青い薔薇に棘があろうと握った手だけは離さない   作:ピポヒナ

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 こんにちは、ピポヒナです。
 前回の投稿からまたしても約一か月経過………このストーリーの進行速度なのにすみません、本当に。
 
 あ、ドリフェスのあこちゃんめっちゃ可愛くないですか?というか、Roseliaの皆が可愛すぎる……これは絶対当てねば。

 そんなこんなで、本編どうぞ!




9歩目 芽生え

「緊張するとは思うけど、リサなら絶対に大丈夫だから自信持てよ!――――ライブ、楽しんでこい!」

 

 和也は言った。

 空色のその瞳を細めて、両頬にえくぼを作りながら。

 力強く。それでいて優しく。

 まるでリサの心に抱えていた不安を見通したかのように。

 

「……ありがと。和也」

 

 離れていく背中を見つめて、リサは届かないと分かっていながらも感謝を贈る。

 和也がこんな風に応援してくれているのはいつからだっただろうか。

 ふとそんなことが思い浮かび、記憶を遡ってみるがその答えは出てこない。

 リサは、苦々しく笑う。

 覚えていないぐらい昔からずっと、自分は彼に自信と勇気をもらっていたのかと。

 そして、今もこうして――。

 

「――――」

 

 ぎゅっ、と。

 リサは、和也から貰ったキーホルダーを持つ手に力が加える。

 たったそれだけで心が軽くなった気がした。

 背中を押してもらえた気がした。

 ――――大丈夫。

 和也が言ってくれた言葉を思い出した。

 不思議だ。

 メンバーの中で一番下手なのは変わらないはずなのに、本当に大丈夫だと思えてくる。

 

「あっはは……アタシって結構単純だなぁ」

 

 だけど、今はそれでいい。

 おかげでこうしてしっかりとライブに向き合うことができそうなのだから。

 友希那の隣にいられるのだから。

 彼がくれたこの可愛らしいキーホルダーを愛しく思っても。

 高鳴る鼓動に素直になっても――。

 

「って……和也にバレてない…よね?」

 

 不安が無くなったはずのリサの心は、数分前の取り乱す自分の姿を思い出したことによって再び掻き乱される。

 今日のリサは運が悪かった。

 何せ、和也に会う日に彼女がいつも家でやっている心の準備がライブへの緊張と不安が原因で十分に出来ていない今日に限って、和也がいつもやらないようなことをやってきたからだ。出合い頭にほっぺたを突っつかれたのは、準備しきれていないリサの心を乱して、いつも以上に反応を表に出させるのに十分過ぎる衝撃だった。

 それに加え、和也が連れてきた友人が最後に言った、

 

『リサちゃんと話している時の和也は、俺が知ってる中でも上位に入るぐらい楽しそうだったぞ』

 

 この言葉には驚かされた。

 もちろん、会ったばかりの人に想い人を見抜かれたことにも驚いたのだが、あれは準備不足故にあからさまな反応をしてしまった自身が原因なのでまだいい。いや、会ったばかりの人にもバレてしまうぐらいの反応をしていたがために、当の本人に気付かれてしまったのではとドキドキしているのだから、全然良くないのだが。

 それでも、そのことがチャラになってしまうぐらい、達哉に耳打ちされたこの情報は、彼がリサに言った通り良い情報だった。

 和也が――自分と話す和也がそんなに楽しそうに話していたことを知れたこと自体が、リサにとっては嬉しくてたまらない情報だった。

 

(和也にとってのアタシってどういう存在なんだろ……?)

 

 リサは、ほんのり頬を紅く染める。

 

「リサ、何をしているの?」

 

「ゆ、友希那!?何でここに?!」

 

 と、突然友希那が現れた。

 頬を染めていたこともあり、リサは大いに慌てる。

 そんなリサに、友希那は冷たく言った。

 

「リサがいつまでも帰ってこないから呼びに来たのよ。リサが出て行く時にも言ったけれど、気持ちの整理はここに来る前に済ませておいてもらわないと困るわ」

 

「っ!」

 

 そして、友希那の言葉がリサの浮ついていた心を引き締めた。

 ――――パシッ!と。

 リサは自分の両頬を叩く。

 そうしてやってきたひりひりとした痛みが、心を切り替えてくれているのを感じた。

 

「――友希那、ちょっと遅くなったけどちゃんと気持ちの整理がついたから、アタシはもう大丈夫!」

 

「次からはもっと早くに頼むわよ。それじゃあ、戻りましょう」

 

「うん!」

 

 友希那とリサ。

 二人は歩き出す。

 それぞれの胸に込めた夢に向かって。

 その一歩となる【Roselia】初のライブに向けて。

 

「そう言えばさっき和也に会ったんだけど、【Roselia】ってバンド名がアタシ達に合ってるって凄い褒めてたよ!遅くまで悩んでた甲斐があったじゃん☆」

 

「そう」

 

「え?それだけ…?やったーとかは?」

 

「それだけよ。他に何かいるかしら?」

 

「…あー…ドンマイ和也」

 

 

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

 

 

 

 一つ、また一つと演奏が終わる。

 すると、一つ、また一つと声が上がり、やがてそれは重なり合って大きな歓声となっていった。

 

「凄い盛り上がりだな」

 

「そうだな。俺が前に来た時よりもすげぇ」

 

「アマチュアだって聞いてたから、軽音部ぐらいだろうなって舐めてたけど…今のバンドもその前のバンドも普通に上手くないか?」

 

「そりゃあこの地区の登竜門って呼ばれてるイベントだからな。プロのスカウトも来るとか来ないとか言われてるぐらいだし、全体的にレベルは高いと思うぞ」

 

「通りでこんなに人が多いわけか」

 

 耳打つ歓声に、今尚圧倒されている達哉は周囲を見渡す。

 観客の人数は前回和也が行ったライブの倍ほどだろうか。そして、観客の数が増えれば増えるほど、それに比例して歓声、熱気も凄まじくなってゆく。

 和也は生唾を飲み込んだ。

 予想を更に上回る熱気に圧倒されかけたからでもあるが、それよりも――。

 

「凄い雰囲気だけど、和也の幼馴染のバンド大丈夫なのか?初ライブなんだろ?」

 

「っ!だ、大丈夫に決まってるだろっ!?」

 

「………」

 

「……ああ、そうだよ。リサ達が心配で仕方がねぇ…」

 

「まあ、和也が心配に思うのも無理ないだろうな。今までに出演したバンドが揃ってこうも実力があれば、後に続くバンドにも同じかそれ以上のレベルの演奏が求められるのが必然だろうし。リサちゃんには悪いけど、正直言って俺は結成したばかりのバンドが初ライブでこの観客達からの期待を応えることはそう簡単なことじゃ無いと思うぞ。最悪の場合ここにいる観客全員が敵になることもあるんじゃ…」

 

 今にも不安に押し潰されそうな和也を畳みかけるように。

 達哉は核心を次々と突き、抉ってゆく。

 

「んなこと俺だって分かってんだよ!なんだよお前さっきから、リサ達に何か恨みでもあるのかよ!?」

 

 和也は叫んでいた。

 違う。達哉は恨みがあるのではなく、ただただ一般的な意見を言っているだけだ。決しておかしなものではない。

 そうと分かっていても、和也には激情を止める術を持ち合わせていなかった。

 あってほしくないことを言っていった達哉に対して――全く同じことを懸念していた自分自身に対して、何か言い返してやらないと気が済まなかった。

 

「お前が言ったようなことには絶対にならない!リサと友希那は他のどのバンドよりも圧倒的な演奏して、ここにいる全員の度肝を抜くに決まってる!」

 

「――それなら、そんな顔すんなよ」

 

 ペシッ、と。

 達哉は沸騰している和也の頭にチョップを入れた。

 馬鹿野郎とでも言いたげに。

 

「えっ?え、は??」

 

「そう思ってるのなら、そこまで心配する必要は無いんじゃないのか?」

 

 チョップされた頭を押さえながら困惑する和也に、達哉はため息を吐く。

 

「和也は実際にリサちゃん達の演奏を聴いたことがあるんだろ?それなら、リサちゃん達のレベルを知った上で、さっきお前は啖呵を切ったんじゃないのかよ?」

 

「いや…ついカッとなって言っただけであって、そこまで考えてなかったんだけど………」

 

「無意識ってことは、それが和也の本心ってことじゃないのか?」

 

「そういうことなのか………?」

 

「そういうもんだ」

 

「……」

 

 達哉が言い切り、和也は悩み込む。

 確かに達哉の言っていることは一理ある。感情が高ぶった時ほど嘘偽りのない本心を吐き出してしまうものだ。

 しかし、それでもやはり駄目だ。胸のざわめきが止まらない。

 リサと友希那がこれまで頑張ってきたことは分かっている。分かっているからこそ、二人には辛い思いをしてほしくない。二人の悲しい表情は見たくないし、そんなこと絶対にさせたくない。その想いがどうしても先走ってしまって――。

 

「何だ?そんなにリサちゃん達のことを信用できないのか?」

 

「――――!!」

 

 達哉が不思議そうな表情を浮かべながら言った言葉に、和也は愕然とした。

 

「リサちゃん達からしたら演奏を聴かせたことのある和也だけが味方なんだからさ、もっと堂々としろよ。じゃないとバンドが…特にリサちゃんが悲しむぞ」

 

 何気なく言われたその言葉が、気付かせてくれた。

 和也は苦笑する。

 なんて初歩的なことを忘れていたんだと。

 リサにあれだけ激励を言っておきながら、自分は何をしているのかと。

 そして、ここにいる観客達の中で一番二人のことを分かっている自分が信じずに、一体誰が信じると言うのだと。

 

「馬鹿だなぁ俺って」

 

「ああ、和也は馬鹿で鈍感で察しが悪くてうるさいぞ。今更気づいたか」

 

「そこまでは言ってねーよ!…まあ、でも、その……ありがとな」

 

「おう!」

 

 信じよう。

 リサと友希那を。演奏を聴いた時に感じたあの感覚を。

 二人が幸せに笑うことを願って。

 

「てか、なんでリサが特に悲しむんだ?」

 

「そこは自分で気付いてやれや」

 

「リサと友希那の変化ならすぐに気付ける自信あるぞ?」

 

「…リサちゃん苦労してるんだろうなぁ」

 

「??」

 

 

 

「へっくしゅんっ!」

 

「リサ姉大丈夫?」

 

「大丈夫大丈夫、誰かアタシの話でもしてるのかな?」

 

 リサとあこがそんなことを話していると、コンコンコン、と。

 扉が優しく三回叩かれる。

 次いで、ガチャリ、と。

 視線が集まった扉が音を立てて開いた。

 

「【Roselia】、準備お願いしまーす」

 

「分かりました」

 

 友希那はクッキーを割れないように慎重に鞄に入れてから立ち上がる。

 

「……和也、アタシ頑張ってくるから。行ってくるね」

 

 リサは、ベースを持ったウサギのキーホルダーに一時の別れを告げた。

 離したくない。ライブ中もずっと肌身離さずに持っておきたい。もしも駄目だと思った時に力を貰いたい。

 だけど、それは出来ない。甘えすぎるのは良くない。

 だから、リサは優しく微笑み掛け、キーホルダーをそっと鞄にしまったのだった。

 

「友希那ちゃん、イベントの穴埋めてくれてありがとね。本当に感謝してるよ」

 

「いえ、まりなさんにはいつもお世話になっていますし、私達も丁度ライブに出たいと思っていたので、こちらこそ声をかけて頂きありがとうございます」

 

「いいのいいの!困った時はお互い様だからね!それで最後に確認なんだけど――――」

 

 友希那の感謝を受け取めると『ライブハウスCiRCLE』のスタッフである月島まりなは、リハーサルで確認したことをもう一度一から確認し合いながら【Roselia】を舞台袖へと案内していく。

 そして、最終確認が終わり舞台裏までつくと、まりなは手を振って、

 

「ふふふ、それじゃあ【Roselia】の初ライブ皆楽しんで来てね!頑張って!」

 

 可愛い可愛いバンドの後輩たちを鼓舞し、「はい!もちろんですまりなさん!!」とあこの返事を聞き届けると笑みを浮かべた。

 

「…」

 

 友希那は、ただ一点を――何度も一人で立ったことのあるステージを見つめる。

 その先から聞こえてくるのは、様々な会話が入り混じりざわざわとした観客達の声。

 見慣れた光景、何度も体験した状況だ。緊張などは無い。まだスタートラインについただけなのだから。感じるものを強いてあげるとするならば、それはやらなければならないという使命感だろう。

 

「紗夜、リサ、あこ、燐子――――良いかしら?」

 

 振り返り、友希那は後ろにいる四人に視線を送る。

 鋭く真っ直ぐなその瞳を向ける。

 すると、それに応えるように。

 そして――、

 

「はい。もちろんです」

 

 追い抜かされないように。

 

「うん、大丈夫!」

 

 親友の隣に居続けるために。

 

「【Roselia】の初陣!いざ参らん!!」

 

 自分(五人)だけのカッコイイを目指すために。

 

「わ…わたしも……頑張りますっ……!」

 

 自分を変えるために。

 

「――――いくわよ」

 

 いつかあの舞台に立つために。

 【Roselia】はステージへと立った。

 

『――――――――』

 

 沸き立つ歓声。

 驚くのも束の間、初めて経験する圧がリサとあこと燐子を抑え込み、体を硬直させる。

 しかし。

 

「「「っ!」」」

 

 誰一人として止まらなかった。足を止めなかった。逃げ出さなかった。

 自らが持つ楽器と共にしっかりと観客達と向き合っていた。

 

「おい和也、次のバンドが出てきたぞ!」

 

「っ!?友希那達だ!!くっそ全然見えねぇ!」

 

 達哉が指差す方、ステージを見るや否や、和也は身を前に乗り出して幼馴染の二人を視界に捉えようとする。

 しかし、比較的空いてるとされるドリンクカウンターの近くに位置取ったが故にステージまでの距離は遠く、多くの観客達の頭と腕が和也の視線を尽く遮った。

 さっきは物凄く心配していたが、二人のことは信用している。それこそ、心の底から誰よりも。

 だけどやはり気になる。これはもはや体に染み込んだ癖と言ってもいいだろう。

 どうしても、リサと友希那がステージの上でどんな表情をしているのかが気になって――、

 

「――――!!はははっ……二人共やっぱりスゲーな」

 

 流石だ、と和也は笑う。

 つい先程まで背伸びをしたりして必死だった様子とは打って変わって、何かを悟ったかのように静かに笑うその姿はさぞ異様に映ることだろう。後ろにいる達哉が若干引いているのはその影響だ。

 だが、和也にとって今は誰にどう思われようと関係なかった。

 ほんの一瞬ではあったものの、リサと友希那の表情が見れたのだ。それだけで、二人が大丈夫なことを感じ取った。

 それがとても嬉しかった。

 

「な、なあ和也」

 

「ん?どうかしたのか?」

 

「…えっと……そのだな……」

 

「??」

 

「……リサちゃんじゃない方の幼馴染の名前って……確か友希那って言ってたよな?」

 

「そうだけど、どうした?」

 

 歯切れの悪い達哉の質問に、和也は首を傾げる。

 すると、達哉は何とも微妙な表情を浮かべて、

 

「友希那って人に対する声援だけ………多くね?」

 

 友希那の名前を叫ぶ人が明らかに多いことを指摘した。

 上がっている歓声に少し意識を傾ければ、ああ確かに。八割、いや、九割以上の歓声が友希那個人に対するものだということが分かる。しかもその上、心なしか他のバンドが出てきた時よりも大きい。

 だからこそ達哉は、初ライブじゃなかったのかよ!?と疑問に思ったのだろう。

 和也は、その疑問についてて心当たりがあったので、それを教えた。

 

「友希那はバンド組む前にソロで活動していて、そこそこ有名だったらしいからな。それの影響だろ」

 

「らしい?」

 

「俺もついこないだ知ったばっかだから、そのことについてはあんまり詳しくは知らねぇんだよなぁ。まあでも…」

 

 和也はおもむろにステージの方を向き、凛とした姿で立つ友希那を見据える。

 

「聴けば絶対に分かる」

 

 直後、キーーンッ!!と。

 スピーカーから甲高い音が鳴り響いた。

 まるで観客の意識を一点に集中させるように。

 そして。

 全ての視線がステージ上に集まり、歓声がピタリと止んだ後、その空間を作りだした本人である友希那は、マイクに右手を乗せ、言った。

 

「――――【Roselia】です」

 

 装飾無く、端的に。

 多くを語らないのは、聴けば嫌でも印象に残るという自分の音楽に対する自信の表れだ。

 

「では、一曲目――――」

 

 友希那は一曲目の曲名を告げる。

 その後、瞼をそっと下ろすと、

 

「ッ!!」

 

 場内に痺れるようなギター音が響き渡る。

 

 【Roselia】初となるライブの演奏は、膨大な練習量が可能とした正確無比な紗夜のギターによって始まった。

 

 挨拶替わりと言わんばかりの紗夜のギターに続くのは、ドラムとベース。

 あこのパワフルなドラムをリサのベースが牽引し楽曲の土台となるリズムを刻んでゆくことで、一気に楽曲の世界を作り上げる。

 そして。

 そこですかさず加わったのはキーボード。燐子が丁寧に引いていくメロディーラインによって、更に纏まりが増していく様は、まさに道しるべのよう。

 それだけじゃない。

 長年ピアノを弾き続けたことにより培われた高い技術と表現力が、先行した三人が作りだした世界に鮮やかな色彩を与えた。

 

『――――』

 

 観客達は揃って感心する。

 あの友希那がいるのだから少し興味を持っていたものの、まさか周りもこれほどレベルが高いとは思っていなかった。出来立てのバンドとは思えないほどのそのレベルの高さは、今日出演したバンドの中でも確実に上位に入ることが容易に分かる。

 次の瞬間。

 そんな風に余裕を持って評価していた者たちのほとんどが、呆気に取られていた。

 

 歌姫(友希那)が放ったその圧倒的な歌声に。

 熱を灯されたことで完成したその世界に。

 

「俺の幼馴染は二人共スゲーんだぜ!」

 

 そうなることを唯一予感していた和也は、誇らしげにそう言って破顔した。

 

 

 

「――ラスト、聴いてください。『BLACK SHOUT』」

 

『――――――――』

 

 友希那の声に応えたのは、割れんばかりの大歓声。

 盛り上がりは最高潮。所々から、終わりが近づいていることを嘆く声すら上がっている。

 それほどまでに観客たちはそのレベルの高さに、広げられてゆく世界に、【Roselia】に心を奪われていた。

 そして。

 それほどの演奏をしている彼女たちもまた――、

 

(皆超ーー盛り上がってる!!ほら!もっと見て!!【Roselia】って超ーっカッコイイでしょっ!?)

 

(怖かったはずなのに……すごい楽しい…!……こんな自分がいたなんて…知らなかった………)

 

(弾けてる!弾けてるよ和也!友希那!!アタシ、一人の時よりずっと上手く弾けてる!!やっぱりこのバンドには何かがあるんだ!)

 

(今井さんのベース、また上手くなっている。いいえ、今井さんだけじゃない、宇田川さんと白金さんまで……。そして何よりも、この前よりもっと『音』引き寄せられる…!)

 

(明らかに今まで経験してきたライブとは違う。――――行けるかもしれない!このバンドなら!!)

 

 在り方を、一面を、成長を、力を、可能性を。

 確かな手応えと共に、各々が新しい何かを感じ取っていた。

 

「ハァ…ハァ……」

 

 耳が痛くなるほどの歓声が飛び交う中。

 リサは頬に汗を流し、乱れた呼吸を整える。

 

「終わった…できた………」

 

 左隣にいる友希那を横目に見ながら、そう呟いていた。

 友希那の隣にいるため、全力で挑んだライブが終わった。いや、気が付けば終わっていたと言った方が正しいかもしれない。それぐらい集中していた。夢中だった。自分自身でもこれ以上の演奏は今は出来ないということが何となく分かるぐらい全力を出し切った。

 その出来具合は、友希那にわざわざ聞かなくてもこの声援で分かる。

 ああ、上手く弾けたんだと。

 

「やったよ………和也」

 

 当てられるスポットライトに目を細め、リサは勇気をくれた幼馴染に向けて笑みを零した。

 

 

 




 最後まで読んでいただきありがとうございました。
 やっと初ライブが終わりましたよ。私自身音楽やってない上に、バンドのライブは数回しか行ったことないから表現できてるかどうか自信ない………。音楽無知に等しいので、詳しい人あんまりキツく突っ込んで来ないでくれると嬉しいです|ω・` )チラット
 てか、当初の目論見では、初ライブは二話ぐらい前から始まってたはずなのに…いや…予定通りいかないのは今に始まったことではないので良いのですが。
 このままのペースだと書きたいところ、まあ、所謂バンドリ本編から大きく外れるターニングポイントとなる場面まで、あと何話かかるんだろう?個人的には15話ぐらいまでにはその始まりぐらいまでに行きたいです。そんな目標を立てながら、頑張っていきます。目指せ、月二回投稿!

 近々、本編とは大きく関係しないような箸休めとなる話も投稿するつもりなので、そちらもどうぞ読んでください。多分、一週間以内に出来上がると思うのでなにとぞ。

 それでは皆さん、また次回の投稿でお会いしましょう。ばいちっ!
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