ダンジョンで手を休めるのは間違っているだろうか   作:語り下手な語り手

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…亀より遅い、ってのと、辞めないって言う誓いは守ったよ…?
あの、その、私受験の身で“悪く無い結果”になったので書き切れるました。
その、アドバイスを下さると凹みながら喜びます(?)

下手なのは変わりませんが読んで下さると嬉しいです


第5話

ギルドの前にで降ろされたカムイは カイドウの地図、実際には注意書きや当面のオラリオにおいてカムイが出来そうな事。のまとめ書き、にある様にギルドに入って行く。カムイは取っ捕まえた賊供を手渡すため、ギルド正面から遠のいて行くのが見える。

 

カイドウ曰く、“それ”専用の窓口があるらしく、当然街の役場でもある正門に置いて賊の処罰を下すのは“良くない”らしい。何故か、を考える事はここに置いておいて。

 

どんな形であれ、どんな場所であれ、新天地など良い記憶、良い経験がない。何処ぞの灰は街中で”たくしー“に新天地に連れて行って貰ったことがあるらしいが、何処も彼処もまともな所はなかった。

 

体に染み付いているらしいこの感覚が“そう”言う。

 

そんな不安などお構い無しに前に進まねばならぬ今、ギルドの扉を叩いた。

 

 

 

とは言うものの。どのみち、考える事が無駄である事には変わりない。そもそも、ギルドを含む“此処”が既に新天地であり。もう、踏み入れているのだから。

 

 

 

扉の先には身嗜みが良く整った。様々な役員と思わしき人達が働いていた。

 

「此処がギルド…成る程、街を管理する者達の拠点。と言うに相応しい場所だな…」

 

カウンターで人と会話してたり、様々な書物を運ぶ役員や、建物そのものの作りを無意識の内に役場を観察していた。己が知っている何かと比べると様に。

 

「そこの方ーどうかいたしましたかー?」

 

 そんな状態でぼぉっと突っ立っていたカムイは、ひと通り話が済んだらしい女の職員に声をかけれた。

 驚いたのか微かに目を大きく開いたカムイは、ああ、そうだったと、カイドウの言葉を思い出し始める。

 ギルドで冒険者登録をしなければならないのだ。

 

「何かお困りでしたら、此方でお聴き下さい」

 

カイドウに話は聞いていたけれども、冒険者の勝手すら、彼に何たるかを教えてもらうまで知らなかったのだ。

 

知識に関しては赤子も同然。1つ会釈を声を掛けてくれた職員の方へし、声をかける事とした。

 

「冒険者登録をしたいのですが。」

「冒険者登録ですか、承知しました。では、先ず此方の紙に情報の記入をお願いし…」

 

と話を進める職員にカムイは慌てて、まったをかけた。

 

「ああ…!すまないのですが、その…」

「はい。何でしょうか。」

「今、私は少々厄介な立場でして…」

 

言葉に詰まりながらも、兎に角懐から手紙を取り出してて見せる

 

「ええ、今は何も聞かずにこの手紙を確認してもらいたいのです」

 

と、カムイは”へファイストス・ファミリア 副団長 カイドウよりギルドへ“と書かれた手紙を職員へ手渡した。

 

「…これは」

 

職員ははこめかみに皺を寄せて考える

 

「少々お時間をいただけますか?」

 

行く当てが元々ないカムイにとって、職員の質問は無問題、当然了承する。

 

「ええ、問題ありません。」

「ありがとうございます。私がこの手紙の確認をしてきますので、あちらの椅子に掛けてでお待ちください」

「わかりました」

 

ことを告げると職員は受付口の奥の方へと向かって行った。

 

言われた通りにギルドのカウンター前にある長椅子に座って待つカムイ。

 

意識している訳で無いのだが、どうにも人々の営みを“観察”してしまう。必要ないとわかっておれど、どうにも記憶しておかねばと、真摯になってしまう。

 

そんな時ではないと、頭を振って切り替えようとした時、

 

「あのー…隣、良いですか?」

 

赤い目、白髪の兎のような少年に声をかけられた。ふと、周りを見ると自分の席以外は数人のグループや、他の人で埋まっているのが見えた。

 

 

 

 

 

少年は“ベル”と言う名の冒険者だった。

話に寄れば此処にきてまだ“5ヶ月”の新参者らしく、今日とてダンジョン攻略のアドバイスをギルドに貰いに来たらしい。

だが、肝心のアドバイスをくれる者が別の要件で忙しいらしく、外である程度暇を潰し欲しいと頼まれたそうだ。

「ほんとうにカムイさんが優しい方で助かりました!」

「はは、大袈裟な」

慌ただしく話すベルは、なんとも微笑ましいものだった。

 

ベルは暇を潰すのにどうしようかと、暫くの間ギルド周りを歩いていたが、余りにやる事がなく、ギルドへ戻り椅子に座ろうとしていた所だった。

 そんなところにカムイがいた。神妙な雰囲気を醸し出すカムイが、近付きがたく感じられどうしようかと。考えたが、ほかに椅子がなく。カムイに尋ねる事とした。

 カムイとしては、連れも何も断る理由などないのでごく普通に、隣に座って貰っただけであったのだが、大袈裟なまでに感謝された。

なんだかんだで、そこから両者の身の上話が始まり、共に長らくの暇をこれを良い事に、駄弁って潰していた。

 

「カムイさんは、“傭兵”を辞めてダンジョンに来たんですか…成る程、だから、装備が珍しいですね。」

「まぁ、ざっくりとしてはそうだ。どうにも稼ぎが悪くてね。」

 

勿論、そんな事は嘘である。ただカイドウが都合の良い話の一つや二つがあった方が良いと。

カイドウはやはり侮れないと内心で感謝と尊敬をしていた。

 

「あの〜、カムイさん。もし良かったら何ですけど…」

目を少し逸らして申し訳なさそうに言うベル

「何かな」

「その、良ければ自分のファミリアに入ってくれませんか?…あの、他のファミリアが駄目だったで良いので…ハハ…」

 

恥ずかしそうにそう言うベル

だが、カムイにとっては渡りに船

 

「それは、ありがたい。折角の勧誘を無駄にしたくは無いが、流石に何も見ずに入るのは無理だ。だが、巡り合いによっては入らせて貰うかもしれない。だから、ベル。期待だけはしないで待ってくれ給えよ」

 

と苦笑するカムイ

だがそれに対し

 

「いえ!そう言ってくれるだけでありがたいです!」

と笑顔で答えるベル

 

先輩であるベルだが懸命な姿が微笑ましく、“守りたい”それと何処か似ていると思った時。自然と頭を撫でていた。

 

「ベルくーん!お待たせー!終わったよー!」

「エイナさん!わかりました、すぐ行きますねー!」

 

どうやらベルは行くらしい

 

「カムイさん!また何処かで!」

「ああ、ベルまたいつか」

 

そう言うとベルは手を振って行ってしまった。

 

 

ベルを見送った後、間も無くして此方にも声が掛かった。

 

「カムイさん、お待たせ致しました。此方の個室の方へお越しください」

 

指示通り、部屋の方へ向かった。

 

 

部屋に入ると女の職員が立っていた、白髪のショートヘアに横に長い耳の端正な顔だった。

 

「改めまして、お待たせ致しましたカムイ様。私は貴殿のアドバイザーとなる“アスモ・サラ”と申します。サラ、とお呼び下されば幸いです。よろしくお願いします」

 

綺麗な礼をする彼女にカムイは思わず“貴人の一礼”をする

 

「よろしくお願い致します。サラ殿。貴公に感謝を。」

 

一通り自己紹介を済ませた後、早速本題へと入り始めた。件の手紙について。

 

「あの手紙ですが、我々ギルド、へファイストスファリア両者の確認が取れた公式な文書だと確認致しました。“特殊”な対応の必要があると判断され、私が任命されました。」

 

一枚の文書を机に出す

 

「そして、此方が秘密を守る契約してです。内容としては、貴殿に関する情報を消去する魔術が私には掛けられている。という話です。」

 

どうぞ手に取ってお読み下さいとサラに言われ、言葉に従う。

文書をとるが、まぁ、読めない。

実は言葉が通じていた事が奇跡なのだ。

なので

 

「了解致しました」

 

と言う他ない。

カイドウのことであるから、それを考慮しての対応のようではある。

話に戻る

 

「カイドウ様の文書から貴殿へ、適当なファミリアの斡旋と、宿の紹介を頼まれています。此方にペンと紙がありますので、メモをお願い致します。」

 

サラに言われるがまま、ファミリア、宿の話をメモする。

そして、疑惑が完全なものへと変わった瞬間であった。

 

「お疲れ様です。次に迷宮についてになりますが、よろしいですか?」

「はい、問題ありません」

 

そうして様々なオラリオにおけるルールを簡潔に教えられた後

 

「本日はここまでです。また、要件があり次第私達にお尋ね下さい。できる限り力になりますので、」

「ありがとうございます。これからよろしくお願いします。」

「ええ、こちらこそ宜しくお願いします」

 

と言い部屋を出る事とした。

 

 

 

用が済み、サラのアドバイスに 通り動く事とした。他にやるべきことも思いつかないのもあるが。

 

それはそうとして、ファミリアに行く前に宿を取らねばならぬ。

なんだかんだ日も沈み始める時間帯のようで、若干空が赤くなり始めたのが見える。

 

宿については、カイドウ曰く、ギルド付近の宿はギルドと連携がよく取れているらしく、町外れの宿よりモノも良く安いらしい。

 

ただ、冒険者志望、と言うのがミソらしく。それ用の券をギルドは発行しているので、カイドウはこの券を含んだギリギリの宿代を貰っていた。

 

故にそれ以外の選択肢は無い。が、文句の言いようなどがない良い待遇でもあった。

 

そうして石畳の道を歩き周り、条件として居酒屋が付属している宿を求めて、宿を数軒梯子した。

 

そうして、カイドウ、サラ、2人のアドバイスから知った、宿に着く事が出来た。

地理を知らないだろうとの事で、ギルドを中心とした一定の円の中にある宿を数個出してもらい。お店を営む人などから場所を聞き、見ず知らずの土地で宿を取る事ができた。

 

排他的な人が少なく、多くの者が親切にしてくれて、少々驚いた所もあるが。それだけ盛んな街だと言う事だろう。

 

 

 

宿主に部屋の鍵を貰い、部屋へ入る酒屋で情報収集と行きたい所だが、今日は今日とて、情報で一杯一杯だ。故に、部屋に篭り、整理する事に決めた。

 

 

さて、今日あった事だ。

 

・目が覚めたらカイドウの馬車にいた

 

・カイドウの護衛をした

 

・オラリオへ着いた

 

・アドバイス通りに冒険者志望になった

 

・ついでにベルにも会った

 

そして、疑問点、これから解決すべき点は

 

・記憶が“混濁”している事

 

・私が“此処”で為すべき事は何か

 

・思い出せない事は何か

 

・どのファミリアに加入するか

 

と、言った所だろう。

 

 

      “剣に誓って”

 

 

そうだと言える。

さて、夜はどう過ごそうか。

“カタリナの騎士”になぞって此処は寝るとしようか。

 

決めたカムイはベットに横になりグゥーと寝始めた。

 

 

 





今回も読んで頂きありがとうございました
次回もまた半年掛かるかもですが、それで良いなら読んで下さると嬉しいです

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