ヒーリングっど❤プリキュア〜新たな伝説の誕生〜   作:ssgss

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さあ、今回で敵幹部の中では一番好きな彼の登場です


新たな強敵登場!?

「496……497……」

 

 改良の済んだ重力室の中で俺は腕立てをしていた。

 あの校外学習の日に出すことが出来たあのオーラと超パワー。

 

「498……499……500!」

 

 その影響なのか、それともあの戦いで受けたケガが全快してまた単純にパワーが上がったのかは知らないけど、とにかく今の俺は7倍の重力を物ともしないで動けていた。

 

「ふう。7倍でも問題なし、か。じゃあ次は思いきって10倍でやってみよう」

 

 俺は重力をコントロールするパネルに寄り、室内の重力を7倍から10倍へと変える。

 

「ぐっ…!」

 

 と同時に床に叩きつけられた。

 さすがに10倍の重力はとんでもねえな…。

 前までの俺だったら今のでまた病院送りになってたぜ。

 

「……ふっ! ハアアアアアッ!」

 

 だが、今と昔の俺には明らかな違いがある。

 それは、この白いオーラ。

 

「へへ、よしよし。これなら10倍の重力でもなんとか動けるみたいだな」

 

 あの戦い……というか、のどかと出かけた次の日からこの重力室に籠もってこの力を自在に引き出せるようにトレーニングして、やっと昨日できるようになった。

 

 それで分かったのが、このオーラを出すために全身に力を込める必要があるのと、このオーラが出てる時と出てない時だと圧倒的にパワーの差があること。

 

 現にこうしていれば、10倍の重力でも動けるようになるしな。

 

「約束の時間までまだあるよな。よし、もう少しトレーニングしていくか」

 

 俺はパネル上部に表示される時間を見てまたトレーニングを開始した。

 

「1、2、3……」

 

 え、なんの約束かって?

 まあ、またラビリンに呼ばれてるんだよ。

 なんでもみんなに話したい事があるらしいからな。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「うーっす」

 

「あ! おさむん遅〜い!」

 

 のどかの家に行って彼女の部屋に入ると、ひなたから少し遅れてきたことを怒られる。

 

 まあなんで遅れたのかを説明すると、あの後トレーニングに熱中しすぎて時間がヤバいことになる。

 

 けど汗だくの状態で行くわけにも行かないのでシャワーを浴び、ドライヤーで髪を乾かす。

 

 んで、結局遅刻って事になった。

 

「汗だくでもいいんだったら間に合ったんだがな…」

 

「汗だく…? 何かしてたの?」

 

 ちゆに聞かれる。

 いや、そんな全員で見なくても良くね?

 

「まあ、ちょっとトレーニングをな。まあいいから、とにかく今日集まった本題を話せよ」

 

 俺は尻尾で誘導しながら話す。

 すると、

 

「…………」

 

 ニャトランが獲物を狙う目になりながら俺の尻尾を見た。

 

「どうしたニャトラン? 俺の尻尾に何か付いてんのか?」

 

 俺は自分でも尻尾を見る。

 けど、特に変な物が付いてるようには見えない。

 

「ニャーー!! もう我慢できないニャー!」

 

 ニャトランは突然俺の尻尾に引っ付いてきた。

 

「うわ! ちょ、おい止めろよ!」

 

「ニャンニャニャン〜! ……ハッ! すまん、ついな!」

 

 ハッとしたニャトランは尻尾から離れる。

 まったく…、俺の尻尾は猫じゃらしじゃないっての…。

 

「それにしても、本当に不思議よね。治の尻尾」

 

 それを見ていたちゆが言う。

 

「まあ確かに俺も最初の頃は不思議だったけど、別に今は不便な事もないし良いかなって思うようになってたな」

 

 俺は座りながら尻尾を触る。

 

「今はって、昔は何かあったの?」

 

 すると今度はのどかが聞いてきた。

 それに俺は頷いて答える。

 

「ああ。昔はこれ触られると力が抜けて動けなくなってたんだよ。けど、さすがにいつまでもそれじゃ大変だからさ克服できるように頑張ったんだ」

 

「頑張ってどうにかなるものなんだ…」

 

「根性!」

 

 俺が強く言うとひなたは苦笑いで答えていた。

 てか、

 

「本題はなんだよ今日の!」

 

 俺は話を戻す。

 するとラビリンが……というかヒーリングアニマルの三人がベッドの上に立つ。

 

「それでは気を取り直して! ただ今より、プリキュア緊急ミーティングを始めるラビ!」

 

「ミーティング? 何か話し合うのか?」

 

 ……てか、俺プリキュアじゃないのにいいのか?

 まあ、そんな事今更か。

 と俺は勝手に納得した。

 

「お互いの良いところを話し合うとか?」

 

 ひなたが言う。

 

「違うニャ!」

 

 しかしすぐにニャトランが否定する。

 

「ち、ちなみにキュアフォンテーヌの魅力は行動力と優しさペエ……」

 

 ペギタンが恥ずかしそうに言う。

 ……前から思ってたけどペギタンってちゆの事大好きだよな。

 

 そんな中、ラビリンが言った。

 

「みんな、この前のメガビョーゲンの事は覚えてるラビ?」

 

 その言葉で空気が張り詰める。

 

「……忘れろって方が無理だろ」

 

「…強かったわね」

 

 俺とちゆが言葉を返す。

 しかし、

 

「でもさ、あの新しい技……えっと」

 

「プリキュア・ヒーリング・オアシスの事?」

 

 ひなたとのどかが話す。

 

「そうそれ! それに、おさむんだってあんなすごい技撃てたじゃん!」

 

「元気玉の事か?」

 

 俺が聞くとひなたはうんうんと頷く。

 ちょうどいいと思い、俺はその事について話すことにした。

 

「言っとくけど、元気玉は使えないぞ」

 

「どうしてだ?」

 

 俺の言葉にみんなが驚く中ニャトランが聞いてきた。

 

「元気玉はさ、この地球にある自然や動物―――それからエレメント、このすべてから元気を分けてもらって撃つ技なんだよ」

 

 みんなは俺の言う事を黙って聞く。

 

「つまり、撃てば撃つだけ地球から元気を吸い取っちまうのと同じって事だ。ビョーゲンズとの戦いの度に元気玉を使ってたら、アイツらよりも先に俺が地球を滅ぼしちまうぜ」

 

「そ、それはだめラビね…」

 

 ラビリンが落胆する。

 まあビョーゲンズに対してかなりの有効打だと思ってたのが使えないと言われちゃ無理もないよな。

 

「それにもう一つ、あの技には大きすぎる欠点がある」

 

「それは何ペエ?」

 

「それは元気を溜めるのに時間がかかりすぎるって事だ。この前のメガビョーゲンとの戦いで撃った元気玉だって、あの程度の大きさにするのに結構時間を食っちまった。もし元気玉を使えたとしてもそのたびにお前らが俺を守るってのも無理があるだろ。この先どうなるか分からないんだし…。ま、とにかく今の俺の課題は元気玉に代わる必殺技を覚えるってとこかな?」

 

 長々と説明する俺の顔をのどかが見ていた。

 

「……えっと、何か?」

 

 俺が聞くとのどかは顔を背ける。

 

「分かるよ〜。のどかっち、おさむんってば戦いのことになるとこんなに頭が良いのに……」

 

「どうしてのどかの気持ちには気づかなかったのかしら?」

 

 そんなのどかを抱きかかえるちゆとひなた。

 二人の目線に刺されながら、俺はラビリン達に向き直る。

 

「んで、その事がどうかしたのか?」

 

「そ、そうラビ! まさにそのプリキュア・ヒーリング・オアシスの事ラビ!」

 

 あの技の事……か。

 

「確かにすごい技だったよな。合体したメガビョーゲンを浄化できたんだから」

 

「ラビ。だからこそ、次からもあの技を出せるようにチームワークを鍛える必要があるラビ!」

 

「「「「チームワーク?」」」」

 

「その、それを鍛えるためには特訓しかないのかなって、なったペエ」

 

「名付けて! 『プリキュアチームビルディング大作戦』ラビ!」

 

「ふわぁー! 楽しそうー! 特訓なんてわたし初めてー!」

 

 ……楽し、そうなのか?

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 ―――ビョーゲンキングダム。

 

 そこには、ビョーゲンズの三人が集まっていた。

 しかし、今回はいつもと違いキングビョーゲンが三人を集めたのだ。

 

「お呼びですかキングビョーゲン様! シンドイーネ、ただ今駆けつけましたー!」

 

 キングビョーゲンを敬愛するシンドイーネが真っ先に声を出す。

 そして、ナノビョーゲンが集まる事によりキングビョーゲンは実体こそ持てないがその場に現れた。

 

「お前達に会わせたい者がいる」

 

「会わせたい奴…?」

 

「何者ですか…?」

 

 ダルイゼンとグアイワルが聞く。

 しかし、キングビョーゲンが答えるより先にその者は姿を現した。

 

「ちーっす! キングビョーゲン様、ただ今参上したっす!」

 

 そこに姿を見せたのは、軽そうな雰囲気を漂わせる男。

 だが三人とも姿が違い、ネズミのような姿をしていた。

 

「来たか。バテテモーダ」

 

 バテテモーダ。

 そうキングビョーゲンに名前を呼ばれた男は、ダルイゼンの元へ行った。

 

「どもー! ダルイゼンの兄貴!」

 

「あに…!? 何…?」

 

 最初から兄貴呼びされた事に動揺するダルイゼン。

 そんなバテテモーダを見たシンドイーネは、

 

「何なのこいつ…」

 

 不審な目をバテテモーダに向ける。

 

「まあまあ、そこはそれ! 注目の若手新人って事で見てくださいよー、シンドイーネ姐さん」

 

「アンタに姐さん呼びされたくないわよ!」

 

 変わらぬ調子で話すバテテモーダに怒るシンドイーネ。

 だが、そんな彼女に怒られてもバテテモーダは話すことを止めない。

 

「見目麗しいかな! シンドイーネ姐さんの類まれなる美貌!」

 

「なっ!?」

 

 急に褒められ少し顔を染めるシンドイーネ。

 

「輝かしいかな! グアイワル先輩の明晰なる頭脳!」

 

「……ふん!」

 

 グアイワルは悪くないと言った具合に笑う。

 

「誇らしいかな! ダルイゼン兄貴の沈着にして冷静なるハート!」

 

「……」

 

 珍しくダルイゼンも満更でもない表情をする。

 

「皆さんの活躍は、こーんな小さい時からよーく知ってます!」

 

 バテテモーダは最後にそう話す。

 

「バテテモーダよ。早速だがお前に仕事を与える」

 

「おおっ!? 自分、即座にご指名っすか!? 感謝するっす、キングビョーゲン様!」

 

「プリキュア達を倒し、地球を蝕め!」

 

「了解っす!」

 

 実体のないキングビョーゲンに敬礼するバテテモーダ。

 そして、バテテモーダはそのまま出撃しようとした。

 

「待て、バテテモーダよ。もう一つ伝えておくべき事がある」

 

 しかしそんなバテテモーダをキングビョーゲンが引き止める。

 

「おっと? まだ何かあるんすか?」

 

「プリキュアと共に我々に歯向かう男が居る。その男に注意せよ」

 

「マジっすか!? その男、強いんすか!?」

 

 バテテモーダは目を輝かせて聞く。

 

「それについては、そこの三人に聞くがいい」

 

 キングビョーゲンはそう残して消えた。

 

「お三方、その男って強いんすか!?」

 

 残されたバテテモーダは三人に聞く。

 そして、三人は真剣な顔で珍しく意見がまとまった。

 

「「「強い」」」

 

「まあキングビョーゲン様には敵わないけどねぇ!」

 

 だがすぐさまシンドイーネが言った。

 そしてそれを聞いたバテテモーダは、ワクワクとして近くの岩場に飛び移った。

 

「良いっすねぇ! それでは、新進気鋭! 期待の新人バテテモーダの活躍をご期待あれ!」

 

 その時のバテテモーダはまだ見ぬ彼と、プリキュアに期待を馳せた表情で地球へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




何気にこの作品でキングビョーゲンのセリフ書いたの初めてかも…?

そもそも口調がこれで合ってるのか分からん…
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