ヒーリングっど❤プリキュア〜新たな伝説の誕生〜 作:ssgss
すこやか水族館に着いたのどかと治は、その前にいるたくさんの人だかりに圧倒されていた。
「人がずいぶん多いな」
「うん…。でもどうしてこんなに今日は多いんだろう?」
そんな疑問を投げかけるのどか。
しかしそんな彼女の疑問はすぐさま二人が看板を見つけて解決することになった。
「何なに…?『期間限定! すこやか水族館恐怖の館!!』…………水族館、だよな?」
「た、多分…」
おそらくは内容からお化け屋敷の様な物だと想像できる二人だったが、遊園地ではなく水族館に来るつもりだった二人は少し面食らってしまう。
「ま、余裕があって入れたら行ってみようぜ」
「うん! あ、けど、こんなに人が多いと迷子になっちゃうかも…?」
「ん? それなら簡単じゃねえか」
「えっ? ……っ!?」
治はさも当たり前のようにのどかの手を握った。
それを急にされたのどかは再び口をパクパクとして言葉を詰まらせる。
「こうしておけば、
「ひゃ…、ひゃいぃぃぃ…」
そんな治に流され、二人は水族館の中に入っていく。
そして、それを後ろから見るラビリン一行。
「なんか、恋人同士みたいだよね。おさむんとのどかっち」
「ええ、これならあんまり心配する必要もないんじゃないかしら」
先の二人のやり取りを見ていたひなたとちゆが言う。
「ええー、けどよー面白そうじゃん。このまま尾けてみようぜー!」
「けど、確かにこんなに人が多いと僕たちも迷子になっちゃうペエ…」
それでも二人を付けてみたいというニャトランと、少し不安そうな事を言うペギタン。
実際ペギタンは一度ここで迷子になっているので、そう思うのも無理はないのだろう。
「……予定変更ラビ。こうなったら、のどかの恋を応援するためにラビリン達も付いていくラビ!」
そんな中、ラビリンがやる気になって言う。
「けど、二人とももう行っちゃったよ?」
そんなラビリンにひなたが言い、彼女の言葉に促されて先ほどまで二人がいた場所を見たラビリンだったが、そこにはもうのどかと治は居なかった。
「た、大変ラビ…! ひなた、ちゆ! 急いでほしいラビ!」
「わ、分かったわ…! ひなた、これを掛けて!」
ちゆがひなたにサングラスを手渡す。
ひなたはそれを不思議そうに見ると、ちゆが続けた。
「変装しないと、治たちに見つかるとマズいわよね。用意しておいて良かったわ」
「ちゆちー、意外と乗り気なんだね…」
そんなちゆに驚くひなた。
だがすぐに彼女もサングラスを掛けて水族館の中へと突入して行った。
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自分たちが尾けられているなんて知りもしないのどかと治は、入り口からの人混みをかき分けて中へと入っていたのだった。
「ふぃー、やっと抜けれたぜ。のどか、大丈夫か?」
「だ、大丈夫です!」
「……なんで敬語?」
思わず敬語になるのどか。
実は入り口を突破する際、治はのどかを強く抱いて人混みをかき分けながらここまで来たという経緯があり、その時にものどかはどぎまぎしてしまっていたのがここまで尾を引いていたのだ。
「べ、別に大したことじゃないの! 本当に大丈夫だから!」
急いで誤魔化すのどか。
そんな彼女の姿に疑問を持ちながらも治は、
「そうか? そうならいいけど、でも駄目そうならちゃん言えよ。お出かけくらいなら、いつでも付き合ってやるからさ」
と言った。
「う、うん。ありがとう」
それを聞いたのどかも笑顔を浮かべながら下を向く。
だが、そのまま彼女は治にバレないように彼を見る。
「(治くん。本当に気づいてないのかな…? でも、もし本当にそうでも、また今度なんて治くんの優しさに頼ってられないよ。だって今日言わないと、気持ちが揺らいじゃいそうだもん…)」
のどかは再び決意を固める。
「(のどかはすぐに無茶するからな。倒れそうにならないよう見ておかないと)」
だがそんな彼女の決意を知らない治はのどかの体調を気にかけながら二人は先に進むことにした。
そして当然、その後ろには彼女達を尾けてちゆ達が居る。
彼女達もまた、二人を尾けて奥に進む。
「……おわー、すんげぇ綺麗だな…」
「うん」
水槽の中を泳ぐ魚やクラゲ。
その神秘的な姿に魅せられ二人は言葉を失う。
特に初めてこの水族館に来た治にとってはその姿は更に目を引くものになっていたのだろう。
「おー……」
魚に目を惹かれる治。
そしてのどかは、そんな治に目を惹かれていく。
「……ふふ」
「ん? どうかしたのか、のどか?」
「ううん。なんだか、こうやって見てると、地球のお手当てをみんなでしてるなんて思えなくて。今の治くんも、すごく楽しそうだし」
のどかは水槽をそっと撫でる。
「かもな」
それを聞いて治も答える。
「けど、多分楽しいのはのどかと一緒だからだろうな。俺一人じゃ、ここまで楽しいとは思えないと思う」
「も、もう…!」
水槽から目を離さずに言う治の言葉でまた嬉しくなるのどか。
「…………ね、ねえ治く」
のどかが治に声をかけようとした時、店内アナウンスが鳴った。
『ただいまより、恐怖の館が開場します。館内にお越しのお客様は是非一度、訪れてはいかかでしょうか』
そのアナウンスに遮られるのどかの声。
そして治は、アナウンスに反応する。
「恐怖の館…………確かさっき入り口で見たやつだな。なあのどか、行ってみるか?」
「……うん…。そうだね…」
明らかに落ち込むのどか。
それを見た治は、
「(のどかの奴、お化け屋敷とか苦手なのか?)」
まるで的外れなことを考えていた。
そして二人は、お化け屋敷の展示されている場所へ向けて歩き出した。
その間、治はのどかの手を引いて感じる。
「(……やっぱ、さっきから誰かに後を尾けられてる気がする)」
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所変わり、恐怖の館に並ぶ列―――。
順番が治達の番になった時、係員が彼らに言った。
「あら、カップルさん? 頑張ってね!」
「カッ、カカッ…!?」
「違います。友達です」
係員の言葉で本日何度めかになる動揺を迎えたのどかだが、治はその言葉を真っ向から否定した。
「むーーー…!!!」
「イテッ! 何だよのどか!?」
「……ふんっ!」
のどかはそんな治に苛立ちを覚え、彼を叩く。
だが治は何故叩かれたのか分からず、のどかに聞くも彼女は顔を背けて怒った顔を示す。
「(何怒ってんだ…?)」
いくら治でものどかが怒っている事は分かる。
だが何に怒っているのか分からない治を見た係員さんはのどかに言った。
「大変かもだけど、頑張ってね」
「……頑張れ、るんでしょうか…」
のどかは途端に不安になる。
そして二人は、恐怖の館に足を踏み入れる。
そこは、一寸先すら見えないほどの暗闇だった。
「おおー、こりゃ確かに緊張感あるな」
「うん…」
「なんだよまだ怒ってんのか? いい加減機嫌直してくれよ」
治はのどかの頭に手を置く。
その彼の行動にまた気持ちが一喜一憂してしまうのどかであったが、彼女はすぐさま気持ちを取り戻して彼の手を振り払う。
「だって、治くんがわたしの気持ちに気づいてくれないから」
「お前の気持ち?」
治は疑問を持つ、だがその間さすがにずっと立ち止まるわけにもいかないので二人はドキドキしながら歩く事にした。
道中、のどかが仕掛けに驚きながらだったため、会話が途切れたり、どこまで話したのか分からなくなったりしたので、二人はこのお化け屋敷中に話すことは止めにした。
「ふーっ、楽しかったぁ! なあのどか?」
「治くん、すごいねえ。わたしなんてずっと驚きっぱなしだったのに…」
「あー、実は俺な…」
治が朝から感じている違和感を話そうとした時、二人のお腹が同時に鳴った。
「……どっかで、飯にしようか」
「……そうだね。わたし、お腹空いちゃった…」
先ほどの怒りは何処に行ったのか、二人は笑いながら食事を取れるような場所へ向かうことにしたのだった。
余談だが、そこから少し後に入った女の子二人組は大変驚かし甲斐のある良い反応をしてくれたとの事である。
駄目だ……こういうイチャつく展開ってどう書けばいいのか分からん…が、頑張ります