ヒーリングっど❤プリキュア〜新たな伝説の誕生〜 作:ssgss
「ハアッ…、ハアッ……今日はこれくらいにして…」
『これから一緒に、お手当て頑張ろうね。治くん!』
……もう少しだけ続けよう。
俺はさっきの化物……確かメガビョーゲンとかって教えられたっけ。
そいつを倒した後、あの不思議な三匹の生き物と犬、そしてメガビョーゲンとそれを作っている奴らについてのどかのパートナーになったラビリンってうさぎからのどかの家で色々と聞かされた。
まず、あの犬―――ラテはこことは違う隠された世界のヒーリングガーデンって場所の王女様らしい。
そんで、ラビリンと、その仲間の二匹というか二人のペギタンとニャトランはヒーリングアニマルっていうこの地球をお手当するためのお医者さん見習いなんだとか。
「今度は重力を5…いややっぱり順調に4倍にしてみよう。…………ぐあぁぁぁぁっ…!! やっぱ結構堪えるなぁ…!」
そして、メガビョーゲン。
あいつらは、この地球やラテ達の居たヒーリングガーデンを自分たちの住みやすい世界に変えようとしているビョーゲンズって言うビョーゲンキングダムってとこに住んでる奴らが作り出した化物らしい。
そのせいで、ラテ達もヒーリングガーデンからこっちに逃げてきてラテの母さんのテアティーヌって人もヒーリングガーデンに囚われちまってるんだとか。
そんで、俺たちが戦っている時に居たのはそのビョーゲンズって奴らの一人でダルイゼンって名前らしい。
「まずはこの重力に慣れてから…徐々にこの場所を走っていかねえと…」
……そして、プリキュア。
メガビョーゲンを浄化できる唯一の存在。
ラビリンたちヒーリングアニマルは、そのパートナーと力を合わせる事で人間と一緒にプリキュアになれるんだとか。
けど、誰彼構わずなれるわけじゃなく、心の肉球とやら反応したパートナーじゃないとプリキュアにはなれないらしい。
俺? 俺は誰の肉球も反応しなかったみたいだ。
まあ、元々プリキュアになったらあんな女の子女の子した格好にならないといけないなら最初から願い下げだし。
ちなみに、さっき思い返してもう少しトレーニングを続けようと思った言葉は帰り際にのどかに笑顔で言われた言葉だったりする。
「って、さっきから一体誰に説明してんだ俺は?」
俺はそんな言葉を放ちながら、4倍の重力がのしかかる重力室の中で二時間は立ち尽くしていた。
……さすがに途中は頭に血昇らなくなりそうでぶっ倒れるかと思ったけどな。
そして、その後はいつも通りに飯を食べ、風呂に入り、眠りについたのだった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
翌朝―――。
眩い朝日と共に俺は起き上がり、
「ふわぁぁぁぁぁ〜……。よく寝た。トレーニングの疲れもすっかり回復したし、学校の準備をしますか」
と言いながら俺は制服に着替える。
すると、俺の部屋のドアが開いた。
「治、いつまで準備してるの!?」
入ってきたのは母さんで、なにやら血相を変えている。
「早くしないと学校に遅刻するでしょ」
「何を言ってるんだ母さんまだ学校まで時間は…」
と言いながら部屋に取り付けられた時計に目をやる。
その時計は、時刻にして8時45分を過ぎていた。
ちなみに俺の通っているすこやか中学校は、原則として9時15分までに教室に入っていなければならない。
まあ、今日は新年度だからまずはクラスを確認するところからスタートなのだが……とりあえず。
「遅刻だぁぁぁぁぁぁ!!!」
俺の叫びは、部屋中にこだました。
それと同時に、俺は早々に準備を終えて部屋から飛び出す。
「お弁当持っていきなさい。倒れちゃうでしょ」
「ありがとう!」
母さんはこのために来たんだと言わんばかりに弁当を俺に手渡してくれた。
やべー、学校始まる前日に慣れねえことするもんじゃなかった…。
という後悔と共に、俺は全力で学校まで走り抜けて行く。
結論から言っておく、なんとか間に合った。
「ぜー…、ぜー…。ギリギリセーフ…」
「あっ! おさむんじゃん! おっはよー!」
息を切らす俺を見て開口一番にそう言ったのは、先日のどかにぶつかり、台風のように去って行った少女であり、去年の俺と同じクラスだった
まさかこいつと今年も同じクラスとは思わなかった。
「そろそろ席に着かないと、先生来ちゃうわよ。あなたの席は、私の目の前だから」
「おっ、ありがとう。ってあんたは昨日の…えっと」
「私は、
なんで俺の名前をって聞こうと思ったけど、この教室もう俺以外全員揃ってるし、消去法で分かるか。
と思って俺は席に着いた。
が、その時にようやく気付いた。
もう一つ、ひなたの後ろの席が空いているのだ。
「あれ? そこの席は?」
「それが、分からないのよ。座席表にも名前が無くて」
……なーんか変な予感が。
なんだろうな、この二人とも昨日会ってるし、一人は俺に目もくれてなかったけど。
うーん、気のせいかな…?
「えー、みんなおはよう。さっそくだが、我がクラスはこのメンバーで今年一年やっていく。それにあたって、みんなにもう一人紹介する者がいる。どうぞ」
入ってきた担任と思われる先生。
そしてその先生に呼ばれてクラスに入ってきたのは、
「花寺のどかです。よろしくお願いします!」
「あー! 昨日のめっちゃ優しい人!」
「やっぱりか…」
のどかだった。
そして、そんなのどかに対してひなたと俺は反応してしまう。
おいおい、昨日ようやく再会したと思ったら翌日から同じ学校の同じクラスって、どんな星の巡り合わせ?
「なんだ、平光と彩野はもう知っていたのか?」
「知っていたというか、昔馴染みというか……まあ、そんな感じの仲です」
その瞬間に一瞬教室がざわついた気がしなくも無いが、一体何に驚いたのか分からん。
「知ってる知ってる〜! けどまさかおさむんとも知り合いだとは思わなかったよー! そうならそうって言ってくれればいいのに!」
「え、えっと…」
……相変わらず忙しいやつ。
「ちょっと、二人とも困ってる」
「え? 嘘、ごめん!」
ひなたはちゆに諭された謝りながら座る。
「花寺は、あの騒がしいのの後ろだ」
「は、はい」
「こっちこっち〜!」
さっきで少しは学んだのかひなたはのどかが座る席を着席しながら教えていた。
まあ、声が大きいのはいい事だから良しとしよう。
「あたし、平光ひなた! ひなたって呼んでね! よろしく、のどかっち!」
「うん。よろしくね、ひなたちゃん! …って、のどかっち?」
「うん。かわいいでしょ!」
ひなたは笑ってのどかに言う。
こいつのこういう初手からグイグイ距離を縮められるのは素直に凄いことだなと強く思う。
「私は、沢泉ちゆ。分からないことがあったら何でも聞いてね。花寺さん」
「うん。ありがとう沢泉さん!」
そんな周りの席との軽い自己紹介も終え、俺たちはその日を過ごした。
んで、放課後になり、生徒はそれぞれ散り散りになっていく。
「それじゃあね、また明日〜!」
「うん。またねー!」
「じゃあな〜」
俺たちに挨拶を済ませ、ひなたは颯爽と帰っていった。
ホントに早いなあいつ。
「ちゆ、部活行こう」
「うん」
そして、ちゆも同じクラスの女子に誘われた。
するとそれを見ていたのどかが、
「部活。もしかして陸上部?」
とちゆに聞いた。
「え! 凄い、なんで分かったの?」
ピタリとちゆの所属部を当てたのどかに部活へ誘ってきた女子が聞く。
「昨日沢泉さんが走ってるところを見て、とっても綺麗だったから!」
のどかにそう言われると、ちゆは笑った。
「ありがとう。そうだ。花寺さんも何か部活に入ってみたら? ちょうどあなたの身近な人に付いていけば、体験は事欠かないと思うし」
「ふぇ? 治くん?」
のどかが指差された俺の方を見たところで、俺たちはテニス部と剣道部、二人の女子に捕まった。
「……はあ、仕方がない。どうする、のどか?」
「うん。やってみたい!」
こうしてのどかを体験入部に連れて行く形で、俺の放課後の予定は決まった。
できればトレーニングしたかったなぁ…。
今回の体験入部先は、ちゆの居る陸上部と、俺を捕まえたテニス部と剣道部……まあ、俺の場合は体験入部というよりは元々居る部員たちの競争相手だがな。
……でも、のどかの奴、やってみたいなんて言ってたけど大丈夫かな?
と言うわけで、陸上部にて―――。
「……へぇ…へぇ、さ、沢泉さんって、凄いんだね…。治くんも、平気で付いて言ってるし…」
「まあ、鍛えてますから…」
続いてテニス部で―――。
「えい! えい! 全然当たらないよぉ〜…」
「ちょっと早すぎるか? もう少しスピードを、落としたらネットに捕まるぞ…」
…………最後は剣道部―――。
「重くて動けないよぉ〜…」
「デスヨネー」
やっぱ、分かってはいたけど散々になるよな。
いくらプリキュアになれるって言ってもまだまだ病み上がりの女の子ってのは変わらないみたいだし。
「……! いくらなんでも情けないラビ! プリキュアの時ののどかはもっと鮮やかに飛んだり、跳ねたり、走ったりしてたラビ!」
「あ、ラビリン居たんだ」
「ちなみに僕とニャトランも居たペエ。ラテ様はお家でのどかのお母さんが見てくれてるけど、僕たちはお留守番じゃ心細いペエ」
「それに、こうして外に出た方がパートナーを探せるしな!」
のどかの鞄からペギタンとニャトランがラビリンに続いて出てきた。
「なるほどな。……で、なんでラビリンはあんな怒ってらっしゃるんだ?」
「なんでも、自分のパートナーでプリキュアになれるのどかなら、きっと最高の結果を出すに決まってるラビ! って言ってたペエ…」
「けど、実際はああだったからな」
なるほど、なんとなーく分かった。
けどまあ、仕方ないよな。
ラビリンも昔ののどかを知らないんだし…。
「実はわたし、運動得意じゃないんだよね…。体力なくて」
のどか苦笑いで言う。
しかし、
「え…」
ラビリンはそれに衝撃を受け、見るからに落ち込んだ。
「……なんで」
「ラビリン?」
「なんで、プリキュアやるなんて言ったラビ…? のどかは言ったラビ、頑張るから、絶対に負けないから、一緒に頑張ろって」
「う、うん…」
ラビリンのその言葉にのどかは気圧される。
そして、ニャトランとペギタンもまた困惑する。
「駄目ラビ…。のどかじゃ駄目ラビ! ラビリンは…!」
ラビリンは一瞬のどかを見る。
そして、悲しそうな顔をするのどかを見ると、
「ラビリンは新しいパートナーを探すラビ!」
それだけ言い残して飛び去ってしまった。
「あっ! ラビリン!」
「待つペ…」
追いかけようとするペギタンを俺は止めた。
「待ってくれペギタン」
「治…。どうして止めるペエ?」
「ラビリンとは俺が話す。だから、のどかはペギタン、ニャトランと一緒に家に帰れ。そろそろラテを見てやらないと」
「治くん…」
泣きそうなのどか。
そんなのどかの頭に、俺は思わず手を置いて言った。
「安心しろ。ラビリンは必ず見つけるからさ。じゃ」
俺はそれを言うと、彼女からの返事は聞かずに走り出す。
さてさて、どっちに行ったかな?
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あれから探し始めて30分は経ったんだろうか。
俺はすこやか市を走り回った。
そして、
「やっと見つけたぜ」
「治。ハッ! 止めても駄目ラビ! ラビリンはもう決めたラビ!」
俺はラビリンを見つけた。
そして、また飛び立たれないようにラビリンの腕を掴む。
「まあ待てや。少し話でもしようぜ」
「……」
俺は飛ぶのを止めたラビリンと近くの林に入った。
そして、手頃な木に背を預ける。
「なんであんな事言ったんだ?」
「だって…」
「のどか、泣きそうだったぜ」
俺が言うとラビリンは、
「ラビリンだって…、本当は言いたくないラビ。けど、ビョーゲンズとの戦いは危険ラビ…。のどか、絶対に無茶するラビ…! ラビリンは、そうなって欲しくないラビ!」
泣きながら話した。
……ふうー。
こりゃ、やっぱ俺じゃなくてのどかが直接伝えるべきだな。
「俺から話そうと思ってきたけど、気が変わった。お前らは直接話すべきだ。それに、それならそうとハッキリあいつに伝えてやれ」
「ごめんラビ…」
「それも俺じゃなくてのどかに言えよ。とりあえず、のどかの家に行くか」
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「え、出かけた?」
「そうなの。何だか学校に忘れ物したって言ってラテも連れて行っちゃって。でも、結構慌ててたから、大事なプリントでも忘れたのかしら。良かったら、家で待ってる?」
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます!」
俺はのどかのお母さんにそれだけ伝えて再び学校に向かう。
「きっと、メガビョーゲンが現れたラビ」
「だな、急ぐぞ。っと、その前に……おばちゃん、これ頂戴!」
俺は近くにあった店で木刀を購入した。
なんでこんな物が売ってるんだとか言うツッコミは無しにしてくれよ。
「そんな物どうするラビ!? メガビョーゲンはプリキュアじゃないと…」
「浄化できないんだろ? 分かってるよ。けど、ダメージだけなら普通の人間でも与えられるのが分かったからな。無いよりあった方がマシだ」
俺はラビリンと話しながら学校へ到着する。
そして、
「どういう状況?」
俺の目の前ではテニスラケットとネット、それからどこから調達したのか覆面を装着したのどかがメガビョーゲンを挑発している。
あ、遠くにダルイゼンも居る。
あー、あれはどうしていいのか分からないものを見る目だ。うん、今回ばかりはあいつに同意だ。
「アレは無いラビ…」
ほら見てみろのどか。
ラビリンさんも思わずこの眉間にシワ寄った表情だよ…。
「とりあえず、お前はのどかのトコに行ってやれ」
「わ、分かったラビ…」
嫌そうな顔すんなよ。
お前のパートナーだろのどかは!
「治。ありがとうラビ!」
だが最後にラビリンは俺にそう言ってのどかへと向かった。
ったく、世話の焼ける。
「オラァ、メガビョーゲン! てめぇの相手は俺だぁ!」
「メガッ…!?」
俺は手に持っていた木刀を力いっぱいメガビョーゲンの頭目掛けて殴りつける。
するとメガビョーゲンは相当痛かったのか頭を抑えた。
「また君か、あの人間同様バカなの? そんなんじゃメガビョーゲンは倒せないよ」
「かもな、けど、どうやらダメージくらいは与えられるっぽいぜ」
「……ねえ、前から聞きたかったんだけど…」
ダルイゼンは名前の通り怠そうに俺に、
「なんで君、尻尾付いてるの?」
と聞いてきた。
「それ今聞くことかなー!? 俺だって知りたいんだけどー!!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「オラオラどうした! この前より俺は戦えるぞ!」
「メガビョーゲン!!!」
治とメガビョーゲンの戦いが聞こえる中、ラビリンはのどかへと辿り着いた。
「のどか! あんな格好意味ないの分かってるはずラビ! 何で逃げないラビ!?」
ラビリンはのどかに聞く。
「だって…。だって、助けたいんだもん…! ラテもエレメントさんも、わたしに助けられるものならみんな! だからお願いラビリン、力を貸して!」
のどかは強く返した。
「メーーガビョーゲン!!」
「おっと! へへ、なんとか躱せるぜ。ほら今度はこっちの番だ!」
「のどか…」
遠くの戦いなど聞こえる暇もなく、ラビリンはのどかの名を呼ぶ。
「ラビリン。わたしね、ずっと病気で学校休んでたの」
「え…」
「その時ね、わたし何もできなく、辛くて、悲しくて、とっても怖かった、明日もっと元気じゃなくなったらって。……でもね、そんな時に、わたしのお父さんやお母さん、お医者さんたちや、治くんが居てくれたの。たくさんの人が、わたしを励ましてくれた。わたしに元気をくれたの。そうやって、わたしは今のわたしになれたんだと思うんだ」
「そうだったラビか…」
のどかの言葉にラビリンは俯く。
「メガビョーゲン!!」
「やっべ…! ぐぬぬぬ、くそ図体通り重てえ奴だな…!」
そして治はメガビョーゲンに踏みつけられながら、なんとかその場に踏ん張っている。
「だからわたし思ってたの。今までわたしが助けてもらった分だけ、たくさんの人に返したい。たくさんの人を助けたいって…!」
のどかの言葉にラビリンはハッとし、そして何故治が自分とのどかにキチンと話をさせようとしたのかを理解した。
「プリキュアになれた時、ラビリンがわたしを選んでくれた時に、わたしとっても嬉しかった! だからラビリン、お願い! わたし、運動も得意じゃないし、いつもは治くんみたいに速く走ったりできないかもしれないけど、お手当てだけは…! プリキュアだけは絶対に、一生懸命頑張るから!」
のどかの言葉は次第に強くなる。
「苦しむ地球を、ラテを、治くんやペギタン、ニャトラン、そしてラビリンと一緒に助けたい! これが、今のわたしの一番やりたい事なの!」
そんなのどかの言葉を聞いて、ラビリンも口を開いた。
「ごめんなさいラビ! のどかの気持ちも聞かないで色々決めちゃって…。ラビリン、お医者さん失格ラビ!」
ラビリンはのどかに抱きつく。
「ううん。そんなことない……そんなことないよ、ラビリン。わたしも、ラビリンに心配かけなくてもいいように、もっと強くなるから、頑張ろう!」
「ラビ!」
のどかとラビリンは再びお互いの絆を深めた。
そして、
「感動の所大変申し訳ないんだけどそろそろ手貸してもらえる!? お前らじゃないと浄化できないんだけどーー!?」
遠くから聞こえ、さらに強く地面に押し込まれた治が強く声を上げる。
「うわーっ! 治くんごめん! ラビリン、行こう!」
「ラビ!」
そして、のどかとラビリンを強く光が包む。
「「重なる2つの花!」」
「キュアグレース!」
「ラビ!」
再び彼女らは、キュアグレースへ変身した。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
キュアグレースの姿を見た俺は呟く。
「吹っ切れたな。……っ!! うおおおおおおおおお!!!」
そして、いつまでも情けない姿を見せてられない俺も目一杯の力を振り絞ってメガビョーゲンを押し返す。
「メガッ!?」
その勢いに押され、メガビョーゲンは倒れた。
「ふぃー…! どうだ、やってやったぜ!」
「遅くなってごめん!」
そこにキュアグレースも駆けつけた。
「ああ、ホントに待ったよ。結構すぐに解決すると思ったらここまでとはな…」
「もーう! だからごめんって言ってるのにー!!」
「治は結構しつこいラビ!」
「なにおう! ……っへへ、もう大丈夫そうだな」
俺が言うとグレースはラビリンと共にうんと返した。
「さあ、一気に片付けるぞ!」
「「うん(ラビ)!!」」
俺は木刀を再び握り締めてグレースと共にメガビョーゲンへと向き直った。
「メガビョーゲン!!」
「ふっ!」
「はっ!」
メガビョーゲンの片腕からの攻撃を俺とグレースは左右に躱す。
時間をかける必要はねえな。
この前と同じ戦法で勝負を決めるか。
「グレース! 俺がメガビョーゲンを止める、その隙にお前が決めろ!」
「お願い!」
そして俺は再びメガビョーゲン向けて先日同様に突進する。
「そうは行かないよ。メガビョーゲン…」
「メーガー!!」
だが、そうはいかないとばかりにメガビョーゲンのもう片方の手が俺に迫る。
そう来るだろうな…!
けど!
「よっと!」
俺は地面を蹴り、メガビョーゲンの手前で大きくジャンプした。
当然、そう来るのは予測しなかったメガビョーゲンも面食らっているので、その間に、
「食らえええ!!」
俺は木刀の一撃をメガビョーゲンの頭に叩き込む。
それを受けたメガビョーゲンは地面に前から倒れ込んだ。
「へへ、昨日が下なら今日は上からってね」
さて、後は任せますか。
「プリキュア・ヒーリングフラワー!!!」
「ヒーリングッバイ…」
「「お大事に」」
最後はグレースがメガビョーゲンを浄化して終わった。
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「エレメントさん。お加減どうですか?」
『もう大丈夫です。みなさん、ありがとうございました』
「そいつは何よりだ」
「ワンっ!!」
俺が言うとラテが俺に飛びついてきた。
「おおっ。ラテも元気になってよかったな」
「ワン!」
「ラテ様、何かお前に伝えたい事があるんじゃないか? のどか、ちょっとラテ様に聞いてみろよ」
ニャトランに促されるままのどかはラテに聴診器を当てる。
『仲良し、よかったラテ。治、ありがとうラテ!』
「……おう! んじゃあ、帰りますか!」
俺の合図と共に、みんなで帰ることにした。
にしても、よしよし、なんとか着実に力は付けれてるな。
俺は右拳を握りながらそう思った。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「何だったの、今の…!?」
それにあれ、花寺さんと彩野くん…よね!?
やっぱり次回からアニメの1話分をこっちの2話分にしようかな…