汚れた暗殺者達の道   作:カムラス

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歩く姿はまるで…その②

建物の内部は不法滞在者が多数住んでいる様で、廊下にゴミ袋が捨てられ、壁や扉は落書きだらけであった。

 

「汚ねえなぁ。その辺の道端の方が綺麗だぞ。」

 

そう言いつつも、フンゴは荒々しくゴミ袋を踏んだ。ゴミ袋からは不愉快な匂いを放つ液体が飛び散った。

 

「うげげ!!汚ねえな…こんな場所なのかよ…」

 

「別にどうってことねェーだろ。ホレ、お前もさっさと来いよ。」

 

「こんなクソみてーな場所に取り立てしなくてもいい様な地位に尽きてェーなー。」

 

サーレーとフンゴはゴミを踏み潰し、蹴り飛ばしながら建物に入っていった。

 

 

二人はしばらく進んで行った。やがて二階に上がる階段が見えた。階段には余りゴミは無く、程よくだが掃除されている様だった。

 

「じゃあな。大家は二階に居るからよ。聞きたい事あったら二階に来い。」

 

「ああ、一階に何もなかったら二階に行く。」

 

サーレーは建物の二階に上がって行った。フンゴはゴミを荒々しく踏み潰し、蹴散らしながら自分の近くの扉を叩いた。

 

「おい、すまねえがここを開けろ。少し聞きたい事がある。」

 

そう言ったが、ドアの向こう側からは何も聞えなかった。最初から誰も居ないような静けさが辺りを包んでいた。

 

「おい、聞いてンのかッ!?ここを」

 

そう言おうとした時、ドアを叩こうとした手が思わず止まった。

 

「静だ…静かすぎる…」

 

先程、建物からは少なからず数十人が話しているような声や生活音がしたが、今ではその騒がしさは無い。

 

フンゴは扉のノブを少し捻った。鍵は掛かってないらしく、簡単に開いた。開いた扉の向こうは少々散らかり、何かしらのスパイスの香りがうっすらと漂っていた。

 

「……ここが辺りのようだな……。」

 

フンゴは当たりを警戒しながら部屋の中へ進んでいった。部屋は広さ的には四畳ほどの広さで、壊れた机や倒れた椅子、バラバラになった本棚が存在していた。

 

「なんだこれは……」

 

フンゴは辺りを見渡した。窓は破壊されておらず、床には先程まで部屋の十人が食事を取っていたのか、泥の様になった食べ物と粉々に成ったガラス製品、ここではコップの破片が散らばっていた。

 

「クソ、どうやら「敵」はここにいるみたいだ。ビアンコに連絡を……」

 

そして携帯を取り出そうとした時、自分を覆う影がぬっと現われた。静かに。死神の様に。

 

急いで振り返ったフンゴは見た物は映画やフィクションなんかで見る死神よりもさらに恐ろしく、不気味なものだった。

 

自分と同じ身長ほどで、人型、衣服を着ており、耳や首には装飾品を身に付けていた。

 

しかしその顔や腕は黄土色で、目は大きく窪み、そこにはあるはずの眼球は存在しない。

 

腕も皮膚が張り付いている様な状態でおおよそこの世の者とは思えなかった。

 

それは俗に言うリビングデッド、ミイラがフンゴの目の前に立っていた。

 

「なッ!?何だコイツはッ!?人形か!?」

 

フンゴがそう言った途端、ミイラは拳を振り上げた。

 

「まずい!!奴の攻撃がッ!!」

 

フンゴは、陶磁器のような太い、腕、つまり彼のスタンドの腕だけを出現させ、ミイラの攻撃を防御する耐性を取った。

 

ミイラの鋭い一撃は強烈で防御した状態でも、フンゴは大きく吹き飛ばされてしまった。

 

「うごォっ!!」

 

フンゴは壁に激突した。近くにあったボトルサーバーや壊れた本棚が彼の周りに倒れる。

 

「ぐっ!がっ!糞!!なんだアレはッ!!」

 

ミイラはのっそりと、両腕をだらんと垂れ下げながら、フンゴに近づいて来た。

 

(糞ッ!!大体分かってきたぜ…あの映画の世界からひょこりでてきた『ミイラ』みたいなのを操るスタンドってので間違いねえと思うが……スタンド使いはここに居る事は間違いねえ…ビアンコ達に連絡を…!!)

 

フンゴは胸元の携帯を取り出した。しかし携帯は大きな穴が開いており、とても使えるような代物ではなかった。

 

(ツイてねえ…まったく…!!昔からこんなんばっかだぜチクショウ……!!)

 

そうこれからの事を考えている間に、再びミイラは拳を振り上げると、乱暴に振り落とした。

 

「ガードッ!!間に合うかッ!?」

 

再びスタンドの腕でガードの構えを取った。しかしミイラは突如、不自然な行動を取った。

 

フンゴが壁に激突し、倒れたボトルサーバーを攻撃した。ボトルサーバーは破壊され、当たりに水が撒き散らされる。

 

「外したッ!?いや違うッ!!フェイントかッ!?もしくは目潰し…!!」

 

だがミイラは突如、向きを帰ると、壁や床を攻撃し始めた。コンクリートの壁や床がいとも簡単に破壊され、砕けた破片が当たりの家具に深く食い込んでいるのが破壊力の強さを物語っていた。

 

ひとしきり当たりを破壊しつくすと、砕けた壁や床の破片を拾うと、ぺチャぺチャとキャンディーを舐めるかのように口に含み、音を舐め始めた。

 

(コイツは……何をしてるんだ…?一心不乱に壁や床を…最初にボトルサーバーを破壊して……まて……奴が破壊しているのは……コイツ…!!もしかして……!!)

 

ひとしきり満足したのか、ミイラはクルッとフンゴの方へ顔を向けた。ダラしなく開いた口からは壁や床の破片がこぼれ出ていた。

 

「テメェ…お前はオレの能力では倒せないかと思ったかッ!!テメエやテメエを操っている奴に勝つ算段はもう出来たッ!!

 




新年明けましておめでとうございます。
投稿ペースがかなり遅れてしまいましたが、今年もがんばります。
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