(滅茶苦茶増えててびっくりしました笑)
誤字脱字報告して頂いたかたありがとうございます!
また、感想頂いた方もありがとうございます!
後、その感想なんですが、返信が追いついなくてすみません……。
頂いている感想はしっかり読まさせていただいています!
(大変励みになっています!)
ラディッツを打ち破った後
僕は、亀ハウス内のベッドの上で休息をとっていた。
ラディッツ戦で予想以上に体力を消耗し、苦しそうにしているのを皆が見かねてベッドに運んでくれたのだ。
目を閉じればすぐにでも夢の世界へ行けたが、とある事情からとても寝られる状態ではなかった。
まさか……
ラディッツの仲間であるベジータさんとナッパが来ることを誰も認識していないなんて……。
それどころか皆はサイヤ人ラディッツを倒したことによって地球の危機が救われたとお祝いモードなのだ。親子そろって地球の救世主だなんて言ってたけど、本当に地球がまずいのはこれからだというのに。
父さんだけは、あのサイヤ人と悟飯に負けないように修行しなくちゃなと言っていたが、それでもどこか楽観的なことに変わりはない。
だが、これは僕のミスだ。
というのも元の世界では、ラディッツが死ぬ直前に、自分が死んでも強力な敵が一年後に来ると皆に伝えたからこそ、僕たちは死に物狂いで修行をしてサイヤ人達の襲来に備えていたと、しっかり認識をしていたからだ。
にも関わらず、今回僕はその情報をラディッツから聞き出す前に倒してしまったのだ。
どうすれば……
僕が皆に他のサイヤ人が攻めてくるから修行しましょうと言っても、どうしてそんなことを知っているのかと不審がられるだけだろうし……。
勿論、僕は強くなるために修行をするつもりだが、それでも一人でベジータさんとナッパの二人を相手にできるかと言われれば難しいだろう。特にベジータさんの底知れぬ執念を感じさせる強さは今でも脳裏に恐怖として染みついているほどだ。
何としても仲間の助けが必要だが、今のままでは皆はサイヤ人達に瞬殺されてしまうだろう。
何とかできないかと、うんうんと悩んでいる時だった。
え……!?
この気は!?
このとても懐かしく、荒々しいがどこか穏やかさを感じさせるこの気は
全身が疲労で悲鳴を上げていたが、そんなことはどうでもよかった。
ベッドから跳ね上がるように立ち上がり、ドタドタと4歳児に相応しい慌ただしさで、寝室を駆け抜けていく。
そうじゃないか……過去に来たのだからいるに決まっているじゃないか!
なぜ気付かなかったんだ。
高鳴る鼓動と共に、僕は亀ハウスの一番大きな部屋―たぶんリビングだ―への扉をバンッと勢いよく開ける。
そして、亀ハウスの入り口の側に目的の人物はいた。
ピッコロさんだ
「あ……あぁ……」
ピッコロさんの姿を確認した瞬間、胸が熱くなり、自然に目尻に涙が浮かび上がってくる。
どうしてこの場にピッコロさんがいるのかなんて疑問すら出てこなかった。
まさか……まさか、またピッコロさんに会えるなんて。
元の世界でも、当然ピッコロさんは健在だったが、事はセルとの戦いの時だ。
当時、無敵の強さを誇る人造人間17号と18号に対抗するために神様とピッコロさんが合体をし、一人になったのだ。
とはいっても本質的にはピッコロさんのままではあったし、特に大きな変化はなかったのだが、では元のピッコロさんとまったく同じか? と問われれば素直に顔を縦に振れない、というのが本音だった。
神様と合体したことにより、わずかではあるが、性格がより穏やかになったりと、どこかしらに神様の要素を感じてしまい、どうしても元のピッコロさん本人という風にとらえきれていなかった部分があったのだ。
勿論、合体した後のピッコロさんのことも父さんや母さんに負けないくらい大好きではあるけれど、やはり今、目の前にいるピッコロさんこそが、当時、おぼっちゃま状態だった僕を厳しく鍛えてくれたのだ。
そして何より、この先やってくるサイヤ人との戦いで僕を庇って……
これを感動の再会というのだろうか?
向こうは僕のことを初めて見るんだろうけど……。
ちなみに、部屋にいた父さんたちは慌てて来た僕の方を見て、ポカンとした表情を浮かべている。
しかし、ピッコロさんだけは僕の姿を確認するとすぐにキッと鋭い表情を僕へ向けてきて
「ふん、お前だな……あの化け物みたいなサイヤ人とかいう宇宙人を倒したのは。孫悟空の息子か?」
ピッコロさんは吐き捨てるようにそう言ってくる。
「……そうだ、オラの息子だ。悟飯っ、おめえは部屋に戻ってるんだ。」
父さんは警戒しながらピッコロさんへそう返事をした後、少し慌てたよう僕にそう言い放つが、何をそんなに焦っているのだろうか?
「大丈夫だよ父さん、ピッコロさんはとても優しいんだから!」
そう言って僕は、ピッコロさんに近づいてく。
これにはその場にいた全員がギョッとしたような表情を浮かべ、
「ちょ、ちょっと悟飯君! 頭でも打ったのかもしれないけれどピッコロは人類の敵なのよ!?」
「そうだぜ悟飯!? いきなりここに来たのもきっと何か企みがあるに違いない!」
と、僕を止めるような注意を叫ぶように言ってくるが、構わずピッコロさんに近づいていく。
そして
「こんにちは、ピッコロさん!」
嬉しさをかみしめながら、そう挨拶をする。
それこそ子供のようにはにかんだような笑顔を浮かべているのが自分でもわかった。
だけど久しぶりの再会だ、仕方ないよね?
「な、なんなんだお前は……、本当にお前があのサイヤ人を倒したのか??」
しかし、ピッコロさんはそんな僕を見て困惑したように、そう言ってくる。
予想外の展開に混乱しているように見える。
流石にピッコロさんに再会できた嬉しさをもう少し隠す努力をするべきだっただろうか?
「お、おい! 悟飯っ! ピッコロに何を吹き込まれたのか知らないけど、早く離れろ! 食べられるぞ!」
「食べるかっ!」
クリリンさんの謎の警告にピッコロさんがすぐさまツッコミを入れる中、父さんだけは真剣な表情を浮かべたままピッコロさんへ向かって
「ピッコロ……その様子だと、おめえも悟飯とあのサイヤ人との戦いを見てたんだろ? そしてそのサイヤ人を倒した悟飯を見に来たってところか?」
「この俺の敵になる奴を見定めに来ただけだ、どんな奴かとな……」
こんなやつとは思わんかったがな、と一言付け加えて、相変わらず奇妙なものを見る目で僕を見つめている。
「で、どうだ?? ピッコロから見て悟飯はどう見えた?」
父さんは興味あり気に、続けてピッコロさんにそう問うが、そう声をかけられたピッコロさんはじろりと父さんに視線を向け
「この俺に気安く話しかけるな! ちっ、どんな奴かと思えば拍子抜けもいいところだ! いずれ全員まとめて片付けてやるから覚悟をしておくんだな!」
ピッコロさんはそう言い捨てるとくるりと出口に方向を変え、そのまま慌てたように帰ろうとしてしまう。
どうしてそんなに急いで帰ろうとしているのだろうか? 予想外のことが起こり、急ぎ退散する、そんな風に見えたが真相は分からない。
「あっ、待ってよピッコロさん!」
僕が何とか呼び止めようとするが、ピッコロさんはそのまま構わず空へと飛んで行ってしまう。
僕は迷う余地なく、後を追うように空へと飛び立つ。
まだ、しゃべりたいことが沢山あるんだ!
皆が必死に止める声が遠ざかっていくなか、必死にピッコロさんを追いかける。
くっ…、もう体力がほとんど残っていないから追いつけない!
だから
「ピッコロさぁあああん!!」
と、喉がちぎれんばかりに大声を出すのだった。
……くそっ、なんなんだあのガキは?
空を全速力で飛びながら、未だに混乱している頭で先ほどの孫悟空の息子、孫悟飯のことを思い出す。
俺には俺を生み出したピッコロ大魔王の記憶も引き継がれている、その記憶にあるのは、無数の悪の心を持った人間たちだ。
人間とは、自分のことしか考えない自己中心的な生き物であり、同種族同士で争いを起こしたり、環境破壊を繰り返し、他の生物を一方的に絶滅させる醜い生き物だ。
人間とはそういう生き物だ。
だが、先ほどのまだほんの子供である、孫悟飯はどうだ?
あれだけの力を持っていながら、悪の心を欠片たりとも感じることが出来なかった。
確かに、孫悟空のように悪の心を持たない一部の人間に出会ったことはあった。
しかし、その善の心をこの俺に隠すことなくぶつけてきた人間と出会うのははじめてだった。
……こんなことは初めてだ、何なんだこの感覚は?
かつてない経験に未だ脳がぐるぐると思考を繰り返す中、人間とは比較にならない聴力を誇る耳に声が、いや、叫び声が聞こえてきた。
後ろを振り返ると、遥か後方に孫悟飯の姿があった。
そのまま、無視して飛んで行ったら良かっただろうが、何の気まぐれか俺はその場で待つ選択肢をとる。
必死にピッコロさんを追いかけていると、空中で立ち止まり待ってくれているピッコロさんが目に入った。
そのまま、ピッコロさんの目の前まで飛んでいき
「ピッコロさん! 待っててくれたんですね!」
「ふざけるな、そのままついて来られると鬱陶しいから警告するために待ってやったんだ。」
「警告??」
「そうだ、このままついてくるならここで貴様を殺してやると言っているんだ!」
「ど、どうしてそんな酷いことを言うんですか?」
「っ、黙れ! 大体貴様は俺のことを知っているかのような口ぶりだが、どういうつもりだ!」
……え、どうしてかと言われれば未来から来たからピッコロさんのことを知っている、が答えになる。
けど、そんなことを言っても信じてもらえ……いや、ある!
ひとつだけ、ピッコロさんに未来から来たと証明できる方法が一つだけあるじゃないか!!
未来から来たことは誰にも言わないつもりだった。
信じてもらえるかわからなかったし、言ったところで皆を混乱させるだけだと思ったからだ。
でも、常に冷静な判断ができ、僕の味方でいてくれたピッコロさんなら……!
そう考えた僕は、ピッコロさんに改めて向き直り、ゆっくりと口を開く。
「……それは、僕が未来から来たからです。」
「何っ? 未来だと? 何を言っているんだ、この俺をおちょくっているのか?」
当然、ピッコロさんは信じるはずもなく、むしろ適当なことを言われたと、怒りを示している。
「この技を見てください。」
そういうや否や、僕は既に満身創痍の体で気を集中させていく。
そして、二本の指をピンと伸ばし、その先に気を圧縮させるようにコントロールしていく。
そう
魔貫光殺砲だ
つづく
第4話を読んで頂き有り難うございます!
というわけで、ピッコロと悟飯とのやり取りの回でした。
次話でも続けてピッコロとのやり取りを続けていきますので、次話も、読んで頂けると嬉しいです!