ヒーリングっど❤プリキュア〜新たな伝説の誕生〜   作:ssgss

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ちなみにこのオリ主にも様々な事情があるのですが、それについて語るのは大分後になりますね


不思議な出会い

 一生分の運を使い果たしたか?

 と思えるくらい奇跡の再会を果たした俺は今、のどかちゃんの家の中にお呼ばれしていた。

 

「どうぞ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

 のどかちゃんの母親に出されたお茶を一口(すす)る。

 うん。美味しい。

 

「いやー、それにしてもビックリしたよ。あの時のどかと遊んでくれてた男の子がすこやか市に居たなんて、凄い偶然だね」

 

「それはこっちもですよ。……まさか、のどかちゃんの家が引っ越してきたなんて思わなかったですから」

 

 ちなみに(くだん)ののどかちゃんはと言うと、俺の隣に座りながらニコニコ笑って俺を見ていた。

 ……そんな笑顔で俺を見ないでくれ! 約束を破っちまった罪悪感で胸が張り裂けそうだ…!

 

「すこやか市にはいつから住んでたの?」

 

 そんな事を考えてたらのどかちゃんが聞いてきた。

 

「三年前かな……その時に名前を貰ったし、親も出来た。今は、彩野(さいの)(おさむ)って名前なんだ」

 

 俺が言うとのどかちゃんはバツが悪そうな顔をする。

 バカ野郎…、もうちょっと言葉があるだろ、考えれないのかこの尻尾持ちは…!

 

「そ、そうだ…! お父さん! お母さん! わたし、彩野くんに街を案内してもらってくるね!」

 

 のどかちゃんはいきなり立ち上がってそう言った。

 

「暗くなる前に帰るのよ。それじゃあ治くん。お願いね」

 

 あ、俺に拒否権無しっすか…。

 まあいいけど。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 一人の少年と少女が街に繰り出すのとほぼ同時刻。

 このすこやか市にある高台の上に、四匹の生き物が姿を見せていた。

 

「ここで、プリキュアになってくれる人を探すラビ」

 

 その内の一匹、うさぎの姿をした生物が言う。

 そして、続けざまにペンギンの姿をした生物が、

 

「けど、心の肉球が反応した人って…。どうやって探したらいいペエ」

 

 不安げに言った。

 

「まあなんとかなんだろ! 人の多いとこに言ったら案外パッと見つかるかもしれねえぜ!」

 

 だが、そんなペンギンと対照的にネコのような生物は軽く言った。

 

「ニャトランは相変わらずノリが軽いペエ…」

 

「ワンワン!」

 

 その様子を見ていた着飾った犬が喜びながら吠える。

 

「さあラテ様。行きますラビ!」

 

 うさぎの号令の元、その四匹の動物たちはすこやか市に向かった。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「ふわぁ! すごーい」

 

 俺の横で街並みを物珍しそうに見るのどかちゃん。

 このすこやか市にはその名前に相応しく健康に関する施設が多くある。

 温泉旅館とか、アニマルクリニックや、少し遠くなるけど隣町にはショッピングモールも存在する。

 

「アニマルクリニック。向こうにはカフェもあるんだ。ね、彩野くんはオススメとかあるの?」

 

「えっ、ああ…そうだな…」

 

「…なんだか、元気無いね。ごめん、わたしばっかり舞い上がっちゃって…」

 

「えっ!? あ、ああいや! 俺もまだここのカフェで頼んだことなくて、その……のどかちゃんに謝りたくて」

 

「謝るって? うわぁぁっ!!」

 

「ああっ!」

 

 のどかちゃんが俺に聞こうとした時、突然走ってきた少女にぶつかった。

 しかも、俺の知ってる奴だし…。

 

「うわぁーー! ごめんねごめんね、めっちゃ痛いよね!? 怪我とか平気?」

 

「は、はいぃ。あぁ、いえ、わたしもよそ見してたので…、お気になさらず」

 

「ええー嘘! めっちゃいい人! 今度遊び来て、ウチのジュースごちそうするし! ね、じゃあー!」

 

 そう言ってぶつかって来た少女は俺に目もくれる事なく去って行った。

 まるで台風だな。

 と、それよりも

 

「大丈夫? のどかちゃん」

 

「あ、うん。ありがとう」

 

 俺はのどかちゃんに手を差し伸べ、彼女を起こした。

 

「やれやれ、あいつは相変わらず忙しいやつだな」

 

「知ってる人なの?」

 

「ああ、俺と同じ学校のやつなんだ」

 

「へえー。あ、それでわたしに謝りたいことって?」

 

 うっ、覚えてたか…。

 まあ、こうしてまた会えたのも何かの縁だと思うし、言ったほうがいいよな。

 

「ごめん。子どもの頃、元気になったらどこにでも付き合うって約束したのに、何も言わずに消えちゃって。……ずっと言いたかったのに言えなかったから」

 

 俺が言うとのどかちゃんは少し黙った。

 そして、

 

「なんだ、ビックリしちゃったよ。何かわたしが悪いことしちゃったのかと思った」

 

 のどかちゃんはふーっと胸を撫で下ろす。

 

「気にしないで。あの後、先生から彩野くんは引き取られたって聞いてたから」

 

「そうなのか?」

 

「うん。それに、今こうやって案内してもらってのって、約束を守ってくれてるのと一緒だし」

 

 のどかちゃんは笑っていた。

 ……何だか見ない間に置いてかれたかもな、すごく大人になったように見えるや。

 

(敵わねえな…)

 

「え? 何か言った?」

 

 俺はなんでもない、とだけ返して再びのどかちゃんと街を回ることにした。

 

「まあ、案内って言ってもすこやか市って名前の通り結構多いのは健康とかに関係したものかな。鍼灸院だったり、ハーブショップだったり」

 

「うん。聞いてはいたんだけど、本当に体に良さそうな街だね」

 

 そんな話をしながら歩く俺たち。

 そして、何かを見つけて急に走りはじめるのどかちゃん。

 その先には、

 

「こんにちは。お荷物持つの手伝いましょうか?」

 

 お婆さんが重たい足取りで荷物を運んでいる姿があった。

 

「いいのかい? 申し訳ないねえ、お嬢さん」

 

「平気です! わたし今、誰かの助けになりたくて仕方ないんです!」

 

 ……やれやれ、お人好しだなのどかちゃんは。

 ま、俺もそういうのを見ると黙ってられないけどな。

 

「お婆さん。よかったら、俺が目的地までお負って行きますよ。乗ってください」

 

 俺はお婆さんの前にしゃがみ込む。

 

「おやおや、あなた達みたいな親切な人が居てるくれるなら、この街も幸せだねぇ」

 

 お婆さんは俺の背中に乗ってそう言った。

 やっぱりそういう事言われるのは悪い気しないな。

 そこからどれくらいの時間をかけたは分からないけど、お婆さんを家まで送り届け、俺とのどかちゃんは朝に俺が走ったあの海岸沿いを歩いていた。

 

「まさか日に二度もここを通るとは」

 

「二度?」

 

「ああ、朝にここを走ってたんだ。その時に、のどかちゃんの家を見つけた」

 

「こんな遠くまで走ってるんだ。すごいねー!」

 

 目を輝かせながら俺を見るのどかちゃん。

 そして、そんな俺たちの横をスッと爽やかに通っていく人がいた。

 

 そしてその人に、俺たちは一瞬で目を奪われる。

 

「綺麗な人…」

 

「ああ」

 

 そんな事しか言えない俺たち。

 けど、そんな事も言ってられず走り去って行った人の髪からシュシュは落ちた。

 

「あっ! あのー! シュシュ、落としましたよー!」

 

 のどかちゃんが大声で呼ぶも聞こえない。

 あー、ランニングしてる人って結構音楽とか聞いて集中する人も多いし、きっとそのタイプなんだろうな。

 

「のどかちゃん。そのシュシュ頂戴」

 

「えっ? あ、うん…はい」

 

 のどかちゃんからシュシュを受け取り、俺は力いっぱい地面を蹴った。

 俺の速さなら十二分にあの子に追いつけるだろう。

 そして、俺はその子の斜め後ろについたところで、肩を叩いた。

 

「え?」

 

「すいません。シュシュ、落としましたよ」

 

「あ…、どうもありがとう」

 

「いやいや、最初に呼んだのは俺じゃなくてあの……あー! のどかちゃん!」

 

 のどかちゃんを指差そうとしたところで、頑張って走って追いつこうとしたものの途中で力尽きて倒れるのどかちゃんの姿を見て俺は焦った。

 

「は、は、早いよぉ…」

 

「ごめんごめん。別に待っててよかったのに」

 

「大丈夫!? あの、これ、よかったら」

 

 少女はのどかちゃんにボトルを渡す。

 

「す、すいません…。ありがとうございます」

 

「いいのよ。本当ならお礼を言うのはこっちなんだから」

 

 少女はのどかちゃんに微笑みかけて言った。

 そして、その少女は俺を見て何かに気づいたようだ。

 

「あら? あなた、彩野くん?」

 

「へっ? 俺の事知ってんの?」

 

「もちろん。一年生の時はクラスが違ったけど、それでも色んな部活からスカウトを受けてたから覚えてるわ」

 

 マジでか…、この人同じ学校の人だったんか。

 

「その子、疲れてるでしょ。彩野くんなら、どこか休めてオススメの場所を知ってるんじゃない。じゃあ、私はこれで」

 

 その人はそれだけ残して走って行ってしまった。

 オススメか、それならあそこかな…。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「ふわぁ〜…! 生きてるって感じ〜」

 

「俺のお気に入りの場所だ」

 

 俺はこの街にある灯台が設置された高台にのどかちゃんを連れてきた。

 

「この他にも、もう一個オススメの場所があんだ」

 

「ホント!? 行きたい!」

 

 のどかちゃんは食い気味に言う。

 そして俺は次にのどかちゃん連れて行ったのは、すこやか市で一番大きい公園。

 

 色んな花が咲いて、家族連れの人も居る。

 それになにより、この花の匂いが心を落ち着かせてくれるのがいい所だ。

 

「|《ふぅん、この場所。生きてるって感じがして住みづらいな。……進化しろ、ナノビョーゲン》」

 

 ……?

 空耳か。

 まあいいや。

 

「じゃあのどかちゃん。そろそろ帰ろうか。送ってくよ」

 

「うん。今日はありがとう」

 

 そして俺たちが帰路に着こうとした時だった。

 

『メガビョーゲン!!!!』

 

 激しい音と共に、赤と黒の化物が暴れていた。

 周囲から聞こえる人々の悲鳴。

 それに流れように俺も、

 

「のどかちゃん、こっち!」

 

 のどかちゃんの手を強く引いてその場を離れる。

 だがその最中、

 

「お母さん! まだワンちゃんが危ないよ!」

 

「今は自分が助かることを優先させないと!」

 

 という親子の会話が聞こえた。

 …………駄目だ、見過ごせない!

 

「のどかちゃん。ごめん、やっぱり、送っていけないから。一人で帰ってくれ…! じゃあ!」

 

「あ! 彩野くん!」

 

 俺を呼ぶのどかちゃんの声を振り払い俺は林の中に突撃する。

 けど、どうしたらいい…。

 いくら鍛えてるたって、あの化物と()()()のか…?

 

 その瞬間。

 俺の心臓が激しく脈を打った。

 戦う。目の前の敵と。

 そう考えると心臓の鼓動はさらに激しさを増す。

 まるで、戦える事に喜びでも感じるように。

 まるで、今までトレーニングしてきたのは、そのためだっと思えるくらい。

 

 鼓動の激しさと全身を包む熱さが増す。

 

「ラテ様!? しっかりするラビ!」

 

 不意に聞こえるその声。

 この際変な語尾だ等と言う不粋な事は言わない。

 俺はその声の方へ向かうと、そこにはなんとも不思議なうさぎとペンギン、ネコ、そして犬が居た。

 

「お前があの子の言ってたワンちゃんだな。しっかりしろ! 大丈夫か?」

 

「くぅ〜ん…」

 

 かなり弱っている様子の犬。

 

「人間!? おいなにやってんだよ! 危ねえから退いてろって!」

 

「ネコが喋った!? てか、動物が浮いてる!? どうなってんだ!?」

 

「彩野くん!」

 

「のどかちゃ…、何で来たんだよ! 帰れって言ったろ!」

 

 俺は思わず彼女を怒鳴りつける。

 

「だって…」

 

 のどかちゃんは悲しそうな顔をする。

 だーもう!

 

「とにかく、この子を頼んだ。俺はあのデカブツをなんとかできねえかやってみるから!」

 

 俺は犬をのどかちゃんに預ける。

 

「無理ニャ! 普通の人間じゃメガビョーゲンは…!」

 

「うっせぇ! やってみなきゃ分かんねえだろ! それによ、なんでか知らねえけど俺―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今、ワクワクして堪んねえんだ…!!」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「ふーっ、この調子なら、地球を蝕むのもすぐかな…」

 

 血色の悪い顔の男が怠そうに言う。

 だが、そんな中に一つの影が飛び込んだ。

 

「待てーっ!」

 

 若干邪悪な笑みを浮かべた治が男とメガビョーゲンの前に立つ。

 

「誰、きみ?」

 

「自分でも自分が知らない人間さ。ただ、なんでか闘いにワクワクしてるけどな」

 

 治はそう告げる。

 

「ふうん。まあ、どうでもいいけど。変なやつだって事は分かったよ。……メガビョーゲン」

 

「メガビョーゲーーーン!!!」

 

 メガビョーゲンは治目掛けて腕を振る。

 

「うわわわわわっ!!!!」

 

 だが、治は寸での所で回避する。

 というよりもできるだけ速く走って転んだのが功を奏しただけだが…。

 

「痛ってえええ…ふう、危なかった〜…」

 

「へえ、中々やるってことか…。けど、普通の人間にメガビョーゲンは倒せない」

 

「あっそうかい…。ったくどいつもこいつも言ってくれるぜ。確かに普通の人間だけどよ」

 

 治の憤りに反応するようにピョコピョコと尻尾が動く。

 そして、そんな中治と敵の視界を貫く光が現れる。

 

「「重なる2つの花!」」

 

「キュアグレース!」

 

「ラビ!」

 

 その光の中から不思議な格好をした少女と、先に治が話したあのうさぎと瓜二つの顔が付いたステッキが出てきた。

 

「ふわぁ! 凄い! いつの間に着替えたの?」

 

「着替えって…! プリキュアに変身したラビ!」

 

「プリキュア…? なんじゃそりゃ?」

 

「プリキュア…。あの、いにしえの…? いや、あいつは別人だ。人間がそんなに長い間生きられるはずが無い」

 

 そして、キュアグレースと名乗った少女は治に向き直り、こう言った。

 

「これでわたしも闘えるよ!」

 

「っ! まさか、お前…」

 

「グレース! ジャンプして躱すラビ!」

 

 治の言葉を遮るようにメガビョーゲンが攻撃を繰り出す。

 その攻撃をグレースはジャンプ、治は再び全力ダッシュで躱す事に成功した。

 

「うわっ! 凄い跳んだ!」

 

「気をつけるラビ! また攻撃が来るラビ!」

 

「メガビョー…」

 

「いつまでも無視すんじゃねえよ!」

 

「メガっ!?」

 

 空中に居るグレースを攻撃しようとするも、全力ダッシュのまま頭突きをかました治の攻撃によってメガビョーゲンは体勢を崩して倒れる。

 

「ふぃー…。イチチッ…!」

 

 だが、その反動で治も頭を抑える。

 

「このままじゃあの人間が攻撃されるラビ! グレース、着地したら、私を前に出すラビ!」

 

「分かった!」

 

「メガビョーゲン!」

 

「あっ、マズイ…」

 

 攻撃を喰らうことを覚悟する治。

 

「ぷにシールド!!」

 

 しかしその攻撃はグレースの持っているステッキから繰り出された盾によって弾かれた。

 

「サンキュー」

 

「ううん。こっちこそさっきはありがとう!」

 

「グレース。このままじゃメガビョーゲンは浄化できないラビ。まずはアイツに囚われているエレメントさんを見つけるラビ! 肉球を一回タッチするラビ」

 

「うん!」

 

「(どうでもいいけどその語尾はどうにかならんのか?)」

 

 治はそう思った。

 しかし、それが彼女たちの耳に届くことは無い。

 

「キュアスキャン!」

 

 グレースはメガビョーゲンに囚われているエレメントを発見した。

 

「あとはメガビョーゲンの動きを止められれば」

 

「ならそいつは俺に任せろ!」

 

 治はクラウチングスタートの姿勢を取る。

 

「その浄化? ってのは、どういうものか知らねえけど、とにかく俺の合図と同時に準備してくれ」

 

「任せて!」

 

「分かったラビ!」

 

 その様子を見て男は再び気怠そうに言う。

 

「また突進か、芸が無いね…」

 

 それを聞いて治は笑った。

 

「確かに芸はねえけど。でもな、今から見せる俺の突進は、さっきより数倍速いぜ!」

 

 そう、このクラウチングスタートと呼ばれるポーズ。

 元々はより速くゴールに到達するために編み出された姿勢である。

 そこに元々の身体能力が常人を遥かに超えた治の力と速さを突進ならば、多少の動きを止めるなんて訳が無い。

 

「今だっ!」

 

 その合図と共に治の二度目の頭突きはメガビョーゲンの胴体を捉え、またしても体勢を崩させる。

 

「行くラビ! 肉球を三回タッチするラビ!」

 

「エレメントチャージ!」

 

「ヒーリングゲージ! 上昇ラビ!」

 

「プリキュア! ヒーリング・フラワー!」

 

 グレースの放った技は、メガビョーゲンが捉えていたエレメントを優しく包み込み、そして解放した。

 

「ヒーリングッバイ!」

 

「「お大事に」」

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 戦いが終わり、いつの間に消えていたあの男。

 あいつは一体何者だったんだろう。

 いや、それよりも、

 

「ビックリしたよ。キュアグレースだっけ? いや、それとも花寺のどかちゃんって呼んだ方がいいか?」

 

 俺はキュアグレースと言っていた少女に言う。

 すると、

 

「やったーーー!!! やったよ! 治くん! わたしたちであの怖いの追い払ったよー!」

 

 少女はのどかちゃんの姿になって、俺の手を勢いよく振った。

 

「ああうん。良かったよかった……あれ? 治くん?」

 

「はっ! あ、ごめん! わたしつい舞い上がっちゃって…あぅぅ〜…」

 

 今度は顔を紅くして小さくなっていく。

 やれやれ、

 

「のどかものどかで忙しいやつだな」

 

 と俺は言った。

 

『ありがとうございます。皆さんのおかげで、ここの花はもう大丈夫です!』

 

 …………。

 

「なんじゃお前ー!?」

 

「さっき助けた花のエレメントさんラビ! ちゃんとラビリンは説明したラビ!」

 

『本当に助かりました。特にそちらの方には、いつも助けられてます』

 

 花のエレメント? は俺に向かっていった。

 

「俺?」

 

『はい。あなたはいつもここの花に水をくれて、もし土が掘り返されてたら何も言わずに戻してくれる。感謝しかありません』

 

「……やっぱり照れくさいな…そういうの改めて言われると。けど、どういたしまして」

 

「ラビリンからもお礼を言うラビ! ありがとうのどか。のどかのおかげラビ!」

 

「ううん。ラビリンの…あれ? なんでうさぎが喋ってるのーーー!?」

 

 あ、気付いてなかったのね。

 

「ワン!」

 

 俺はこの助けた犬に懐かれながらその様子を見ていたのだった。

 

 これが、俺たちの戦いの始まりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここだけの裏話ですが、このヒーリングっど♥プリキュアを題材にした小説を作ろうとはしてたんですが、最初はデジモンにする予定だったんですよね。

結構デジモンにするのって、難しくて…あと、やっぱりドラゴンボールっていいですよね(笑)
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