【疾走騎士】ゴブリンスレイヤーRTA ドヤ顔W盾チャート   作:もふもふ尻尾

54 / 56
AC6発売前までになんとか間に合いました。


パート17 裏 後編 『月の光』

 助け出した森人を竜牙兵に送り届けさせた後、一党達は遺跡の最奥にある回廊を目指し、歩みを進めていた。

 

「さっきまでとは一転して、まるで迷路ね。本当にこの道であってるのかしら」

 

 何度も同じような分かれ道があって、その度に右へ左へと進み続け、自分がどのような道を辿って来たのかも曖昧になって来た頃、魔術師がぽつりと呟く。

 

「ゴブリンスレイヤーさんに渡した地図がありますから、間違いはありませんよ」

 

 半ば独り言のつもりだったが、後ろの疾走騎士から答えが返ってきた。

 道中で森人を救出した際に手に入れた、遺跡内部の地図。

 その地図があるからこそ、一党はこの道中を迷う事無く進み続けられているのだ。

 

「つまり、本当にこれが一番早かったって訳ね」

 

 あの森人を助け出すというのは、この砦を攻略する為に必要なイベントだったという事だ。

 納得した様子の魔術師。

 しかしその隣を歩く女神官は浮かない顔をしていた。

 

「でも、彼女が受けた仕打ちを思うと……」

「素直に喜べませんか」

「……はい」

 

 ここへ足を踏み入れた結果、ゴブリン達に捕らえられて、奴等を愉しませる為の道具として扱われた森人の事を思い、女神官は俯いてしまう。

 

「ならば、奴等への復讐を果たす事で、彼女への恩返しと致しましょう。彼女の失敗を、無駄にしない為にも」

「それ、さっきも言ってたわね」

 

 先程、同族の無惨な姿を目の当たりにしてへたり込んだ妖精弓手を立ち上がらせる為に、疾走騎士がかけた言葉だ。

 確かにあの森人は失敗をしてしまった。

 だが、それでも幸いな事に、彼女は生きているうちに助け出されたのだ。

 彼女が持ち込んでいた遺跡内部の地図も、こうして一党達にとって、大きな助けとなっている。

 自分達がここに巣くうゴブリンと、それを統率しているであろう混沌の手の者を倒す事が出来れば、彼女の失敗は決して無駄では無かったという証明になるのだと、疾走騎士は女神官に話す。

 

「前を向きましょう。為すべき事を為すためにも」

「そう……ですよね。ありがとうございます」

 

 自分達に俯いている暇など無いと、つまりはそういう事だ。

 疾走騎士の言葉に女神官は微笑んで、感謝を述べる。

 

「ふ~ん?」

 

 二人のやり取りを、魔術師はジトリとした目で見ていた。

 その視線は嫉妬……というわけではなく、疾走騎士に対する呆れによるもの。

 仲間が精神的な恐怖や不安を抱えた途端、それを真っ先に払拭してしまえるのは彼の長所と言えるだろう。

 周囲への視野の広さと、仲間を気遣う思いやりが無ければ出来ない事だ。

 しかし、そんな彼の長所によって、現在とある問題が発生していた。

 

 ──全く、これ以上増えたらどうするつもりよ。

 

 その問題とは、彼の優しさに惹かれる女性が多いという事だ。

 私自身がまあ……そうだし。

 女神官に関しては、ゴブリンスレイヤーが居るので心配は要らないだろう。

 しかし以前、疾走騎士によって助け出されたあの鋼鉄等級の一党達は、四人全員が間違いなく彼に狙いを定めている様子だった。

 普通なら仲間同士が同じ相手に好意を寄せた場合、色々とこじれたり、最悪の場合だと修羅場にもなりそうなものだが、あの一党は仲間割れもせず、巧みな連携を見せ、疾走騎士を囲おうとする始末だから質が悪い。

 そして、ギルドの監督官。

 掴み所がなく、何を考えているのか分からない、飄々とした雰囲気の彼女。

 しかし疾走騎士とはどこか馬が合うらしく、私の女としての勘は、鋼鉄等級の一党以上に厄介かもしれないと警鐘を鳴らしていた。

 

「……な、何か?」

 

 ようやく此方の視線に気付いた疾走騎士。

 ──全く、こういう気持ちにはとことんニブいんだから……。

 

「…………はぁ、何でもないわ」

 

 溜め息を吐いて前を向く。

 別に疾走騎士に不満が有るわけではないし、寧ろ今のままで居て欲しいとさえ思っている。

 でももし、此方側の駆け引きの末、決壊した私達によって彼が呑み込まれてしまうなんて事になったら……。

 

 

 ──責任を取ってもらうチャンスね!

 

 

 ……って、違う違う!

 そうならないように私がしっかりしないといけないのよ!

 自分の頬をぺしぺしと叩いて、気を取り直す。

 あの鋼鉄等級一党に影響されてしまったのかもしれない。

 気を付けないと……。

 

「静かに」

 

 そこで突然、妖精弓手が声を上げる。

 どうやら見回りのゴブリンを発見した様だ。

 一党の空気が一瞬で張り詰める。

 

「あれは私がやるわ。曲がり角の向こうにも一匹居るから、そっちは頼むわよ」

「あぁ」

 

 即座に放たれた矢によってゴブリンは頭を貫かれ、悲鳴を上げる間もなく倒れる。

 彼女の技量をもってすれば、必然の結果と言うべきか。

 すると倒れた物音を聞いて、奥に居たゴブリンが面倒臭そうに顔を出すが、曲がり角から息を潜めたゴブリンスレイヤーが襲い掛かり、首筋に剣を突き立て命を断った。

 

「ほらさっさと行くわよー!」

「やれやれ、さっきまで泣きそうになっとった癖に、調子の良いヤツじゃわい」

「聞こえてるわよ鉱人(ドワーフ)!」

 

 それからも見回りのゴブリンとは度々遭遇したものの、妖精弓手とゴブリンスレイヤーがその全てを易々と駆除していく。

 そしてようやく、一党は回廊まで辿り着いたのだった。

 

 

───────────────

 

 

 通路を抜けると、そこは目的地の回廊だった。

 取り付けられた転落防止の手すりの向こう側は広大な円柱状の空間。

 そして壁面には、太古に描かれた神代の世界をめぐる争いの絵が残されていた。

 

「月の光……そっか。夕方にここへ入ったから、今は夜なのね」

 

 月明かりの光が射し込んでいるのに気付き、魔術師が上を見上げ、目を凝らす。

 どうやら天井は地上まで続いており、穴が開いているようだ。

 

「……」

「どうかしたの?」

 

 すると、彼女の隣に立った疾走騎士もまた同様に、天井を見上げていた。

 普段から何かしらの行動を起こしている彼がこうして立ち止まるのは珍しい事だ。

 疑問に思い、声をかけてみると──……。

 

「地上まで繋がっているのなら、あそこから飛び降りれば更に時短が出来たのでは……」

「ぜっっったいに私はやらないからね!!」

「……そうですか。残念です」

 

 相変わらずの変態的な発想で滅茶苦茶な事を言い出す疾走騎士に対し、断固拒否の姿勢を示す魔術師。

 下手をすれば命を落としかねないような無茶に、度々付き合わせられている彼女からすれば、当然の反応であった。

 

「あの二人、本当に緊張感の欠片も無いわね……」

 

 疾走騎士と魔術師のやり取りに呆れながら、回廊の手すりから下を覗き込んだ妖精弓手。

 感じていた気配の通り、吹き抜けの底にある広場にはゴブリン達が眠っている。

 しかし、問題はその数だ。

 

「どうだ」

「ッ! み、見ての通りよ。まだ起きてきてはいないけど、あの数、下手したら百くらい居るかもしれないわ」

 

 ゴブリンスレイヤーがいつの間にか隣に居た事に一瞬驚くが、妖精弓手は平静を装って返事をした。

 まともにあの数を相手にすれば、最悪の結果は免れないだろう。

 しかし、そう考えていた妖精弓手に対して、眠りにつくゴブリン達を見たゴブリンスレイヤーは、何の気なしに吐き捨てる。

 

「問題にもならん」

「えっ」

「《酩酊(ドランク)》と《沈黙(サイレンス)》で目覚める事も、騒ぐ事も出来なくし、一匹ずつ殺していけばいい」

 

 相手がゴブリンである以上、それが何匹居ようと、ただの狩りの対象にしか過ぎない。

 故に彼は──ゴブリンスレイヤーなのだ。

 

 

─────────────────

 

 

 ゴブリンスレイヤー達はナイフを手にし、呪文によって深い眠りにつくゴブリンの喉を切り裂いて殺すという単純な作業を、黙々とこなしていた。

 

「はぁ、はぁ、これで何匹目よ全く……」

 

 妖精弓手が苛立ちを隠せずに言い放つ。

 彼女が持つ石で作られたナイフはゴブリンの血脂に塗れ、殆ど使い物にならない状態になってしまっていた。

 

「あーもうっ! 滑るっ!」

 

 それでもゴブリンの喉に刃を突き立て、息絶えるまで押さえ付け、ようやく大人しくなったと思いきや、今度は刺さったナイフが滑って抜けないと来た。

 

「あっ……!」

 

 それでも半ば無理矢理に、力一杯ナイフを引き抜いた妖精弓手だったが、そのまま勢い余ってナイフが手からすっぽ抜けてしまう。

 しかもすっぽ抜けた短剣が、たまたま正面に居た疾走騎士の後頭部へ目掛け、一直線に飛んでいく始末。

 弓矢で百発百中と言っても過言ではない腕前を見せた妖精弓手。

 こんな時にもその命中精度を発揮して欲しくはなかったと、妖精弓手自身も思ったその瞬間──。

 

「はーつっかえ……」

 

 疾走騎士はこちらを見ないまま首を曲げ、間一髪で回避。

 おぉ……と、妖精弓手が感心したのも束の間、ぐるりと疾走騎士がこちらを向いた。

 妖精弓手は思わず声にならない悲鳴を上げる。

 

「ご、ごめんシエルドルタ。ゴブリンの血で手が滑っちゃった」

「いえ。代わりの武器が必要なら、そこらじゅうに転がっていますよ」

「あっ……成る程。こいつらの武器を使えばいいのね」

 

 疾走騎士に言われ、辺りを見渡すと、ゴブリン達の持っていたであろう短剣が幾つも転がっていた。

 

「そういう事です。使える物は何でも使う。ゴブリンスレイヤーさんはいつもそうしていますね」

 

 妖精弓手は落ちているナイフの一つを拾い上げ、疾走騎士の方を見る。

 

「そう……ところで、シエルドルタはナイフを使わないの?」

 

 ゴブリンスレイヤーと蜥蜴僧侶、そして妖精弓手の三人はナイフを使ってゴブリンの喉を切り裂いて殺しているが、疾走騎士は盾を使ってゴブリンの頭を潰していた。

 彼は何故、ナイフを使わないのだろうか。 

 

「ナイフだと首を裂いても、ゴブリンが息絶えるまで時間が掛かりますから。それに、多少大きな音を立てても《酩酊(ドランク)》のおかげで目覚める事はまず無いでしょう。多分、これが一番早いと思います」

 

 そう言うや否や、疾走騎士は両手の盾を全力で振り下ろし、両脇に居たゴブリン二匹の頭が一瞬で潰される。

 手足が微かに痙攣しているが、頭部が半分ほど平らになり、眼球が飛び出たゴブリンの生死を確認する事こそ、時間の無駄と言えるだろう。

 そして、この一瞬の処理は、彼の二つの盾によって、一度で二匹同時に対して行われるのだ。

 確かに早い。早いのだろうが──……。

 

 

 

 

 ──ぺったんぺったんぺったんぺったんぺったんぺったんつるぺったん!

 

 

 

 

「なんか腹が立つ音してるのよねそれ」

「そんな事言われましても……」

 

 最速の行動を繰り返し続けた結果、リズミカルな音調を作り出してしまい、それが何故か妖精弓手の気に障ってしまうようだ。

 とはいえ、鉱人道士と女神官が呪文を維持出来る時間は限られている。

 少しでも早く、このゴブリン達を全て殺し尽くす為にも、結局は妖精弓手が我慢する形となった。

 

 

──────────

 

 

 程なくして、全てのゴブリンが狩り尽くされた。

 壁も床も、そしてゴブリンスレイヤー達もまた、殺したゴブリン達の血によって、真っ赤に染まっている。

 女神官と鉱人道士、そして万が一の無いよう二人に付いていた魔術師が、上から広場へと降りて来た。

 

「お疲れ様。これで終わり……じゃあないのよね?」

 

 駆け寄って来た魔術師に、疾走騎士は頷く。

 

「はい。この奥に部屋があります。このゴブリン達を率いていた何者かが居るとするならば、きっとそこでしょう」

 

 その答えを聞いて、魔術師は鋭い目を広場の奥へと向ける。

 他の仲間達もまた、警戒心を強めていた。

 ゴブリンスレイヤーだけが、いつもと変わらぬ様子で歩き出し、奥へ進もうとして──その時だった。

 

「な、なに!?」

 

 突然の地響き。

 大きく足元を揺らす衝撃は、一度だけではなく、何度も一定の間隔で回廊全体に響き渡る。

 しかも、衝撃の度に、音と揺れが徐々に大きくなっている事から、冒険者達は何かが迫って来ている事を察知し、一度しまった武器を再び手に取った。

 

「《いと慈悲深き地母神よ、か弱き我らをどうか大地の御力でお守りください》」

 

 すると疾走騎士が前に出て《聖壁(プロテクション)》を行使し、奥の通路と冒険者達が居る広場を隔てる壁を生み出した。

 

「これで、多少の時間は稼げるでしょう」

「ナイスシエルドルタ!」

「ほ、流石判断が早いの」

「私達は後ろに下がるわよ。何が出てくるか分かったものじゃないわ」

「分かりました!」

 

 後衛である妖精弓手、鉱人道士、魔術師、女神官がやや距離を離し、後方に位置取った。

 疾走騎士とゴブリンスレイヤー。そして蜥蜴僧侶が前衛として光の壁の前で立ち、ソレが現れるのを待つ。

 

「ゴブリン共がやけに静かだと思えば、雑兵の役にも立たんか」

 

 若干の怒気を含む声。

 暗闇から現れた、その巨大な姿を見て、冒険者達が驚愕の声を上げる。

 

「なんと!」

「こいつがシエルドルタが言ってた親玉……!」

 

 ──嘘でしょ、まさかあれって……。

 魔術師はその怪物の名を知っていた。

 女神官から借りて読んだ怪物辞典(モンスターマニュアル)の中に、姿形の特徴が一致する怪物が載っていたのを記憶している。

 鎧の様な筋肉に覆われた巨体。頭に生えた二本の角。

 強固な楯を持った騎士すら、その怪力の前では肉塊同然。

 怪物でありながら人以上の知能を有し、強力な術をも易々と使いこなす。

 冒険者にとって、恐怖の象徴として恐れられる怪物。その名は──……。

 

人喰鬼(オーガ)!?」

 

 目の前の怪物が象だとすれば、自分はきっと蟻に過ぎない。

 それ程に力の差があるのだと、魔術師は直感で理解する。

 そしてそれは、疾走騎士も同様の筈だ。

 彼は一体どうするつもりなのだろうか。

 

「貴様ら……ここを我らが砦と知っての狼藉と──ん? なんだこの壁は?」

 

 オーガが通路から出ようとした所で、事前に疾走騎士が作り出していた《聖壁(プロテクション)》が、その行く手を遮った。

 

「ほう……矮小な人間の奇跡か。しかし、こんなもので我を止められると思うな」

 

 しかし、光の壁に手を当てて、オーガは薄ら笑いを浮かべる。

 恐らくオーガには、《聖壁(プロテクション)》を破壊出来る術があるのだろう。

 

「ゴブリンスレイヤーさん。あの海底へ繋がっている『転移の巻物(スクロール)』を奴に使って下さい」

 

 だが、そんなオーガの様子を気にも留めず、疾走騎士はゴブリンスレイヤーに話しかける。

 それを聞いて、ゴブリンスレイヤーは首を傾げた。

 

「ゴブリンか?」

 

 ゴブリンスレイヤーにとって、最も忌むべき存在はゴブリンである。

 ゴブリン以外には興味すら抱かない。

 そんな彼に、貴重な転移の巻物(スクロール)を使えという事は、もしやこの巨大な怪物はゴブリンなのかもしれない。

 確認の為、ゴブリンスレイヤーは問い返す。

 

「いいえ」

 

 無論オーガはゴブリンなどではないので、疾走騎士は首を横に振って否定する。

 目の前の怪物が何者なのか、そしてどれ程の脅威であるかすらも、ゴブリンスレイヤーは一切知らない。

 

「ですので、こちらで判断させて頂きました」

 

 だからこそ、ゴブリンでは無いからこそ、今取るべき最善の行動を、為すべき事を、疾走騎士は彼に指示したのだ。

 

「多分、これが一番早いと思います」

「……いいだろう」

 

 やや沈黙し、頷いてから、ゴブリンスレイヤーは転移の巻物(スクロール)を雑嚢から取り出し、オーガへと向ける。

 そして……膨大な量の海水が、巨大な弾丸となってオーガに襲いかかった。

 

 

───────────────

 

 

 なんだ……一体何が起こった?

 オーガは意識を取り戻したものの、状況を把握出来ずに居た。

 先程までは己の両足で立ち、人間共を見下ろしていた筈。

 だがどういう訳か、今は床を背にし、天井を見上げている。

 体を起こそうとするも、それすら叶わない。

 ただ眼を動かせば、一人の人間がこちらへと歩いて来ているのが見えた。

 その者は顔の見えぬ兜を被り、両手に盾を携え、一歩一歩近付いて来て、眼前まで来た所で足を止める。

 

「がぶぉ……」

 

 何を……そう言おうとして、オーガの口からは赤黒い液体が吐き出される。

 

「あぁ、認めよう。やはりあの時お前を殺せなかったのは失敗だった」

「貴……様……まさ……か……」

 

 その声に、オーガは聞き覚えがあった。

 魔神復活の際、調査に来た軍の先遣隊。

 有象無象で構成されたそれを蹴散らし、撤退させた後、入れ違うようにして現れた一人の騎士。

 半ばで折れた剣と、血塗られた盾を手にし、そして……修羅を瞳に宿した、あの時の男の声だ。

 恐怖に駆られて、即座に戦鎚を振り下ろし、殺したと確信した瞬間、オーガは──『束の間の月影』を見た。

 そうだ。あの時も、初めは何が起きたのか分からなかった。

 自慢の戦鎚が、折れた剣から放たれた青い閃光により真っ二つに斬られ、あまりの恐ろしさに逃げ出し、それでようやく生き延びる事が出来たのだ。

 その後、魔神将より任務を与えられ、より強力な戦鎚を賜り、ゴブリンを率いて、この砦へと身を潜めた。

 だが、それもここまでである。

 オーガはそこで漸く、自身の下半身が無くなっている事に気付いた。

 

「ま、待て!」

「喋るな。お前の息は臭すぎる」

「やめっ……! があああぁぁぁ!!!」

 

 そして、疾走騎士が盾の刃を振り下ろし、オーガの命はあっさりと断ち斬られた。

 

 

───────────────

 

 

「終わった様だな」

 

 オーガの絶叫が途絶えたのを確認してから、ゴブリンスレイヤーが歩き出す。

 通路の先には、転移の巻物(スクロール)から放出した海水によって上下に切り裂かれたオーガの亡骸が転がっていた。

 頭には盾が深く突き刺さり、更に眼球が抉り取られている。

 疾走騎士はオーガの顔に足を乗せ、盾を引き抜いてから、ゴブリンスレイヤーに答えを返す。

 

「はい。滞りなく」

「そうか」

 

 ゴブリンスレイヤーの背後から他の仲間達もやってくると、疾走騎士は辺りを見回して、戦利品を物色しだした。

 

「見て下さい。オーガが持っていた戦鎚です。何で作られているのか分かりませんが、大きさと見た目の割にはかなり軽いですよ」

「ほう。ワシに見せてくれんかの?」

 

 疾走騎士は転がっていたオーガの戦鎚を持ち上げ、鉱人道士へと差し出す。

 手で触ってみたり、コンコンと指で叩いたりと、一通り調べた後、鉱人道士は頭を掻いて困ったように唸った。

 

「う~む。すまんが、ちと分からんのぅ。金属って事ぁ間違いは無いんじゃが……」

「あら、石、金、酒なら任せて良いんじゃなかったのかしら?」

「見た事が無い物は知らんに決まっとろうが!」

 

 にやにやと笑って妖精弓手が揶揄うと、鉱人道士は食ってかかる。

 

「ほう、鉱人殿すら見た事が無い鉱物とは、もしかすると大層に貴重な物やもしれませぬな」

 

 ならば、これはお宝の可能性がある。

 しかし見た目の割に軽いとは言っても、あのオーガが武器にしていた戦鎚なだけあってかなりの大きさで、相当な労力が必要になるだろう。

 可能性を信じて持ち帰るかは判断の分かれる所だ。

 

「……ねぇ疾走騎士、そっちは?」

 

 先程から気になっていた様子で魔術師が指差したのは、疾走騎士が持っていた二つの球体。

 中に炎が閉じ込められているような、紅い輝きを放っている。

 

「あぁ、これはオーガの目玉です。さっき抉り取りました」

「な、なんでそんな物取ったのよ!」

 

 それを聞いた妖精弓手はドン引き。

 しかし、魔術師は手を顎に当てて、疾走騎士を見詰めながら暫し考え込んだ後、頷いた。

 

「……確かに使えるかも知れないわね」

「とてもそうは思えないけれど……」

「そう? 怪物の体の一部が調合の素材になる──なんてのは定番よ」

 

 ──その知識を疾走騎士が有しているとは思えないけれど……ね。

 これはきっと、神からの指示なのだろう。

 そう結論を出し、これ以上の詮索は止めておく事にした。

 

「それでどうするの? この先、調べるの?」

「調べるといってもこれでは……」

 

 手に持った松明を通路の奥に向ける魔術師。

 その先には部屋があった筈だ。

 しかし、先程この通路へ向けて放出された海水は、奥の部屋諸共あらゆる全てを飲み込んで、石や木による瓦礫の山へと変貌させてしまっていた。

 この中から何かを見付け出すのは至難の技だろう。

 

「この有り様だとね……ん?」

 

 だが妖精弓手が唐突に瓦礫の山を掻き分けながら進んだかと思うと、何かを拾い上げて戻ってきた。

 

「見てこれ!」

「紙? よく残っていましたね」

 

 一枚の紙をヒラヒラと揺らす妖精弓手に、女神官が首を傾げる。

 どうやらそれは羊皮紙で、だからこそ水に濡れても無事に残っていたのだろう。

 紙には文章が綴られており、妖精弓手が内容を読もうと試みる。

 

「ええっと……誰か読める?」

「なんじゃいお主、散々長生きして字も読めんのかいな」

「うっさいわね! 見た事も無い文字なんだからしょうがないでしょ!」

「それ、私にも見せてもらえる?」

 

 書かれた字が読めなかった妖精弓手に対し、先程のお返しとばかりに今度は鉱人道士が笑って揶揄う。

 怒り心頭になった妖精弓手から紙を受け取って、今度は魔術師が文字を一つ一つ指でなぞっていくが……。

 

「うーん……ごめんなさい。私にも無理ね。知らない字だわ」

 

 しかし、お手上げと言わんばかりに眉間を押さえて頭を横に振る。

 魔術書に書かれている文字全てが、同じ様式とは限らない。

 故に、賢者の学院では様々な字を学ぶ事もあったが、それでも彼女には、この紙に書かれた字を読むことは出来なかった。

 

「失礼」

「えっ、ちょっ」

 

 すると突然、疾走騎士が肩を寄せて、紙を覗いてきた。

 魔術師が顔を赤くして硬直していたが、疾走騎士はお構い無しにその字を読み始める。

 

「ゴブリンに巣を作らせ、身を潜めろ。秩序の王達が集いし時を狙え。簡単に訳すとこんな感じですね」

「え……疾走騎士、アンタ読めるの?」

「軍で伝令をしていた頃に、敵側の情報を盗む任務を請けた事がありまして、その際に覚えました。これは混沌の勢力側が情報伝達の際に使う物ですね」

 

 それってもう伝令の域を越えているのでは? 一党達がそんな疑問を抱いているなか、魔術師が恐る恐る問い掛ける。

 

「で、でも、普通の字は読めないのよね?」

 

 ギルドで張り出された依頼書の内容を、彼の代わりに読むという自分の役割が要らなくなってしまうのではないか。

 魔術師はそんな事を危惧していたが、疾走騎士は首を縦に振った。

 

「はい。一介の騎士が余計な事を知ってしまえば、敵に捕らえられ、拷問された時に情報を渡す可能性があると言われたので」

「……アンタがどういう扱いを受けてたか、何となく分かってきたわ」

 

 普通なら、騎士としての教養を身に付ける為、字くらいは学ぶ筈なのだ。

 にも関わらず字が読めない彼は、あまり良い扱いを受けていなかったのではないかと、薄々ながら勘づいていた魔術師。

 そして返ってきた答えは、学ぶ機会すら与えられなかったというもの。

 やっぱりか。そう魔術師が頭を抱えるのも仕方のない事だった。

 

「とにかく、シエルドルタの言ってた事は当たってたって事ね」

 

 あのオーガは混沌の勢力から送り込まれた尖兵で、各種族の王達を狙う為に、この砦でゴブリン達に巣を作らせた。

 だがそこへやってきた冒険者の一党によりオーガは倒され、無事にその目論みも打破される。

 これが事の顛末であった。

 

「話は終わったか」

「ええ、それでは戻りましょうか」

 

 これ以上ゴブリンが居ない事が分かってから、ずっと退屈そうに待っていたゴブリンスレイヤーに対して、疾走騎士は先程の戦鎚を担ぎ上げてから頷いて答えを返す。

 

「え……疾走騎士、それ持って帰るの?」

「はい。先程の話からして、もしかすると貴重な物かもしれませんし、幸い持ち上げる事の出来る重さですから」

 

 盾二つに加え、更に巨大な戦鎚まで運ぼうとする疾走騎士に、魔術師は何とも言えない表情。

 そして一党達は来た道を戻り始めた。

 

「はぁ……ここからまたあの道を戻るのね……」

 

 魔術師が大きく溜め息を吐いて項垂れる。

 

「《突風(ブラストウィンド)》ならあの天井までひとっ飛びですよ? 一か八かやりますか?」

「……絶対に嫌」

 

 届かなかったり、狙いが外れて穴を通れなければ、そのまま地面まで真っ逆さま。

 疾走騎士の提案に一瞬は悩んだ魔術師だったが、安定を取るためにも、結局は歩いて脱出する事にしたのだった。

 

 

───────────────

 

 

「同胞を助けて頂きありがとうございます。お迎えにあがりました」

 

 遺跡から出ると、森人の戦士達が馬車で迎えに来ていた。

 どうやら、竜牙兵は救出した森人を無事送り届けられた様だ。

 

「お疲れ様でした! ゴブリンどもはどうなり──ひぇっ」

 

 煌びやかな武具を纏った森人の戦士が、ゴブリンスレイヤーと疾走騎士の二人を見た途端、恐怖に顔を引き攣らせる。

 冒険者の亡霊が現れたとでも勘違いしたのだろうか。

 

「ゴブリンは全て排除済み。混沌の勢力による尖兵、上位種のオーガが潜んでいましたがこれも撃破。残されていた文から奇襲の算段を立てていた事が分かりました。この手紙をお渡ししておきますので、あとの調査はお任せします」

「お、おぉ! 確かにその戦鎚はオーガの……承知致しました。街までお送り致しますのでゆっくりお休み下さい」

 

 しかし、疾走騎士が丁寧な対応を見せれば、森人の戦士は安堵した様子で馬車に一党を案内する。

 

「ではお言葉に甘えて……」

 

 一党全員が馬車に乗り込んだのを確認してから、疾走騎士がオーガの戦鎚を積め込みだした。

 てっきり手紙と共に置いていくのだろうとばかり思っていた森人の戦士が声を上げる。

 

「それを乗せるつもりですか!?」

「意外とそこまで重くありませんし、大丈夫ですって。安心して下さいよ。へーきへーき、へーきですから」

 

 みしりと馬車が軋む音が響いたものの、確かに問題は無い様子だ。

 

「……狭いんだけど」

「まあ町に着くまでの辛抱ですし」

 

 中に居た妖精弓手が不満を漏らすが、女神官がそれを宥める。

 最後に疾走騎士が乗り込んで、ようやく馬車は出発した。

 

「ねぇ、聞きそびれてたんだけど、皆は何で冒険者になったの?」

「なんじゃいな耳長の。藪から棒に」

「良いじゃない。暇だもの」

 

 狭いスペースを丸くなって寝転んだ妖精弓手が皆に聞くと、それぞれが答える。

 

「ワシは旨いもんを食う為じゃの。耳長はどうじゃ」

「私は外の世界に憧れてね」

「拙僧は異端を殺し位階を高め、竜となるため」

「は、はあ……宗教は分かります。私もそうですし」

「ゴブリンを──」

「あんたのは何となく分かるからいいわ」

「おいおい、聞いといてそれかい」

「だって他に無いじゃない」

 

 それはそう。

 誰にだって明白で、故に彼はゴブリンスレイヤーなのである。

 

「そっちの二人は?」

「え、私達?」

 

 起き上がった妖精弓手が視線を向けた先には、肩を寄せ合って座る魔術師と疾走騎士の姿があった。

 

「そうよ。貴女、賢者の学院から来たらしいじゃない。わざわざ冒険者になんてならなくても、もっと良い道はあったんでしょ?」

「まあ……ね」

 

 魔術師は思わず苦い笑みを浮かべてしまう。

 本当に、無謀で愚かな選択だったと、自分でも思うからだ。

 しかし少なくとも後悔はしていない。

 隣に『彼』が居る限りは。

 故に、胸を張って妖精弓手の問いに答える。

 

「私は自分の優秀さを、より多くの人に知って貰いたかったのよ。まあ、それは甘い考えだったけどね」

「そっか……シエルドルタはどうなの?」

 

 そして、疾走騎士の番が回ってきた。

 ──確かに気になる。

 魔術師も、彼の答えを待った。

 

「自分……ですか?」

「私が言うのも何だけど、あなたが騎士を辞めた理由に見当がつかないもの」

 

 今回の冒険の途中、妖精弓手は捕らえられていた森人の惨憺たる有り様を目撃し、一度は心が折れかけたが、その心に寄り添う姿勢を見せた疾走騎士によって、すぐに立ち上がることが出来た。

 騎士とはどんな人間かと言われれば、凡そ彼の様な人物像を思い浮かべるのだろう。

 そんな彼が騎士を辞めて冒険者になるというのは、余程の理由があったのではないか。

 そう妖精弓手が考えていた所で、森人として優れた聴覚を持つ彼女にだけは聞こえてしまった、あのオーガと彼の会話。

 疾走騎士は、あのオーガと会った事がある。

 そして、追い詰めたものの、逃げられてしまったのだろう。

 追求するつもりはない。ただ、そこまでの力量を持つ彼が、何故こうして冒険者になっているのか、知りたくなったのだ。

  

「そう……ですね。或いはそれを知るために、冒険者になった……のかも……」

「……疾走騎士?」

 

 そこまで言うと、疾走騎士は何の反応も示さなくなってしまった。

 まさかと思い、疾走騎士の兜の隙間から、魔術師が中を覗き込む。

 

「……寝ちゃったわね」

「え、このタイミングで!?」

 

 信じられないという表情で驚愕する妖精弓手。

 

「まあいつも通りね。ベッドに入れば即ぐっすりよ。コイツ」

「全く、二人揃って器用だこと」

 

 いつの間にか、もう片方の鎧兜からも、微かな寝息が聞こえてきていた。

 ──まあいっか。別に何時でも聞ける事だし。

 妖精弓手はやれやれと肩を透かしながら、その長い耳を上下に揺らす。

 

「いやいや、これは度を越した不器用じゃろ」

 

 鉱人道士の言葉に、皆が一様に笑みを溢す。

 既に空はうっすらと、明るくなり始めていた──……。

 

 

────────────────

 

 

 おう、久しいな。

 お主は毎度、誰にも気付かれぬよう、一人で訪ねて来おるのう。

 ククッ、その扉が開かれる瞬間まで、刺客が送り込まれたのではないかと血がたぎってしまったわ!

 ……なに? 斬り捨てられた怪物の群れ? また勝手に抜け出しただろう……じゃと?

 カカカ! 入り込もうとしておった鼠を斬ったまでよ。

 それに、刃を握れるうちは、戦場に在りたいものでな。

 願わくば死に際も、と言いたい所ではあるが…………なんじゃ、それがお主の心配顔か?

 なぁに、爺はここに居ろと、あの孫娘がうるさい。

 故に、こうしておるだけじゃ。

 

 そこの窓から剣を振るっているのが見えるであろう。

 いずれはあやつが儂の跡を継ぐ……どうじゃ、一度会ってみぬか?

 人斬りの才はあるが、融通の利かぬ、思い込みの激しい娘でな。

 しかし、かわいい孫娘でもある。

 お主があやつの助けとなってくれるのなら、少しは安心出来るが……。

 

 ふむ、あくまでも一介の騎士として生きるか……まあよい。

 

 ……もう間もなく、世の乱れが、混沌が、人死にの絶えぬ戦が、力無き者達を呑み込まんとするじゃろう。

 

 カカッ、忘れるでないぞ。

 

 ──迷えば敗れる。それが、戦よ。

 行くか。お主との縁も、これが最後やもしれぬ。

 ……ではな。

 

 

 …………。

 カカッ、実に面白い奴じゃ。

 何者に蔑まれようとも、己の為すべき事を信じておる。

 しかし、故に危うい。あやつと真に縁を結び、共に歩める者が傍に居れば良いのだが……な。

 

 

───────────────

 

 

 ガタンと馬車が揺れ、意識が戻る。

 どうやら夢を見ていた様だ。

 とても懐かしく、しかしそれ程昔という訳ではない過去の夢。

 

「……」

 

 ふと、荷物入れの袋に手を入れて、中を漁る。

 詰め込まれた荷の中、その一番奥に『それ』は沈んでいた。

 母の形見で、今は折れてしまった一振りの剣。

 折れているとしても、刃を剥き出しにしておくのは危険なので、柄より先には布を巻き付けてある。

 受け取った時にはきちんと手入れされ、輝きを放っていたが、今では見る影もない。

 それを袋から取り出して、柄の部分を握り締めた。

 しかしその瞬間、転移の巻物(スクロール)から弾けた海水の如く、過去の記憶が甦る。

 

 ──……羨ましいな。私じゃなくて、地母神様はきみを選んだんだ。

 

 故郷と共に焼かれ、息を引き取ったシスターの言葉が。

 

 ──なんでもっと早くに来てくれなかったんだ!

 

 任務を放り出して、農村をゴブリンから救ったにも関わらず、罵声を浴びせて来た村人達の言葉が。

 

 ──一足、遅かったな。貴様の祖父は既に息を引き取った。

 

 軍の騎士という肩書きを失って、せめて最後の挨拶をと思い、祖父を訪ねた時に告げられた言葉が。

 頭の中で反響するかの様に、何度も何度も繰り返し聞こえ続ける……。 

 

「っ……! はっ……はぁ……!」

 

 震える手から、折れた剣がこぼれ落ちた。

 全身からは汗が滝の様に流れてくる。

 呼吸は浅く、荒い。

 何とか落ち着かせようと一度唾を飲み込んでから、深呼吸をしようと試みる。

 

 ──何度試しても同じか……。

 

 騎士としての全てを失い、絶望に打ちひしがれていたあの時、己の心には混沌が芽生えそうになった。

 しかし、修羅へと成り果てかけた己自身を、剣と共に投げ捨てる事で、何とか踏み止まることが出来たのだ。

 だが、その代償として、剣をまともに握る事が出来なくなってしまった。

 

 ──だから、これで良い。

 

 下唇を噛み締めながら、落ちた剣の、布で包まれた刃の部分を掴み、袋へと放り込む。

 

「?」

 

 そこで、左肩に重みを感じた。

 

「ん……すぅ……」

 

 一体いつからだろう? 魔術師の彼女が、こちらの肩にもたれかかって眠っていた。

 こんな寝苦しい馬車の中だというのに、その表情は穏やかその物で……思わず口角が上がり、小さく息を吐く。

 

「あぁ、これで良いんだ……」

 

 縁も、剣も、己の心も失って、残ったのは深い闇だけだった。

 そんな時に神の啓示を受け、今では新たな縁が紡がれて、傍には彼女の温もりが在る。

 気付けば手の震えは無くなっていた。

 

「!」

 

 そこで、馬車が止まった。

 どうやら町へ着いたようだ。

 また、失う訳にはいかない。

 今度こそ、間に合わせる。

 その為にも、先ずは立ち上がらなければ。

 

「……え、重っ、ぐえっ」

「痛っ! 何っ!? あっ──」

 

 しかし、もたれかかる魔術師の重量によってバランスを崩し、またもや彼女の下敷きになる疾走騎士であった。

 

 






Q.疾走騎士くん、騎士なのに剣が装備出来ない……出来なくない?

A.剣の適正表記が『剣:―』になってて装備しようとしてもブブーって音が鳴るだけですね。騎士の恥晒しがこのヤルルォ……!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。