グニャッと言う感覚が終わり気がついた時には既に私は変な世界に来ていた。
「ここがこの世界での私の家……」
リビングの壁は以前この世界に来た時と同じくピンク色に変えられており、家の中にはミッシェルのぬいぐるみが数個置かれている事を除けば私の家のリビングだった。それに少し圧倒されつつ彼等の方を見る。そこで私は思わず驚きの声を上げてしまう。
「……って、貴方方のその格好……!?」
「まぁ、最初はその反応になるよな」
そこにはなんと、この世界に来る時とは全く違う衣装を着てマスクを顔に付けている彼等が立っていた。そして、その中にいた骸骨の仮面を被って黒い衣装に身を包んでいる坂本さんがそう言うと、元々黒猫がいた机の上にいた黒猫みたいな……でも、猫じゃない猫みたいな生物が机を降りて二律歩行をしながら私の方に近づいてくる。
「まぁまぁ、そう焦るなよ、ミサキ」
「え?猫が喋ってる!?」
「猫じゃねぇし!!」
こちらを見上げた黒猫みたいな生物にそう言うと怒られてしまう。
「え、違うの、じゃもしかして狸……?」
「狸でもねぇし!!」
「じゃ、化け猫?」
「化け猫でもねぇし!ってか、何回この下りをやらせるんだよ!ワガハイはモルガナだ!」
黒猫みたいな生物ーーモルナガがそう自己紹介してくるが……正直に言うとちょっと混乱してる。
「え、ごめんなさい、この世界には来たことあるけど、こう言う経験はした事ないからちょっと待って……」
思わず頭を抱えながら私がそう言うと、まぁそうなるよな……っと坂本さんが苦笑いをする。そして、袖を引っ張られたのを感じ後ろを見ると、そこには白い最先端的な衣服を身につけている赤髪の少女が立っていた。
「え?貴方は……誰?」
「よ、美咲、私はソフィアだ」
ソフィア……?え?ソフィアって言ったよね、今、この子……え、待って、私が知ってるソフィアって名前の子ってさ、AIだよね……ちょっと待って訳がわからないよ!!!
「え、えーと、要はソフィアさんが実体化してるって事?」
「まぁ、そう言う事だな」
そう、近未来的な服装をしている佐倉さんに平然と言われて私は思わず目蓋をパチクリさせてしまう。
「ごめんなさい、本当、何が起こってるか分からないんですが」
「慌てるな、感じるのが手っ取り早い」
そう、狐の仮面を被って襟の高い衣装を着ている喜多川さんに毅然と言われては、はぁっとなってしまう。どう感じろとっと思っているとはぁっと溜息が聞こえてくる。
「全く、いきなり困らせてどうするのよ、フォックス」
喜多川さんに対して呆れたように黒のライダースーツに銀色の仮面を付けた新島さんが首を横に振る。そして、それに対して黒の帽子を被り、ひと昔のお嬢様みたいな服装を着て黒い仮面を付けている奥村さんが同意するようにうなずく。
「うん、そうだね、いきなり慣れろって言うのは無理だからゆっくり慣れようね」
「あ、ありがとうございます……でも、結局、貴方方って何者なんですか」
私がそう聞くと、赤いライダースーツに身を包んで赤い仮面を被っている高巻さんが言い難そうに頰をかきながら私の方を見てくる。
「えーと、なんか流れ的に正体隠してたのは謝るけど、私達、心の怪盗団なの」
その言葉に対して、えええええええ!?っと私の叫ぶ声がリビングに響くのだった。