本編は明日きっちり出します
天の声side
花の異変の後、パチュリーと小悪魔は帰るのが遅くなったせいで美鈴に心配されていた。夕食も二人が帰ってくるまでは作っていなかったらしい。
レミリアは料理は出来たてが最も美味しいと考えているため、二人がいつ帰ってくるかわからない状況では料理を始めることができなかったらしい。
どうせ彼女の手際なら二人が帰ってきた後に作り始めても大して遅い時間にならない、という意見の一致により全員が二人を待って夕食を食べることにしたらしい。
さて、そんなことがあってからもう一年以上。ついに幻想郷縁起が完成したとの情報がパチュリーに入った。パチュリーは早速人里に向かったようだ。では内容を見てみよう。
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希代の大魔法使い パチュリー・ノーレッジ
能力 魔法(主に属性)を使う程度の能力
危険度 低
人間友好度 極高
主な活動場所 紅魔館ほか
悪魔の住む館、紅魔館の頭脳と言えば、この魔法使いパチュリー・ノーレッジである。
彼女は、生粋の魔法使いであり、千五百年以上生きているという。現在彼女が暮らしている紅魔館には紅美鈴とともに、レミリア・スカーレットが誕生する前から住んでいるらしい。
能力
彼女の使う魔法は多岐にわたるが、彼女の最も得意とする魔法は属性魔法である。
彼女が主に使う属性魔法は、生命と目覚めの『木』、変化と動きの『火』、基礎と不動の『土』、実りと豊かさの『金』、静寂と浄化の『水』、能動と攻撃の『日』、受動と防御の『月』の七属性である。
これらは単独で使うだけでなく、二種類以上の属性を組み合わせることも可能だという。組み合わせによって弱点を補ったり、威力を高めたりと、バリエーションは非常に豊富だ。
実態
彼女はほとんどの時間を紅魔館内にある大図書館で過ごしているが、たまに人里に来ては寺子屋に行ったり、買い物をしたりしている。
また、彼女の持つ知識は大図書館にある本からの物であるらしい。大図書館も彼女が紅魔館に棲み始めた当初は本が一冊も入っていなかったとか。つまり今大図書館に置いてある本のほとんどは彼女が持ち込んだ物だという事になる。これなら彼女の知識が豊富なのも頷ける。(※1)
目撃報告例
・この間借りていた百二十冊くらいの本が全部取り返されていたんだよな(霧雨魔理沙)
パチュリー・ノーレッジ本人によると持ち帰ってから一年近くも経っていたらしい。借りた物は期日までに返すよう心掛けた方が良い。
・最近なかなか店に来なくなってしまって寂しいね(肉屋の店主)
噂によると紅魔館で家畜を飼い始めたとか。
・寺子屋に来た時はいつも子供たちと遊んでくれるのでとても助かっている(上白沢慧音)
彼女は魔法使いという種族であるにもかかわらず意外と面倒見がいい。
対策
彼女に敵対することはお勧めしない。彼女の正確な観察眼により属性が看破されてしまえば、相当に実力のある妖怪でもない限り逃げるのは不可能である。幸い彼女は人間に非常に友好的なので、相応の理由がなければ敵対することは無いだろう。
それでも敵対してしまった場合には、彼女の唯一の弱点である持病の喘息になることを祈るしかない。彼女は魔法使いでありながら体術も人並み以上にこなしてしまうからだ。
※1 彼女によると、知識量で言うなら八意永琳(後述)にははるかに劣るらしい。
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ここまでがパチュリーに関する記述である。
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鉄壁の門番 紅美鈴
能力 気を使う程度の能力
危険度 低
人間友好度 高
主な活動場所 紅魔館
紅美鈴は紅魔館(※1)に棲む妖怪の一人である。門番をしているため、紅魔館の住人の中ではパチュリー・ノーレッジに次いでよく目撃される。
武術に長け、妖怪じみた怪しげな術を使うことは少ない。
何かに特化して強いわけではなく、武術なら基本的にどんなものでも達人以上の実力を持っている、万能型の妖怪である。素の妖力も高く、人間にも妖怪にも死角が無い。
その力を買われて、門番をさせられていると考えられる。また、門番の仕事以外にも彼女の世話好きの性格を買われてか、庭(※2)の管理も一人で行っているらしい。
紅美鈴と陰陽師
紅美鈴と言えば昔、都など活躍した大陰陽師の名前と一致する。今代になって初めて明かされた真実であるが、その紅美鈴と今回記した紅美鈴は完全に同一人物であるらしい。およそ五百年前に、この国から忽然としていなくなってしまった陰陽師が実は幻想郷に来ていたのだ。
だが、彼女の性格からもわかる通り、妖怪でありながら陰陽師になった目的はただ単純に人間を助けたかったからである。また、紅美鈴の相方の陰陽師である大都庶樺菜(※3)の消息も今ははっきりとしている。
目撃報告例
・釣りをしていて湖に落ちそうになっていたところを助けられた。妖怪も悪い奴だけではないようだ(匿名)
霧の湖は人間一人で行くべき場所ではない。いつも助けられるとは限らない。
・門番のくせに私が行った時は何も言わず通してくれるんだよなあ(霧雨魔理沙)
彼女と非常に仲の良いパチュリー・ノーレッジからの指示らしい。
・いつも門の前に立っているだけのように見えるのに隙が全く無いので恐ろしいです(最速のパパラッチ)
武術の素人から見ればぼーっとしているように見える。
対策
普段はとても温厚で怒ること自体ほとんどない。普通に接すれば全く恐れる必要のない妖怪である。また、決闘を申し込めば快く応じてくれるらしい。
ただし、もしも彼女と敵対関係になってしまった時にはできることは無いと言っても過言ではない。弱点らしい弱点が存在しないせいで、本気の彼女を相手取ることができるのは幻想郷内で最も力のある妖怪たちくらいだろう。
パチュリー・ノーレッジが近くにいれば、彼女に頼めば止めてくれるかもしれない(※4)。
※1 悪魔の棲む家(後述) ※2 紅魔館内で自給自足できる程の作物が植えられているとか ※3 詳しくは二代目から五代目までの幻想郷縁起を見よ ※4 可能性は限りなくゼロに近い
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これが美鈴に関する記述だ。最後にレミリアの項を見てみることにする。
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幼き紅い悪魔 レミリア・スカーレット
能力 運命を操る程度の能力
危険度 極高
人間友好度 中
主な活動場所 紅魔館近辺
幻想郷で確認が取れている吸血鬼と言えば、紅魔館に棲むスカーレット家である。その主がこのレミリア・スカーレットだ。
幼い姿に似合わず思慮深く、また吸血鬼らしい驚異的な身体能力を誇る。吸血鬼と言うが、飲む人間の血の量はとても少なく、人間の肉は決して口にしないらしい(※1)。
身長は低く、まるで十にも満たない幼児のようだが、背中には自分の身長より大きな羽根を携えているため、シルエットだけならかなり大きく見える。
昔は昼間寝ていたらしいが、今では夜に寝るようになったらしい。西洋出身の妖怪だが日本食を好み、特に納豆(※2)へのこだわりはかなりのものらしい。
現在(※3)、人里でスカーレット家と言えばスカーレット印の食料品(※4)が有名である。紅霧異変後急に始まった食品提供で、当初は信用していない者も多かったが、今となっては大人気のブランドとなっている。
この妖怪に纏わる逸話
・紅霧異変
紅魔館の存在が幻想郷中に大きく知れ渡った異変である。
幻想郷中が紅い霧に包まれ、日の光も地上に届かず、夏なのに気温が上がらないという異変があった。この霧により体調の優れない者が出たことで、人間たちは数日間に渡って家からも出られないという状況になった。
結局霧の原因はレミリアであり、博麗神社に住む巫女が、彼女を懲らしめて解決したと言われる。またこの異変はスペルカードルールが幻想郷に浸透する原因ともなっている。
目撃報告例
・この前冥界で見た。一体今度は何を企んでいるのかしら(博麗霊夢)
最近は足繫く冥界に通っているらしい。また何か異変でも起こすつもりなのだろうか。
・前にパチュリーちゃんと一緒に店に来たけど季節に合わせた物を注文してきたよ。なかなかわかっている妖怪もいるんだな(甘味処の店主)
彼女は和食だけでなく和菓子も大好物らしい。
・宴会であった時に驚いたけれど、誰かに伝言を頼むのではなく自分から頼みに行っていた。
彼女ほど紳士的な妖怪はまたといないと思う(西行寺幽々子)
吸血鬼は意外と紳士的である。高慢な者が多い妖怪の中においては非常に珍しい。
対策
吸血鬼として多くの弱点を持っているが、生半可な事では退治できない。下手に弱点を突こうとしてしまうと逆に怒りを買ってしまい、いとも簡単に消し飛ばされてしまうかもしれない。
身体能力に加えて姿に見合わない思慮深さを持つので、戦闘になったら間違いなく不利である。ありがたいことにそれほど好戦的ではないので、こちらも紳士的に対応していればまず戦闘になることは無い。
それでも敵対してしまった時には、川に身を投げるか、雨乞いするほかない。
※1 もはや本当に吸血鬼なのかと疑いたくなる ※2 炒り豆は弱点だが、納豆は好きらしい
※3 九代目阿礼、阿求の時代 ※4 原料は全て紅魔館産である
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パチュリーside
一応すべての項を見たけれど特に修正してもらいたい箇所も無かった。強いて言うなら実際美鈴の人間友好度は極高だろうしレミィも高の部類には入るのではないだろうか。まあ今代の幻想郷縁起は危険度を水増しして書いてあるからそれに伴って友好度も少し低めに設定されているのだろう。
阿求は今代の仕事はもう終わったと思っているかもしれない。もう既に大きな異変と言えるものが四回も起こっているのだからそう思うのは仕方ないが、これからも次々に起こるからまだまだ大変になるだろう。
過労で死んでしまうのは流石に避けてほしいところだが、そうなってもおかしくはないだろう。頑張って生きてほしいものだ。
久しぶりのオマケです。まあ実際は風神録に入る前に一話入れたかっただけですが