汚れた暗殺者達の道   作:カムラス

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金!金!金! その①

「ここがその『隠し財産』を埋めた場所だ。」ビアンコは二人に指令の内容を伝えながらアポリスの比較的富裕層の多い地域の工事現場に居る。

 

イラつく声で仕事を依頼した幹部の声が脳に嫌に響く。それによると組織が買い取った土地にその隠し財産は埋められていたらしい。

 

事の始まりは数日前、工事現場が激しく破壊されているとの一報があった。現場は建築機材は薙ぎ倒され、地面は爆撃でもあったかのように大きな穴が幾つも開いており、そして隠し財産を入れてたらしい大きな金庫が“まるごと”奪われていた。

 

『隠し財産』は組織内でもどちらかと言うと黒に近いグレーゾーン、迂闊に自分や他人の息のかかったチームにも漏らしたくない、情報チームなどは論外、ボスの粛清に合うかもしれない。

 

そこで名目上、グイード・ミスタの配下だが実質どのチームの仕事を請け負い、深く追求しない自分ら戦闘チームに白羽の矢が立った。指令の内容は隠し財産の“子鼠”の確保。

 

殺しをしないがかなり難しいだろうな。ビアンコは呟く。自分のスタンドは戦闘に特化し、捕まえるとしても五体不満足だろう。そして目の前の二人は“子鼠”を獰猛に食い殺すタカだ。手綱を旨く引けるか。それがビアンコの不安要素の一つだ。

 

 

「それで、リーダー、何すりゃいい。」ポローはビアンコの顔を見て話しかける。「好きにしろ。」とは言おうとしたが考えてみればこいつらのスタンド能力を知らない。

 

「お前らのスタンド能力を見せてみろ。」かつてリゾット・ネエロが新たにチームに加入した人間と仕事する時と同じ様に言った。

 

かつて暗殺チームのアジトに出入りしていた時に非番だったリゾット・ネエロと個性的なメンバー達との出会った頃の話をしていた。

 

波乱万丈だった頃をどう乗り切ったかという話に入り、ビアンコは血生臭く、雄ライオン同士の様な争いが起こったのだろうと思った。だがリゾットは一言「自分と相手のスタンドを互いに見せた。」とだけ言った。

 

その時はイマイチ納得が行かなかったが、自分のチームで新入りが入った時もチーム全員が同じ様な事をした時に理由は分からなかったが当時の所属チームに新入りが入った時に同じ様な事をした。

 

その時、何とも言えないが新入りとの間に確固たる“繋がり”を、大河を挟んだ向こう岸の相手と糸電話をしている様なか弱いが同じ仲間である事を感じた。

 

 

「まず俺のを見せる。」そう言うとビアンコは自身のスタンドを発言させ、そこからの地面から鉄板をせり上がらせ、自分達の姿を隠した。

 

「工事現場の仮囲いだ。こんなとこで不審者がられるのもメーワクだからな。さ、つぎはお前らのスタンドを見せろ。」

 

そう言うとポローは鉄板を興味深そうに触った。そしてニヤつきながらビアンコの方に顔を向けた。

 

「へえ、遠隔操作のスタンドの割には強力だな。俺とヴィーロでもこの距離じゃ肉変にされちまうよ。だがまず相棒のスタンドを見てやってくれよ。俺のスタンドは後じゃないと意味が無い。」

 

そう言うと傍に立っていたヴィーノが前に出るとスタンドを発言させた。それはサーチライトの様な目に凶暴な牙を生やし、上半身は機械の様だが下半身はズダボロの布に覆われ、そこから見える足は血の通った生物の足をしている。

 

「近距離パワー型か。能力は何だ?」その質問にヴィーノのスタンドが素早く腕を動かすとビアンコの服から何かを摘んだ。それは彼自身が付いていたのを自覚していないほどの小さな食べカスであった。

 

「スタンド名は確かランナウェイだったっけな。能力は探索(サーチ)だよ。そのスタンドを出している間はハンパじゃない探索能力を出せる。で、その後は」そう言うと今度はポローの背中から何か小さな物が素早く動くとヴィーノのスタンドの掌に移動した。

 

それは原始的な爬虫類の様だが鼻先に小さな機械を乗っけた奇怪なスタンドであった。スタンドは涎を撒き散らしながら小さな食べカスを咀嚼した。

 

食べカスを喰い終わるとポローのスタンドは突如大きな襟巻きを展開させる。しばらく当たりを見渡すとポローが言葉を発した。

 

「リーダーが最近食べたものはボロネーゼだな。へえ自作なんだ。けど少し麺を煮過ぎだね。あとトマトペーストが少し傷んでいるよ。」

 

「凄いな。さすが情報チームに所属していただけある。情報収集に長けてるな。」

 

ビアンコは冷静に判断する。付け加えるようにポローは自分のスタンドを説明した。

 

「スタンド名はイッツマイライフ、能力は証拠を得た時だけだが広範囲の捜査能力、相棒が証拠捜し、俺が広範囲捜査で追い詰める。ちなみに遠隔操作だから破壊力は期待しないでね。」

 

「十分だ。これで俺達はひとつの“共有”を持った。」

 

「“共有”を持つか。いい言葉だね。『一蓮托生』大好きな言葉だ。で、互いのスタンドも見せ合った。こっからどうする?」

 

「それなんだがヴィーノ、お前のスタンド能力を使う。」

 

ヴィーノは頷き、スタンドを発言させ指示を待つ。能動的だなと思いつつビアンコは命令を下した。

 

「ここら一帯の『地面の土』をすべて探索(サーチ)しろ。」




更新遅れてごめんなさい。忙しかった。
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