サイコロの1は幸運か?   作:白熊隊員

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本編前 2

俺はどうやら運良く助かった…

 

目が覚めれば体中を包帯でグルグル巻きのミイラ状態だったが、体中の痛みは生きている証拠と分かっていたが…

 

此処はどこなのだろう?

俺の意識が戻った時に見たのは、死ぬ前によく見ていた漫画で出て来るメイド服を着ていた女性たちが俺が意識を取り戻した事で慌てて誰かに報告していた為に、どうやら俺のいた世界ではないと思っていた…

あと、その後、俺の様子を見に来た若くとも身分の高い事が分かる服装をした美少年と、両腕が剣道の籠手みたいな義手の美少女が何か話しかけているが…言語が違うのか全く分からない。

ローブで顔は分からないが恐らく同年代であろう人に、俺にどうやって言葉を伝えるかを相談しているみたいだ。

 

これはまいったなと思ったが痛みを堪え「言ってる事が分からない」と仕草で教えるとどうやら二人とも何か言っているが一言だけだ…何々?「クラウス」と「オリヴィエ」と言っているから…なる程自己紹介をしているらしいが、俺は前世の世界でもあの世界での名前を名乗る事は無く…ナナシと言いそれが俺の名となった。

 

因みに俺のあの世界の名は「マイケル=ホワッツ」だったりする…(踊る虎猫のアニメキャラってどうなのよ…)

 

その後はリハビリとこの世界の言語の習得や文字の読み書きで結構大変な日々だったが、クラウスとオリヴィエのおかげで楽しく暮れせていた。

体の方は念能力のおかげか半年で全快し、一年で日常会話は問題なしぐらいのは習得出来た事は運が良かった。

 

特にこの二人の屋敷のメイドさんには、かなりお世話になっていて時間が空いた時は力仕事も手伝い、俺の印象も良かったようでモテたらしいが…この世界で女性との肉体関係を結んだことは皆無だった。

あっちの世界に置いてきた彼女の事を思い出すと、色々なものを失くした喪失感でその気持ちの穴埋めに此処での女性と関係を持つのは、その女性に失礼と感じたからだ…

 

今、俺がいる国は聖王連合に属する国家でありクラウスは予想した通りこの国の王子でオリヴィエは別の国の王族であるらしいが、複雑な家柄と判断し何も聞かなかった。

エレミアも学問を各国に教えながら旅していて今は二人の臣下…というよりは良き友人と付き合っているらしく俺を見つけてくれたのは彼女で深く礼を言った。

 

俺も事情を話し、二人の護衛という事で働くようになり、それなりに楽しんだ。

 

リハビリでよくクラウスとは模擬戦をした事があったが、軍隊格闘術にはないものが多くあり学ぶものもあり本当に強い意志を持った格闘家だと思い時間がある時は相手してもらった。

それと以外にもオリヴィエはかなり強く、初対面の時に黒ローブの少女のエレミアの方はもっと強かったのは意外だった。

そう言えば、クラウスはどこぞの鈍感主人公みたくエレミアが女だという事に最後まで気が付く事無かったな。

 

俺は分かったけど…練習試合の後に風呂に入る際に断る事が多く、失礼なようだけど戦っている時に胸に当たった時に女性である証拠の独特の弾力があった為、何か理由があって言わないのか、それとも俺みたく体中に傷があって隠したいのかと思い、後々で真相聞いてみたらそんな事は無くだだ恥ずかしかっただけらしい。

 

この生活のおかげで念能力が発動して新たなキャラが…発動しなかった。

理由を考えればすぐにわかるな…

それは強くなるための修行した年齢だろうと思った。

例えば、ドラゴンボールの悟空は冒険しながらも幼少期に亀仙人に修行した経緯があり、仮に習得するなら幼少時に今の状態になっていれば発動できるようになったと思うけど…今の俺は二十代後半のおっさんである…

それに、この年で発現した能力は限られるだろう…

 

しかし、いざこざが多かったけど前の世界と比べれば大したことは無く、偶に馬鹿をする国にお仕置きしたぐらいでエレミアと共にクラウスとオリヴィエが笑顔で仲良く暮れせている所を見て、何時か冷戦状態みたいなこの状況が済み次第エレミアのお勧めの場所で農業でもやって余生を過ごすのも悪くない…なんて思っていたが。

 

それは…無かった。

 

それは各諸国の情勢の悪化による内乱の多発、禁忌兵器と呼ばれるものを使用し様々なものが死に絶えていく大地になっていく光景は…それは俺のかつて居た世界と同様の末路を意味していた事に俺は何も出来なかった事に罪悪感を感じていた…

 

更に最悪な事にオリヴィエは聖王家の血筋を引き当時は適応しないと動かせないとされていた「聖王のゆりかご」と呼ばれる決戦兵器に適合し聖王女となった彼女はそれで戦争を終わらせようとしていた。

どうやら、オリヴィエはこの事を少し前から予想していたみたいで、それを心配したエミリアに近くの森に住んでいる悪戯好きの魔女っ娘の所に遊びに行くとか一緒に剣をうさ晴らしで振っていたりと気遣いが多かった事があった事は憶えている。

 

俺は…聖王連合から護衛として戴冠の式典までの護衛を命じられそれを受諾した…

本来は俺は彼女の隣にいる資格はないのだろうが…エミリアにクラウスの今後の事を考え支えになってくれるように頼んであると聞き、せめて本音で話せる知人がいた方がいいと判断したからだ。

 

クラウスは彼女の身を案じこの事に関しての抗議で聖王連合がオリヴィエのシュトゥラへの帰国が一度だけ許されたが、彼女が聖王のゆりかごから降ろされる事は無かった。

エレミアも帰国の際にこの後に起こる事を察してオリヴィエの事を止めようと説得していたみたいだが、彼女を止める事は出来なかった…

 

その後に起こったのは…俺や恐らくエレミアも絶対にしてほしくはなかった…クラウスとオリヴィエの決闘だった…

 

クラウスがの拳はまだ彼女には届く事は無く、オリヴィエ自身も完全にクラウスの心を折る為に戦っている事が分かる為に俺はただ何もせずに見る事しか出来なかった。

止められればその時は俺がどうにかすればいいと考えた時期はあったが、その事を俺がオリヴィエに伝えた時に本当にどうしようもない時にその力を使ってほしいと、いつもの優しい笑顔で言われ何も出来ずにいた。

 

それにオリヴィエの眼を見た時には前の世界であの兵器を一人で残り阻止した自分の決意した時と同じ眼をしていた用か気がした為に何も出来なかったのは、クラウスにもエミリアにも合わせる顔はないと感じたぐらいだった。

 

クラウスを戦闘不能にしその場を立ち去るオリヴィエが…泣いていた事は俺しか知らない…

 

その後に…クラウスとの決闘で必要以上の話をせずに、立ち去った事を俺が思っていた以上にで落ち込んでいたオリヴィエに、俺にだけは弱音を言い今思っている事を本音で言ってくれと頼み、彼女は我慢の限界から…大声で泣き出していた。

俺はそんな彼女の聞き取れないような言葉を全て憶えていた…

やはり、二人の事を大好きであったらこそ、体に欠陥があり命も生み出せないのであればこの戦乱を終われせようとした決意と、クラウスとエミリアと穏やかに暮らしたシュトゥラでの日々をずっとしたかったと…

そんな話を聞いた後に、オリヴィエの本当の気持ちを知った事に、俺は不公平だと思いこの世界に来てしまった経緯を話す事にした。

 

此処よりも最悪の戦争を戦い抜いた事と、そんな中で自分を慕ってくれた多くの部下がいた事や、本来であれば結婚していたかもしれない人がいたが、世界を崩壊させる殺戮兵器を止める為に自分が最後まで残り彼女を幸せに出来なかった事を…時には部下の天然行動や俺の失敗談の笑い話を含めて話していた。

 

その話を聞く彼女も気が楽になっていたのか笑顔でいてくれたのは嬉しかった。

この時、俺は本当の名を彼女に言った…

 

「俺の名は本当はナナシでもマイケルでもないんだ…無空(そら)って言うんだ」

 

俺の本当の名前が何の由来なのかは、はどんな色にでも変わる空の様に感情豊かな子供になって欲しいと願った事と話しオリヴィエはその名前を呼んでくれた事は、嬉しきも思った。

 

クラウスの決闘の行為は聖王連合で問題視されたが、オリヴィエの懇願によりどうにかなったが、エミリアは監禁状態となったと後でメイドさんから聞いていた。

 

戴冠の式典は無事に終わり…俺は護衛の任を解かれ本当なら戻ってはいけないと思ったのだが…クラウスの所へ戻っていた。

それからは事務的な話くらいしかしなくなり、俺も下手に感情を刺激しないようにしていた事も悪かったのだが、二人は俺を責める事は無かったが…俺は最後の彼女の言葉を守ろうと思っていた。

 

身近な人たちを守って欲しい…特にクラウスはオリヴィエを守れなかった事で力に固執するようであれば止めて欲しいと…

 

本音を言えば前線で命を落としそうになった危うい所もあったが俺が守り通した結果、彼は生き残る事が出来た…

 

その代わりに俺が死ぬ事になるとは思わなかったが…

 

それは、クラウスが城を開けていた時に、その隙を狙って攻め込んで来た敵軍を俺一人で対応していたからだ。

 

無駄に命を散らす事は無いと思い俺は、守備兵に城にいる民間人を守るようにし、クラウスに早急に連絡するように指示した後に何があっても俺を救出する事はしないで此処の守りに徹底するように指示した後に、世話になっていたメイドを含めた使用人達と。後はエミリアにも最後の挨拶をしておいた…

 

数千の大軍を一人で相手するとはあの時を思い出すな…

 

亡命する時に、数千の兵が俺達を追撃しようとしていた時に、部下の持っていた武装を借りたった一人で戦いを挑んだ時と全く同じだ。

確かあの時はナイフとリボルバーとショットガン…様々な武器があったから生き残れたな。

今は銃器は無しで、騎士の詰め所に会った剣と盾…そして前の世界から愛用しているナイフと部下から貰った煙草とライターだけか…

俺は懐から前の世界で部下に貰っていた煙草を出しライターで火をつけ吸い…思いっきり咽せた。

 

「やっぱり煙草は無理だわ…でも気合は十分…オリヴィエ…君との約束は守れそうだ」

 

俺は、一人で敵陣に突撃していた。

 

戦ってから何時間経ったのかも忘れ体中を剣で切りつけられても、槍で刺されても死なない俺に恐怖した兵士たちの悲鳴を聞きながら俺は戦う事を辞めなかった。

これは、本当に俺の勝手な八つ当たりだが、こうなる事を覚悟しての進軍だとあの世で理解してもらう事で全力で戦った。

何で今更此処を攻め落とそうなんて考えた!!

何で戦争を止めず禁忌兵器を使って人々を虐げたんだ!!

お前らみたいな奴のせいであの三人は…幸せな時を過ごす事が出来なくなった!!!!

 

様々な怒りが込み上げる中で戦い抜き…気が付けば大の字で地面に寝てる事に気が付き、動こうとしても全く体が動かない事に気が付き俺はやり切った満足感で充実していた…

 

「ソラさんが私の事をこの先する事を阻止できなかった事を気にしないで、クラウスやエレミアと共に幸せに暮らしてください…それが私が望む事です」

 

すまないオリヴィエ…その約束は守れなかったが君の大事にしていた思い出は守れたから許してくれ…

 

 

やっと、あの神に文句が言えるかな…

 

 

そう思っていた時に俺を抱きかかえる感覚で眼を開けるとそこにはクラウスとエレミアがいた。

二人とも俺に必死に生きろと言ってはくれるが、体中の傷とよく見れば左腕が無くなっているのも見えたので助からないのは分かっているだろうに…

話せるうちに二人に今まで世話になった事と友人として接してくれた事の感謝と、オリヴィエを止められなかった事の謝罪をしておいた。

二人とも、泣きながらも俺のおかげでどれだけ救われたかと礼を言われ、どうやらエレミアは俺の本当の名をオリヴィエの手紙から知った様で、聖王のゆりかごに乗るまでにどんなに辛い事も悲しい事もあっても俺のおかげで助けられたと聞いた後にその手紙から俺の本当の名を呼んでくれた…

 

全く…俺は良い友人に恵まれたようで良かった…

 

「クラウス…お前は良い王なれる…俺の事は…気にすんな…死ぬのは歳の順だ…エレミア…放浪するのは勝手だが…クラウスとは連絡はしておけよ…そういった所は抜けてんだからよ…」

 

なるべく笑顔で言ったがもう限界だったみたいで俺は最後に一言だけ言った

 

「じゃあな…」

 

 

俺は二人に見送られながら目を瞑った。

 

 

後に古代ベルカのあらゆる歴史書から空想の人物ではないかと言われ続けた武人がいた。

 

聖王オリヴィエと覇王クラウスに助けられ恩返しの為に友人として親交を深め、あらゆる戦果を上げ平定間近で、シュトゥラ城防衛戦で数千の騎士団をたった一人で戦い戦死した記録されているその武人の名は…「ソラ」

しかし、ある遺跡にその武人の遺品が発見され、空想ではなく存在した事は大きくニュースとなった。

 

しかし、その後、保管庫が何者かの襲撃により遺品が全て盗難される事件があった。

その犯人は違法研究をしていた科学者で、優秀な人材のDNAを集め究極の人間を作る事を目的とされ、遺品を強奪しクローン人間を作っていた。

その後、その犯人は逃走もせずに施設ごと爆破し、死亡と判断されその研究結果で生み出されたは何もなかったと報告書には書かれていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(どんな状況だよ…コレ?)

 

だってさ…あの神の所に行けたかと思いきや…

 

どこぞの研究所のカプセルの中で製造された人間に転生していた!!

 

 

あのクソ神をいつ殴りに行けるんだろう…マジで勘弁してくれ…

 

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