サイコロの1は幸運か? 作:白熊隊員
「やれやれ…ハズレ枠とは思っていたけど此処まで面白い人間だったとはな…玉石混交とは上手く言ったものだ」
神は先ほど前に対応していた転生者の一途に珍しく期待をしていた。
転生者の担当になってから、ろくでもない人間が多くつまらなくなってしまっていて、ごく稀に善行を多く積み評価された事もあったが、本当にごく稀だ。
転生者業務の激務の果てに壊れたあの神の変わりようも分かるが、自分はあくまで上級神になる為の道具としてしか見ていなかった為にあからさまな無粋な態度の物は特典の効果をわざと低くして送り死亡させた事も多かった。
人間なんぞそこら辺に多くいる生命体と同じだが、最高神からすれば自分を含めた神も同じだろう…悪質転生者の対応はしている為、罰則を与えられた事はないが、周りの神からは良くは思われていないだろう。
この一途という人間も恐らくつまらん人間なのだろうと思い込んでいた。
転生する前の人生は、あのろくでもない神に呪いで人生を台無しにされた人間の1人で、『成功した結果を全て他人に盗み取られる』で、どんなに努力して認められようとしても無かった事にされ、虚無感が続き人によってはその内生きる気力がなくなり死に至る呪いだ。
そんな呪いを掛けられた事を知った一途は罵倒した…
呪いをかけた神を殴らないと気が済まないと言いながらも、「アンタも災難だな…そのアホのせいでこんな事しないといけないなんてな…」と同情もされ転生すると決まった時には「二次小説みたいな展開最高だぜ!!」と喜んでいた事…
特典の申請時にはよく話を聞いていた事や、どんな世界に転生するかも分からないという事で、特典はあっさりと決まって申請していたが…神は疑問に思っていた事を聞いた。
「君は何故、神咆哮デモンベインの大十字九朗の能力を申請しなかったんだ?
リリカルなのはの基準の魔力ランクSSSでは後々で困るんじゃないのか?」
「うーん…俺って調子に乗って失敗するタイプなんだよな…
初めっから世界ぶっ壊せるような力なんて持ったら、転生先で自棄起こして自分がラスボスして殺されるなんて最後に平気になりそうだし…それにあんな呪いがあっても最後まで人生楽しめたのは、母ちゃんと兄貴のおかげだしな。
『どんな理不尽な目に遭ってもその人を恨まずに、私を頼って泣きついて来たのは本当に運が良い事さ…こき使ってやるから自分でやりたい事が見つかるまで此処いればいい』って母ちゃんに慰められてずっと野菜作りしていたけど、楽しかったしな…
ガキの頃は農作業の手伝いが高校卒業まで強制的にやらされて嫌になって『こんな所継ぐの嫌だから出て行く!!』って啖呵切って出て行く時に兄貴からは『畑の方は俺が継ぐから母ちゃんの事は気にしないで頑張ってこい』って励まされて出て行ったのに、いい会社に就職できたと思いきやあんな事でクビになって、その後は、実家に帰って畑の手伝いしてのんびりしてたけど…本当に自分のしたい事って何だったんだろうって考えてもその答えは出る前に…死んじまったよ」
「…そうだったな。母親を事故で失った後の葬儀の後に弔いの為に酒を飲みまくって酔いつぶれて寝ていたら脳血管が切れて死亡した…
なる程…歳だったのもあるが普段余りの飲まない酒を飲み過ぎて死んだ事よりも…答えを出せずに死んだ事が君の後悔か」
「うわ…今思うと死因が地味だわ。それよりも…実は死ななくても畑仕事しながら二次小説でも趣味に書きながらでも楽しく生きられたらそれでいいじゃないのかと思ったのも事実だし、それに…どんな世界に行くのかは知らないけどその作品の主人公と同等な生き方がしてみたいって思ったんだ。
調子に乗らない程度にバカやって生きたいのが俺の望み…
それって間違っているかな?」
「さてな…私の担当した人間の中では面白い部類に君は含まれている。
ついでに、言っておくが転生先で自分自身が神になろうなんて考えたら即死亡の存在消滅となるが、その心配はないだろう…」
「…何?その存在消滅って?それに転生先で神になろうなんて考えた馬鹿っていたの?その方がどうかしてるなんて思うけどな…」
「いい例を教えてやろう…
その転生者は転生先でハーレムを作ろうとしたが、サイコロの振り直しが多く特典に制限がかけられた…
その為か、ヒロイン達を魅了する特典を使おうとしたが、魅了に失敗して結局は名もないモブキャラを自分の性奴隷して自分勝手に暮らしていた…
その他にも二人の転生者がいた…
二人とも幼馴染として仲良くなり主人公とメインヒロインの親友として知らない間に原作に介入していた。
二人の内の男の方の特典は特殊で『自分の担当していた神と一緒に転生する』で男の担当の神ともう一人の転生者の女とは、恋愛関係でいつも仲が悪かったが…最後は神の方を選び結ばれ人生を終えると思っていた。
だが、神の特典を申請し直して自分以上に充実している男を気に入らないとして、魅了を掛けて洗脳しようとして失敗し退場になったかと思ったが…事態は最悪のシナリオとなった。
魅了した女どもをけしかけて攫い、関係のない人間を無差別に殺していった…『俺の女になれば、あの二人には手を出さないと』嘘をついてな。
その結果、神気取りになったその転生者は、その世界で殺戮と凌辱をやり過ぎた事と『本当の意味で最高神様を怒らせた事』で全特典の取り消しと魅了した女どもを正気に戻した事で、その転生者は結末は…死より恐ろしい目に遭ったと言えるだろう…」
「…本当のバカだな…ソイツ。
だけど、その転生者も特典申請しまくってチート能力手に入れていたんだろう?同罪じゃねえか?」
「…君のその考えは間違いではないが、答えはその転生者は転生後に何一つ特典を申請せずに暮らしていたからだ。
その転生先で主人公達と友人となり傍で一緒に活躍できたのは彼の努力と人柄のおかげさ…
特典一つで良く活躍できたと思うがな…
それに補足として、一緒に転生した神には何一つの特殊能力なんてない普通の少女として転生した。
しかし、洗脳されて敵対するのは嫌だからと洗脳対策だけはしていたみたいだ」
「うわ…チート無しで良くここまで出来たもんだ。でもその転生者は…最後は死んだのか?」
「…そうだ。
神を取り戻す為に主人公とヒロイン達と協力してその戦いには勝った。
最期の最期で神を身代わりに凶弾に倒れ、その神と一緒にその転生世界から去って…終わったよ
女の転生者は最後までこの世界に残るように説得はしたが、『彼の居ない世界なんて興味ない…やっぱり僕は一緒にいない方が良かったんだ…』と拒んだ後に戦友に礼を言った消滅後に『私は…何がしたかったの?」とその場で泣き崩れていたよ。片思いの転生者と恋路の事で口喧嘩はしていたいたが、それでも仲の良かった親友を失ったショックは大きくて一時期は自殺も考えていたみたいだが、周りの友人達に恵まれていたのだろう…彼らの為に一生懸命生きる事を誓って今でもその世界で懸命に生きている…
最高神様もあれほど不機嫌でその神の制裁も悲惨だったのを見た事は無かった」
「…重すぎバットエンド…女の転生者も二人を守ってやれなかった事や主人公達にも壮大なトラウマ残して逝くなんて報われないてもんじゃねえだろ…」
「だからこそだ…
君はそんな事は出来ない人間だと見込んだから話しただけだ…
転生先ではそれほどの悪意に満ちた転生者もいる事を警戒してほしい…その為の転生特典だ。
それと、そのサイコロは善行や悪行に反応して適正な特典を進呈する仕組みになっている。
君は四つで振り直しも無しだから、転生先で新たなスキルを手に入れられる可能性はある…
因みに、『転生者だった場合の前世の過去の出来事を知る事が出来る』と『転生世界の主人公と必ず出会える』は振り直しをしていた場合、数回使って無効かもう特典として機能しなくなる可能性もあった事を伝えておこう」
「マジかよ…俺って今回ついてるぜ。欲張ってもいい事ねぇって本当だな」
「しかし、他の転生者で君と同じような特典を持っている事を忘れるな…」
「分かってますよ…俺は殺し合いじゃなくて、第二の人生で満足いく生き方をするための転生だと思っているし…アンタの昇進の足かせになりたくねえしな」
「言ってくれる…弱体化の呪いを掛けようか人間?」
神は珍しく冗談を言ったつもりだったが一途は「調子の乗り過ぎたか…それは勘弁!!とっと行ってきます」と若干怯えてはいたが、冗談だとは分かっていたようで笑顔で「真面目な顔して冗談は怖いからやめた方がいいぜ」と言ってきたが、神は不快に思う事は無かった…
只、その後に落とし穴でボッシュートされた時の一言に神は久々に笑った…
「もっとマシな転生の仕方はねえのかよ!!!」
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俺は師匠からの修行で疲れながらも次第強くなって実感を感じていた。
いや~まさか死ぬ覚悟で毎回挑んでいた相手に修行させられているのはどうかとは思ったけど、師匠が想像以上に良い人だったのもあるよな…
師匠である無空さんとは最悪な事をしたが、事実確認をしないで襲撃した俺が100%悪いし、殺されてもおかしくないのに「何か必死そうに戦っているから、訳ありと判断して理由聴くまで殺さなかっただけだけど?」と後々で言われ自分がどれだけアホかと思った事は無かったぜ。
あの神様は本当に俺を信頼してくれたのは嬉しいのだが…家族はまともにしてくれよ…
俺は普通の家庭に生まれたのかと思いきや、デモンベインの独特なマッドなサイエンティストが俺の父で、本来であれば彼の最高傑作の戦闘ロボのエルザが母親って…カオスやろ?
二人で何の研究してんのかと思いきや…どうやら結構どころか合法の仕事をしていたのは意外だった…
両親はロストロギア…つまり古代遺産を現代で有効活動や、世界に害を値かねない危険な遺産の封印もしくは無力化の研究を得意としていて、実の所俺の家族はかなりカオスな家族関係だ…
まず俺の立場は残念ながら…その二人が実の両親だったのは始めはショックだったけど問題は兄貴である九朗と妹の瑠璃の関係で、名前の通りこの二人、デモンベインの主人公とヒロインですね…後、兄貴が探偵事務所を開業している第一管理世界ミッドチルダで貧困で食料を食いつないでいる管理世界の教会のシスターのライカさん(写真でしか見た事ないが)もいる…ある意味凄いねコレ…
兄貴は管理世界で探偵をしてるけど、結構管理世界の闇の事件を追っている事が多く、この前も犯罪者に殺されかけたと笑って話していて、本来の依頼は行方不明になった少女の捜索から何故か凶悪犯罪の解決になっていて死にそうな目に遭っても無事解決している所は素直にカッコいいと思える…
父ちゃんと母ちゃんの漫才かコントみたいな親子喧嘩(大体父ちゃんが悪い)や、自生活がだらしない事を瑠璃(幼稚園児)に長く説教されている所を無くせばね。
実はアルもデモンベインも兄貴から譲り受けたもので、不測の事態の時に家族を守れるように使い初めの頃は鍛えてくれた事は感謝してます…特にアルには地味だけど高すぎる魔力制度のやり方はマジで感謝…クトゥグァ制御無しでぶっ放してエライ事になったのは今でもガクブルものだ。
兄貴は今の所、アイオーンっていうインテリジェンスデバイス使っているけど、あれって原作では結構ヤバいと思っていたんだが、意外にも問題はないらしいけど、今現在は師匠が鍛えてくれているのでアルが兄貴の事心配していたので、次に家に帰ってきた時に返そうかなと思っていてアルにもそう話していて納得してくれた。
兄貴は俺の事を癒し枠として見てくれているので訓練でも怪我は絶対にしないとびっきり甘いもので制御は出来たけど実戦が出来ず…うん俺も甘えていたのが悪いし、師匠が桁外れに強かったのも理由だけど武装の特性を生かし切れていないのも悪かったしね…
瑠璃も俺には懐いてくれていて、世話している所をなのは達に見られた時に少し意外そうに観られたけど、何でかね?
瑠璃も結構出生がヤバい…
兄貴は過去に管理世界のエリート捜査官だったけど、ある事件で上司の大失態に巻き込まれ部隊の仲間と犯人と人質もろとも攻撃され死にかけた過去があり瑠璃はその時の人質の一人だったらしい…
生き残ったのが兄貴一人だけで真実を知っていた口封じに処刑されそうだったのを次元世界のお偉いさんに助けられ潔白を証明した後に辞めて探偵になった…その前に赤ん坊だった瑠璃を引き取り両親に預け今でも仕事しながらその事件の真相を自分で探しているみたいだ…
瑠璃も意外にリンカーコアがあり魔法が使えるみたいなので、万が一俺や兄貴のような魔法使いになりたいならデモンベインを譲るのもありだと思う。
新しいデバイスについては両親にはあまり相談したくない…変な機能つけられたら大変だしな。
そんなわけで俺の家族は結構ヤバいという事を再確認し、師匠の扱きが終わったあと修行仲間までもある華純と悠樹と雑談しながら家に帰っていた…
今思えばこの二人を窺った事も黒歴史になりそうでガキくさい嫌がれせをしたのは反省だ。
ふと思えばこの二人も美少女で、学校で話している時は男子共の嫉妬の目線が怖えのは確かだけど、人当たりは良いのでいじめにはあっていないし、気にしていない。
でも、悠樹はどんな悩み抱え込んでいるのかね?
この前、この二度目の人生で何をしたいのかと聞かれた時に俺と華純は正直に答えたが、何故か少し悲しそうだった。
悠樹は確か呪い持ちだった気がしたけど、何の呪いかを普通に聞いた時に顔面蒼白でその場から走り去ったのを見ると最悪の人生をおくった証拠だと思い自己嫌悪に陥り土下座で謝った。(悠樹は気にしなてもいいとは言ってくれたけど俺なりのけじめだ)
華純は…ド天然の悪く言えばおバカと言ってもいいような話し方はするけど悠樹の過去の事は何となく分かっているみたいで自分から話してくれることを待っていると聞き、俺以上に信頼されてるんだな…と少し複雑な気持ちになるが…
「いっくんの事ゆうちゃんはとっても信頼してるから大丈夫だよ~私や家族の人以外に普通に話せるのいっくんだけだよ~」
…本当かね?
真面目な話…悠樹は最悪の人生を歩んだのは分かるし、俺以上の過酷な死に方をしていると確信している。
それでも華純の前では本当の笑顔でいてくれれば俺はそれでいいと思うし、知りたくもない事を知っての後の罪悪感で今の時間が壊されるのも嫌だし、俺は…皆が笑顔でいてくれたらそれでいいかな…
まあ悠樹の過去の事なんて気にしてもいけないし話してくれるのを待つかね…
でもあの特典で師匠の前世や色んな過去観ちまったいいんだけど…自己嫌悪に陥るからいらんかった…
あんな死に方して神様にあんな事言われて、また転生したなんて後々で本当の事知ったら俺なら闇落ちしそうだけどね。言ったら師匠ぶち切れるから言わんけど…
そんな事よりもこの先、きっかけは最悪でも仲良くなれた師匠や華純と悠樹との出会いには感謝だな。
そんな二人と休日には
その為か、なのはとは話すぐらいで一緒に遊ぶことは無くなったけど未だに仲良くしてくれるのは嬉しい事だ。
師匠も何故か下宿してるみたいだし二人を誘ってなのはの家に遊びに行くのもいいかな。
しかし…俺はこの先この『転生者だった場合の前世の過去の出来事を知る事が出来る』を事故で華純と悠樹に使用した事を後悔はしたが持っていて正解だったと気が付く事と、この先俺を含めた転生者との事件…
そして、それ以上の修羅場が待っている事を知らずに生きていた…
その時の選択で師匠に大変な迷惑を掛けた後に複雑そうな表情で…
「オリ主昇格おめでとう…頑張んなさい」
「いやいや!!それは師匠の方でしょ!!」
とお互い突っ込んだ後に「お互い…頑張ろうか」「そうっすね…師匠」と翠屋でやけ食いして慰めあったのは二人の秘密だ…
プロフィール
名前:東 一途
前世での死因:突然死(疲労とアルコール摂取による脳内出血)
神の呪い:成功した結果を全て他人に盗み取られる
容姿:黒髪短髪
特技:パソコンのプログラム構築
神からの特典
1.神咆哮デモンベインのアルアジフとデモンベインをデバイスとして使用
原作とゲームなどで使用された武装と術式も対象とする
2.魔力ランクをSSSにする。
3.転生者だった場合の前世の過去の出来事を知る事が出来る。
4.転生世界の主人公と必ず出会える。
その他のスキル
苦痛耐性 洗脳耐性(強)
性格:ノリの良いお調子者だが、根は真面目な努力家
前世での経験から詰めが甘い所を直そうとしているが、恋愛面ではそれが裏目に出て後に修羅場となる
遥かに自分より格上にも心を折らずに戦う根性はあるが、無空との戦いは二度とやりたくないと笑いながらいったが、無空と出会えたことは運が良すぎたと神に感謝している。
学校でも男子にも女子にも良好な関係を築いてる為に悠樹と華純と特に仲がいい事で男子たちが文句言えない事実を知らない程の鈍感でもある。
実は、なのはとは幼馴染であり友人でもあり幼少期に一人ぼっちだった頃に遊んだり家族ぐるみで食事したりとかなり親密になっているが、あくまで友人と思っていて、なのはも仲の良い友人としか思われていない。