墓場に来たるは天使か悪魔か。
墓場に来たりて何をする。
つゆ知らず、朝のさえずり。
乙女は金の糸をひく。
.
「ノヂシャがたくさん咲いているのは嬉しいけれど、こんな場所ではあまり仲良く出来なさそう」
墓場でノヂシャを摘みながら、一人呟く、ラプンツェル。摘んだノヂシャは藁の籠へ。もうすでに籠はノヂシャで溢れんばかりだ。
「あら、これもそう?」
地に手を伸ばす。土から覗く、それに、白い指が触れる。その瞬間、褐色の手に指が掴まれた。
「んぎぃえええ!?」
ラプンツェルは純潔の叫びを上げ手を引いた。しかし、褐色の手は離れない。土から伸びるその手は、凄まじい力でラプンツェルの指を掴み込んでいた。
「なに!? えなに!? 放して!」
ラプンツェルが手を引くほど、褐色の腕がずるずると土から伸び出して来る。ラプンツェルは掴まれた指を土の高さまで下げ、褐色の腕を踏みつけた。
「放して放して放して!」
褐色の手が白い指から離れ、くたっと動かなくなる。ラプンツェルは籠から零れるノヂシャを気にもせず、後ずさりし、褐色の手を凝視した……手が動き出す。何かを探すように。そして周囲の土が盛り上がり、それは姿を現した。
「くそっ! いったいじゃないのさ! 信じらんない!」
土から現れた美女は悪態をつき、頭を振る。髪から土が舞い、辺りに点を撒いていった。
「ゾ、ゾンビ!?」
「ゾンビが喋るかばぁか」
「でもあなた、死んでるわ!」
「あたしはシンデレラだよ。ほら」
土まみれの美女が墓石を指差す。そこには確かに、シンデレラと名が刻まれていた。
「シンデルワじゃないよ田舎娘が。シンデレラだ。けどそれ以外思い出せない。クソ」
好き放題ラプンツェルを罵倒し、頭を抱える。そんな彼女を見つめるラプンツェルの無垢な瞳には、ある種の冷静さが戻ってきていた。ラプンツェルにとって世界はとてもシンプルで、それはそういうものだから、いくら暴言を吐かれたとしても苛立ちはなく、むしろそうであるなら、通常の対処を取ればいい。異常事態を正常に対処する準備がすぐにできた。彼女にとっての正常な対処、だが。
「死者は眠りにつかないと。それにあなたは女の人だし……仲良くできないわ」
ラプンツェルはそう言っておもむろに、辺りをきょろきょろとしだす。
「はぁ?……あ、一つ思い出した。あたしが出会う女はみんな頭がおかしいんだ。あんたもきっとそうだね。会話できないタイプ」
「あった」
ラプンツェルがしゃがみ、崩れた墓の塊を手に取った。土をパラパラと払い落とし、両手で持ち上げる。
「ちょいちょいちょいちょい」
しばらくぶりに陽の下に出たシンデレラを、再び、重い影が覆う。
「おやすみなさい、永遠に」
グシャリ。人の頭蓋の内側が潰れ、外に漏れ跳ぶ音がした。
「墓場に出会いを求めるのは間違っているって、誰か言っていたけれど。本当ね。お別れにはいいけれど」
ラプンツェルは一人、クスっと笑い、一旦地に置いていた籠を手に取る。そして墓場に背を向け去ろうとした、その時だった。
「お嬢さん、コンバージョンチェックをお忘れではないかい?」
ラプンツェルの耳元を弓矢が過ぎていった。
「うぐぁっ」
短い断末魔の叫びに背後を向くと、始末したはずのシンデレラがよろけ倒れていく。いつの間に土から完全に外に出ていたのか。それに、確かに殺したはず。ラプンツェルは若干困惑し、しかしその困惑はすぐに消え去ることとなる。
「今トレンドの不死者だよ」
ラプンツェルのすぐ隣に、いつの間にやら長身の男性が立っていた。白と青のアラビアン風の着物に身を包み、手にはなんと、黄金のクロスボウを握っている、が、ラプンツェルの視線は男の露出された腹筋に向いていた。
「けれど確かに、この辺りのロケーションではナレッジシェアリングも厳しいか。簡単にサマるとだね、不死薬をリソースに絡ませることでベネフィットを上げていたクラブがあったんだが、最近プランナーが変わってね。不死薬それ自体をプロダクトにしてしまったんだ。しかしこれというのが、本来の不死薬をダウンリバイズしたものでね。それがデファクトスタンダードになってしまったものだから、さっきのように、急に襲ってくる不死者があちこちにいるのさ」
「そうなんですね。助けてくださって、本当に優しい、素敵な人です。素敵なものもお持ちで」
「これかい? これは僕の持つアセットの一つでね。もちろん本物のゴールドさ。欲しければあげるよ」
「いえ、その武器ではなく、その」
「おっと」
男が黄金のクロスボウを撃つと、放たれた矢は今まさに起き上がろうとしていたシンデレラの胸を突き貫いた。
「なかなかタフな不死者だ」
「あの、もしよろしければ、わたしと仲良くしてくれませんか?」
「仲良く? アグリー。もちろんだ。ちょうど僕も今、君にアライアンスパートナーになってはもらえないかと考えていたところさ。僕は金を、君は情報を。分かりやすいだろ?」
「あ、いえ、お金は要りません。わたしはただあなたと」
「うんうん、いいよ。金があるイコール大抵のイシューは解決さ。それでだね、君はここら辺をベースにしているんだろう?」
「ええ、はい」
「そうか、よかった。ならディスクロージャーして欲しい。この辺りに墓場はここだけかい?」
「たぶん……ええ、たぶんそうです」
「よしよし。そしたらね、僕はシンデレラという人の墓を探しているんだが、知らないかな?」
「……知っています」
「おお!」
「というより、さっきあなたが撃ったのがシンデレラという人かと」
「なんだって!?」
男はその自信に満ちた表情を一瞬の内に青く染めると、クロスボウを落とし自身で射貫いたシンデレラに歩み寄った。
「ああなんてことだ。アジャイルしなくては。大丈夫かい、お嬢さん」
跪き、シンデレラの背を支える。
「ううぅ」
シンデレラは苦しそうに顔を歪ませている。それを男の後ろから覗き込むラプンツェルは、つまらなそうに眉をひそめていた。
「あのぉ、その人ゾンビですよ? それよりわたしと仲良くしません?」
「なんだよくそ、頭いてぇ」
シンデレラが手を頭にやる。するとその手が、何かぐにゃりとしたものに触れた。
「うあ、なにこれ……嘘、脳味噌、漏れてんじゃん」
さすがのシンデレラもゾッとした表情を浮かべる。しかし言葉を発したことで、男の顔には若干の安堵が現れていた。
「きみ、シンデレラ、ちょっと教えて欲しいことがあるんだ」
「あぁ? あ……なんだよ色男」
「不死薬の入手ルートさ。きみがクラブで使っていたものだ。それの入手ルートを教えて欲しい」
「不死薬? なんだそれ、知らないねぇ」
「知らないわけないだろ! きみはそれで不死なんだし!」
「知らないもんは知らないんだよ。その記憶、今漏れたのに詰まってたんじゃないの?」
「そ……そうか。なら食え! まだ間に合うかもしれない!」
「やだよ気持ち悪い。はぁ!? あたしんのだぞ気持ち悪りぃわけねぇだろ!」
「いいから食べるんだ! いや、それより世界一の医者を雇って記憶を復活させるか!? そうだシンデレラ! それを食べてはいけない!」
「食べるかバカ!」
ズガンッ! とシンデレラが頭から吹っ飛ぶ。男はあんぐりと口を開け、その横にラプンツェルの脚が立つ。そして無言のまま、ラプンツェルはクロスボウでシンデレラを乱れ撃つ。
「何を……やめるんだ! やめてくれ!」
「やめる? 何をです?」
ラプンツェルは何食わぬ顔で尋ねつつ、止めの一撃を放った。
「彼女を撃つのをさ! 不死薬の情報が必要なんだ!」
「ですが何も覚えていないと、言っていましたし」
「そうだが!」
「そんなに怖いお顔、いけませんよ。男の人は優しいお顔をしていませんと。それに不死薬ならわたしの家にもありますし」
「いやそういう問題では……今なんて?」
「ですから、不死薬ならわたしの家にもありますよ。死ななくなる薬のことですよね?」
「ああ……ああそうさ! きみの家に? 本当に? 誰から買ったんだい?」
「ふふ、今のお顔の方が良いですよ。買ったと言いますか、わたしの家で作られていたみたいで。前に住んでいた人が作っていたみたいなんです」
「それは……是非、きみの家に招待してもらえないかな。金ならいくらでも払おう」
「お金なんていりませんよ。ただ仲良くしてくだされば、不死薬もお好きなだけ差し上げます」
「まさかそんな。けど、しかし、ああ、なんてありがたい。僕の名前はアラジン」
「わたしはラプンツェルです。さぁ、行きましょう、わたしの家へ。塔へ」
「ああ。よろしく頼むよ。礼は必ずする。欲しいものなんでも用意しよう」
「ふふ。ただ仲良くしてくれるだけで良いですから」
微笑む二人。しかしこの二人の価値観は、酷く違っている。一方はそのことに気付かず、また一方は、そのことに気付くことから目を背けていた。異物を挟み込んだままの歯車が、ガタガタと歪み回り出す。異物はやがて歯車を壊し、全てを崩壊させるだろう。
.
機械仕掛けの黄金象が、鬱蒼とした森を進む。どんな黄金もしかし、それを照らす明かりがなければ、何の価値も見出されはしない。絢爛豪華な装飾も、ただ囚人の足枷のように、冷たい森に響くだけだった。
「きみのベースはこっちでいいんだね?」
黄金象の背の上で、アラジンは後ろのラプンツェルに尋ねる。ラプンツェルはアラジンの背にぴとっと身体を寄せ、静かに揺られていた。
「はい。このまま真っ直ぐです」
「わかった。それじゃあそうだね、アイドルタイムを活用するとしよう。実は宮殿で、ある人が長い眠りについていてね。その人を目覚めさせるには正真正銘の不死薬が必要なのさ。だから僕はトラベルを決行することにした。不死薬を手に入れる為のね。ただ今や、情報も金で簡単に手に入る時代さ。さっきのシンデレラがやっていたクラブ、そこで不死薬を使っていたことはすぐに分かった。けどいざそこへ出向いてみると、実際には紛い物しかなくてね。以前には本当の不死薬が使われていた、それは間違いなかったけど、その入手ルートを知る者はシンデレラしかいないと言うから、アポを依頼したさ。はっ、で、笑っちゃうんだ。シンデレラはその国の王子様と結婚することになってたらしいんだけど、結婚前夜に何者かに殺されちゃったらしくてね。犯人は未だ見つからず、ただクラブ事業はレッドオーシャンだ。きっとそのあたりの輩だろうね。次期王妃お墨付きのクラブなんてあったら他はもう太刀打ちできないのは目に見えてる。むしろ潰されかねない。まぁそれで、それはいいんだ。僕は思ったわけだよ。殺された? 不死薬を使って事業を進めていた人間が? ナンセンスさ。シンデレラは絶対生きてる。だからシンデレラの墓を探して」
ゴォギィィィィィ! と、お喋りなアラジンの口を塞いだその音は、巨木を一瞬の内に砕く雷のような響きを持っていた。アラジンはメデューサに睨みつけられたように固まり、黄金象もその歩みを止めている。動くものといえばただ一つ、森の深い天井のその先を追うように動く、ラプンツェルの青い瞳だけだった。
「……今の……音は?」
しばらくしてようやく発せられたアラジンの声は、半ば擦れ、そして震えていた。
「ただの鳥ですよ」
「……嫌な鳴き声だ。あんな鳴き声は、知ら、知、ら、な……あ、くっ……」
アラジンが頭を抱える。ラプンツェルは心配そうにアラジンの顔を覗き込み、そっと優しく、その頭を撫でた。
「大丈夫ですよ。わたしがいますから」
「う……うぅ……」
風もないのに葉が舞い落ちていく。落ちた葉はすぐさま崩れ、土へと還る。この森は、全てを土へと返す。
やがて再び動き出す黄金象に揺られて、二人はラプンツェルの塔へと向かった。
.
「ここが……きみの家なのかい?」
黄金象の背の上で、アラジンは眼前にそびえる巨大な塔を見上げていた。想像していた塔とは違う。それは錆一つない滑らかな金属でできていて、鏡のように世界を反射していた。
「面白いんですよ。内側からだと、全面窓のように外がはっきりと見えるんです。さぁ、行きましょう」
「あ、ああ」
ラプンツェルの手を引き、アラジンは金属の象から降りる。そうして改めて塔を見上げるも、それを塔と呼んでよいのか、いまいちわからなかった。というのもまず、窓がない。いや、それに関しては先ほどラプンツェルよりあった説明で理由はつくかもしれない。けれど窓だけでなく、扉すらなかった。いったいどうやって中へ入るというのだろう。
「入口がない、そう思っています?」
ラプンツェルの見透かしたような微笑みに、アラジンは少し眉を上げ、塔の壁、そこに映る自分自身を見つめた。
「まぁね。けどこういった場合、必要なアクトは大抵決まったものさ」
「というと?」
「つまり……オープンセサミ!」
辺りにシーンとした静けさが広がる。やがてラプンツェルのくすすという笑い声が静寂を破り、アラジンは肩を竦めた。
「でも、近いかもしれません。みんな! 籠を降ろして!」
ラプンツェルが塔の上へ向かって叫ぶと、遥か上空から黄色い籠が降りてきた。籠の上には金の髪を束ねた縄が括り付けられ、それが塔の頂上近くまで伸びている。
「さぁ、こちらに」
ラプンツェルに招かれアラジンが籠の中へ入ると、二人を乗せて、籠は上昇を始めた。地上がぐんぐんと遠くなり、空が近づいてくる。
「なるほど、ドラスティックなセキュリティーシステムだね。まさか入り口が上にあるとは」
「はい。わたしもそう思います」
ガタン、と籠が停止し、頂上付近の扉が開かれる。するとそこには、金色の髪をした五人の少年達が待っていた。
「どうぞ中へ」
「ああ。こんにちは」
アラジンがラプンツェルの塔へ入ると、中には更に十人を超えると思われる少年達がいた。その内の何人かが帰ってきたラプンツェルを見つけ、走り寄り抱き着く。ラプンツェルは少年達の頭を順に撫で、また抱き締め返していった。
「はは、子供達にとても懐かれているようだね。この子達は?」
「ええ、みんな素直で可愛い騎士様達です」
「うん」
少し、質問の意を解さない返事が返ってきたが、アラジンは大して気には止めなかった。それより不死薬が欲しい。
「それで、不死薬だが」
「とりあえずお食事にしましょう。ザカリー、ノヂシャを料理してくれる?」
「喜んで! ラプンツェル」
少年の一人が飛び跳ねるようにやってきてラプンツェルからノヂシャの入った籠を受け取っていく。
「ありがとう。今日もとっても良い子ね」
「明日もだよ!」
ザカリー少年は手を振りながら塔の奥へと消えていった。
「さあみんな、お食事ですよ。配膳を手伝って」
「はーい!」
少年達が元気に声を上げ、次いで部屋のあちらこちらから髪の縄が降ろされ飛び出し、そこら中から更に多数の少年達が溢れ出してきた。少年達はそれぞれが適切に手際良く動き、あっという間に巨大なテーブルを設置し、配膳を行い、料理を並べていく。ある種の魔法のように。気がつけばアラジンは席に座り、ラプンツェル他少年達も席についていた。最後にザカリー少年がラプンツェルの前にノヂシャのソテーを置き、ラプンツェルの隣の席につく。
「それではみんな、大地の恵みに感謝を。いただきます」
「いただきまーす!」
少年達が元気に、笑顔で、料理にかぶりつく。
「いただきます」
アラジンも表面上には微笑ましさを浮かべ、料理に手をつけた。
賑やかで、華やかで、楽しげな食卓。皆笑っていた。アラジンは想う。こんな食卓はいつぶりだろう。いやそもそも、こんな楽しげな食卓の中に紛れたことはあっただろうかと。確かに無限の富で贅の限りを尽くした食事会を催し、数え切れない人々と食卓を囲んだことはあった。けれど違う。今ここにあるような心からの笑顔が、あの場所にはなかった。そうか、これが本当の幸せな食卓というものか……そう、思いかけていた。しかし、何か引っかかる。何か……おかしかった。
「ラプンツェル、ここにはきみ以外女の子はいないようだね?」
「騎士様には男の子しかなれませんから」
ラプンツェルはにこやかに答える。その微笑みには一片の歪みもなく、けれど、アラジンは何か得体の知れない悪寒を覚えた。
「ラプンツェル、今日は誰と仲良くするの? そのかっこいい男の人? 僕達は?」
食卓の奥から身を乗り出して、少年の一人が尋ね聞く。
「そうねぇ、アラジンさん次第かな」
「ふ〜ん。アラジンさん、独り占めはいけないよ。ここではみんなが平等なんだ」
「ああ、きみ達のラプンツェルお姉さんを盗ったりはしないよ。それに僕は不死薬を買いに来ただけさ」
アラジンは穏やかに答えた。しかし……それまで賑やかだった少年達が一瞬の内に静まり返り、瞬きもせずに顔を向けている。
「ぅぐ、ぐす、ぐすん」
すすり泣くその声に、隣を見ると、ラプンツェルが泣いていた。一体なぜ? アラジンは理由がわからない。
「ラプンツェル、どうしたんだい?」
「わたしと、仲良くしてくれないのですか?」
「いや、そんなことは」
「でも今、不死薬を買いに来ただけって」
「それはそうだろう」
言葉を言い終えるや否や、衝撃と共にアラジンの視界は天井を見上げていた。天井、いや、扉がある。天井に扉が。よく見れば壁にテーブルが付いている。その意味を理解するより先に、アラジンの視界は闇に包まれた。
ラプンツェル。あるところに夫婦がいた。妊娠した妻は妊婦に良いというノヂシャ(ラプンツェル)を食べたがり、夫は隣に住む魔法使いの庭からそれを盗んできてしまう。魔法使いは怒り、代償に産まれてくる子供を寄こすように言った。産まれた子はラプンツェルと名付けられ、魔法使いによって入り口のない高い塔に閉じ込められて魔法使い以外の人と接することなく育てられる。ラプンツェルは長く伸びた髪を垂らして魔法使いを家へと入れていたが、ある日それと同じ方法で、一人の王子を塔の中へ招き入れてしまった。ラプンツェルは王子との性行為に及び、初めて外の世界を知る。そうして夜毎王子と身体を重ねる度、ついに妊娠してしまう。そのことを知った魔法使いは怒り、ラプンツェルを荒野へと追放した。その後塔に来た王子はラプンツェルがいないことに絶望し塔から落下して失明する。失明をしたまま彷徨っていた王子はしかし、森の中でラプンツェルと彼女の二人の子供と出会い、ラプンツェルの涙によって視力を回復した。
言うまでもないでしょうが、今回塔の中にいた少年達は皆ラプンツェルの子供達です。たくさん仲良くしたんですね。
そしてまたまた登場をしたシンデレラ。人魚姫のお話で殺されていましたが、いえそれ以前にすでに舞踏会で死んでいましたので、殺されたという表現も適切ではありませんけどね。一時的に活動停止状態になっていた間にお墓に埋められてしまったのです。そうしてその間に、急にオーナーを失ったシンデレラのクラブは経営方針が変わりまして、不死薬それ自体を販売するようになったわけです。ただハーメルンはシンデレラにしか不死薬を提供しないので、薄めて作ったような紛い物の不死薬が世界に出回りまして、結果それが不死の非存在の綻びに拍車をかけ、非存在の証明装置たるかぐや姫の感情にまで影響を与えたのです。
更にシンデレラに三度目の死を与えたアラジンが登場。セリフを考えるのがとても面倒くさい。彼についてはまた今度に明らかにしていきます。