妖精空間漂流記【完結】   作:ひえん

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可能性とその先は

 閃光が消えた後、BAX-4の姿は消えていた。

 

「これは、外したかしら」

 

 ほむらは弓を降ろす。一方、ブッカー少佐はコンソールで基地内の全てのロックを外す命令を基地中枢コンピュータに出した。零とほむらはそれを見て、何故だと抗議の声を上げる。

 

「今更あいつが逃げるのを止められん。それに大佐はさっき自分の事を希望だと言っていたが、それはある意味では間違っていない。対ジャム戦にとって、という意味だが」

「あれが希望?絶望の間違いだろう」

「あいつが逃げるのを観察する。そして、ジャムがどう動くかを探る。この手は大佐を閉じ込めたりする事や、彼の命を奪ってしまっては実施する事ができない。彼の動きを見て状況を観察し、情報を得る…これはまさに特殊戦らしい、最前線で活動する立派な偵察ミッションだよ…零。ほむらも納得したか?」

「おおよそは」

「よろしい。さて、どうなったかな」

 

 そう言うと、ブッカー少佐はコンソールのディスプレイを見る。先程の操作が実施されているかを確認する為だ。零とほむらも画面を覗き込む。その画面には処理中の表示が出ている。それを見ながら零はほむらに質問を飛ばす。

 

「ほむら、さっきのあれは何だ?」

「この弓の事かしら?この弓は魔力で出来た矢を飛ばすのよ」

「魔力?訳が分からん、ファンタジーだ。だが、さっきは銃を持っていたな。それなら最初からその弓矢を持てばよかっただろうに」

「さっき見つけたのよ。元々私はこんな弓なんて使った事もないし、知らないもの」

 

 その一言に零は怪訝な顔をする。

 

「見つけた?これがそこらに落ちていたとでも?」

「いいえ、この盾の中よ。この盾は様々な物を入れておく事ができる」

「自分の能力の一つと言っていたな。では、何故身に覚えのない武器があるんだ」

「この力は借り物みたいなものよ、だから知らないものが入っていても不思議じゃないわ。さっき話したでしょう?別の世界の化け物みたいな自分に会って、それから一時的な力を得たと。そもそも、元の自分ではあんな強力な魔力の矢なんて作れないもの」

 

 ほむらはその一言を口にした途端、ある事に気が付く。それは今の状態に関わる大きな疑問である。

 

 あんな強力な矢を作り出す膨大な魔力をどこから供給しているのか、その点であった。今の自分にはソウルジェムが存在していない。これでは魔力がどこから出ているのかがさっぱり分からない。そして、先程ロンバート大佐の言っていた事も気になる。自分の背後に影のような靄がある、そう言っていた。その靄の正体とは…もしや、あの自称悪魔の自分では…その考えに至った瞬間、背後に寒気のようなものを感じた。

 だが、ほむらはとっさにその嫌な考えを振り払う。きっと、魔力の供給源無しでどうにかなるのはこのおかしな空間の影響なのだろう…ひとまずそう考える事にした。根拠のない悪い想像は万が一の際に判断を間違える原因となりかねない。今、優先すべきはロンバート大佐という脅威をなんとかしなければいけない、その点であるからだ。この疑問について考えるのはその後にしよう、それからでも遅くはないはずだ。そう判断してほむらはブッカー少佐の操作するコンソールの画面に視線を移そうとする。すると、端末からアイの愚痴が飛ぶ。

 

「やれやれ、困ったものです。STCやSSCに先程のあなたが撃った攻撃をいくら説明しても理解してくれません。そもそも魔力というものを認識できていないのかも」

「あなたはオカルト寄りの存在だもの、同じ機械知性体でも見えているものが違うのかもしれないわ」

「それは困りますね。やっと、いい話相手ができたと思ったのに。相手は感情は無いのに極めて頑固…これはどうしたものでしょうかね」

「感情という要素でも教え込んでみたらどう?話し相手にはなるかもしれないわ」

 

 その話を聞いた零が会話に加わる。どうやら向こうのヘッドセットにもこの会話が飛んでいたらしい。

 

「あれに明確な感情なんて付いたらSTCやSSC担当のオペレーターが気苦労でみんな卒倒しそうだ、やめておいた方がいい…結局、その端末の知性体は何者なんだ?」

「私と同郷らしいわ。と言っても、ちょっと違う時間軸から流れ着いた人工知能の怪異だそうよ」

「フムン。だが、オカルト的存在とはいえ機械知性体のデータが別世界から飛ばされてきたというのか」

 

 その問いにアイは答える。

 

「そうです。縁あってどうもこの世界に引き寄せられたようで」

「縁…俺が最初に起動した時には今の自我は無かっただろう、いつからそうなった?」

「自我を認識したのはこの名前が付いてからです」

「名前が付いてから…まるで突然何かが憑依したかのような話だ。とんでもない非現実的な話だが」

「この名前は元いた世界と同じ名前なのです。よって、ほむらさんの影響だけではなく、そのような縁に引き寄せられたのかもしれません」

「最早なんでもありだな。常識外れはジャムだけで十分なのだが…いや、待てよ。だからあの時に視界が変わったのか?」

 

 雪風は自分に観測できないものを見る為に、自分の目…深井零という人間の目を使ったのかもしれない。現にあの後からほむらの弓の形がしっかり見える。一方、ブッカー少佐が画面を見ながら言った。

 

「ほむら、後でその話を全部レポートにまとめてくれ。もちろん、お前の話も含めて…だ。興味深いからな」

「了解、出来る範囲で」

「頼んだ。おっと、目標捕捉。大佐を見つけたぞ、基地中の監視カメラに環境計測用センサ…インキュベーター対策で増設したセンサ群まで全部活用中だ」

「上に逃げたら大佐は雪風にやられるだろう。止めなくていいのか?」

「ああ、確かに…雪風が大佐を倒してしまったら先程話していた偵察ミッションができなくなるわね」

「それで終わるのなら、ロンバート大佐はその程度の人物だったというだけだよ。ジャムとのつながりも薄く、ミッションの監視対象としては不適だった。それだけだ」

「FAFは大佐を徹底的に利用する気か」

 

 ブッカー少佐は振り返りながら答える。

 

「FAFというよりは特殊戦と情報軍がやっていると考えた方がいい。リンネベルグ少将が言った通りの話だよ、ロンバート大佐もそういう扱いになるのは承知の上で動いている筈だ。もっとも、反乱の動きを確認しながらも放置し、この大損害を発生させたんだ。大部分の責任は情報軍の上層部にある事は間違いない。少将としてはその損害分の成果を得られるか、まさに正念場だ。そして、ロンバート大佐にとっても望むものを得られるかの正念場に違いない。FAFや地球を手に入れるのも、ジャムになるという願いも叶っていない。これらには特殊戦という彼らにとっての不確定要素が大きく関わってくるだろうな」

「いや、少佐。あなたの感想を聞きたいわけじゃない。ロンバート大佐は特殊戦にとって、敵であるかどうかを聞きたい」

「特殊戦の敵はジャムだ。大佐がジャムかどうか、今は判断できない。そうであるならば、大佐の動きを探って対象の脅威度を判定すべきだと思う。それが対ジャム戦に役立つかもしれない」

「大佐を敵味方のどちらかと判定することも無く、ただ泳がせて利用する…それが特殊戦全体の決定と受け取っていいのか?雪風が大佐をジャムと判断すれば、容赦なく排除するだろう。だが、特殊戦の決定が大佐の監視ならば、雪風をコントロールするしかない」

「なるほど、お前はロンバート大佐に負ける気は一切無いんだな。そういう意思があるからこその言葉だ」

「どういう意味だ?」

「大佐を泳がせるには雪風を抑え込むのが必要だ、と言っているな。だが、それは相手を過小評価していると言える。それはあってはならない事だ、相手を評価する前にそんな見方をしてはひどい目に遭いかねない。お前は雪風が間違いなく勝つと思っているようだが、万が一という事もある」

「まさか」

 

 零はぽつりとそう呟く。

 

「想像が付かないか。しかし、雪風はどう考えているかな。あいつはお前よりずっと慎重だ。それが証拠にレイフや他のコンピュータ群に攻撃を任せている面が強い。だが、それでも大佐を追い詰めることができていない。さて、雪風はどう動くかな」

「ジャックはどう考える?」

「分からん。今でも何を考えて動いているのか分からんのだぞ。次なんて予想ができない、動きを見てこちらが動くしかない」

「無理もないな。雪風の考えを把握できているのならこんな苦労はないだろう」

 

 ブッカー少佐はしばし考えてから口を開く。

 

「雪風が何を考えてどうしたいのかはともかく…今まで何をしたかは分かっている。雪風は大佐を追ってここに来た。そして、地上にいた対空車両やBAX-4を片っ端から掃討し、基地のコンピュータを制圧して大佐を閉じ込めた。まあ、これは大佐曰く…だが。そうだとすれば妙な点もある、コンピュータを操作できたのならBAX-4を操って大佐を攻撃できた筈だ。しかし、そんな手には出なかった。もしかすると、雪風は大佐を攻撃しようとしていないのかしれない。この後、雪風がどう動くかは謎だ、大佐を仕留めにかかるかもしれない。だが、雪風は大佐と直接戦う事は避けるだろう。これまでの動きを見るとそう思える。雪風にとって、大佐は毒蛇や蜂の巣のような近づくと危ない危険物みたいな存在と考えているのかもしれない」

「少佐。つまり、雪風は大佐と直接やりあえば負けるかもしれないと考えていると?」

「分からん。でも、とにかく慎重であることは事実だ」

「フムン」

 

 零は目を細める。雪風の考えている事に想像が付かない、そんな自分に対してもどかしさを感じているのである。自分が誰よりも雪風と付き合いが長く、理解している筈だという自負のようなものが知らずと心の内にあったのだ。それがブッカー少佐の考察によって、覆されて傾くような感覚を受けたのである。しかし、雪風に心と呼べる明確なものは無い。よって、そんな自負は無意味である。零は自らそう考えて言い聞かせる。

 

「そういう考えはなかったな」

「逆に大佐はどう考えているのだろう。なんとなくだが、あのBAX-4に大佐は乗っていない気がする」

 

 零はディスプレイに表示されているBAX-4の位置を見る。

 

「では、どこだ?」

「外を目指すのは間違いないと思うわ」

「そうだ、ほむらの言う通り。大佐は行きたい場所へ行くだろう。しかし、それにはこの地下から出る必要がある」

「外…もしや、TS-1か?あれはエンジン試験用の機体、最新鋭のエンジンを載せたシルフィード。あれに乗って逃げられたら厄介だ」

「基地から脱出するにはそれしか選択肢がない…問題はいつ乗るかだが、この状態だと逃走時間なんてあてにならんな。既に今乗っていても不思議じゃない。肝心なのは今どこいるか…いや、待てよ…あの宇宙生命体の話もたまには役に立つな」

「零。私は大佐が生身で動いて、空のBAX-4をおとりに使っているという意味で今の話を言ったのだが…お前の考えている通りの意味だとかなり厄介だ。大佐は現時点でフェアリイ星のどこにでもいる可能性がある、という比喩でない文字通りの意味になる。それは全て可能性の一つであり、確定するまで分からない。つまり、未確定な今の状態では大佐はどこにでも遍在する事になる」

「それは非常にまずい。大佐の言った、俺と大佐は同一の存在という話はそのトリックを使ったものか」

 

 零とブッカー少佐が突拍子もない話をし始めて、ほむらは困惑する。

 

「二人とも、ちょっと待って…理解が追い付かないわ。それはどういう意味なのかしら?」

 

 それに対して零が説明する。

 

「ほむら、お前があの宇宙生命体から説明を受けた通りだ。お前は無数の可能性から今の力を得た自分を確定させたんだろう、それがどんな手段かは知らんが。だが、大佐は逆に未確定である事を利用している。存在が未確定であるのならば、大佐はどこにいるのかも明確に説明できない。よって、この星のどこかにいるだろうという曖昧な話になる。それはつまり、この星のどこにでも存在する可能性がある、という解釈になるって事だ。今この瞬間、自分のすぐ隣に大佐がいるかもしれない」

「つまり、フェアリイ基地の中だけでなく、この星全てがおかしな状態の空間だと?」

「ああ、そうだ」

 

 零の説明は衝撃的なものだった。地下通路で言っていたインキュベーターの話がここで繋がったのだ。曖昧な空間とはあの地下通路だけでは無かった、このフェアリイ星全てが曖昧な空間だったというのである。先程遭遇したインキュベーターはその受け入れがたい事実に気が付いてしまった事によって、あのように取り乱してしまったのかもしれない。そして、これはアイが自由自在に人間の座標を変更した事も説明がつく、同じようにどこにでもいる可能性という解釈を使ったのだろう。もしや、特殊戦の機械知性体達は自分達よりも先にこの事実を既に掴んでいるのではないか?そんな考えがほむらの心の内に浮かぶ。

 

「零、雪風やレイフが対空車両やBAX-4を優先的に破壊したという事は…」

「雪風はあれら全てに大佐が乗っている可能性があると判定したのかもしれない。破壊する事で大佐の存在する可能性を潰していったとも考えられる」

 

 零は手近な椅子に座る。そして、サバイバルガンを机に置くと、少佐に質問を飛ばす。

 

「特殊戦としてはこの事態にどう対処する?あんたはどう考えるんだ、ジャック。どこにでも存在するかもしれない人間を追跡するなんて不可能であるし、意味がない。これで大佐の様子を観察して有益な情報が得られるのか?」

「これは勘だが…雪風はそれがあって、大佐との直接戦闘を避けているのかもしれない」

 

 ほむらはその少佐の一言を聞いて尋ねる。

 

「それはつまり?」

「分からない。何故か急にそういう考えが浮かんだんだ。もしかすると、この考えは雪風の意思が伝わってきたものかもしれないな」

「フム。しかし、今思ったが…生身の大佐は遍在するとしても、BAX-4やジャム機のような特定の乗り物に乗っている時は位置が確定するんじゃないか?」

「確かに。それならば条件が定まって不確定な状態ではなくなる。生身の大佐は雪風から見ると砂嵐で舞い散る砂粒のように広範囲かつ膨大な量になるのかもしれない。量子的存在のような。ピボット大尉なら喜んで解説してくれるだろうな」

「なんでもかんでも量子論に結び付けようとするなと言われそうだ」

「ああ、そんな返しが飛んで来るな」

 

 ほむらが口を開く。

 

「で、二人とも。この後はどうするつもり?スケールが大きすぎてお手上げになりかねないわ」

 

 ブッカー少佐はディスプレイの様子を一通り確認し、監視システムの画面を消しながら答えた。

 

「特殊戦司令センターの支援を受けよう。ここのシステムは雪風の影響を受けている、特殊戦に繋がるだろう」

「そうね。STCやSSC以外に繋がればいいけれど」

「試してみるさ。コンピュータへ、フェアリイ基地の特殊戦司令センターに回線を接続しろ」

 

 零もヘッドセットから雪風に命じる。

 

「こちら深井大尉、雪風へ。特殊戦司令部とデータリンク実行。なお、ロンバート大佐に対する警戒はこのまま継続しろ」

「ふと思ったのだけど」

 

 ほむらが疑問を口に出す。

 

「大佐がどこにでもいるとするのなら、今無人で待機している雪風に乗っている可能性もあるってことになるのかしら?」

「否定できないな。雪風はそれを恐れているのかも」

「いや、ジャック。もしかしたら大佐を誘い込んでいるのかもしれない。大佐を使ってジャムの拠点を襲撃するつもりかもしれん」

「雪風単体で、か?」

「今なら瞬間移動してでも雪風のコクピットに戻れる気がするよ、ジャック」

「それは大佐と同じ状態かもしれない。俺もお前もみんな遍在しているとも考えられる。それでは移動とは言えないかもな。だが、そんな状態はとても正常とは言えない。解決しなければならん、その為にも司令センターの知恵を借りよう」

「フムン」

「そこから先の方針はクーリィ准将の決定次第だな」

「特殊戦の方針は准将の意思次第と?」

「ああ、指揮官だからな。降参以外なら戦況を変える為の総力戦になるだろう」

「総力戦か…」

「そうなったらどうなるのかしら?」

 

 ほむらは尋ねる。

 

「俺達が覚悟を決めるどころの話ではなくなる。地球人にもみんな再び覚悟してもらわないといけない事になるだろう」

「再び?地球がそんな覚悟を決めた時があったか?ジャック」

「南極にジャムが侵攻してきた時、人類はその覚悟でFAFを作っただろう。だが、通路の向こうでしか戦闘が起きないからみんな忘れ去ってしまっているのさ。しかし、建前でも人類がFAFを作って運用している以上、彼らは無関係ではない。もちろん、そうなってしまえば大事だ」

「俺達にとっては今と大して変わらんだろう」

「深井大尉、話はそんな簡単じゃない。FAFが崩れたらジャムは地球のどこにでも現れるだろう。一般人が住む市街地のど真ん中だろうと、だ。雪風に乗ったお前がその市街地を攻撃しろと命令されたら、受け入れる事ができるか?人命ごとふっ飛ばす事になってもだ」

「今更何を言っている、少佐。俺はとっくにその覚悟で飛んでいる。ジャムにやられるか、それともこちらが倒すか。俺をそういう場に放り込んだのは地球人だ。ならば、彼らこそ覚悟を決めて欲しいものだ」

「お前、全然変わってないな。少しは変化したと思ったらそれか。それはつまり、他人を守ろうとかそういう気は全く無いという事になるぞ」

「だが、それに善悪なんて無いだろう」

「お前は一人で何もかもできると考えているのか?」

 

 いつの間にか零とブッカー少佐の会話は明後日の方向に過熱し始めていた。これではまさに不毛である。そして、ほむらはため息をつきながら言う。

 

「お二人さん、そろそろいいかしら」

「む、しまった」

「少佐、結論だけ言おう。俺が答えようとしたのは総力戦に挑む覚悟があるかという問いに対してだ。そこに地球人がどうなるかなんて関係ない。命令とあればどこだろうとジャムを倒す、それだけだ」

「フム」

「それに、他者がどうのこうの言う以前にジャムを全て倒し、その後に人類が少しでも残っていれば、それが人類の勝利だろう。それが総力戦だ」

「そうだな、残酷だがまさしくそれだ」

「俺はその覚悟がある。少佐、あなたにその覚悟があるか。それを考えた方がいい」

「ああ、私の認識が甘かった。お前の覚悟はとっくの昔に定まっていたな。私も覚悟を決めないといけないか。FAFが壊滅したとして、生き残りが地球にその覚悟を決めるように伝えねばならない」

 

 そして、コンソールに接地されたディスプレイには接続完了と表示が出る。しかし、様子がどうも変だ。

 

「零、どうも変だ。繋がったと出たのに、司令センターからの反応がない」

「まさか、やられたか?」

「反乱部隊に制圧されたとかそんな事が?」

「ほむら、縁起でもない事を言わないでくれ…と言いたいが、その可能性もある」

「大丈夫だ、ジャック。例え司令部が壊滅しても俺達はまだ負けていない。俺達や戦隊の戦力はまだ健在だ」

「ああ、そうだ。フム、音声で通信してみるか?」

 

 ブッカー少佐が音声で司令部を呼び出す。すると、部屋が明るくなった。中央のスクリーンが光ったのだ。そして、映像が表示される。それは特殊戦司令センター内の様子であった。そして、映像は一人の人物にズームアップ…エディス・フォス大尉が大写しになる。そして、彼女が口を開き、音声で返答してきた。

 

 しかし、零とほむら、そしてブッカー少佐の内心ではある共通した疑問が浮かぶ。

 

 何故、あの場で真っ先に応答してきたのがフォス大尉なのか?

 

 

 

<B-1:connecting...>

 




ロンバート大佐を追う零とブッカー少佐…二人は大佐とジャムがいかにこの状況を作り出したのかを考えつく。

雪風はどうやってこの脅威に立ち向かうのか。数多に漂う膨大な可能性から何を選び抜くのか。そして、その可能性は何を呼び出してしまうのか…
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