ニセコイアルティメットゼロ   作:三桁

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また遅くなりすぎました。


青き激突!ソードブレイヴの再誕

「ターゲット!」

 

蠍座のパエトーネが早雲にデッキを向けた。しかし、早雲のデッキは反応しない。

 

「ふ、フハハハハ!貴様!そのような印刷物で私に挑んだのか!貴様に私に挑む権利など無いわ!」

 

ふんぞり返って笑い扱けるパエトーネ。事件の重大さにようやく気付いた国が自衛隊を動かしパエトーネの船に攻撃を仕掛けるが何せ技術が違いすぎる。全く歯が立っていない。

 

「くっ!どうすれば……………」

 

早雲がたじろんでいると一人の男が現れた。

 

「久しいね。パエトーネ君。」

 

「貴様は……放浪者が何のようだ!」

 

フード付のコートを着たロロが現れた。

 

「君は群青早雲でよかったかな?」

 

ロロが早雲の方を向き尋ねる。

 

「そうだが?」

 

「それじゃあ、このデッキを君に。」

 

そう言ってロロはコートの中からデッキを一つ取り出す。

 

「一応君が6日前に登録してくれたデッキと同じのを用意したから大丈夫だと思うけどどうかな?」

 

「………これならあの者と闘えるのか?」

 

今度は早雲は尋ねる。

 

「もちろん。君がその気なら。」

 

ロロはそう言ってフードを被る。

 

「ならいい。」

 

「それじゃあ、ゲートオープンのコールを!」

 

早雲はデッキを掲げ、

 

「ゲートオープン!開放!!」

 

叫んだ。そして、上空に神秘的な球体が現れる。それを見たパエトーネは船に戻る。

 

「ほら、君も。海神丸を呼んで。」

 

ロロに促され早雲はデッキケースを取り出し、

 

「来い!海神丸!!」

 

「武運を祈るよ。」

 

ロロの言葉に早雲は頷き、海神丸に乗り球体へと向かった。そして、ロロはメディアの方へ歩いていく。

 

「カメラを何台か貸してくれないかい?バトルを放送したいんだ。彼らが見ているからね……」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「まさかあの放浪者が関わってくるとは意外だったな……まあいい。改めて、私は蠍座のパエトーネ。貴様の名は?」

 

「自分は早雲。群青早雲だ。」

 

「そう。でも心配は要らん。やさくしてやるからな!それでは始めようか。蠍座のターン。海底に眠りし古代都市を配置!ターンエンド。」

 

「自分のターンだ。メインステップ。ネクサス、千間観音堂を配置!これで貴様は膝まで海に浸かった!ターンエンド。」

 

「蠍座のターン。スタッガーを召喚!ネクサス、海底に眠りし古代都市の効果で系統、’異合’が召喚されたときコアを一つ追加する。更にもう一体、スタッガーを召喚!コアを追加!アタックステップ。スタッガーでアタック!」

 

「ライフで受けよう。」

 

「ターンエンドだ。」

 

「私のターン。メインステップ!戦竜エルギニアスを召喚。そして、青海童子を召喚!さらに千間観音堂をLv2にアップ。アタックステップ!青海童子でアタック!粉砕の効果発揮!デッキから1枚破棄!そして、千間観音堂の効果で青海童子にソウルコアが乗っているので更に5枚破棄!」

 

「6枚破棄か!良かろう。フラッシュタイミングで双撃ブレイズ!コスト4以下のスピリット2体、つまり青海童子と戦竜エルギニアスを破壊だ。更にデッキから5枚破棄!」

 

「クッ、ターンエンド。」

 

「拍子抜けだな。ここでは強い方なのだろ?蠍座のターン。そろそろキーカードの一枚でも見せましょうか。千豹の魔神ニャルラトラップを召喚!召喚時効果発揮!相手のデッキを5枚オープン。」

 

 

 

ーオープンカードー

 

 

蒼海明王 他4枚

 

「蒼海明王が貴様のキーカードのようだな。デッキの下に行ってもらおうか。」

 

「なんだと?!」

 

「更にブレイヴスコーピオンを召喚!そのまま千豹の魔神ニャルラトラップにブレイヴ!アタックステップ!スタッガーでアタック!」

 

「ライフで受ける!」

 

「もう一体のスタッガーでアタック!」

 

「これで最後です。千豹の魔神ニャルラトラップでトドメです。」

 

「く...ライフで受ける!」

 

 

パエトーネーWin

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「私の勝ちだ。よって貴様の抵抗する権利は剥奪された...。」

 

「ぐっ....!」

 

パエトーネは膝をついた早雲を見下しそれに早雲は何も言えない。そのまま早雲はされるがままになった。

 

「やはり...ダメだったか.....たの頼む。早く来てくれ、ソードアイズ!」

 

ロロはそう呟た。

 

▪▪▪

 

ここまでで集が一条家から出て約25分。時速100kmを超える車に乗りやってきた集はカメラを抱えた命知らずの人混みの手前にいた。

 

「すみません!どいてくださーい。」

 

集は声を張り上げ人を押しのけながら進みその先で見たのはボロボロの早雲。それに高らかと演説紛いにカメラに向かうパエトーネ。ロロは苦虫を潰したように早雲を見ていた。

 

「君!危険だから早く避難しなさい!」

 

警官と思わしき男の人が集に勧告をする。だが、集の耳には届かない。

 

「ターゲット!」

 

集はデッキを取り出しながらそれをパエトーネに向ける。

 

「来たか....ソードアイズ!」

 

パエトーネは興奮の笑を抑えきれずに言葉を漏らす。

 

「待って!集くん。君に渡したいものがあるんだ。」

 

そう言ってロロは一本の剣を取り出して集に渡した。

 

「使い方は分かるよね?」

 

それに答えるように集は受け取りながら頷く。そして、

 

「あとこれも渡しておこうかと思うんだ。」

 

ロロは一枚のカードも渡す。

 

「集ちゃーん!」

 

羽が手を振っている。

 

「これ、お守りだから使って。」

 

羽も一枚のカードを渡す。

 

「ありがと、羽ねぇ。行ってくる。」

 

集はパエトーネに向き直る。

 

「ソードブレイヴ!」

 

そして、ロロから授かった剣を投げると、それはカードとなる。受け取った3枚のカードをデッキに入れ、

 

「ゲートオープン、開放!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~一条家〜

 

 

「早雲さん負けちゃいましたね。」

 

テレビでその様子を見ていた一条宅では風がのんびりと言う。一同が溜息をつきかけたとき部屋の壁が砕けた。

 

「おい一条楽!貴様お嬢というものがありながら他の女に告白されて尚且つ直ぐに断りを入れない等言語道断!!命を持つて...」

 

壁を砕き乗り込んできたクロードが楽に向かって『あぁそんな事もあったな』みたいな事を吼え、銃を楽に向けたが、

 

「なっ...?!」

 

ショウイがクロードの銃を蹴り、武装解除をしてのけた。が、クロードもマフィアの実力者。多少驚きはしたが冷静に拳をショウイに向ける。

 

「甘い!」

 

ショウイはそれを簡単に受け止めクロードの腹部を膝で打ちノックダウンとする。

 

「ふぅ┐(-。ー;)┌。これでも俺は違法者の魔族と数年殺しあってたんだ。テメー程度に遅れは取らねぇよ。」

 

簡単に言うがクロードは鉄筋コンクリートの柱を砕く鶫に手加減をしていなす実力者をテメー程度と言えるショウイが凄すぎる。

なんてことを考えていると今度は屋根に穴が空いた。

 

「?取り込み中だったか?だがそんな事は関係ない。口上は述べさせて貰おう。我が名はシヴァ。牡牛座の裏十二宮ブレイヴ使いだ。悪いが時間がないのでな。最後の礎として頂くとしよう。桐崎千棘!!」

 

現れたのは赤い半被を着た角を生やした男だ。しかもショウイ以外は修学旅行で会っている。

 

「あたしを指名するの?!」

 

「あたり前だ。貴様を倒し、ルキノスの体を取り戻さないとあの女が働こうともせんのでな。ターゲット!」

 

「仕方ないわね。受けて立って上げる。」

 

「ちょっとまったー!」

 

桐崎がデッキを取り出したとき、緑色のジャラジャラした人では無い人型の生き物が何処から入ってきたのか二人に割り込んだ。それを見たシヴァが顔を歪める。

 

「貴様は…………何故此処にいる!」

 

「『初代依姫様』の命令でyo!コレを桐崎嬢に私に来たyo!使い方は分かるだろ?」

 

一本の険を桐崎に渡した。

 

「相変わらず気に食わん奴だ。だが、その険を何処で手に入れたのか気になるな。こんな娘っこよりも貴様とのバトルがさきか?」

 

「話す訳ないだろ?それに俺っち自体まだ力を取り戻した訳じゃないから桐崎嬢に任せるyo!」

 

緑色の生き物はやれやれとアメリカンに肩をすくめる。

 

「だ……そうだ。ターゲット!」

 

「ソードブレイヴ!」

 

「「ゲートオープン!開放!!」」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「蠍座のターン。ネクサス、海底に眠りし古代都市を配置!ターンエンドだ。」

 

「天城のターン。ネクサス、海帝国を配置しバーストセット!ターンエンドだ。」

 

「バーストか……。蠍座のターン。ビヤーキーを召喚!ネクサス、海底に眠りし古代都市の効果でコアを一つリザーブに追加。このままアタックステップ!ビヤーキーでアタック!フラッシュタイミングで、槍使いのホーネッツを召喚!神速により召喚されたときラッシュを発揮!二枚ドローし、一枚手札を破棄!更にビヤーキーのラッシュの効果により更にコアを一つリザーブに追加!」

 

「アタックはライフで受ける!」

 

「ただではやられんと?ターンエンド。」

 

「天城のターン。獣士オセロットを召喚!そして、大地を揺るがす伝説の兵よ、我が元に顕現せよ!アルティメットオリハルコンゴレムをLv4で召喚!コアは獣士オセロットより確保!更にバーストセット!アタックステップ!アルティメットオリハルコンゴレムでアタック!アルティメットトリガー、ロックオン!」

 

「コスト6、ゾウムだ!」

 

「クリティカルヒット!デッキから6枚破棄しライフを一つリザーブにおく!更に粉砕効果で4枚デッキから破棄する!」

 

「ライフで受けよう!」

 

「ターンエンド。」

 

「蠍座のターン。それが、貴様のエースカードか!だが、アルティメットキラーの裏十二宮の力を見せてやる!猛毒の砂漠へと誘う殺し屋よ!ブレイヴスコーピオンを召喚!召喚時効果でコストの最も低い相手のアルティメット一体を破壊する!」

 

「な?!」

 

「アルティメットオリハルコンゴレム、砕け散れ!」

 

「ぐっ?!」

 

「更に、スタッガーを召喚!ビヤーキーとネスサス、海底に眠りし古代都市の効果でコアブースト!更に千豹の魔神ニャルラトラップを召喚!効果で相手デッキから5枚オープン!その中の一枚をデッキの下に送り残りを好きな順番戻す!ふむ?デッキの下に戻すほどのカードはありませんね。一枚、カードをデッキの下に戻し、残りをそのまま戻します!更にコアブーストし、ブレイヴ!そのままLv2にアップ!アタックだ!ブレイヴスピリット!」

 

「ライフで受ける!」

 

「続け!スタッガー!」

 

「フラッシュタイミング!マジック、グリードサンダー!スタッガー、ビヤーキーを破壊!」

 

「くっ、仕方在りませんね、ターンエンドです。ですが、あなたのエースアルティメットは破壊しました。あなたも敗北し、あのあなたが殺したも同然の空と言う少年のように我々の源となっていただきます。フィールドのスピリット、アルティメットがいないあなたに勝ち目は無いでしょう!」

 

「確かに、俺が勝った事です空が犠牲になったのは知っている!勝たせて貰ったことも知っている!だから………だからこそ俺はまけてられないんだ!それにまだ、逆転出来るのが青だ。それはお前もわかってるだろ?天城のターン。このターンで決めてやる!流れる蒼き剣!水星神剣マーキュリーブレイドを召喚!」

 

「ソードブレイヴだと?!」

 

「借りるぞ。空!海原を支配する究極の獣王!次代獣王ライオドラスをLv2で召喚!更に、水星神剣マーキュリーブレイドを次代獣王ライオドラスにブレイヴ!」

 

「アルティメットがブレイヴ………」

 

「アタックだ!次代獣王ライオドラス!アルティメットトリガー、ロックオン!」

 

「コスト2、カニコング!」

 

「ヒット!」

 

「ならばトリガーカウンターだ!マジック………」

 

「ストップだ!次代獣王ライオドラスの効果により次代を持つアルティメットのトリガーがヒットしたバトルのあいだ、相手はマジックカードを使用できない!」

 

「なに?!」

 

「ヒット時の効果により千豹の魔神ニャルラトラップを破壊し、コスト8以上を破壊したのでライフを一つリザーブに送る!更に、水星神剣マーキュリーのブレイヴ時効果発揮!強襲!ネクサスを疲労させ次代獣王ライオドラスは回復する!」

 

「仕方ない。槍使いのホーネッツでブロック!」

 

「もう一度アタックだ!次代獣王ライオドラス!アルティメットトリガー、ロックオン!」

 

「コスト3、ビヤーキー!」

 

「ヒット!ブレイヴスコーピオンを破壊し、マジックカードを使用できない!」

 

「ふん、私の負けだ!ライフで受ける!」

 

集ーwin

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

異界にて、

 

一人の男がレイの前で膝をついていた。

 

「一番星のレイ。私の負けだ。」

 

しかし、レイに向けられた言葉に応えたのは別の女性だった。

 

「ならばこの緑の大地は我々の物ですね。お疲れさまです。レイさん。」

 

レイがその言葉に頷くと二人は動き出す。

 

「次は白の土地にある白銀城でも落としますか?」

 

またその言葉にレイが頷く。

 

「分かった、ライラリーヴ」




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