マイクラと同じような世界であると気づいてから7日がたった。その間に気づいたことがいくつかある。1つは自動回復、学校の屋上で戦ったスケルトンから受けた太ももの矢はいつの間にか消えており、傷も治っていた。その日の夜に受けたファントムの傷も次の日の朝に食べたカップ麺を食べた後に回復していた。
どうやら自分が精神的に満腹と感じていれば自動的に回復するようである。しかし痛みが消える訳では無いので受けた傷はしばらく痛みが続く。
そしてもう1つは、どうやら自分は1人だけでは無かったということである。廃棄された車から流れるラジオから生存者へというメッセージが延々と流れているのが聞こえた。
メッセージを聞くと自分がいた街から電車で数十分の場所にあるショッピングモールに立てこもり、自分達を守っているコミュニティがあるらしく、備蓄はかなりあるが人数が少ないために受け入れを行っているらしい。
当然、そこへ向かおうと考えたが電車は動いているわけが無いため歩きで行く必要がある。手間がかかるがそこに到着すればしばらくは落ち着くことができると考え現在そこに向かっている。
MOBを警戒しながら進んでいたため、2日程かかってしまったが、途中廃棄された自転車を見つけてからはあと10分ほどで着くところまで移動できた。
「(現代だからマイクラではありえない移動ができて楽だな。)」
そんなことを考えながら目的地であるショッピングモールに到着した。歩道に駐車場を挟んであるショッピングモールだが歩道はフェンスによって封鎖され、駐車場には車やカートが置かれ障害物としているようである。
フェンスを乗り越えて歩いていくと自動ドアの前までやってきた。電気は通っていないようで自動ドアを手動であけるという普段は絶対にしない奇妙な経験をしながら店内の中央まで歩いていく。
中央には看板が置いてあり、『放送を聞いたものは2階へ移動せよ』と書かれていた。
「(流石に敵MOBが現れそうな1階に住むほどバカではないか。)」
看板の指示通りに2階へ向かう。エスカレーターを登っていくと商品であった机や椅子がバリケードとして置いてあった。奥から声がかけられる。
「もしかして、放送を聞いて来た人ですか?」
周りが暗くよく見えないが声は若い男性のようだ。
「そうです!車から流れてる声を聞いて!」
「分かりました、今これを退けますので。」
そういって1つずつ机や椅子を崩していく若い男性、人一人が通れるほどの隙間を作って中へ入れてくれた。
「こっちです。」
自分の前を歩き出す男性。しばらくついて行くと屋上にある駐車場までやってきた。駐車場にある数台の車は全てのドアが開けてあり中の椅子に寝ている人や布団を敷いている人が数人おり、車を個室としているようだった。
若い男性について行くと屋上の駐車場の1番奥までやってきた。その車の中に居たのは中学生くらいの少女だった。
「ようこそ生存者さん!」