前世の記憶が戻ったネブラ・シルヴァ   作:びーびーびー

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少し話を変えます。


ダンテとアスタ

ネブラが灰色の幻鹿に入団して1年がたった。その間ネブラの評判は名声はまたとなく上がっていく。銀色の凶顔というあだ名がつくくらいだ。ネブラ個人はこのあだ名に対してあまりよく思っていない。外国では突如生まれた怪物、突然変異でできた化け物と言われている。それもそうだろう、ネブラはダイヤモンド、スペードといった侵略国家に対して多くの撃退成績がある。クローバー王国では英雄だが、相手からすると憎き悪魔のような存在なのだろう。

 

 そして、今辺境の恵外界までおりて、スペードの進行を止めないといけない。スペードは強魔地帯を挟んだところにある国だ。そして、強魔地帯が抜けると一番近いのは恵外界だ。恵外界は強魔地帯と隣接している。

 

 今、ネブラ達の目の前にはスペードの軍勢が横並びに迫ってきている。今回この場には二人の副団長はいない。ネブラがリーダーとしてこの部隊を率いている。

 

 「たっく、この朝っぱらから。攻め込んでくるとはスペードさんたちは元気ですね。私はまだ眠たいよ。」

 

 あくびをしながらネブラはそうつぶやいた。きれいな朝日が地平線から顔を出している。とてもきれいだが寝起きにこのまぶしさは辛い。それに私たちに向けて光が来るのでクローバー軍はみんなまぶしそうだ。反対に相手の軍は太陽の光を背にしているのでまぶしそうにはしていない。前世の記憶があるネブラは巌流島かよ!と心の中でツッコミを入れた。

 

 スペードの軍勢はみな箒を乗って空を飛んできている。徒歩でここまで来るのは大変だというのは距離的にわかる。おそらくほとんどが空中戦になるだろう。城壁から見ていたネブラは箒にまたがりクローバーの上空部隊と合流する。

 

 そこにネブラの元に団員が駆け寄ってくる。

 

 「ネブラ隊長!地上、上空すべての団員戦闘準備が完了しております。」

 

 「了解した。」

 

 ネブラは魔法道具の拡声器を使ってすべての団員に聞こえるように発言する。たった一言。

 

 「突撃!!」

 

 おおおおおーーーーー!!!!

 

 けたましい叫び声えとともに戦争が始まった。その声と団員たちの足音で地面と空気の振動が現れる。スペードの軍勢もその空気感を察し軍を動かした。

 

 ここはもう戦場いたるところに魔法が飛び交う。ネブラは霧魔法で分身をたくさん作りスペードの軍をタコ殴りにしていた。今のネブラはヤミと戦った時よりもたくさんの分身体を作ることができる。スペード軍はそのあまりの数の多さに驚愕する。「あれが化け物」「凶顔…」全くもって失礼な奴らである。

 

 「隊長!われらクローバー軍優勢であります。」

 

 「上々!」

 

 部下の言葉で今回もほどなくスペード軍が去っていくかと思ったその時、

 

 「重力魔法魔王の御前」

 

 悲鳴と共に大きい魔力を感じた方を見る。そして自分でも感じる。自分の分身が一気に数を減らしたのを。ネブラはその魔力の発生源に箒にまたがりながら高速で向かった。

 

 そこには一人の若者がいた。黒色の服されど見た目は豪華だ。おそらくどっかの偉い人なのだろう。向こうの貴族なのだろうか。ネブラの気配を察したのだろうか、その黒髪の若者はネブラの方へ顔を向ける。そして…

 

 「重力魔法魔王の御前」

 

 広範囲にわたる重力の奔流。周りの団員含めてネブラも押しつぶされる。上空から一気に地面へ。ネブラの体はバチンと嫌な音を出してたたきつけられた。

 

 (これは、肋骨逝ったかもな。私の膨大な魔力で身体強化をしているのにさすがに落下ダメージは堪えるか。つーかあの野郎、いきなり魔法打ってくんじゃねえ。しかし、まだまだ魔法が続いているな。このままじゃつぶされてぺちゃんこになるな。仕方がない。あれを使うか。)

 

 「干渉魔法○○○○」

 

 干渉魔法それは悪魔の魔法。ネブラが使いたくなかったのには理由がある。他国に自分の手の内をあまり見せたくなかったからだ。しかしそんなこと言っている場合ではないとネブラは判断した。

 

 ネブラの干渉魔法は相手の魔法にすら干渉することができる。自分がその魔法に触れていないといけないという条件があるが今その条件は満たしている。

 

 相手の重力魔法に干渉して魔法を編んだ毛糸をほぐすように魔に戻す、分解していく。黒髪の若者のこの魔法は広範囲だがネブラに触れているため干渉魔法が侵食していき魔法が解除されていく。

 

 その光景を見た若者は、ぷるぷる震えだし笑っている。そして小さく「冥域」と呟いた。お宝を見つけた子供のような表情をしながら。

 

 「そこの女素晴らしい、私の嫁にしてやろう。」

 

 「きもいん、ですけど!!!」

 

 大声で言うネブラの発言に、少なからず驚いたのだろうか重力魔法の青年はビクッと体を硬直させた。そしてぷるぷると震えだした。今度は眉間にしわを寄せて怒りを表している。

 

 「ならば、死ね。」

 

 その発言と同時に重力魔法の青年は空気中にたくさんの剣を作り、ネブラに向かって放つ。

 

 ネブラは霧魔法を使い姿をくらましながら避けていく。青年は剣を霧に向かって放つ。そして、霧を晴らすように剣を回転させる。

 

 あの、女の姿がない。青年、ダンテは晴らした場所を見渡した。しかし、どこにもいないのだ。きょろきょろと周りをうかがうダンテ。自身が適当に放った剣に刺さって死んだのかと考えたがどの剣にも血の跡はなく、地面に女が倒れているのも見つけられない。

 

 どこだ、どこにいった!私のものにならぬ物は私が壊す!!

 

 その時、ダンテの周りを囲むようにあの女の姿がたくさん出てきた。その大量に表れた女は一斉にダンテに向かって魔力の球を浴びせてくる。

 

 「チッ」

 

 舌打ちしながらダンテは避ける。避けながら空中にだだよわせた剣を操り魔力の球を防ぐ。

 

 あの、黒髪の青年強いな。しかし、あっていきなり求婚とはいかれてやがるな。普通はそんなことしない。あほだ。まあ、金持ちだったら考えてやらんこともない。ってそんなこと今はどうでもよくて、こいつなかなか強い。重力魔法か。幸い干渉魔法があったからうちの団員達は助かったけどなかった時のこと考えるとひやひやするな。冷や汗を垂らしながらもネブラは魔法を唱える。

 

 「干渉魔法 断罪の剣」

 

 大きいマナの塊を剣の形に変える。それをダンテ含めその後ろにいるダンテの部下たちもろとも吹き飛ばそうとする。

 

 ダンテはばかでかい魔を感じながら驚愕する。あの女が出したと思われる巨大な剣の大きさに。あれを食らえばひとたまりもないことは一目瞭然だった。

 

 「ルシフェロ40%」

 

 体から冥界の悪魔の力が流れてくる。黒いその魔はダンテを半分包む。目は赤くなり右半分の頭に角と牙が生える。そして背中には片翼が。

 

 急激にダンテの魔力が跳ね上がったことにより、ネブラは警戒する。そしてあの見た目。ネブラは理解する。ダンテと自分はおんなじなのだと。同じ悪魔付きなのだと。より一層警戒する。早くこの勝負に決着をつけようと決めた。

 

 手を振りかざす。その動作に合わせて、巨大な大剣が横なぎに払う。その見た目から想像できないほどの速さで薙ぎ払う。

 

 薙ぎ払った後の光景はそれはとてもきれいなものだった。誰もいない。何もない。この瞬間勝敗は決した。

 

 「隊長!やりましたね。」

 

 部下が私の方に飛んでくる。とてもうれしそうに、にこにこしている。その顔に思わず私も微笑んでしまう。

 

 「ああ、少し手ごわかったけどね。」

 

 「ですけど、さすがです。隊長がいなければ我々は全滅していたかもしれません。」

 

 「そうか、なら今日はお前に酒でもおごってもらおうかな?」

 

 冗談ぽく笑いながら言う。

 

 「ええ、是非とも!」

 

 部下は少し手にガッツポーズを決めていた。周りの部下からはにらみつけられていた。かわいそうに。けれどこれで家に帰れるな。そう思った時。

 

 ピシ

 

 音が鳴る。ネブラは大剣の方を見る。ピシピシと音を立てている。そして大剣にひびが入っていることに気づく。そしてみるみると大剣にひびが入り崩れ落ちた。

 

 そこに一人の血だらけの男が猛スピードでこちらに飛んできた。

 

 そして、私の顔を掴み。地面にたたきつけそのまま顔に地面を埋め込みながら引きずっていく。顔を地面でえぐられ続けられて、意識を失いそうだった。

 

 「はあ、はあ、よくもこの私にこんなみじめな姿を許さんぞ。この豚女が!!」

 

 ダンテは女の髪を引っ張り顔を浮かせてまた地面に叩きつける。ドン、ドン、ドンと叩きつけられる音が聞こえる。

 

 「ネブラ隊長ーー!!」

 

 その光景を見ていた団員達はネブラを助けるべく、ダンテの方へ向かう。

 

 「うるさい、ゴミ共めが!!重力魔法 魔王の御前」

 

 先程ネブラ干渉魔法で解いた重力魔法を使う。助けに来た団員全員が重力に押しつぶされる。動くこともできない。

 

 ドン、ドン、ドンとネブラが叩きつけられる音が聞こえる。団員達はそれを見ていても動くことができずに、助けに行くことができずに涙を流している。

 

 ダンテによってネブラの顔は血だるまとなる。本人の意識はもうとっくに消えている。にもかかわらずダンテは怒り狂ったようにネブラを叩きつける。

 

 「はははあはhっはは死ね!豚が!」

 

 ブチン

 

 何か音がした。

 

 腕が空を飛んでいた。何だこれは、ダンテは先程の怒りが急に収まり疑問を感じていた。そうだこれはなんだと。理解できないでいた。頭が真っ白になった。しかし、それも一瞬のことだった。すぐに冷静になり気付く。敵に切られたのだと。ダンテは振り返るするとそこには

 

 黒い太陽が浮かんでいた。そして、目の前には今すぐにでもかみつきそうな獰猛な獣、怒りを体現している鬼のような形相をした筋肉だるまの男がいた。

 

 この人間には少し記憶にある。スペード王国でも有名な人間。闇魔法使いのヤミ・スケヒロだ。我々の計画に必要な人間だったはずだ。

 

 すぐさまダンテは重力で押しつぶそうとしたが何故かヤミがつぶれない。おそらくあの黒い球体に何かあるのだろうとダンテは考えた。ダンテは球体の範囲から逃げるように走り出す。その時、、、

 

 「マナゾーン闇魔法闇纏居合切り」

 

 ヤミが展開したマナゾーンによって、必中の攻撃となった居合切りは瞬く間に逃げるダンテのお腹を切り裂く。そして、地に伏せる。糸が切れた人形みたいに。

 

 「ったく、ただでさえ、顔に傷のある女に傷を増やそうとするんじゃねーよ。いかれ男君。」

 

 ダンテがあっさり倒されたのを見たスペードの軍はたちまち自分の国へと逃げていく。

 

 刀を肩につけ、やれやれといった表情でヤミはネブラの方へ向かう。

 

 「こりゃあ、相当ボコボコにやられたな。」

 

 ヤミはそういいながら気絶して横たわっているネブラを背負い戦場から去ろうとした。

 

 その時、ドンと禍々しい魔力がヤミを襲う。急いで」振り返るとそこには倒れていたはずのダンテが起き上がってきている。

 

 彼のお腹をよく見ているとぐちゅぐちゅと切られた箇所が再生してきている。そして、この魔力ヤミはこの魔力をよく知っていた。

 

 そう、ネブラの魔力と似ているのだ。ヤミは気負引き締める。ネブラをそっと地面に置き、刀を構える。

 

 「どうやらお前は、ここで殺さないといけない見てえだな。」

 

 ダンテは両手を広げ高らかに嗤いながらヤミに語り掛ける。

 

 「フハハハハハ、うれしいよヤミ・スケヒロ。私にこの力をもう一つの魔法を使わせるとは。」

 

 ダンテが何かをしようとしたその時、ダンテの通信魔法道具から連絡が入る。

 

 ヤミは構えながらダンテを見続け目線をそらさないようにしていた。どうやら相手の方に何かあったみたいだ。

 

 ダンテは連絡を受け、舌打ちをした。これからが楽しいところなのに、いいところで終わってしまった物語を見た気分と同じ気持ちになりながらもヤミに向かって「またの機会に、ヤミ・スケヒロ。次は殺す。そうだ。そこの女に言っといてくれいつでも私の女になりたかったら来てもいいと。」そう告げて去っていった。

 

 ヤミは先程の魔力がネブラと似ていることや見たこともない魔法が気がかりだったが、魔法帝に相談すればいいかと思い、考えることをやめた。

 

 「とりあえず、今はこいつを安静な場所に運ばないと。」

 

 ヤミはネブラを担ぎながらこの地を去る。周りの団員達もみなぼろ雑巾のようにボロボロで満身創痍だったが、ひとまずスペードの軍を撃退したことと今まで戦っていたことで分泌されたアドレナリンの効果により元気だった。みなヤミの後に続き戦市場の地を去るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「んー。」

 

 目が覚める。ここはどこだ。木材の部屋を見る限り、団のアジトではないことはすぐにわかった。ちろちろと周りを見る。おそらく民家の家か何かだろう。そこまで豪華ではなく逆に小民的である。

 

 「っつ」

 

 顔を動かそうとするとすごい激痛が来る。そういえば倒したと思ったあの黒髪の青年にボコボコにされたんだっけな。でもここにいるってことは誰かが倒してくれたんだな。あとで礼を言おう。マジで死ぬかと思ったわ。あの野郎DVの素質がある。うんうんとネブラは首を縦に振る。     

 

 痛みが残ってはいるが誰かが回復魔法で傷をいやしてくれたらしい。また傷跡増えてんだろうな。いきなりぎゅっとお腹に力が入る。

 

 「んん。」

 

 ?私が寝ているベットから声がする。というか何か私に張り付いているのがいるんだが!?シートがこんもりしている。

 

 恐る恐るシートをはがしてみる。するとどこかで見たことのあるような少年が私の腹を掴んで寝ているではないか!?

 

 「何だこれ?」

 

 少年の姿を見る。ノエルと同じくらいの子どもだろうか?それにしてもどこかで見たことのある白髪の髪だな。

 

 「おーい、起きてー。」

 

 寝ている。少年を起こそうとする。いまトイレに行きたくて仕方がないのだ。しがみついている少年を引きはがそうとする。

 

 ぐぬぬぬ。つよ!!力強くない!?てか触ったからわかる。この子メチャクチャ筋肉ついてんだけど。こんなことってある?こんな小さいのに何で筋肉だるまなの?しかもよくよく見たらこの子魔力ないじゃん!

初めて見た魔力ないとかこの子終わってんな。ゴミ以下とか初めて見た。

 

 しかし、この見た目なんか引っかかるな。ええい。そんなことは後だ!今はトイレ!!

 

 「こら!!はなせ!小僧!丸焼きにするぞ!!」

 

 ぐいぐいとどかそうとするが、強靭な筋力で掴んでくる。そしてとても嬉しそうな顔をして寝ていることに気づく。

 

 そして衝撃な寝言を呟くのだ。

 

 「えへへ、お母さん。」

 

 「は!?」

 

 ガチャ

 

 「おいおいおい、朝からうるせえぞ。」

 

 私が困惑しているところにヤミがやってきた。聞きたいことがあるが今言いたいことは一つだけだ。

 

 「この子はがしてくれない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おおおおおおおお、ここが魔法騎士団のアジト!!!すげええええ!!」

 

 ハイテンションなこの子はなんとなんと私の子どもです。

 

 、、、

 

 ということになっている。

 

 額に手を当てて大きくため息を漏らす。何であんなテンション高いんだあの子。アジトにつくまでずっと私にでったりで可愛いいからいいけど。今も興奮しているが私の手をずっと握っている。

 

 あの男、ダンテというらしいがその男との戦闘から二か月たっていたらしい。私なすぎだぞ。その間ヤミは仕事の合間を縫ってはあの村に来ていたらしい。いや、私を騎士団に運べよ!

 

 「危ないから顔を出しすぎるなよ。」

 

 ヤミがそう注意する。

 

 今は馬車の中だ。遠くに見えるアジトに興奮して馬車の窓から顔をのぞかせていたアスタに注意する。

 

 そう、あのアスタだ。やっと見つけた。あの後どうやら暇だったヤミがなんとなく私の戦場に来たらしい。そこであの男を撃退したらしい。その後近くの村でボロボロだった私を団員、村の人たちで看病してくれたらしい。その後ヴァンジャンス副団長も駆けつけてきてくれたらしい。

 

 その時ヴァンジャンス副団長がアスタの件を村の人に聞いたところなんと!この村の教会にいたらしい。とち狂った副団長はアスタの母が私であることを告げたらしい。バカか!!

 

 その間私は教会で見ていてもらったため、アスタは寝るとき私の横で寝ていたらしい。私が目覚めたときには外堀が埋められていて実は違うとかいえなくなっていた。普通姉弟だろ!どう考えても!しかし、嬉しそうなアスタの顔を見るとこれはこれで悪くわないと感じてしまった。正直可愛い。

 

 そして、親子が離れ離れで暮らすのはおかしいとして私と暮らすことになった。そういえば私は何でアスタを教会に預けたんだ?という質問が来なかったことが今でも不思議だ。まあいいか。

 

 馬車に揺られながら考える。おそらくこのアスタは主人公のアスタで間違いない。理由はその特異性だ。魔力がない。いかにも訳ありな感じがする。この魔力がある世界で魔力がないんだ。主人公じゃなかったらゴミ以下だが、主人公ならそれは大きなメリットがあると思う。様々な物語を見てきた私ならわかる。こういうのは努力してなんとかする感じの主人公だ。そして魔力がないからこそのメリットがあるに違いない。多分そうだ。最初見た時の違和感は主人公に似ていたからだ。成長するとあの姿になるんだろう。という事は私は少なくとも原作開始前に来ていたということになるんだな。

 

 アスタは自分の母の顔をまじまじと見つめていた。いろんな所に傷跡があるが綺麗な顔をしている。自分のお母さんが美人で嬉しい。そしてお母さんの髪も自分と同じ色(ネブラの髪は現在手入れやわざと汚したりしていて灰色っぽくなっている。)で本当に母親だと感じる。そしてお母さんがあの灰色の幻鹿でいま一番有名な団員だったなんて!魔法帝を目指すアスタにはとてもうれしいことだ。憧れていた人物が自分の母親だったなんて。

 

 「着きました。」

 

 馬車をひいていた団員が報告する。

 

 「じゃあ、降りるか。」

 

 「アスタ、行こうか。」

 

 「うん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ここが食堂。」

 

 「すげええええ」

 

 「ここが訓練場。」

 

 「すげええええ」

 

 「ここが洗面所」

 

 「すげええええ」

 

 「ここが大広間。」

 

 「すげええええ」

 

 「ここがアスタと私の部屋。」

 

 「やったああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 今アスタに大体のアジトを案内させていたところだ。何を見てもすごい凄いというアスタに微笑んでしまう。あ、照れてる。そうだ聞きたいことがあったんだ。

 

 「アスタは私と一緒で嬉しいか?」

 

 「うん!うれしいよ!」

 

 「そっか、ならいい。この部屋なら自由に使っていいからな。」

 

 「うん。」

 

 「じゃあ、もう夜だし。ご飯食べに行こうか。今日はずっと馬車に乗っていたから疲れただろ?」

 

 「ううん、お母さんと一緒だったから楽しかった。」

 

 可愛い。何この生き物。可愛すぎる!!アスタをぎゅっと抱きしめた。アスタは苦しそうだったけど嬉しそうだった。

 

 食堂に向かうとたくさんの団員がいた。みんなこちらを向いてアスタを歓迎している。アスタアスタと聞こえてくる。そして私によかったなと団員達が話しかけてくる。

 

 「私の名前はミラ。将来アンラさんの元で騎士団員になるからよろしくね。アスタ。」

 

 ミラがアスタに向かって自己紹介をしていた。ここにミラがいてよかったと思う。大人たちの中だとアスタも遊び相手がいないからな。ミラが仲よくしてくれるだろう。逆を言うとミラも私と特訓する以外妹くらいしか気を許して話せる相手がいなかっただろう。お互いについていい関係になってくれと願う。

 

 「俺の名前はアスタだ。俺は魔法帝になる。」

 

 おおー、さすが主人公。もしかしてブラッククローバーは主人公が魔法帝を目指す話なのかな?だとすると私息子に一生養ってもらうことができるな。

 

 アスタの発言に周りの団員はにこやかな顔で頑張れよと応援する。灰色の幻鹿でよかった。おそらくノゼル兄様率いる銀翼の大鷲だったら大バッシングを食らっていただろう。

 

 団員と仲良くしているアスタをつまみに酒を飲んでいた。そこにヤミがいきなりドカッと隣に座ってくる。

 

 「よかったな。子ども見つかって。」

 

 「まあな。」

 

 「ヴァンジャンスの野郎には姉弟だろうと伝えたんだがあいつの言う通りお前らは親子だったんだな。」

 

 「ま、まあな。」

 

 動揺を隠すためにお酒を飲む。

 

 「ふーん。まあいいか。今日は飲もうぜ。」

 

 「おう。」

 

 ヤミとお酒をたしなんだ。

 

 

 これから主人公との暮らしかわくわくするな。はしゃいでいるアスタを見ながらそう思うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 本当にお母さんに会えたことはとてもうれしいと感じる。しかも今一番クローバー王国で有名なアンラ・マンユだった。いや、アンラお母さんだった!

 

 しかし、ファミリーネームがあるという事は僕のファミリーネームもマンユのなるのかな?アスタ・マンユいい名前だ。ユノにはおかしいといわれたけど。

 

 俺の村に有名な騎士団がきてとても驚いたし嬉しかった。かっけええええってなった。そこに今有名なお母さんを担いできたヤミさんがうちの教会に来たんだ。

 

 最初、とても怖い顔だーと思いながら寝ているお母さんの顔をよく見ていたっけ。この時まだお母さんとは知らなかったんだけど。

 

 ユノには見すぎていてきもいといわれてしまった。でもこんなにあの憧れていた魔法騎士団の人に会う事なんてないんだから記憶に焼き付くためにもじっくり見たいとアスタは思っていた。実際にアスタはこの日から筋トレ、ネブラのサイクルを続けていた。

 

 ネブラが来て5日たった時、灰色の幻鹿のもう一人の副団長がきた。へんてこな仮面をつけた人だった。その時だ僕に人生で初めて雷が落ちたという表現ができるくらいのある意味での衝撃が襲った。

 

 今寝ているアンラ母さんは自分の息子を探していて名前をアスタというらしい。特徴も一緒で間違いなく俺だろうといわれていた。

 

 俺はとても嬉しかった。捨てられたわけではなかった。そのことに対してとても嬉しかった。ずっと俺を探してくれたことに対しても喜びを感じることができた。けど、どうして今まで離れ離れだったんだろう?そのことは副団長も教えてくれてないらしい。何でもお母さんの年齢と俺の年齢を考えるとただならぬことがあったことは確かだといっていた。俺にはよくわからなかった。今ではそんなことどうでもいい。お母さんが俺を愛してくれているのが分かるから。俺は幸せなんだ。

 

 その日から俺はお母さんと一緒に寝ることにした。周りの子供たちはうらやましそうだったが、神父のおっちゃんがいいよと言ってくれたので一緒に寝ることにした。お母さんは起きてなくて一日ずっと寝ているけど、肌が暖かくてとても気持ち良かった。

 

 そんなある日お母さんが起きた。俺はいきなり布団が動いたから何事かと思い見てみるとお母さんが起きていた。お母さんは何やら考え事をしていたようでうんうんと二階うなづいていた。

 

 いきなりお母さんを動いているお母さんをみてどうすればいいかわからなくなったため寝たふりをすることにした。そしてお母さんに気づいてもらえるようにぎゅっと力を込めて抱き着いた。

 

 驚いているお母さんにとても面白くなった。あの慌てぶりは本当に面白かった。俺はもっと構ってほしくてぎゅーとした。お母さんに「こら!!はなせ!小僧!丸焼きにするぞ!!」といわれても何故か嫌な気分にはならなかった。なんとなくお母さんが本気で言っているようには思えなかったからだ。逆にそのやり取りがお母さんと俺との初めてのやり取りでとても幸せな気分になった。俺にはお母さんがいるんだって。

 

 その日のお母さんはヤミお兄さんに説明を受けた後また僕の所に来た。その時俺は朝のランニング中だった。

 

 おーい、とお母さんが俺の方に向かって手を振りながら走ってくる。その姿が嬉しくて俺も走ってお母さんのところへ抱き着こうとした。勢いあまって頭突きをお母さんのおなかにしてしまった。お母さんは古傷がといってぴくぴくして倒れてしまったけど嘘だよーと言って俺を驚かした。本当にビビった。

 

 その後いつもだったら筋トレをしているんだけどお母さんが魔法を見せてくれるといっていつも筋トレしているところで魔法を見せてもらった。凄かった。お母さんが何人にも増えていた。触ると霧みたいな感触だった。お母さんがどれが本物かなッといってきたので手当たり次第にお母さんに突撃した。最後の一人になったお母さんに突撃しようとしたら抱きかかえられてハグをされた。お母さんのぬくもりがとてもあたたかかった。

 

 二日後お母さんは魔法騎士団のアジトに戻ることになったお母さんは俺に一緒に暮らそうといってくれた。置いてかれるかもと思ったがそんなことはなかった。本当にうれしかった。ユノと別れるのは少し寂しかったけどお互いにライバルで魔法騎士団に入ってまた会おうと約束した。

 

 お母さんの騎士団のアジトについていろんな所を回った。とてもわくわくして楽しかった。本当に幸せだ。アジトの食堂ではミラとその妹ナナにあって新しい友達になった。

 

 その後お母さんと一緒に風呂に入って一緒にベットで寝た。風呂は綺麗で豪華だし、ベットはとてもフカフカだ。

 

 本当に本当にあり得ないくらいの奇跡だ。これからの人生が楽しみでしょうがない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 ダンテご臨終←嘘をつくな、生きているぞ。
 そしてダンテの伝言を伝えないヤミ。
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