんで!!? 

 

 

『アイツやばいな』

 

 

 ヤバいってレベルじゃねーぞ!! 攻撃力は試走時の1.5倍増しくらいで、シールドがあったからいいものを……! なかったら即死とは言いませんがバティンのHPが3分の1も減りました。頭おかしいんでないの? 

 

 

『ふふふ、すごい。考えなくてもわかる! これが阿頼耶識の本当の力……!』

 

 

『本当の阿頼耶識……?』

 

 

 分からない人のために言っておくと、三日月達が受けてるのはアインくんからすれば紛い物。わかりやすく言えば他国製です。リスクが高い上に三日月のように3回成功させて漸くオリジナルと並んだスペックが出せます。昭弘が2回で、他メンバーが1回ですが受けた人の4割が何かしらの後遺症を患ったりしてます。

 で、アインくんが受けたのが一応オリジナル……なんですが、顔と胴以外をホルマリン漬けにして生体端末としている、まさに非人道的なシステムに仕上がっております。ですが、これが後々こうなるように仕組んだ大人になれない子供やホモくんに多大なる影響を及ぼしてくれるので悪いことは言いません。

 けど、殺すね(無慈悲)。まぁ、実際に殺されかかってるのは何もしてないホモくんと他国製のミカなんですがね。

 

 

『動きが読まれてる……? いや、単純な速度でこっちの上をいってるのか……』

 

 

 ミカと2人がかりでやっていますが、どうしても決定打に欠ける上に敵の回避が早すぎィ! 早漏もビックリなレベルです。

 これは、やっぱり、使うしかないようですね……!

 本来これは正式な阿頼耶識手術を施した上で行うのが正解なのですが、残念ながらホモくんは竿も玉もデカい大人なので今は無理です。

 なので、耐久をカンストさせてできるだけフィードバックを抑えましたが、それでもぶっちゃけ微妙です。けれど、ミカには五体満足でこれからもアトラやクーデリアとよろしくして欲しい(他人の幸せを願う善人の鑑)。

 だったら、答えは1つです。見たきゃ見せてやるよ(震え声)。バティンの本当の恐ろしさを! (いつも見せてんな)

 

 

 

 

 

 

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 クーデリア・藍那・バーンスタインと蒔苗東護ノ介をエドモントン議事堂まで送り届けるというミッションを遂行すべく、エドモントン市街地から僅かに離れた廃駅を利用し弾薬の装填、エネルギーの補給などを行う鉄華団は団長と参謀の立てた作戦を滞りなく実行し、早くもエドモントン議事堂へと到着するビジョンを見据えていた。

 それは参謀の慧眼と彼の作戦プランを遵守して動く団員達のおかげであろう。

 数では劣りながらも確実に1歩ずつ攻めてくる鉄華団に敵対するギャラルホルンは少しずつ恐怖を覚えたであろう。その原因はモビルワーカー部隊の手柄だけではなく、後方の広大な土地で行われている一方的な蹂躙も起因しているだろう。何百年もの間にギャラルホルンが培ってきた兵力がたった6機のモビルスーツにより破壊されていき、その通信を受け取った兵士たちは己の身を案じた。

 特に生身の人間をモビルスーツ用のマシンガンで撃ち殺したという赤いガンダムフレームと呼ばれる機体に乗ったパイロットがいると知った兵士達はその場から逃げ出したくなったことであろう。

 

 

『なんて事だ、お前の罪は止まらない! 加速する!』

 

 

 だが、彼らはその悪魔と呼ぶべきモビルスーツに対して優位に戦闘を行う自軍の黒い巨体のグレイズにも戦慄を覚えた。大きな斧を2本振るってかの厄災戦を終わらせたと呼ばれる2機のガンダムフレームを相手取っていた。

 

 

『罪深き者達……! クランク二尉はお前達と戦う気はなかった!』

 

 

 ただ1人で憤るように、怒りをぶつけるようにアックスを薙ぎ払う。2体のモビルスーツはそれを受け止めるも反撃の糸口は見えず、ただ装甲に傷が増えていく。

 劣勢な状況でどうにかしなければと白いガンダムフレームのパイロットである三日月が乗機へと何か言おうとした時、赤いガンダムフレームのパイロットが口を開いた。

 

 

『三日月、突破口は俺が開く。そのあとは任せるぞ』

 

 

『え?』

 

 

 返答も聞かず1人飛び出したガンダムバティンにアイン・ダルトンは不敵に微笑んだ。

 

 

『貴様程度が本物の阿頼耶識に適うはずがないッ!』

 

 

 正面から無策にもこちらに向かってくるモビルスーツにグレイズアインは大斧を振り上げると、一気に振り落とす。言葉通り、相手が何か小細工を弄したところで完全な阿頼耶識を施した自分に勝てるわけがないという自信に満ち溢れているアインだったが、目の前で起きたことに思わず目を疑った。

 

 

『なっ、ど、どこだ!? どこに消えた!?』

 

 

 自らと一体化したモビルスーツのカメラアイをギュルンギュルンと動かして先程叩き切ったと思った忌まわしき相手の影を探す。

 

 

『そこかッ!!』

 

 

 自分から遥か後方で鎌を肩にかけて余裕そうにしているその姿を見て、血が昇ったアインはすぐさま距離を詰めると再び斧を振るう。しかし、また手応えはなく、驚きの声を漏らす。

 その光景は味方である三日月・オーガスから見ても異常であり、またも姿を消したバティンの姿を目で追うとさらに驚くべきことが起きていた。

 

 

『な、なんだ! 貴様はッ!? な、何故……』

 

 

 狼狽えるグレイズアインの周りには全く同じ姿のモビルスーツが3機。真紅と黒の機体色にT字に光る双眼、各部に配置されたスラスターに禍々しく広がる翼の形は全て瓜二つであり、アインと三日月を驚愕させるには十分であった。

 

 

『……さぁ、味わってもらおうか。俺のイリュージョンを』

 

 

 通信機越しに聞こえるその声は、今までのお返しをさせてもらおうという怒りと、何か痛みに耐えるようなうめき声にも聞こえる。そして、遠くの廃駅にてその通信を聴き取ったバティンの整備を担当したエーコ・タービンは「まさか!?」と声を上げた。

 彼女がバティンのパイロットを止めようと通信機に手を伸ばしたところで、既に彼は動き出していた。

 

 

『があっ!? うっ……ううっ!!』

 

 

 3機のバティンから繰り出される連撃に今まで優勢であったアインは翻弄され、斧を振り回すも華麗に避けるバティンには一切当たらず、当たったとしてもそれは残像であり、本体からの切り上げを受けてその機体を宙に舞わせる。

 

 

『き、貴様ァッッッ!!』

 

 

 吼えるも、バティンの攻撃は止まらず、しかもその速度は加速していき、3機の行動は同一ではなく、1機が正面から切り上げ、他の1機が横から鎌を振り下ろし、もう1機が背後から大鎌をフレームのシリンダー目掛けて薙ぎ払う。

 

 

『……さすがのお前でも、3機に勝てるわけないだろ?』

 

 

『舐めるなぁッッッ!!!』

 

 

 アインを挑発し平静さを失わせてより攻撃を確実なものへとしていくバティンに、肩から機関銃を四方八方に撃ちまくるグレイズアインの本来なら正確無比であるはずの射撃もデタラメなものとなっていた。

 

 

『すごい……』

 

 

 仲間のイリュージョンと称したその動きに、三日月は感嘆の言葉を漏らした。まさに奇術師の手品のように魅せられた三日月だったが、そんな彼に通信が入る。

 

 

『悪いがっ、そろそろ……がはっ』

 

 

『ホシ!?』

 

 

 

 血反吐を吐くような息苦しさがこちらにも伝わってきて三日月は星原の言わんとすることを理解すると、目を鋭くギラつかせると彼に向かって言い放つ。

 

 

 

『こっからは任せて』

 

 

『……あぁ、頼む』

 

 

 バティンが分身を解除し、元通りの1機に収束した時、コクピットにはパイロットの身体から吐き出された血溜まりが出来ており、その朦朧とした意識で三日月とバルバトスが自分の代わりに幾分か傷つけたグレイズアインへと反撃を開始していた。

 そして、さらに遠方では昭弘・アルトランドが相対していたはずのキマリストルーパーが紅い兎のような機体に切り刻まれているのが視界に入る。けれど、そこで星原の意識は徐々に沈んでいき、彼は常闇の眠りにつくはずであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何やってんだ〜〜〜!!!!」

 

 

 

 

 だが、それを鉄華団の団長、オルガ・イツカは許さなかった。

 

 

「あぁ……クソ……」

 

 

 もはや力を入れれば全身が痛んで、動かしたくもない身体を無理に起こすと星原・モーリノは息を荒らげながら、バティンの特殊機構を発動させる。

 

 

「これが、一番、早いな……」

 

 

 リミッターを外したスピードを出せば間違いなく自分の身体は今度こそ砕け散る。でも、あらゆるレーダーや視界から消えるバティンの機能ならば、スピードを出さずとも音もなく敵へと近付ける。

 

 

『ネズミが! 同じ手が何度も!』

 

 

 まだ一歩グレイズアインには届かなかったのか、攻めあぐねている三日月がまたもバルバトスにとある命令を下そうとした時、倒れ伏して以降視界からも思考からも外していたはずの機体がグレイズアインの真後ろに現れた。

 

 

『───────なぁッ……!!?』

 

 

『どうやら、先に、死神に魅入られたのは、お前みたい、だな……!』

 

 

 隙だらけの背中を研ぎ澄ました一閃で斬りつけた星原は掠れた声で笑いながら、グレイズアインの背骨フレームを一刀両断した。

 阿頼耶識手術によりグレイズアインと一体化しているアイン・ダルトンにとってはこの一撃は致命傷であり、彼は事切れると怒りの咆哮もなく、腰と離れた上半身は地球の重力法則によって何も無い地面へと落下した。

 

 

 

 

 

 

 

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 団長の「何やってんだ〜〜〜!!!!」のおかげでホモくんの全能力が15パーセントアップに加えてHPも全体の1割回復し、ジョーカーとして取っておいたバティンのステルスを使ってギリギリ勝利です……。

 いや、ほんと良かった。オルガが来なくてもミカがリミ解すれば勝てたんですが、そうするとホモくんが身体張った意味が無くなるからね。仕方ないね。

 というか、オルガがこちらに来た時点で勝ちでしたしね。でも、犠牲がホモくんの血液や骨たちだけで済んで良かったです。コクピットからオルガと昭弘に引っ張りだされて、みんなで夕日を見ながら、リザルト画面に移ります。

 経験値がおいし──ー!! やっぱり敵に対して経験値の割があってるのは……最高やな!! 

 

 

「ねぇ、オルガ。ここが俺たちの本当の居場所なの?」

 

 

「あぁ、ここもその一つだ」

 

 

「……綺麗だね」

 

 

 ミカのこのセリフと共に鈴華ゆう子さんの『戦火の灯火』をバックに1期エピローグに入ります。

 1番の歌詞まで聴いたらスキップできるのでそれまで待ちます。ボロボロになったホモくんは昭弘とシノに支えられて帰還し、何やら出向組に怒られ、フミタンの甲斐甲斐しい処置を受けているようです。めちゃくちゃ嫌そうな顔してますが。

 ホモくんには帰ってくる場所があるんだ……! こんなに嬉しいことは無い……! 

 まぁ、あんだけ思考回して身体使って死亡フラグへし折ってやってるのに、それを仇で返すようなことされたら、こちらから鉄華団破滅ルート入ってやりますけどね。

 

 

 これにて1期は終了です。オルガとフミタンの異常な好感度やアインの執着やら色々ありましたが、バティンを入手したことで試走より早く駆け抜けることが出来ました。

 ここまで投稿出来たのも皆様のおかげなので、次回から入る2期も見守っていただけたらなと思います。では、スキップできるようになったので今回はここまで。

 ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オワオワリ! 見事1期まで書き切りました! 褒めて! 褒めろぉぉぉぉ!!!!!(承認欲求の塊)
本編でも述べましたが、読者の皆様の感想や評価のおかげでここまで辿り着けました。途中で団長とBLルートや鉄華団男性団員攻略ルートなどに進みかけましたが、本来のチャート通りに進むことが出来ました。

明日から2期! と行きたいところですが、こちらは録画(プロット)だけで編集作業が完了してないので、ほんの少しお待ちいただければ幸いです。流行病のせいで自宅待機なこともあって時間はありますので、やる事やりながら書いていきたいと思います。

必要とあらば、1期終了後から2期開始前までのホモくんの話も書きたいですね。リハビリとか周辺とか。必要とあらば(大事な事なので2回言いました)


では、また次回。

ホモくんのお相手にふさわしいのは?

  • オルガ・イツカ
  • タカキ・ウノ
  • エーコ・タービン
  • フミタン・アドモス

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