幻想郷の全てを騙る   作:parui

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『アリス·マーガトロイド』が使役する人形の中の一つ。
『××人形』を騙る。


きっと私は愛されていた

「おはよう」

 

彼女は言う。

 

「··················」

 

私はなにも言えない。

彼女は返事を待たずに机に座る。

当然だ。

私は人形なのだから。

 

私には名がない

前述した彼女、『アリス·マーガトロイド』によって作られた人形。

彼女によって使役される人形。

それだけだ。

 

上海人形と呼ばれる特殊な人形達もいるが、

私は今の位に不満はない。

位が違えども、彼女は優しく平等に扱ってくれる。

だからいい。

今、私が悲しいことは、

彼女と話し合えない。そして触れ合えないことだ。

いくら彼女が私に触れ、話しかけても私はなにもできない。

人形の目で彼女を見つめるだけ。

ただただ見つめるだけ。

それが私には堪らなく悲しかった。

私は何時だって座って彼女を見ているだけ。

弾幕勝負と言うやつで使役されるだけ。

家事をするだけ。

彼女に操られているだけ。

 

彼女に触れたい。

彼女と話したい。

私の願いはそれだけだった。

 

私は出来たときから考えることができた。

だからこそ、ずっと願い、悲しんできた。

 

ずっとずっとそれはいくら願っても無理なことなのだと考えていた。

願い、悲しみながらも諦めていた。

 

しかし、ある日、私は有ることを知った。

 

《ずっとずっとある物には魂が宿り、動き出す。そしてそれは付喪神と呼ばれる》

 

私はそれを知ったとき歓喜した。

いつか、いつか私は動き、彼女に『会える』のだと。

話し、触れ合えあるのだと。

私には私という魂が宿っている。

ならばひたすら待とう。

付喪神になれるのを待とう。

幸い彼女は魔法使いで人間と比較にならないほど長寿だそうだ。

私は待ち続けよう。

その時を。

人形の目で彼女を見ながら。

待ち続けよう。

____________________________________________

 

もうどれ程待っただろうか。

年数が三桁を越えた辺りから数えるのをやめてしまった。

私は結局付喪神にはなれなかった。

彼女と話し合えなかった。触れ合えなかった。

今、私の中にある感情は悲しみだけだ。

もう無理なんだ。

 

だって、だって私は今、

 

『捨てられているのだから』

 

私は弾幕勝負で破損した。

多少なら直してもらえるのだが、私は修復不可能だった。

彼女は努力した。

直そうと。

直してもう一度使おうと。

必死になって直そうとしてくれた。

 

だが、無理だった。

 

直しはじめて三日の時が過ぎようとしていた時、

彼女は泣きながら諦めた。

 

今思えば私は愛されていたのかもしれない。

百年以上もの間、私は彼女に使われてきた。

だから、私は彼女に愛されていたのかもしれない。

そうでもなければ、泣かないだろう。

今まで私は捨てられていく仲間を見てきた。

彼女が諦めた時、彼女の顔に悲しみの表情が浮かんでも泣きはしなかった。

しかし、私の時は泣いてくれた。

嗚呼、私は愛されていたのか。

 

だけど、もう終わりだ。

私は捨てられてしまった。

 

捨てるときの彼女の泣き顔が頭の中に浮かぶ。

 

結局私は彼女に『会えなかった』。

 

-でも

 

私は彼女に『愛されていた』。

 

私の体に火が付く、あと何分意識があるだろう。

わからない。

だけど、私の意識が消えてもいい。

痛くはない。もう悲しくもない。

私は嬉しい。

ただただ嬉しい。

 

 

-最期、私は笑えた気がした。




また慣れない書き方したのでクソみたいな文章になりました。
ごめんなさい。許して。

何で僕、物系のやつばっか書いてたんだろうという疑問が今、
頭のなかを回ってます。
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