荒野からやってきました外伝 荒野の災厄のやらかし集 作:マガミ
「ダイソンスフィア…じゃないな。Jr、おおよその直径を観測範囲で計算」
『この天蓋部分では地球より大きいですが、確認できた重力からするとほんの少しだけ地球より小さい惑星ですね』
「星の配置と恒星波長から、現在座標はわかるか?」
『データが不足しております。太陽系から観測できる恒星はありますが、配置と光量から予測される位置は多すぎまして…』
「まあ仕方ない。しかし弱ったな、天蓋部分の状態と技術傾向からして多分、地球人類系だとは思うが、近くに生体反応が無い」
『それに…哨戒と思われる大型ドローンが多数ございます。火器も沢山ですね』
「心情を考えると壊して中に入る訳にも行かない。ハッチの類は確認できたか?」
『ゲートと思われる箇所がいくつか確認できましたが、アクセスポートのプロトコル解析に手間取っています、申し訳ございません』
「人間用のメンテナンスハッチみたいなもんがあればなぁ。大抵はドローン、いくつかは宇宙艦艇用か」
『あの、もし…?』
「ご機嫌よう、ブルーショートが素敵なお嬢さん。ここは厚着をしないと寒いぜ?」
『え、はあ。ご心配ありがとうございます?』
『ご主人さま、滑っておりますよ。似合っておりませんのでその位で』
「うるせいやい。…失礼、俺はトール。この丸い機械はエインズワースJr。しがない旅人なんだが、お嬢さんはこの星の住人かい?」
『はい。私はこの惑星エリアの対アグレッサー防衛機構”システムACE”を現在統括しているオータム・フォーです。目の前のものは、立体映像ですので、お気遣いなく』
「成程な。あの出てきた船から?」
『そうです。現在、惑星エリアの大気圏外殻ケージの上になりますが、もう少し詳しいお話を伺っても』
「こっちはいきなり訪ねてきたようなもんだ。世界を飛んできたとか言っても荒唐無稽だろうし…」
『いえ? 以前、大変お世話になった…友人達も、時空転移装置でここに訪れましたので』
「え、マジで?」
『はい、マジです。よろしければ艦の方で詳しく伺います』
「…うわ、Rの世界だよR、ACEだよACE」
『ご主人さま、オータム・フォー様が不思議そうに見ておられます』
「うぬぬ…。こほん、大体わかった。説明をありがとう、オータム・フォー」
「いえ、私としても興味深いお話でした、ありがとうございます。惑星エリアの人類再生の為に活動していますが、お伝えした通り問題も多く、当初スケジュールと比較して未だ23%程度なのです」
「ぶっちゃけ暇なのか」
「はい、ぶっちゃけまして、暇です。いえ並行して戦力を動かしているのでそうでもないのですが。艦にご案内したのも、個人的な勘で大丈夫と判断しました」
「気を悪くしたらすまんが、他世界に帰った友人達は愉快な面子だったみたいだな、経験を積んだせいか人工知性でそれだけ情緒豊かなのは珍しい」
「ありがとう。それは何より、私としては嬉しい言葉です」
『所でオータム・フォー様、スケジュールの達成度が伸び悩んでいるとの事ですが、何かお手伝いできませんでしょうか?』
「え、その…Jrはガイド型の人工知性ですよね?」
「ああ、俺を差し置いて提案したから驚いてるのか。作ったのは俺だが、付き合いが長いからな、言わなければ俺から提案してた。それで、手がほしい所は?」
「現在、惑星エリアは断続的に外敵となるアグレッサーの襲撃に晒されています。無人兵器イコンと、友人達が使っていた兵器のレプリカにより撃退はできていますが…」
「指揮する高度知性体が居なくて手が回らないか。成程、計画が狂わせられなければ他のシーズンズも居たはずが、人類再生計画と並行してるから…」
「お恥ずかしながら、その通りです。ただ、アグレッサーの本拠や本隊といったものは未だ不明ですから、継続してトール様「トールでいい」…トールを雇用する訳にも行きません」
「なら…Jr、シンス2.5世代の構築部品は用意できたか?」
『ご指示の通りに。人格データはどうなされますか?』
「イマジナリ・ニューの設定と学習データがあったろ。オータム・フォーを姉として設定、生産数は…」
『中枢コントロールを2つ、ナンバーズ形式で参りましょう。この星の自動生産迎撃でギリギリのようですので、分隊別指揮が可能なだけでも御の字でしょう』
「え、え?」
「使命とはいえ、星を守るお嬢さんにご褒美だ。新たな妹達が君をサポートする」
「「「御機嫌よう、お姉さま」」」
「…何が、おこっているのでしょう? ええと?」
「では私から。北極点に設置されましたノースフロイ、その端末群です」
「次はあたし。南極点に設置されたサウスフロイ、その端末群です」
「ノースフロイ、サウスフロイ、今現時刻を持ちまして、システムACE統括オータム・フォーお姉さまの指揮下に入ります」
「トール、Jr、なんというか私、とてもビックリしている、というのが適切な状況です」
「驚かせてすまん。彼女達は北極と南極に設置した統合型戦術支援機構の制御下にある人型端末群だ。彼女たちに友人達が使っていた兵器のレプリカを任せれば、無人兵器の迎撃中に差し向けることで余裕が出る筈だ」
『操縦プログラムの製作の為、よろしければレプリカ兵器のデータを閲覧できませんでしょうか。不可能であれば、個別の端末にイコンを一定数でコントロールさせるご許可を頂きたい』
「それは問題ありませんが…あの、どうしてここまでしてくれるのです?」
「言っただろ、一人、無人の星で頑張るお嬢さんへのご褒美だと。技術的には君に使われているものより大分、昔の機構だから完全に統制下に置けるだろう」
「…ええ、ネットワーク接続、確認しました。あの、ノースフロイ、サウスフロイ、これから私と共に頑張ってくれますか?」
「「「喜んで」」」
「アグレッサーも自動兵器のようだが、空間転移技術が片道のせいだな。ナデシコ劇場版の積尸気みたいな」
『形状や制御システムは…この痕跡からすると、AIシンギュラリティの自動兵器ですね』
「まーたバーサーカー系か…。随分と人類が広がって久しい世界だって話だし、どっかの馬鹿が作って盛大に自爆でもしてんだろうなぁ…はぁ」
『更新で色々と性能が向上していますが、皮肉な事に基盤の留めビスの位置が初期の残骸から最近の残骸まで同じようです。おや、やはり兵器産業メーカーのものが原型のようですね』
「Jr、星系近隣の掃討プロトコルBを開始。ついでに星系防御用にソロモンを配置で」
『かしこまりました』
「行ってしまうのですね…」
「すまないな、俺にも嫁と友人達が待ってる。ま、これから君は生まれてくる子供達の姉にしてお母さんになるんだし、ノースフロイとサウスフロイも居る」
「はい。姉として妹達をしっかりと支えていきます」
「トール様、Jr様、お元気で。お姉さまと妹、この星と子供達はお任せを」
「トール、Jr、お姉さま達とこの星と子供達はあたしがまもーる!」
「ふふ、頼もしいです。ありがとう、トール、Jr…、お元気で」
「ああ、元気でな」
「おさらばです」
『…凄く綺麗に別れましたけど、此方としても色々と貰いすぎですね。空間座標データと、レプリカですが様々な機体設計図とか』
「うん、ちょっと罪悪感がある。周辺の敵性存在の掃討も終わったから、拠点世界が落ち着いたらモモンガさん達を連れて、お土産持って旅行に来よう」
>設計図を入手
オーガスⅡ
イシュキック
デストロイガンダム
M9 ガーンズバック
ボン太くん
VF-0 レプリカ
SV-51α レプリカ
VF-25A
VF-27β
アーマード・クラン用アーマードセット
可変型モンスター原型機(ティーゲルモンスター)
マクロス・クォーター
ナインボール・セラフ(ACE仕様)
※オーガスについては、量産型オーガスII のみ。
※UCガンダム系は記録がありません。
※KMFについては既にCG世界に訪れています。
※アクエリオンは機体の特殊な成り立ちからレプリカはありません。
※オーバーマンは元が特殊すぎてレプリカはありません。
※レプリカではラムダ・ドライバの再現ができませんでした。
※シルエットマシンは用途が無いのでお蔵入りです。
※OG機体は、サイバスターや適正が必要な機体以外は既に把握しています。
※VF-0とSV-51は、後の時代の技術を組み込んだレプリカのレプリカです。
※何故かケーニッヒモンスターではなく全長40メートル、全備重量370トンのティーゲルモンスターの設計図が記録されていました。
※クラン・クラン用アーマードセットはリサイズして舞子にプレゼントしました。後に風っちと餡ちゃんにも強請られます。
>Perkを取得
V Drive Builder:
時空間干渉を引き起こす「バルドナ粒子」を取り扱う為のPerk。単体では粒子を検出する機器を制作するのが精々。バルドナ粒子は高次特性を持った素粒子であり、制御状況によっては現観測世界の近似世界を作り出すが、同じようでいて異なる次元世界であり、また、要素が近すぎる事から他エネルギーから変換されたバルドナ粒子の飽和状態次第では双方の世界がぶつかり崩壊する危険性を持つ。
時空間干渉を引き起こす特性から、その位相のずれによってエネルギーを取り出す事ができる。また、空間並び時空転移が可能だが、コア部分を励起させて転移先の対象をアクセスしてからの転移となる。もし対象やその近くに時空間干渉をする別の存在や力場があると、空間にねじれが生じて予期せぬ事態を引き起こす可能性があるため、空間転移の点で言えば安定性に欠ける。
以前は一度訪れた次元、あるいは世界の近似座標への転移調査は殆ど行えなかったが、このPerkの取得によりクロスゲート技術を含む次元転移理論がアップデートされた為、特定世界の近似、あるいは要素を持つ世界への転移が可能になった。
Vドライブの応用により、バルドナペネトレイターという次元間強制放逐能力も使えるが、トールは専らヌカパンチによる次元破損を抑え込む為にVドライブを稼働させている。空間破砕で威力が逃げないヌカパンチの威力は、空間の破損と修復に巻き込むというダメージ効果が無くなるので実は純粋な威力は落ちる。衝撃波などの効果は増加する。
解説:
バルドナドライブはアナザーセンチュリーズエピソード、3とRで出てきた時空転移装置。V Driveというのは人類の恒星間宇宙開拓が大分進んだ後の惑星が舞台となった、Rでの呼称だが同一の物かは明言されていない。
尚、バルドナ粒子を中枢に用いた転移装置はそのコントロールの関係上かなり巨大な為、トールは入手した設計図は封印している。また、動力炉としても不安定な側面があるため実験用に作った物以外は製造していない。これまでの次元転移装置の改良に用いたのみ。
トールとしては徐々にスパロボ時空に引き寄せられている非常に嫌な予感がするため、混合要素がある世界へ行くことは避けている。うっかりイデとかに触れたら目も当てられない。OG世界に訪れている時点で何を今更という所だが、某ホラクロン様達のようなトールを超える物量と色々超越した能力でもやばいZEROなマジンガーとかゲッターとかのダイナミックだったりドワァオな要素は、下手に深淵に触れると虚無ったり予測不能回避不能の為、仕方ない。