クソゲス☆ド外道ファンタジー    作:ペニーボイス

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7 慢心と迎撃

 

 

 

 

 

 

 方伯領

 方伯居城

 

 

 

 

 

 

「北部より魔族の侵入!?本当か!?もう十数年ぶりになるぞ!?」

 

 

 方伯が官僚からの報告に、驚きとも喜びとも取れる反応を示す。

 その反応の中に"恐怖"が含まれていないのは、彼にはもう魔族を心配する必要がないからだ。

 喜びを示した理由は他でもない。

 これでようやく、新作兵器である"ハンドキャノン"を試すことができる。

 方伯はこの新しいオモチャを試す機会に待ち焦がれていたのだ。

 

 

「すぐにハンドキャノン隊を送り込めぃ!魔族の連中を粉微塵にするのだ!!」

 

「……しかし、方伯様。ハンドキャノン隊の運用思想はまだ固まっておりません。今しばらくお待ち下されば…」

 

「ならぬならぬ!一体どれだけの時間をかければ気が済むか!実戦だからこそ得られる経験もあろう。すぐに送れぃ!」

 

「はっ…承知致しました。」

 

 

 

 

 

 

 

 …………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 辺境伯領

 辺境伯居城・執務室

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝というのは…特に平日の朝というのは、少なくとも私にとっては陰鬱なもので、これから始まる業務に向けての下準備は、それはそれは大層"かったるい"モノがある。

 そんな朝のルーティンの中で、唯一の救いと言えるもの。

 私にとってそれは髭剃りだった。

 

 無精髭を湿らせ、滑らかなシェービングフォームをその上に置いて、質の良い剃刀でソイツを剃り上げる。

 最も、剃るのは私自身ではない。

 仮にもこの辺境伯領を治める"トップの中のトップ"である私には、専用の髭剃り師を雇う権利があり、そしてそれは義務ですらある。

 

 私が雇った髭剃り師はメイベルという名前の女性で、ブロンドの短髪に蒼い目をした馬鹿デカい双丘の持ち主だ。

 正直に言って髭剃りをさせるとたまに皮膚を切り裂かれる時もあるし、剃り残しも少ないと言えない時すらある。

 だが、彼女は手元で何かしらを行う時、必ずと言って良いほど主張の激しい双丘が手首に先んじて前に出るのだ。

 よって私は頭の頂点から側頭部にかけて"至福"に至る事ができるし、朝の陰鬱な気分が隠れてしまう程度には"楽しく"なるのだった。

 

 

 

 さて、髭剃りを終えて顔を洗うと、私は自身の執務室へと向かう。

 朝食はそこに運ばれているはずだし、一日の業務はそこから始まる。

 執務室へ向かう私に、後ろからメイベルが話しかけた。

 

 

「そういえば、『帝国』の特使がお見えになっています。執務室へお通ししました。」

 

 

 大事な事ははよ言わんかい。

 帝国といえば、我々の王国の東側に位置する大国で、こちらの地方に使節を頻繁に派遣していた。

 大方諸侯の不満を探り出し、場合によっては寝返る可能性すら探し出そうと言うのだろう。

 私はまだ寝返る気はないし、こんな朝から話を翻しまくって煙を巻くような高カロリー消費の話し合いなぞしたくもないのだが。

 来賓がいる以上、朝食は来賓が帰った後という事になるだろう。

 私はため息を吐いて、執務室の扉を開く。

 

 

 

 

 

 

 

 

「君の注文通り方伯領には政治犯が押し寄せている。君の言う最新鋭の武器を持った連中も迎撃に出るはずだ。」

 

「ハァ♡ハァ♡新魔王様…もっと我にお情けを♡」

 

「ふっ…仕方のない卑しい下僕だね、ダニエラは。」

 

 

 私は自らの執務室で目頭を押さえながら天を仰いだ。

 目の前では新魔王とその従属がレズプレイの真っ最中。

 禍々しい白瀬●耶が褐色ダークエルフおっぱいの口に手を突っ込んで、彼女の舌を弄り回すという構図はその方面が好きな方には堪らないだろうが、私としてはご勘弁願いたい。

 別に不快感を催すわけではないが、TPOというものを弁えて欲しいのだ。

 私は自分の椅子…つまり、辺境伯領主の執務机に配置されている椅子…に腰かけると、部屋の真ん中でレズプレイを繰り広げている人物に話しかける。

 

 

 

「あ、あの、新魔王様?」

 

「…ハァ。君は僕の友だ、ゲルハルト。友として忠告しておくけど、こんなところで僕の"本当の名前"を呼ぶのは感心しないね。」

 

何で来たんです?

 

「"何で?"…決まってるじゃないか。そちらの注文通りにコトを運んだと伝えるためさ。」

 

「連絡の為にダニエラさんを寄越したんじゃないんですか?」

 

「何だよ〜釣れないなぁ〜。せっかく君のトコの大臣達に催眠を掛けて、帝国の特使という偽装までして君のところに来たのに〜。」

 

 

 釣れないなぁ〜じゃねえんだよ。

 いやね、新魔王様。

 私めの注文通りやってくれた事には感謝しております。

 してはおりますけれども直で来る必要はありましたでしょうか?

 ヒトを催眠に掛けるとかいうヤバたんな事しといて?

 

 別に良いんですよ、大臣達に催眠を掛けたって。

 アンドレアスとシュペアーはコカイン製造の準備で忙しいし、カリウス将軍は出撃準備、シュタイヤーはコカインと戦争の資金源確保の為に帳簿を用意してるから、私の執務室に長時間いる事なんてありませんしねえ。

 そりゃあバレやしませんよ。

 でも、なんでまたわざわざ私の目の前でレズプレイなんかするんです?

 おかしいと思いません?

 私としてはおかしいと思って欲しいんですけどね。

 

 

 私の思いなぞ知ったことかと言わんばかりに、引き続きダニエラの舌を弄くり回す新魔王。

 ダニエラが時折ビクンッと痙攣するモンだから尚更見るに耐えないし、何か他に伝えたい事があるのなら早めに伝えて欲しい。

 新魔王はダニエラを十二分に弄り回すと、右手をダニエラの涎塗れにしたまんま私の方へ歩み寄ってきた。

 

 

「本当の事を話そう。同盟者としての君の手腕を見ておきたい。今回、僕にあんな要請をしたのはどうしてなのかな…こ・ね・こ・ちゃ・ん♡

 

 

 新魔王が椅子に座る私に迫ってきて、執務机に乗っかり、その向こう側にいる私の頬を右手で撫で回す。

 目の前に未だ悶絶しているダニエラのそれよりも馬鹿デカい双丘が迫り、新魔王のフレグランスな匂いに包まれるのだから本来であればこちらも悶絶モノなのだが。

 私の頬を撫で回す右手が褐色ダークエルフのねっとりとした唾液塗れゆえに、そんな気は起きない。

 

 

「う、うへっ……こ、今回の侵攻作戦には複数の目的があります。」

 

「ふぅん。…でもまさか、方伯領を奪い取るなんて事は考えてないんだろう?」

 

「ええ、はい。我々の目的は2つです。1つ目は方伯領に潜伏中と見られる女魔術師の確保です。彼女を発見し、こちらの領土へ連れ帰り、ある事業に協力してもらいます。」

 

「へぇ。でも彼女が協力を拒む場合はどうするんだい?それに、王都への報告は?」

 

「こちらも切り札を用意しています。彼女はNOと言えませんよ。王都と教会はすでに女魔術師に異端の疑いをかけています。王都には…」

 

「なるほど。また僕の国に泥を被せるのかい?」

 

「………」

 

「図星か…君も仕方のない子だ。」

 

 

 新魔王の唾液塗れの右手がこちらの首筋に回る。

 ネトっとした液体が首筋を通って背中に入りやがったので私はかなり身震いした。

 何プレイ?ねえ、何プレイなの、これ。

 

 

「まあ、いいさ。僕も国内の不満を和らげるために国王の名前を使っているし。…さて、もう一つの目的は何かな?」

 

「それは………最高機密でして…」

 

「最高機密?…ふぅん」

 

 

 

 新魔王の右手が首筋から背中へ入ってくる。

 否応なく背中に入ってくる液体に私は顔を痙攣らせ、自然と上半身を硬直させた。

 彼女はその反応を待っていたようで、自然と背筋を伸ばした私の顔面目掛けてメイベルの倍近い双丘をフィットさせる。

 オマケに耳元でASMRよろしく囁き声なんかで話してくるモンだからもう堪らない!

 

 

「僕と君の仲じゃないか?教えてくれてもいいだろう?」

 

「残念ながら…ただ、魔王国の不利益にはなりません、どうかご安心を」

 

「ふふん♡…僕に散々泥を被せておいてそんな事を言うのかい?僕が信じるとでも?」

 

「それは………そのぉ…」

 

「あ〜あ、残念だなぁ…教えてくれれば、色々とイイコト、してあげるのに♡」

 

「ふぇぇぇ」

 

 

 もうやだ、この新魔王。

 どこのエロスナックの熟女ママですか

 イイコトってなんですか、とても興味が…いかんいかんいかんいかん、理性を保て、理性を。

 

 

「ふっ………とは言っても無理強いも良くないね。」

 

 

 新魔王がやっと私を解放してくれたので、私は襟元を正して自分を落ち着かせる事ができる。

 何か変なものに取り込まれる一歩手前だった気さえした。

 彼女は今までとは打って変わって、今度は真剣な顔で私の方へ向き直る。

 

 

「君が何を考えているにせよ…いずれは方伯領を併合する腹積りなんだろう?」

 

「ええ、その通りです。」

 

「……今現在、魔王国での最大の懸念事項は国境線の安全保障だ。帝国とは険しい山脈、『共和国』とは広大な湖と河川で隔てられているから心配はないのだけど…この王国との国境からは幾度となく君らの軍勢がやってきた。」

 

「つまり、新魔王様は王国との国境線を安定させるために我々辺境伯領に方伯領を押さえさせた方が都合がよろしいという事ですね?」

 

「ああ、その通り。僕としても君との同盟関係を表沙汰にするわけにはいかないけど…君は僕を裏切ったりしないし…何よりできないだろう?」

 

 

 

 確かに私は新魔王を裏切れないが、それはこの新魔王のおっぱいに魅了されたからという訳ではない。

 いや、魅了されなかったわけではないが。

 

 私としても、今後自身の保身の為の行動を起こす上で新魔王との関係は殊更に重要なモノになるからだ。

 国境線の安全保障は私としても安定させたい問題だし、資金源がないまま再び魔族との戦争なんて背筋が凍る。

 魔王国からの支援はもはや王国側に同盟者のいない我々からすると有難い物だし、それに今そこの床で悶絶しているダークエルフの情報網があれば、行動の幅はぐっと広がる……いい加減起きたら、ダニエラさん?

 

 反対に新魔王としても、私の保身への渇望という意思を利用したいのだろう。

 彼女が取り組んでいる国内問題は恐らく我々のそれよりも困難で重大なはずだ。

 恐らくは長年の指導者不在で荒れに荒れた国家を纏める所からスタートしなければならない。

 こちらはまだ最初から国家として纏まっているだけ楽なのだろう。

 

 

「それじゃあ、君には期待してるよ…また遊びに来るからよろしく☆」

 

 

 新魔王は投げキッスしつつ、何やらよく分からないどこでも●ア的な亜空間を開いて部屋から出て行った。

 悶絶中のダニエラさんもようやく起き上がり、未だ若干フラつく足取りでこちらに寄ってくる。

 

 

 

「…………ふぅ…新魔王様…いつもより激しかった…」

 

「普段どんだけプラトニックなのよ、あんたら。…ダニエラさん、プレイの後で申し訳ないんだけど、方伯領方面の情報を収集してもらいたい。」

 

「ふふっ、任せておけ、我のプリンス♡」

 

「辺境伯様!方伯領より急報です!」

 

 

 私がダークエルフのおっぱいに新たな指示を下した時、伝令がノックもなしに執務室へ突入してきた。

 ノックぐらいしなさい、怒るよ?処すよ?首はねるよ?

 

 

「何事だ?」

 

「方伯領北方より魔族の侵入あり!至急辺境伯騎兵隊の支援を求むとの事です!!」

 

 

 

 どうやら、伝令が持ってきた情報を聞く限り、私の計画は上手くいっているようだった。

 

 

 

 

 

 

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