なにやらチートのような体を手に入れたので楽しく生きたいと思います(願望) 作:nonose
思ったより駄文になってしまった
なので、初投稿です
本編どぞ
フェルトとかいう盗人と、穏やかに平和的に交渉をして徽章を取り返そうとしていた。その時に、エミリアに向けて背後から襲おうとしてたやつがいた。
思わず、躊躇いなく蹴りを入れてしまったが────。
「人が話しているというのに、無粋な人も居たものですね」
「あら、そうかしら? 一応私も関係者なのだけれど」
どうやら、無事らしい。少し動きに違和感が見られる程度。
骨の1本2本折れてくれてたら助かるんだがなぁ。
しかしだ。この身体が高性能じゃなかったら見逃して、みすみす彼女を殺されていたかもしれない。
そうなれば、俺の計画もパーだ。
「関係者が、いきなりその場に居る彼女を殺そうとするんですか。それはそれは」
「えぇ、本当なら殺す予定ではなかったのよ? でも、彼女は失敗した。盗んできた徽章を私は買い取る予定だった。それさえまともに出来ず、部外者、果てには持ち主まで来られてはまともに商談なんて」
「だから、殺して奪い取ると?」
「……えぇ」
「私も殺されるのは好きじゃないですから、貴方を殺します」
「……積極的ね。ゾクゾクしちゃう」
にたりと、女が口元を弧に描き笑う。瞬間、力にものを言わせた蹴りがまたしても相手に刺さる。
内臓が破裂して、骨が折れる感触を直に感じる。
蹴られた女は直線にそのまま吹き飛ばされ、盗品蔵の壁を突き破っていった。
「す、すげぇ……」
後方にいるジャージの男が何やら羨望の眼差しか何かで見つめ呆けている気がするけど、無視しとこう。
やはりというべきか、なんと言えばいいか。手応えもあった。普通の人間なら生きていられないような激痛も走ってる筈なのに、尚倒れず俺を見ていた。
「貴方、人間ですか……?」
「さぁ、どうかしらね……」
問うた疑問に、答えをはぐらかし女は不気味な程の軽快さで俺に詰め寄ってくる。
あそこまで痛めつけられて、動けるはずがないと思考していた。故に、懐まで女が入り込むのを許してしまった。
「おっと!」
思考はなく、ただ驚きを逸しているだけだったのに身体は反応した。
自身の意思あって行動し、反撃したんじゃなく勝手にだ。自身の思考と一切の関係もなく女が、今まさに俺を切りつけようとする瞬間。女よりも速く蹴りつけた。
しかし、流石の女も慣れてきたのか身体をそらすことで蹴りを躱す。
人間技とは思えない躱し方、思わずブルりと寒気がしそうだ。
「刃物なんて持っていたんですね」
「あら、御不満かしら?」
「いえ、上等。私も1つ手に取りましょう……そうですねこれが良いですね。うん、持ちやすい。振りやすそうです」
手に取るのは盗品蔵の床に落ちていた一振の長剣。
盗品蔵にあるってことは、この剣も盗品なんだろうが、この際それは考えず勝手に使わせてもらう。
見た目は普通、重さは少し軽い。長さは中程度。
「準備はいいのかしら」
「ええ、お待たせしました。続きを始めましょうか」
▽▲▽▲
スバルは、思わず後退りした。
元々住んでいた日本ではまず見ること、もしかしたら聞くことさえなかったかもしれない事態をいま目にしていた。
黒髪と白髪の女達が人間とは思えないほどの力強さと軽快さで戦闘を繰り広げている瞬間を──。
いまは白髪の女が優勢に立っている──ようにスバルは見える。
実際のところがどうなのかはスバルには判断がつかない。
黒髪の女の地を這うように身を伏せ、壁さえも足場にする重力を無視したかのような俊敏な動きに、白髪の女は的確に攻撃を避け続けている。
もはや、両者とも怪物。スバルにもロム爺にもフェルトにも、彼女たちは同じ人間とは到底思えていなかった。
その動きも強さも怪物化け物級。しかし、3人が1番恐れるのは、どれだけ身体を痛めようとも絶えず笑顔である両者の表情だった。
片や黒髪の女。いまの戦いを楽しんでおり、そのスピードは衰えるどころか白髪の女に合わせるかのように上がっていく。
それに合わせて白髪の女も対応させる速さを上げ防御に徹する。
白髪の女は若干、焦っていた。
彼の英雄の力と身体を手に入れているという彼女の驕りがいままさに彼女自身に牙を剥いていた。
黒髪の女への攻撃には対応出来るものの、逆に彼女から黒髪の女への攻撃の隙を見つけられないのだ。
どれだけ身体能力が上がろうと、経験の差は簡単には埋められずただ防戦一方、相手の攻撃を避けるか受け続けるしかなかった。
しかし、それに3人は気付かない。故に動けなかった。このままいけば勝てる、黒髪の女なぞ目になく倒せると思ってしまう。
自身の死への緊張感が和らいでいてしまった。
だからか、3人とも動けなかった。あと一押し足りない。自身の死を認識出来ていないからこそ、何もせずとも終わると心のどこかで個人差はあれど思ってしまっている。
白髪の女はこのままではジリ貧、負けてしまうと考えていた。
幾度となく続く攻撃、逆に当たらない自身の攻撃。
身体にでなく精神にダメージが入る。
1発当たれば致命傷。だからか彼女は焦る。
当てれば勝てる、だが当たらないもどかしさに彼女の心に少しずつ焦りを生み怒りを募らせる。
それに呼応するようにドンドン粗雑に単調になる攻撃。当たらない。
もはやスバルでは見えぬ程の黒髪の女の俊敏さは高まっている。
当たるわけがなかった。
それを感じたのか、ただ1人その場で動くエミリア。傍にはいつ現れたのか猫のような姿をする精霊パック。
パックは、絶妙なタイミングで氷を射出し黒髪の女に当てようとする。
しかし、その攻撃にさえ反応した女は氷の攻撃を躱し一瞬気を逸らされた。
その隙に白髪の女が好機と捉え、素早く力強く蹴りをまた入れた。
しかし、彼女の足に伝わる感触は先程までのものとはうってかわり手応えがなかった。
黒髪の女は白髪の女の攻撃でさえも反応していた。身体を弓形に描くことで、直撃を逃れ蹴りの衝撃で女は吹っ飛ばされた。
まさに獣。その反応力は本能と言える程。野生の獣が働かせる本能と同等のものを白髪の女は見る。
「戦い慣れしてるなぁ、女の子なのに」
そう1人ボヤくのは、精霊のパック。
飄々としたその態度は余裕を見せつける。
しかしパック自身も、思わず魅入ってしまうものだった。両者の戦いは荒々しくも、美しく見えるほどの激闘。
エミリアの指示がなければ、攻撃なぞ止めていた程に。
そうして出てきた、パックの心からのボヤき。
それに反応するのは黒髪の女。
「 あら。女の子扱いされるなんて随分ひさしぶりだわ」
それに続いて白髪の女。
「私は戦い慣れてないですがね。元々女性でもないですし」
一瞬の時間。両者ともすぐに戦闘の続きを始める。
先程よりも苛烈に、素早く劇的に。
白髪の女も黒髪の女も、戦う中で経験値を得て黒髪の女はより速く、白髪の女はより強くなっていく。
そして、不意に決着は訪れる
主人公について
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スーパーアーマー長尾景虎ちゃん
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