ヒーリングっど❤プリキュア〜新たな伝説の誕生〜 作:ssgss
と思ったので今回はオリジナルストーリーって事で。
『今日は女の子だけの日だから、おさむんは参加禁止! あ、あとで写真だけは見せるから〜!』
と、昨日ひなたに言われたため今日の俺はのどかたちと別行動をしていた。
別にそれ自体に何か言う気は無いんだが、どうせならちゃんと理由まで教えてほしい…。
俺はそんな不満を思いながら家で過ごす。
天気はいいが、今日は何だかトレーニングをする気になれない。
そんな思いから俺は自室で寝転んでいた。
「治。起きてる?」
「うん? 起きてるよ母さん。入っていいよ」
突然ドアをノックされ、俺が返すとドアの向こうから母さんが姿を見せた。
「今日は暇なの?」
「うん。本当なら今日も友達と会いたかったんだけど、なんでか今日は俺は参加禁止なんだって、女の子だけの日だからってさ…」
俺は両手を上に挙げて母さんに言う。
すると、
「それじゃあ丁度良かった。ちょっと母さんに付き合ってくれない?」
母さんは俺に言う。
この人がこういう事を俺に言う時、それは大抵遠出だ。
「別にいいよ。どこまで?」
「ちょっと都心まで」
ほらな。
なんでわざわざすこやか市から離れた都の方まで行くのかは知らないけど、それでもきっとこの人の事だから意味が無いってことはないんだろう。
「分かった」
俺はそう返して母さんと出かけることにした。
まあこの前も父さんと買い物したし、今度は母さんとって言うのはバランス的にいいのかも。
と思い出かけようとしたところで俺のスマホが鳴る。
そこにはひなたから一件の画像が送られてきており、開いてみると三人がネイルでオシャレをしている画像が送られてきていた。
……めっちゃ気になる…。
その後、ひなたから【可愛いでしょ〜!?】と送られてきたので俺は、
【ああ、三人とも可愛いよ。俺が行けねえのが残念でならねえ…】
と返した。
そういえば、都の方に行くのはこっちに越してくる前以来だから三年前とかになるんだな。
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「うーん、ここの空気も久しぶりねー!」
「き、気持ち悪い…」
車を飛ばすこと二時間―――。
すこやか市は真反対に高層ビルが所狭しと立ち並ぶ都会の中に俺と母さんは居た。
そして俺は猛烈な吐き気に襲われていた。
「大丈夫?」
「誰のせいですかね…?」
俺は母さんを見る。
言い忘れていた……というよりもさっきまで俺すら忘れていたが、俺の母さんは世間で言うスピード狂という奴である。
近道を行くためなら獣道だろうが崖だろうが迷わずゴーサインを出してしまうようなとんでもない人。
そしてそんな道ですら時速80㎞は出して走り去るような人物だった…。
いつも運転は父さんがしていたからすっかり記憶から飛んでいた……くそっ、うっ、また吐き気が…。
「それで、今日はここに何しに来たの?」
「うーん、ちょっと買い物」
アンタもかい…!
「え、何なの? あなた方両親は買い物の度に俺を使う気ですかい母よ」
「違う違う。今日はちょっと物が多いし、重たいのよ。それに貴重すぎてこっちじゃないと手に入らないし、この前ようやく知り合いのツテで手に入れたって連絡もらってね」
あ、なるほど納得。
「それに、聞きたいこともあるしね」
母さんは真っ直ぐな眼で俺を見ていた。
「……ちなみに、それ何に使うの?」
「お父さんの重力室改造計画。面白そうだから私も可愛い息子への手心を加えてあげようかと思って」
……やっぱりこの両親頭おかしいわ。
だってさっきまで真っ直ぐだって眼がもう眼前の研究課題に夢中になってるもん。
その後、俺達は母さんの知り合いから俺の重力室を改造するための材料を受け取り、帰路に着くことにした。
「母さん。分かってると思うけど、帰りは安全運転でな」
「ちぇー…」
ふてくれされる我が母。
頼む、息子の身を考えてくれ…。
そしてその帰り道、母さんから本題を切り出された。
「ねえ治。あなた、今何やってるの?」
「え?」
「前にお父さんから聞いた時に思ったの、私達の息子は今、きっと何かとんでもない事に巻き込まれてるんじゃないかって。……違う?」
「…………」
何も言い返せなかった。
けどきっと、父さんと違って母さんは何か言わないととことんまで問い詰めてくる。
そんな気がした。
「……あの子、のどかちゃん? と会ってから、あなたは本当に前よりもずっと強くなることに拘ってるし、それに間違いなく強くなってる。……それはあの子のため?」
母さんからまた聞かれる。
けど、
「……ごめん、母さん。それだけは言えないんだ」
俺は振り絞るように母さんに返した。
自分の親を信じてないわけじゃない。
でも…、
『ヒーリングガーデンやプリキュアの事は絶対秘密ラビ!』
あのラビリンたちとの約束。
それを破る事は出来ない。
「それに、俺は巻き込まれてるんじゃなくて、自分でやりたい事やってるんだ。だから…」
「分かったわ」
「え?」
俺の言葉を遮って言う母さん。
俺が母さんの方を見ると、笑っていた。
「女の勘って奴かな? なんとなく、あなたの言いたい事は分かった。だからこれ以上は聞かない。けど、もしも今やってる事が言えるようになったら、母さんたちにも教えてね」
母さんはそう言った。
それだけでなく、母さんは続ける。
「それから、あなたがこれからどうなっても私達は絶対に、あなたの親。それだけは忘れないで」
母さんの強い言葉。
……本当、俺がどんだけ強くなっても、この人たちは一生勝てない気がする。
力とかじゃなくて、もっとこう気持ち的な面で。
「うん。分かった……ありがとう」
俺は最後にそう返すと、
「よっし! じゃあ飛ばして帰るわよ!」
再び母の荒々しいドライブによって振り回されるのであった。
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「……と言うことがあってだな」
『あはは、治くんも大変だったんだね…』
その夜。
俺はのどかと話しながら今日あった事をお互いに話し合った。
「そう言えば、写真見たぜ。三人ともすげー似合ってた」
『ありがとう! ひなたちゃんね、今日は私のためにすっごくすっごく頑張ってくれたんだー! 私もすっごく楽しくて、まだまだ話したい事がたくさんあるよ!』
電話越しからでも分かるほどのどかは興奮していた。
それだけ今日はのどかにとって楽しい一日だったんだから良かった良かった。
『あ、そう言えばもうすぐ校外学習だね!』
「あー、確か水曜日だったっけ?」
そう、俺たちはもうすぐ校外学習で美術館に行くことになっている。
『楽しみだなー、今度はどんな事があるんだろう?』
「そんなにか?」
『そんなにだよ。だって、私には初めての事ばかりだもん』
のどかの言葉に一瞬黙る俺。
確かに、俺と初めて会ったあの日からずっと病院で過ごしていたのどかにとっては、俺たちの当たり前なんて当たり前じゃないんだよな。
「そうだな。けど、はしゃぎ過ぎて物とか壊すなよ」
『そ、そんな事しないよ! もう!』
「ハハハ、ごめんごめん。……んじゃ、もうそろそろ俺も寝るわ。おやすみ」
『あ、うん。おやすみ治くん』
そう言って電話切る俺。
しかし、
「……って、今度はひなたから電話か」
寝ようとした直後にひなたからの電話。
俺はそれに応答する。
「もしも…」
『あ、おさむん!? 聞いて聞いて〜! 今日ね、めっちゃ盛り上がったんだよ〜!』
まあ、スマホから出てるんだから基本俺だけど…。
それでも電話の相手を確認しないで勢いに任せるなよひなた…。
「分かってる分かってる、今日が楽しかったのはお前から送られてきた写真でよく分かってるから落ち着けよひなた」
『うんうん! そんでね! 本当なら、プリキュアの衣装で写真撮りたいねーって言ったんだけどさ〜!』
「それはさすがにマズいだろ…。バレたら元も子も無いぞ」
『そうなんだよね〜…。あー、もう正義の味方は辛いね〜!』
ひなたはそう言う。
「はー、お前は本当に凄いこと考えるな。何かこう、ダメでもやってみたいって思うところは見習った方がいいか?」
『え!? もう何言ってんのさおさむんまで〜! そんな事言われたら照れちゃうじゃ〜ん!』
すいません平光さん照れてるとこ見えてないっす。
その後、俺とひなたのやり取りは夜中の三時まで続いたりもした。
……すまん、のどか。
俺は早々に電話を切ってしまったもう一人の女の子に心の中で謝りながら眠りつくことにしたのだった。
次回はオリ主回……になるといいなぁ