「なっ、何ですかあのスタンドは!?噂に聞く自動操縦型って奴ですか!?」
「違うな。それならば本体がノコノコ出てくるわけが無い。自動操縦型は本体はノーリスクで攻撃できるのが強みだ。それは有り得ない。だがおかしいのそこじゃない。」
「え……?」
「人間は鉄分を失うと血液は黄色くなって死ぬ。あの男の身丈から計算するに奴は俺のメタリカよってほぼ致死量の鉄分を排出された筈だ。」
「ってことは……そういうスタンド能力かもしれません。スタンドの干渉を受けないスタンドとか……」
「だが確かに奴のから鉄分の排出は有ったんだ。くそ……こんなスタンドは初めてだ。」
会話する二人の後ろで敵のスタンドは動きが早く、二人の後ろで壁や装飾品を破壊していった。
「いつまでもこんな調子じゃ行けませんよ!!こうなったら……ッ!!」
「おい……何を考えている……」
ビアンコは踵を返すとスタンドを出したままそのまま敵スタンドに突っ込んでいった。
「何をしてるッ!!相手は近距離型ッ……!!お前は遠隔操作型だ!!パワー負けするぞッ!!」
「パンチの一発くらいは耐えれますッ!!それに……僕の命より任務優先の方が大事でしょうッ!!」
ビアンコが敵スタンドに接近した時、ビアンコとリゾットは気づいた。
敵のスタンドがプロジェクターの前に通った時のようにビアンコに沿って平面になっていた。そして腕だけが立体になるとビアンコに強力なパンチを繰り出した。
敵スタンドの強烈なパンチをメタル・マスターは一発だけ受け取った。そしてすぐに間合いを計った。
「リゾットさん!!分かりましたッ!!こいつのスタンドは……アレ!?」
リゾットの姿はすでに無く、同時にスタンドの姿も消してしまった。
「ハア…ハア…あんな反則臭いスタンド持ちやがって…相手が殴ろうとしたら相手の腕が急に伸びて殴られた感じがするぜ。まったく……」
リゾットは血まみれの男の近くに倒れており、どうやら任務を完了したようだ。
「お疲れ様です……なんてスタンドだ……」
「自分やスタンドを映写機のように他の場所に映すスタンドとはな……これは報告しないと組織にとって大きな危険になりそうだ。」
「任務はこれで終わりですか……」
「まだだ。敵の部屋に行って情報を集めないと行けない。」
「俺も手伝います。最後まで協力しますよ。」
「……好きにしろ。」
男の死体をメタリカで分解すると、リゾットは部屋に向かい、ビアンコもそれに着いて行った。
部屋でまず倒した男の遺体を同じくメタリカで分解した。部屋のパソコンはどうやら自分の組織に連絡を取ろうとしていた途中らしく、書きかけのメールがあった。
それもリゾットがHDごとメタリカでバラバラにして任務は完了したようだ。
その後、ビアンコはリゾットと別れるとすぐさま自分の家に帰っていった。
その数ヵ月後、ビアンカにとっては初めての給料を貰った。封筒を開けると他の皆とは違い少し金額が多かった。
「リーダー、どうして俺のだけ多いのですか?」
ビアンコの問いにビアンコが所属しているチームのリーダー、ポモドーロは答えた。
「ああ、お前暗殺チームの手伝いしただろ?その分上乗せだよ。まあ暗殺チームどもは給料減らされてるかも知れねえがまあどうでもいいや。」
「そんな……」
ビアンコは給料祝いと自分の歓迎のパーティーを早々抜け出すと、かねてから調べていた暗殺チームのアジトに向かった。
「なんつう場所だ……まあ身を隠すには最高だな。」
アジトと思わしき場所の扉をノックした。しかし中からは何も聞こえず、窓が無かった為、中の様子も分からなかった。
「ノックしてもしもお~~~し、入りますよ~~っと。ノックしましたから不法侵入じゃないですよ~~~」
中に入った途端、自分の体調の変化に気づいた。とてつもない疲労感に襲われ、そのまま気絶してしまった。
目が覚めると椅子に括り付けられており、目の前には前の開いたスーツを着て、首飾りをつけた男と、その脇にはその男の弟分を思わしき気弱な面の男がいた。
周りを見渡すとパソコンを触っている男や坊主頭の男、そして青い髪に眼鏡をかけた男、て大きな鏡の近くに立っている男などがいた。
しかし肝心のリゾット・ネエロがおらず、ビアンコはかなり恐ろしくなって震えてきた。
やがて目の前のスーツを着た男がビアンコに向かって話しかけた。
「よお、お目覚めか?」
「ま、まあ。よく眠らしてくれましたよ。椅子に縛られている以外は。」
「そりゃよかった。で?てめえはここに何のようだ?俺達の監視か?」
「あの…そういうのじゃなくて…」
「じゃあ何だ。」
「あのですね…皆さんに給料の一部を…返しに来ました…」
「あ?」
「皆さんが本来貰う分だった給料を俺が貰っちゃって…それを返しに」
その答えに男達は思わずビアンコを見た。そして青い髪の男が荒々しく話し始めた。
「なんだそりゃあ?嘘臭えな~~~~~!!プロシュートよお、もう関係ないから埋めちまおうぜ。」
「そうだな。前にお前が見つけたいい死体の隠し場所があるしな。で、お前が始末するか?」
プロシュートと呼ばれたスーツの男と青い髪と眼鏡のかけた男が話している間に坊主頭の男が呆れながら話した。
「しょ~~がねえ~~なあ~~。本当に給料還しに来たんじゃねえのか?そうじゃなきゃこんなとこ来る理由がねえっての。」
その男の話に今までパソコンを弄っていた男が声を上げた。
「俺もホルマジオの意見に賛成だね。こういう奴はすごく…ベリッシモじゃないか。」
「メローネは黙ってろよ!!どっちが始末するかで話してんだからよ。」
「俺的には今の季節から考えてプロシュートが始末するのがいいと思うよ。ギアッチョの能力じゃ派手すぎる。」
男達が恐ろしい話し合いをしている中、玄関が開いた音が聞こえた。リーダーのリゾット・ネエロが帰ってきた。リゾットはビアンカの顔を見るとビアンカに話しかけた。
「何しに来た。この言葉を二回言うのは初めてだ。」
「あのですね…給料の一部の返還を…」
「給料が少し少なかったがあれはお前の分に回されたのか。しかしお前も律儀な奴だ。俺等のような奴らに給料の一部を還しに来るなんて。」
一連の会話にプロシュートはリゾットに話しかけた。
「こいつ知ってんのか?」
「ああ、この前のアメリカのギャングのスパイを殺した依頼で協力してくれた物好きの話をしたろ。それがこいつだ。」
「こいつがその物好きか。そりゃ悪いことしたな。おい、ペッシ、放してやれ。」
プロシュートが弱気の顔の男、ペッシと呼ばれた男がスタンドを解除したのを感じると、糸が消えた。
「あつつ…」
するとプロシュートや他の奴が近づいてきてビアンコの顔を見た。
「へー、お前があの物好きか。」
「まさか俺らの仕事を手伝うとはいい根性してんじゃね~~か!!こっちに入れちまうか?」
「しょ~がね~な~。ビビっちまってるじゃねえか。」
「おまえ…すごいな…リーダーと一緒に仕事したとか。」
「君、健康状態は良好ですか?どの四十八手が好きかボタンを押して選んでくれ。」
ビアンコは皆に圧倒されていると、誰かが酒を持ち出し、いつの間にかパーティが開催されていた。
安酒を呑みまくって酔いつぶれたビアンコはそのまま眠ってしまった。
酔っ払ったビアンコが目覚めると、リゾットがすでに起きていて、コーヒーを出してくれていた。
「どうも。すみません。」
「例はいらん。」
「ありがとうございます。しかし皆さんいい人ですよね。」
「いい人か…そんな言葉を言われるのは初めてだな。」
「何で皆さんいい人なのに組織は冷遇するんでしょうかね?やっぱり人事がマヌケなのですかね。」
「俺たちがボスの素性を調べたからだ。」
「え?」
「この組織の鉄則が二つある。ボスの正体を調べるな。そして組織の命令は絶対、俺達はその一つ、ボスの正体を調べた。おかげで部下が二人死んだ。一人は生きたまま輪切りにされて、もう一人はその光景を見せられて猿轡を飲み込んで窒息死した。」
リゾットの目は悲しい目をしていた。暗殺チームのリーダーとは思えないような顔付きにビアンコはコーヒーを飲むのを止めた。
「それにみんなはいい奴なんかじゃないぞ。多分だがな。」
「じゃあ何で俺を殺したり埋めなかったりしないのですか?」
「……寂しかったからかな。」
「…………え?」
「仲間を二人失って俺達は首輪を嵌められた。その中で誰も信用できなかった。自分達の砦に引き篭もっていた。それをお前が簡単に飛び越えてやってきたんだ。」
「………………」
「暗殺チームのリーダーがこんなことを言うのはおかしいと思うか?」
「………思いませんよ。」
「そうか。そして俺から一つ教えておきたいことがある。」
「?」
「自分達のチームに誇りを持て。それがあればお前はこんな所に来ない。それだけを肝に命じておけ。」
「……分かりました。」
ビアンコはコーヒーを飲むと暗殺チームのアジトを出て行った。
それからビアンコは暗殺チームのアジトに出入りすることが多くなった。そして彼らの仕事を糧にして、自分のチーム内の権限を高めていった。
しかし暗殺チームは組織に反旗を翻し、あっという間に壊滅していった。
そして現在、カフェで注文したものをすべて食べたビアンコは会計を終わらせると、スタンド使いの犯罪者五人倒すために向かった。
敵スタンド
スタンド名-『ピクチャーハウス』
本体名-ジェイド
能力-自分やスタンドを映写機のように壁に映し、攻撃する時のみ実体化して攻撃
できるスタンド。
壁や水などに映すことが可能で、近距離型のスタンドながら本体が離れて攻撃
できる。
ステータス
破壊力-A スピード-A 射程距離-B
持続力-D 精密動作-D 成長性-D