ヴィーノ→安いぶどう酒
酒と肴からコンビを思いつきました。一応ソルベとジェラートも二人と似た様な感じのスタンドを使っていたと想像しています。
「『サーチ』?土なんてサーチしてどうする?」
「いいからやれ。」
ビアンコの発言を聞いて、ランナウェイは近辺の地面をサーチする。先程は分からなかったがランアウェイは光の波の様なものを出している。どうやらあれが探索能力に役立っているようだった。
「なるほどね。『靴』か。それは一番いい。敵が靴を履いてない野生児でもない限り確実に終える訳だ。」
ポローもビアンコの考えを理解した。彼についてミスタが自分達に言っていた「創立したのチームを引っ張るだけの力量と器がある奴だ。」の通りだなと心の中で思った。
「さすがは情報チームに所属していただけはあるな。察しがいい。工事のしない夜中に破壊活動をした。つまりはそいつは“変装”などをせずにここに筈だ。俺の推測が正しければな。そしてもう一つ。」
「もうひとつ?」
ビアンコが頷いたと同時に周りをサーチしてきたヴィーノは戻って来た。スタンドの手の中には小さなゴミクズが幾つか存在していた。
「これが工事現場では到底出ない様な靴の『靴底』の一部か?」
「スーツの切れ端と……革靴やラバーソールの破片……それと普通の工事現場では出ない金属の『破片』…これでいいか?」
ビアンコはランナウェイの差し出した金属を手に取る。そして自分のスタンドでその金属を小動物の様に動かした。そして再びランアウェイの手に戻す。
「十分だ。ポロー、証拠が揃った。お前の“出番”だ。」
そう言うとポローの背中から素早く彼のスタンド、イッツマイライフがランナウェイの腕に素早く這い回る。
「ウギャアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
心から不愉快な感情を湧き上がらせる声を上げながらランナウェイはゴミクズを喰い散らかす。すべてを喰い終わった後、また鮮やかを通り越したケバケバしい襟巻きを開き、当たりを探る。
そして素早くその場からシュッと去ってしまい、大通りの方へ出て行ってしまった。
「おっとっと、もう見つけたようだね。行こうか。」
「ああ。」
三人もポローを戦闘に大通りの方へ出て行ってしまった。ある程度三人が進むと鉄の仮囲いはボロボロ風化し、あとには三人の足跡以外、何も残らなかった。
「スタンドの射程距離はどんなものなんだ?」
「せいぜい30mくらいなものかな。一応単体でも戦えない事は無い程度の戦闘力は持っていた様な記憶はあるよ。」
「『記憶』?以前の仕事でもスタンド使ってたんじゃあないか?」
「スタンドの“能力”は使ったが『戦闘』は長らくご無沙汰でね。相棒は“近距離パワー型”だから問題ないが俺はイマイチ自信が無くてね。このチームで活躍できるか少し不安だよ。」
当然だな、ビアンコは心の中で呟く。だがこの二人は報告書に書かれている様な遊び半分で小鳥や子猫をイジめてスカッとする様な人間ではではないなと自然にそういう考えを思い浮かんでいた。
それのもっと逆…『無害な羊の皮』を被った『狡猾な獣』だ。油断すればすぐさま喉笛を噛み千切り内臓を喰らい尽くす。彼らの言動からはビアンコはそう感じだ。
薄暗い裏路地を青年は走っていた。荒々しく肩で息をし、殴られた痕跡が多数見られ口の端からは血が出ている。しきりに後ろを確認しながら手には不釣り合いな鞄を抱え込んでいる。
鞄には銃創や凹みが見られ、それらの隙間にはぎっちりと万札や装飾品が見られた。普通の人間なら何処かのお高くとまった金持ちから盗んだとでも見るだろう。
しかし実際は大きく違うッ!!この『青年』は彼の持つ『能力』によって奇妙かつ血生臭い戦いに巻き込まれてしまったのだッ!!
「大丈夫なんだよな…?ハァ…ハァ…おい、おいッ!!」彼は周りに誰も居ないのにまるで誰かに助けを求める様な独り言を喚く。勿論誰も答えない…ハズだった。
「大丈夫に決まっているだろう?焦るなよォ……今は逃げる事だけを考えろ…」彼の肩には円柱の頭部にコインが連なった髪の毛を持つ奇妙な小人の様なものが座って青年と会話していた。
それはMONEYと掘られた金色の歯をカタカタと鳴らしながら金属音を含んだ声で青年に話し掛けた。
「あいつは強過ぎる……俺とお前とじゃ話しにならねェ……」「まったくお前の能力はいつもこうだッ!!今回は特に酷い!!」
肩に乗った存在とのおしゃべりに夢中になっていたのか足元のゴミに躓き、転んでしまう。手にした鞄は放り出され路地裏の地面を転がる。
「く、くそっ!くそっ!くそっ!」青年が叫んだと同時に青年にとってはこの世で最も聞きたくないであろう革靴の音が路地裏に響き渡る。
恐る恐る青年は後ろを振り返る。カツカツと小刻みに革靴を鳴らしてくる男の姿があった。カカシの様に細いが高身長の男が居た。その高さを稼ぐように大きな帽子を被り、手入れされた口ひげを盛んに手で弄っている。そして服には+記号の模様が散りばめられていた。
「人は元来、七つの大罪を持つという。聞いているかね?オーロ君?」
「けっ、聞いてるぜ。さっきも話してたぜ。」
男の質問に青年、オーロは強がりながらも言い返す。だが膝はガクガク震え、歯をガチガチと鳴らしてしまう。男はその様子をみて思わず大きく口を裂けて笑う。
「ああ、また一つ天国に送る魂が一つ増えます。増えると言うのはいいことですね!!そう思いませんかッ!?」
興奮しながら話す男達の頭上、ビアンコ達は状況を静かに見ていた。
スタンド名-『ランナウェイ』
本体ーヴィーノ
破壊力-A スピード-B 射程距離-E
持続力-C 精密動作性-A 成長性-E
能力-光の波を出す事で射程距離分の範囲内で強力かつ精密な『サーチ』を行なう。
サーチされた物体はスタンド及び本体しか認知できないが砂漠の中から指定された砂粒を発見できる程度は可能なようだ。