春はいま、学校からの帰り道にいる。春は帰ってきてから2日登校し、とある事情により再び5日休む羽目になった。しかし、親友である風ちゃんは変わらず接してくれるのはありがたい。理科の教科担当としてレティーが教室に来るのもとても嬉しい。だが、隣の席に座っているポーラはとても機嫌が悪い。
「なによ………」
春がポーラの方をジッと見ているとポーラの方から話しかけてきた。
「えーと、なんだか機嫌が悪いなーと、思って………やっぱり鶫先輩が居ないから?」
「そ…………そんなんじゃないわよ!」
(図星か~。)
図星だが半分は春が5日間の修学旅行に言ってしまって羨ましいが入っていた訳だがそれは本人にも、勿論春にも分からなかった。
「そんな事よりあの紫の男が帰ってきた………って言うか出てきたんでしょ?それならブラックタイガーもなんとか……」
真面目に話しているポーラをニヤニヤしながら見ている春に気がつき更にポーラの顔が赤くなる。
「それなんだけどさー。何とかなるって言うのは分かったんだけど法則……と言うかどうすれば助けられるのか分からないんだよね。」
そんな湿っぽい話をしていると風が二人の元へやってきた。
「はるー!今日行きたいところが有るんだけどつき合ってくれない?」
「え?良いけど……どこ行くの?」
「凡矢理スタジアムだよ。」
「…………………どこ?」
ここ4ヶ月で設立された新しいバトルスタジアム。つまり、春は凡そ半年居なかったため知らないのも無理はない。
「良いから、絶対楽しいから。ポーラさんも行く?」
風がポーラにも話を振る。
「…………行かない。私はあんた達と違って忙しいの。」
少し迷ってからポーラは断った。
「そうなの?それじゃあまた今度一緒にいこうね。」
風が笑顔でそう言うが、
「来ないわよ、今度なんて。」
ポーラはそう言う。ここで、チャイムが鳴り授業が始まった。
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そうこうしている間に放課後になった。春は風に手を引かれるようにして凡矢理スタジアムへと向かった。
「大きい………」
凡矢理スタジアム、この近辺にS級バトラーが4人全員が居ると言うことで地方にある屋外バーチャルシステムや、一つだけ、バーチャルシステムしかない施設とは違い東京ドーム程の広さがある。高さはその比ではない。凡矢理に此処までの施設を建てるIBSAに感服せざる終えない。そんな事に春が感動していると遠くから親友を呼ぶ声がした。
『あー、綾風涼が居るぞー!』
『ほんとかよ!最強のS級バトラーの綾風涼か?!』
よく見ると子供だ。しかも呼び捨てで。しかし、そんな事よりも最強のS級バトラーと言う言葉が気になる。それについて風に聞こうとしたが風はすでに遠くまで歩いてしまっている。
「おーい、はる?早く!こっちだよ。」
風に呼ばれて室内に入り、歩いていく。向かった先は
「部外者立ち入り禁止…………ってかいてあるよ?」
「大丈夫だよ。」
立ち入り禁止の文字に臆することなく風が入っていく。春は恐る恐る続くとそこにいたのは、
「やあ、久しぶりだね、風ちゃん。春ちゃんは何だかんだではじめましてだね。僕はロロ。放浪者とか呼ばれているよ。」
少年と青年の間ぐらいの人がいた。隣にも女性が立っている。
「初めまして。私は成典馨です。」
「初めまして、春です。」
春はとりあえず挨拶した。
「それじゃあ先ず先に、人間と魔族の争いを止めてくれてありがとう。おかげで助かったよ。他のみんなにも言わなきゃ駄目だけどね。」
春は正直驚いた。ビーハイブの力で何とか公にならなかった話を知っていたことにだ。
「あの、何で知ってるんですか?」
「何で?それは僕が呼んだからだよ。ソードアイズ達をね。でも、結局裏十二宮ブレイヴ使い達の復活は止められなかったけどね。」
「………………」
春は絶句した。この子に全部仕組まれていたのかと思うと感心すらする。
「それで、今日の本題なんだけどコレを渡しに来たんだ。」
話を進めるロロが取り出したのは一枚のカード。
「妖戒大将カシャネコイクサ……?」
「このカードを使ってくれないかい?」
ロロは使って貰う前提で渡している。ロロの問いに春は、
「分かりました。ありがとうございます!」
春は頭を下げる。
「では、我々はここで失礼します。あと、この部屋は自由に使っていただいて結構ですので。」
隣の女性がそう言うと二人は出て行ってしまった。
・・・
春はしばらく風とレティーから貰ったカードも使いデッキを組んでいた。
「こんなものかな?」
春が広げた40枚のカードを束ねる。
「なかなかのができたね。それじゃあ早速私と……」
風がデッキを取り出しそう言い掛けるとスタジアムが騒がしいのに気がつく。そして、アナウンスが流れてきた。
ービンポンパンポン↗ー
『俺達は灼秋と!』
『春熱の、灼熱コンビだ!このスタジアムは俺達の物になった!』
『ここでのバトルは禁止にしてやるぜ!』
『バトルがしたければ俺達に勝つんだな!』
ービンポンパンポン↘ー
「春、いく?」
「うん!」
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スタジアムに行くと総勢15人位が暴れている。
風に聞いたところ雑誌にものった最もS級バトラーに近いA級バトラーのうちの二人だそうだ。
「おいおい、さっきのを聞いてなかったのか?バトルする度胸がないなら出ていけ!」
さっきのとはアナウンスの事だろう。一人が突っかかってきた。
「バトルするためにここに来ました。灼熱コンビとはどちらですか?」
風が落ち着いて話している。
「灼熱さんに負けたらデッキのカードを全部おいていけ!できなきゃ帰った帰った!」
「大丈夫です。問題ありません。」
風が春の手を取る。
「先に私がやっても良い?」
「良いけど…」
「良い度胸だ。灼熱さん!バトルをしたいと言う二人が!」
「何だと!よし分かった!この灼秋が相手をしてやる!」
・・
二人が定位置について、灼秋の後ろに機械が出てきて灼秋が乗る。風は、デッキケースを取り出し掲げる。
「きて!花鳥風月!!」
すると、春の後ろに緑色の機械が表れる。
「お前、S級バトラー………綾風涼か?!」
「はい。」
「…………ふ……フぁハハハハ!これに勝てば俺も最強の仲間入りだ!」
青ざめた顔をしていた灼秋だったが、開き直ったようにわらいだす。
「それでは、」
「「ゲートオープン開放!!」」
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「俺のターンからだ。キジトリアを召喚!ターンエンド。」
「メインステップ。ヤンオーガを召喚。ターンエンド。」
「緑か、ドスモンキを召喚。コッチはおすのみだ!バーストセット!アタックステップ。ドスモンキの効果でBP+3000!ドスモンキでアタック!」
「ライフで受けます。」
「ターンエンド。」
「私のターンです。メインステップ。ヤンオーガをLv3にアップ。そして、ライフチャージを使用します。ヤンオーガを破壊して、コアを3つリザーブにおきます。そして、ヤンオーガの破壊時効果で更にコアを3つリザーブにおきます。ヤンオーガをもう一体召喚。ターンエンド。」
「流石はS級バトラーだ。コアを6こブーストするとは恐れ入った。だが、攻めれないのがバレバレだせ?」
「大丈夫だよ!次のターンで終わるから!」
「へ!やれるもんならやってみやがれ!ワンケンゴーを召喚!アタックステップ。ワンケンゴーでアタック!バーストセットしてあるからLv3で激突!」
「ヤンオーガでブロックです。破壊時効果で3コアリザーブに。」
「ドスモンキでアタック!」
「フラッシュタイミング、マーバチョウを神速召喚!召喚時効果でコアを一つ追加。ライフで受けます。」
「ターンエンドだ。」
「では、メインステップ。まず、森林のセッコーキジを召喚!そして、ゴマダラを召喚。召喚時効果、コアを一つこのスピリットにおきます。更に、相手がバーストをセットしているので森林のセッコーキジとマーバチョウにコアを一つずつおきます。」
「おいおい、もう手札が一枚じゃねーか。ホントに勝てんのか?」
「マジック、ハンドリバースを使います。手札をすべて破棄して相手と同じ枚数ドロー。あなたの手札は3枚なので3枚数ドロー。そして、ルリオーサをLv2で召喚。召喚時効果で森林のセッコーキジとルリオーサに一つずつコアをおきます。更にもう一体ルリオーサを召喚。コア2つブーストです。そして、マジック、フォースドローを使います。手札を4枚になるようにドローします。私の手札は0!よって4枚ドロー!」
「まじかよ……何が起こってんだよ?!」
「ゴマダラを召喚!召喚時効果で3つコアをブーストです。更に、森林のセッコーキジをもう一体召喚。そして、マジック、ソウルドローを使います。使用コストにソウルコアを使ったので3枚ドロー。バーストをセット!アタックステップ。森林のセッコーキジでアタック!」
「そいつはライフで受けてバースト発動!英雄竜ロードドラゴンをバースト召喚!」
「まだまだ、森林のセッコーキジでアタック!」
「英雄竜ロードドラゴンでブロック。森林のセッコーキジは破壊だ!」
「それならバースト発動!風の覇王ドルクスウシワカ!キジトリアを疲労させ、召喚する。風の覇王ドルクスウシワカでアタック!」
「くっ、ライフで受ける。」
「風の覇王ドルクスウシワカは手札に戻り、マーバチョウのBP+3000!更にマーバチョウでアタック!フラッシュタイミング、風の覇王ドルクスウシワカを神速召喚!」
「ライフだ!」
「ルリオーサでアタック!」
「そいつもライフだ!」
「風の覇王ドルクスウシワカでトドメです。」
「チクショー!ライフで受ける!」
風ーwin
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「くそっ!まだだ!俺を倒しても春熱がいる!」
灼秋は往生際悪く騒いでいる。
「そうだな、俺もバトルをしようじゃないか。」
「春熱!」
どうやら春熱が現れたらしい。
「ねえ、風ちゃん。次、行って良い?」
「勿論。」
風が笑顔でこたえた。
「今度はそっちの子が相手か?ランクは?」
春熱が高圧的に春に聞く。
「ランク?」
春はランクの説明を聞いたことがない。だから知らないのも無理はない。
「えーと、持っていません。」
「くっはははは!まさか初心者が相手とはな……だが、手加減はなしだ!」
まさかその初心者が異世界を救っているとは見も知らず高笑いする春熱。
「どんと来いです!」
「「ゲートオープン開放!!」」
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ミロクの基地にてー
「ジローよ、山羊座の奴が見あたらないがどうしたのだ?」
牡羊座のアルマティアが猪鍋を食べているジローに聞く。
「熱っ!あー、あいつか、あいつは負けて消えたよ。本当の意味でな。」
「??どう言うことですか?我々は負けてもそれぞれの宮に封印されるだけであって消えたりなどは…………」
アルマティアがジローの言葉にショックを受けたようだ。
「お前も、負けるんじゃねーぞ?」
「はい!絶対に負けるわけには行きません!」
「次はねーからな…………熱っ!」
その時、扉が開いて牡牛座のシヴァが入ってきた。
「ジローよ、出撃準備が整ったぜ!」
「そうか、ごくろーさん。さぁ、いこうか!」
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春がバトルを始めた午後5時頃、集英組では、
「楽?分量はこんなもんか?」
「そうだな。て言うかお前飲み込みはえーな。」
楽とショウイがご飯を作っている。だが、組員は旅行に行っているためいつものように大人数の分ではなく自分達と羽の分だけである。
「そう言えば集の奴がさっき電話してきてな、俺に泊まりに来いって言ってきたんだよ。」
ショウイが家主である楽にそう言った。
「へー、何でまた?」
「しらねーけど、俺が居なかったらお前ら二人になるなって、話したら『それはそれは面白いことに……』とか言って切っちまってよ。あいつは何なんだ?」
”ピンポーン”
そんな話をしているとチャイムが鳴った。
「わりぃ、誰か来たみたいだ。変わりにやっといてくれねーか?」
「了解」
ショウイは唐揚げのタレを指に漬け舐めた。
「コレうめーな。つーかまともな飯なんて何年ぶりだっけ?」
そんな独り言が出るほどうまかった。やはり楽は料理が上手い。
”楽様!ご無事でしょうか!”
”……だ”
”って、おまえかー!!”
しみじみしているときに玄関がうるさい。
様子を見に行くとなんとソードアイズ達とレティーがいた。
「何なんだよ………」
この時は誰も知らない。まさかショウイの一言であんな騒ぎになるなんて……
感想待ってます。