汚れた暗殺者達の道   作:カムラス

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反撃の生と死(ライブ・デッド)その①

何処かの一室、1人の男が座っている。男の背後には王冠を被り、アンクを手にした異形のものが立っている。

 

男はテレビを見るわけでも、本を読むでもなく、ただ椅子に座っていた。その顔は気難しそうな顔をしており、何か不機嫌な事でも起こったかのようであった。

 

「チッ、気付かれたか。『ミイラの弱点』が。」

 

男は不機嫌そうに呟いた。しかしすぐに薄らな笑みを浮かべた顔になる。

 

「まあいい。今の所、『スタンド使い』は二人、もう1人は今ミイラと戦っている、もう1人は…」

 

男の背後にはサーレーが立っていた。すでにサーレーはスタンドを出していたが、男は逃げる様子も戦う様子も無い。

 

「てめェー、『スタンド使い』だな。どうりで怪しいと思ったぜ。だぁ~れもいやしいねえし、大家の部屋には大家じゃあない奴がいるし、一階からは変な音が鳴ってる。」

 

「……。」

 

男はサーレーの言葉に返信せず、顔も向けていない。

 

「おい、くそやろう!!余裕ブッこいた態度取ってんじゃねえッ!!面と向かえばお前の貧弱なスタンドなんざ相手じゃねえ。」

 

その時、男が懐からナイフを取り出すと、サーレーに向かってナイフを放り投げた。

 

しかしサーレーのスタンド『クラフト・ワーク』はナイフを弾き飛ばした。ナイフはサーレーから2mくらい離れた空中にピタリと『固定』されたように動かなくなった。

 

「へえ。糸で釣ったみたいに固定されているなぁ。それが我等から奪った『矢』で身に付けた能力かね。」

 

「な、何ッ!?何を言ってるッ!!テメエ!!何で矢のことをッ!?」

 

サーレーは思わず二歩ほど後ろに下がる。ナイフも同じ様にサーレーに伴って浮いていたが、突如違和感を感じた。

 

しっかりと『固定』されているはずのナイフがガタガタと揺れ始めていたのだ。それに気付くと同時に、全身に力が入らず、地面に倒れてしまった。

 

「うがあぁ!!な、何が!?うおっ!!」

 

サーレーが腕を見ると、いつの間にか上腕二頭筋までが黄土色になっていた。痛みなどは一切無いが、一切動かす事が出来なかった。

 

「なッ!!何だこりゃああああーーーーーーーーッ!!」

 

騒いでいるサーレーを男は後ろに振り返り、話を始める。

 

「かつて、我が故郷の国は『9栄神』と呼ばれる偉大な神々が存在し、国は大いに繁栄していた。」

 

「な、何の話。」

 

「神々は人の身を通じてその姿や能力を人々に御見せしていた。そして彼らは自らの国が長く繁栄するように『あるもの』を創り出し、人々に渡した。それらは後世の時代に神の力の恩恵を与えさせ、代々国を治めるものを決めさせていた。その力を見せる際、神々は選ばれたものの傍に現われた。後世の人々はその光景を見て、神々の力を『傍に立つもの』をそばに立つものという意味で『スタンド』と呼んだ。」

 

「てっ、てめェー!!いい加減にしろッ!!」

 

クラフトワークの鋭い拳が男に襲い掛かる。しかし男の傍の異形のもの、『スタンド』が両手で受け止める。

 

「話を最後まで聞きたまえ。ええと…そうだ。しかし後世になるに従って『スタンド』の事を人々は忘れていった。忘却は神々ですら止める事はできず、やがて故郷の国は他の国に侵略され、神々が創り出したものも歴史に埋もれてしまった。」

 

男は初めてサーレーの方に振り返る。顔はヌビア人系の顔で、年齢は30歳にちょっぴり届かない程度のだと思われる。

 

「しかし1986年ッ!!何処かのアホガキが矢を掘り出し、両手が右腕の不気味な婆に売り払いッ!!世界中で神々の力を乱用するようになったッ!!この私、9栄神の奴隷の指名は…お前達の組織が持っている我らが9栄神が創り出した『もの』を再び故郷に戻しッ!!我が故郷に9栄神の栄光を取り戻す事だッ!!」

 

「な、なに言ってんだてめっー!!」

 

その時、下の階で大きな音が鳴り響いた。男は再びサーレーに背を向ける。

 

「ほう、奴を倒したか、ゾンビが微動だにしていない。まあ人質はコイツとあのミイラにした奴で話は通せるはず…」

 

その時、ミイラが大きく吹き飛ばされた感覚を男は覚えた。

 

「なっ、なにッ!?」

 

ミイラを通して、彼の脳内に映像が流れた――穴だらけの部屋の内部にスタンドが立っていた。

 

陶磁器の様な体表で下半身が無く、足の変わりにイバラ状の触手が数本生えており、脚の替わりに太い大きな腕で地に脚を付けていた。

 

全身に花のような模様が描かれており、そこから不思議なガスを噴出している。

 

「ほ、本体はッ!?神の御技の像(ビジョン)には本体が居なければ発動するは出来ないはず…くそっ!!攻撃が来る!!」

 

スタンドは片腕であったが、鋭いラッシュを繰り出した。ミイラはある程度はラッシュを裁いていた。

 

「所詮片腕での攻撃か。不思議なスタンド像だが…ミイラだけでもカタを付けれるはず…」

 

その言葉の通りにラッシュを片付けると鋭い拳の一撃を喰らわした。

 

スタント同時にフンゴも吹き飛ばされる。口からは血を吐いていた。

 

「フフフ…さあ、ミイラよ。止めを」

 

そういい始めた途端、男を激しい倦怠感と立ちくらみが起こった。思わず椅子に座ってしまった。

 

「な、なにが…あの野郎…何をしたッ!!」

 

← to be continued

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