ヒーローに助けられた者のお話   作:気まぐれプリンセス

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藍染惣右介

薄暗い空間。

日番谷冬獅郎が卍解で生み出した氷の影響で季節外れなくらい寒い。

 

この卍解相手に並の死神ならすぐに倒されてしまうだろう。

しかし、()()()()()()()()()()()()()

 

一隊長の卍解を()()()()()()あしらうほどの実力。

それ程の力を持つ男がたしかに目の前にいた。

 

 

 

 

藍染(あいぜん)惣右介(そうすけ)

 

 

 

自らの死を利用してここ数日の騒動を影で操り、暗躍していた男。

たしかに彼の霊圧はそこに存在していた。

 

 

「最早()()と呼ぶべきではないのでしょうね。大逆の罪人、藍染惣右介。」

「どうも、卯ノ花隊長、虎徹副隊長、そして・・・。」

 

 

 

「口囃子隼人。」

(!)

 

 

 

他の二人とは違い明らかに敵意を示した声音で隼人は名前を呼び捨てられた。

しかし藍染はさっきまでの雰囲気に一瞬で戻る。

 

 

「来られるとすればそろそろだろうと思っていましたよ。すぐに此処だとわかりましたか?」

「如何なる理由があろうと立ち入ることを許されない完全禁踏区域は、瀞霊廷内にはこの清浄塔居林ただ一箇所のみです。」

「身を隠すためならここ以外うってつけな場所なんて無いですよね?あんなに精巧な死体の人形を作って身を隠すとしたらここ以外ありえません。」

「中々の読みだ。しかし惜しいな。読みはいいが間違いが二つある。まず一つ目に、僕は身を隠すためにここへ来た訳じゃない。そしてもう一つ、」

 

 

その藍染の言葉の後、信じられない光景が三人の目の前に現れた。

 

 

「これは『死体の人形』じゃあ無い。」

(!)

 

何も持つ素振りを見せなかった藍染は、何故か自分そっくりの人形を持っていた。

 

 

「いっ・・・いつの間に・・・・・・!!!」

 

 

その勇音の言葉に藍染は反応する。

 

 

()()()()()?この手に持っていたさ、さっきからずっとね。ただ・・・今この瞬間まで、僕が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」

 

 

その藍染の言葉から、隼人は確信した。

 

 

「なるほど・・・。貴方の始解は、何らかの改竄力を持った力ですね?」

「ほう?」

「貴方の殺害現場で僕が始解をした時空間全体に霊圧の捻れのようなものを感じました。そしてあなたの死体を下ろした時も、本来の死体とは違う霊圧を僕は感じました。」

「いいね。()調()()()()()()()()。」

(・・・・・・・・・?)

 

 

 

突然何を言っているのだこの男は。成長?どういうつもりだ。

 

 

「済まない。口が滑った。だが一つ気に喰わない点があるな。」

「何が・・・一体どういう「()()というたった二文字で僕の力を分かった気になっている君が、気に喰わないな。」

「だからどういうことだって「直ぐにわかるさ。」

 

 

何だ、一体何をするというんだ。

鬼道を練って最大級の警戒をする。

 

 

「そら、解くよ。」

 

 

 

 

「――砕けろ――『鏡花水月』」

 

 

藍染が始解を解放した途端、人形は四散し、斬魄刀の形になった。

理解が出来ない。人の認識を改めたとでもいうのか。

 

 

「僕の斬魄刀 『鏡花水月』。 有する能力は『()()()()』だ。」

(!!!)

 

 

一瞬でとんでもない力だと理解した。

そして、敵に回した場合、何も対抗策が無いこともすぐに分かった。

 

 

「嘘・・・!だって鏡花水月は流水系の斬魄刀で・・・霧と水流の乱反射で敵を攪乱して同士討ちさせるって・・・。藍染隊長、そう仰ってたじゃないですか・・・!私達副隊長を集めて・・・実際に目の前で見せて下さったじゃないですか!」

 

 

勇音の叫びにも藍染は邪悪な笑みを絶やさない。

そして勇音の発言で卯ノ花は悟った。それこそが催眠の発動条件だと。

 

 

「それこそが・・・催眠の()()という訳ですか。」

「御名答。」

 

 

藍染の言葉によると、五感全てを支配し、一つの対象のあらゆる姿、質量など全てを誤認させることができるという。

 

 

「鏡花水月の発動条件は、敵にその解放の瞬間を見せること。」

「一度でもそれを目にした者はその瞬間から完全催眠に堕ち、以降僕が鏡花水月を解放するたび、完全催眠の虜となる。」

 

 

その藍染の言葉から、隼人は全身に悪寒が走り始めた。

 

 

「まさか・・・!!」

「気付いたようだね。」

 

 

それは同時に、目の見えない者は術に堕ちることがないということを意味する。

そして、盲目の男は護廷十三隊に知る限り、一人しかいない。

 

「つまり最初から・・・。」

 

 

 

 

 

「東仙要は僕の部下だ。」

 

 

四番隊の二人は単純に東仙が部下であることに驚愕している。

隊長三人が手を組んで策謀を巡らせ、ここまでの事態を引き起こしているのだ。

そして敵を止めるために既に三人もの隊長を失っていることを意味するからだ。

 

 

だが、隼人は()()()()()恐怖を隠せないでいた。

 

 

「どうやら驚きを隠せないようだね、口囃子くん。君が要を警戒していたことを僕は()()()()知っていたよ。もちろん要もね。」

 

 

まるでいつも通り話しかけるような柔和な笑みで藍染は隼人の見え透いた魂胆を言い当てる。

 

 

「最初からって・・・一体・・・。」

「少し、昔話をしようか。」

 

 

まるで昔鬼道を教えてくれた時の丁寧で心優しかった頃のような面影を残したまま。藍染は隼人に残酷な真実を伝える。

 

 

「僕は昔、ある実験をしていた。虚を使った実験だ。その中で僕は、霊圧を消せる虚、そして斬魄刀を消す能力を持った虚を生み出し、死神や院生相手に戦わせていたことがあったんだ。それは全て、死神に近い虚を生み出すための実験だったんだ。」

 

 

()()()()()()()()()()()()()

聞いたことがある。それは志波海燕ら十三番隊を殺戮し、浮竹らに癒えない心の傷を負わせた虚だ。

 

 

「お前が・・・お前が海燕さんを殺したのか!!!!」

「僕じゃない。虚が彼を弑したんだ。彼が死んだのは実験の副産物のようなものだよ。」

「テメェはどこまであの人をコケにすれば気が済むんだよ!!!」

 

 

隼人の強い怒りのこもった叫びを聞いても、尚藍染は余裕を崩さない。

 

 

「しかし君の始解のせいで僕達は余計な労力を費やす必要が生まれたんだ。」

「は・・・?何でお前が僕の始解を知ってるんだよ・・・!!!」

「知っているさ。究極の()()()を持つ君の始解は、僕達の小細工を簡単に見抜いてしまうからね。対策に余計な手間を取る必要が生じたんだよ。まぁ霊圧知覚が鋭い君を騙すのは造作もなかったけれどね。」

「この力が・・・通用しないだと!!!!嘘だ・・・嘘だ!!」

「懐かしいな。丁度101年前は君も今みたいに感情の機微が豊かな少年だったのを思い出したよ。」

「・・・・・・、」

 

 

101年前。

やめろ。嫌だ。その出来事を口にするな。

 

しかし藍染は書物に書かれた内容を思い出すかのようにあの出来事について言葉を綴る。

 

 

「確かあの日、西方郛外区だった。九番隊は謎の急襲にあったと事件の記録には書いてあるはずだ。」

「・・・、」

「謎とは言いえて妙だ。当時、要の卍解は僕とギンしか知らなかった。」

「?一体、どういう・・・。」

 

 

急に東仙の卍解の話だが、それが一体何になるのだ?

 

 

「要の卍解は非常に役立つものだったよ。九番隊隊士も八名の隊長格も無知の卍解には対策の施しようがない。」

「は・・・・・・?」

「まだ分からないのか?ならば事実だけを君に教えてやろう。」

 

 

こんなタイミングで絶対に知りたくなかった残酷な真実を知ることになってしまうとは。

 

 

 

 

 

 

 

「六車拳西らを虚化させ、その罪を浦原喜助に与えたのは僕だよ。」

(!!!!!!!)

 

 

 

そういう事か。そういう事だったのか。

ようやくあの事件の真相が分かってしまった。

こんな下らない奴等の実験に巻き込まれたなんて。

こいつらのせいで、あの人達は100年も現世に追放されて逃亡しないといけなくなるなんて。

こいつらのせいで、あの人達の誇りが粉々に砕かれるなんて。

そしてこいつらのせいで、自分は何十年も精神を壊し、毎日心が張り裂ける思いをして泣いていたのだ。

赦すものか。殺してでも赦さない。

腸が煮えくり返るほどの怒りをこめて叫ぶ。

 

 

「お前が・・・お前らが拳西さん達を虚化させたのかよ!!!!!!!!」

「あの実験は失敗だったよ。結局不出来な破面もどきしか生まれなかった。そもそも何故君は彼らを未だに慕っているのだ。」

 

 

 

 

 

 

 

「彼らはもう、101年前に既に死んでいるというのに。」

 

 

我慢出来なかった。

霊術院での貴族連中に対する怒りなど小さなものとも思える程に、今の隼人は憤怒している。

 

 

「破道の八十八 飛竜撃賊震天雷砲!!!!!!!」

 

 

自爆を厭わない程の最大威力で放つ八十番台後半の鬼道だ。威力、速度共に隼人が今まで使った鬼道のなかで一番の物。

 

しかし101年前に隊長格八名を虚化させた男に通用するはずもない。

 

 

「縛道の八十一 断空」

 

 

藍染の縛道で隼人渾身の鬼道は防がれて跡形もなく消え去ってしまった。

 

 

「これも非常に懐かしい。握菱鉄裁があの日僕に打った鬼道もそれだったよ。君の鬼道は彼ほどの力ではなかったが中々にいい鬼道だったよ。そして彼のものと同様に僕の断空で造作もないほどの鬼道だった。」

「・・・藍染隊長、そろそろ時間ですよ。」

「あぁ、そうだね。」

 

 

圧倒的な力の差。

なす術もなく、膝から崩れ落ちるしかなかった。

 

そして市丸は裾から奇妙な布を取り出し横に放つ。

勢いよく回転しながら彼ら二人を包み込んでいく。

 

本性を現した醜悪な顔で彼はその場にいる卯ノ花に言葉を残す。

 

 

「最後に誉めておこうか。検査や探知のために最も長く手を触れたからとはいえ、完全催眠下にありながら僕の死体にわずかでも違和感を感じたことは見事だった。卯ノ花隊長。」

 

 

そして、膝を崩し打ちひしがれている隼人にも。

 

 

「要を警戒させるように導いたのも僕だよ。そうすれば君は僕に辿り着けないはずだったからね。・・・・・・哀れだ。僕が期待した少年は、たった一人の憧れていた男を失うだけで精神を崩壊させ、今僕に歯が立たないで絶望しているとは。」

 

 

「さようなら。君達とは、もう会う事もあるまい。」

「待て・・・!!!!」

 

 

勇音が斬魄刀に手をかけ追撃しようとするも、藍染と市丸の周囲に回っている布が光を放ち、その後彼らはここから消えてしまった。

 

 

「消えた・・・空間転移?」

「そうでしょう。まさかそのような道具まで作り出していたとは・・・。」

 

 

だが、とにかく尸魂界で彼らが為そうとしている企みを止めねばならない。

 

 

「口囃子さん、始解で藍染らの場所を捕捉した後、天挺空羅で皆さんに今起きたことを伝えて下さい。」

「・・・・・・・・・。」

 

 

しかし先ほどの真実に圧倒されたせいで、中々行動に移れないでいる。

自分がいくら調べても藍染には辿り着けなかったという現実が、自分に突き刺さってくる。

呆然自失とした隼人を再起させるため、久々に卯ノ花は隼人に喝を入れた。

 

 

「あなたのやるべきことは何ですか!ただ彼らを救えなかった自分を悔やんで泣くことですか?それともそのままそこで何もせず立ち止まっていることですか?違うでしょう!あなたのこれからやるべきことは、彼らを尸魂界に戻すために動くことです!ようやく真実が分かったというのに、無駄にするつもりですか!いい加減になさい!!」

 

 

そうだ、ようやく真実が分かったというのに、何ぼーっとしてんだよ。

敵がやっと分かった。恐らく隼人に倒すことは不可能だろう。でも十人の隊長がまだここにはいる。

彼らならやってくれるかもしれない。

そして、浦原さんや夜一さんの協力もあれば、きっと藍染を倒せるかもしれない。

あの人達も動き出すかもしれない。

伝えねば。一刻も早く皆に伝えないと。

 

 

「卯ノ花隊長・・・ありがとうございます。」

「・・・・・・では頼みますよ。私たちは日番谷隊長と雛森副隊長の救命措置に入ります。」

「わかりました。――――読み取れ、『桃明呪』」

 

 

始解発動後の藍染が向かった場所を探る。

 

 

「東 三百三十二 北 千五百六十六。・・・・・・双殛です!!!」

「全ての隊長に、私たちがここで知った藍染惣右介の全てと、その行き先を伝信してください・・・そして同じ伝信を、あの旅禍達にもお願いします。」

「はい!!!承知いたしました!」

 

 

桃明呪で藍染ら以外の全隊長、副隊長、席官の位置を再補足し、鬼道の準備を始める。

 

 

「黒白の(あみ) 二十二の橋梁 六十六の冠帯 足跡(そくせき)・遠雷・尖峰・回地・夜伏・雲海・蒼い隊列 太円に満ちて天を挺れ!!」

 

 

 

「縛道の七十七 天挺空羅!!」

 

 

全員に通信が繋がったのを確認し、隼人は一方的な交信を始める。

 

 

「護廷十三隊各隊隊長及び副隊長、席官各位、そして旅禍の皆さん。こちらは七番隊第三席、口囃子隼人です。音声は届いていますか。」

 

 

「口囃子さん・・・!?一体何故・・・。」

 

ある者は急な通信に戸惑いを見せる。

 

 

「何で俺達にまで伝わってくるんだよ?」

「おそらくあの口囃子って男は黒崎が初日に戦った男だ。僕達皆の霊圧を彼が記憶していたから皆に伝わっているんだろう。」

「私にも聞こえてるよ!何か不思議だね!私達にも通信してくれるなんて。」

 

旅禍達はそもそも自分達にも伝わっている理由が分かっていないようだ。

 

 

「・・・ようやく真実に辿り着いたってわけかい、隼人クン。」

 

ある者はこの知らせを待ちわびていたかのように安堵の気持ちを表す。

 

 

「緊急です。これは四番隊隊長卯ノ花烈、同隊副隊長虎徹勇音、そして七番隊第三席の僕、口囃子隼人よりの緊急伝信です。どうか暫しの間戦いを止めて御清聴願います。これからお伝えすることは、全て真実です。」

 

 

「朽木ルキアさんの処刑、そして旅禍侵入騒動と同時期に起きた暗殺事件、これら全てを裏で操っていたのは、藍染惣右介、市丸ギン、東仙要の三名です。」

 

 

「ば・・・馬鹿な・・・!藍染が・・・!」

「だってさ、山じい。ボクら、もうこんなことしている場合じゃないんじゃないの?」

 

 

「彼らは現在双殛におります。急ぎそちらに向かってください。藍染惣右介は自身の斬魄刀、鏡花水月が有する真の能力、『完全催眠』によって自身の死を偽装し中央四十六室全員を暗殺。よってここ数日出された処刑に関わる決定は全て藍染らによるものだと分かりました。何としても皆さんで朽木ルキアさんの命を救ってください。藍染の目的は朽木ルキアさんの処刑です。彼女も双殛にいることが分かっています。皆さん急いでください。」

 

 

朽木ルキアの処刑。

その言葉を聞いた途端、旅禍の少年達は双殛へ向けて走り始めていた。

 

 

「そして、清浄塔居林では雛森副隊長、日番谷隊長が瀕死の状態で発見されました。現在卯ノ花隊長と虎徹副隊長が救命措置を行っています。」

 

 

「隊長が・・・やられた・・・!」

「そんな・・・雛森くんには・・・何もしないって・・・!」

 

 

「皆さん急ぎ双殛へ向かって下さい。これで緊急伝信は以上です。」

 

 

そして天挺空羅を切断した。

()()()()()()()()()

 

 

「京楽隊長、浮竹隊長、双殛に向かっている最中に申し訳ないですが、お二人には別で話しておきたいことがあります。貴方達の声も僕の脳内に伝わるよう設定しました。」

「・・・・・・ついに、わかったのかい。」

「はい。まず、五十年程前の、志波海燕さんの死にも藍染が関わっています。」

「なっ・・・・・・!」

「藍染は虚の死神化のための実験で、霊圧を消せる虚、そして、()()()()()()()()を持つ虚を生み出したとさっき言ってました。」

「あの野郎・・・!!!!!!」

「・・・・・・そして、101年前に浦原さんに虚化実験の罪を擦り付けたのも藍染です。」

「・・・やっぱりね。あの時から怪しいとは思っていたんだ。」

「京楽!だったら何故それを四十六室に進言しなかったんだ!」

()()()()()()()()()()()()()()姿()()()()()()。それも彼の完全催眠に嵌められていたというわけだよ。情けない話だ。」

「とにかく僕も双殛へ向かいます!朽木さんの保護よろしくお願いしますね!」

 

 

全ての真実を伝え終わった後、ある程度の処置を終えた卯ノ花が横にいた。

 

 

「お疲れ様です。」

「事実と言いながら僕の推測も入り交ぜて話しちゃったかもしれないんですけど、大丈夫ですかね?」

「その推測は当たっているでしょう。肉雫唼に乗って急ぎ双殛へ向かいましょう。」

「はい!」

 

 

一命を取り留めたようなので、あとは勇音に任せて卯ノ花と双殛へ向かうことにする。

外に出るまでの道のりは、酷いものであった。

いたる所に人肉と血液が弾け飛んでいる。

 

 

「な・・・!」

「見てはいけません。人間爆弾と化していたのでしょう。一切の証拠を消すために藍染が部下全員を殺したと思われます。」

 

 

眼球が転がっていたり、脂肪が壁に液状化して張り付いていたり、あまりにも残虐な光景に目を背けざるをえない。

 

霊覚のみでその場を通り抜け外に出て肉雫唼に乗ろうとしたところで、上空から黒腔(ガルガンダ)が現れ、三本の金色の光が降り注いだ。

 

 

「あれは・・・。」

反膜(ネガシオン)といいます。外にいる私達に内にいる彼らへの干渉は不可能です。取り逃がしてしまいましたか・・・。」

 

 

双殛にいる隊長格と同様に、ただ立ち尽くして藍染らが包まれている光を見るしかなかった。

拳を握り締め、歯を食いしばる隼人に、卯ノ花は労わるように声をかける。

 

 

「彼らを止めるためにこれからやることは山積みですね。四楓院さんもいらしてることですし、これからは浦原喜助とも協力体制を取ることになりましょう。」

「浦原さんとも・・・。」

「とにかく双殛へ向かいましょう。数名の隊長格の霊圧が弱まっています。」

「わかりました。」

 

 

肉雫唼に乗り、卯ノ花と隼人は再び双殛へと戻ることにした。

 

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