進むペースが遅いRTAはーじまーるよー。
旅館の中へ入り受付を行い、部屋に通されるホモくん一同。
外観を見た時には、ボロい(断言)それに対して中は綺麗な造りと、内外で印象ががらりと変わってしまう建物となっていますね。
「今日はまず、旅館を出て林に囲まれた道を往復10km走ってもらいます。その後に旅館の地下にある部屋を使ってダンスレッスンを行います」
マネージャーの北見さんの指示を聞きながら宿泊部屋へ足を踏み入れます。そういえばようやくマネージャーの名前が解禁されたんですが、全キャラに名前が付いてるわけではないんですよね、このゲーム。スタッフAとかマネージャーBとかで括られてしまう中、この北見マネは名前を貰っているということは中々有能なのでは? おい北見、ホモくんたちのアイドル衣装は、まーだ時間掛かりそうですかねー。せっかち兄貴たちのためにもあくしろよ。
ん? 私の動画投稿ペースが遅いんだゾ兄貴たちからメッセージが来てますね……。すいません許してくださいなんでもしますから。
「ねぇ遊ぼ?」
宿泊部屋に入るやいなや謎の少女が笑顔で左腕を掴んでるんですが、君は誰ですか?
「彗だよ」
「彗ちゃんはここに泊まってるの?」
腕を掴まれているホモくん気づいたメンバーが寄ってきましたね。
「そうだよー」
にぱーっと笑いながら遊びを強請る様は見てて微笑ましいですね。ょぅι゙ょょぅι゙ょ!
「今からお姉ちゃん達は外に出てたくさん走ることになってるの。だから遊んであげられないの」
彗ちゃんの目の前にしゃがみこみ、優しく断る姿が様になってますね、舞さん。普段から男子の告白なんかもこんな風にして断ってるんでしょうね。振られた男子一同に敬礼したいところです。
さて、舞さんのアシストを利用して、右手で軽く彗ちゃんの肩を押して離れてもらいましょう。そのための右手。
というか、謎の少女が旅館から出てくるイベントなんて初めて遭遇したんですが、大丈夫ですかこれ? ちゃーんと組んだチャートが台無しじゃないか。まあリセットなんてしませんよ。リセットするだなんて何だお前根性無しだな(棒読み)
てことでそのまま進めていきます。
「じゃあ彗も走るよ」
ふんすと小さな身体に力を入れたかと思えば、準備運動を始め出しましたね。
「彗ちゃんにはちょっと難しいと思うけどなあ」
そうだよ(便乗)
どうみても小学校低学年くらいの見た目の子がホモくん達と並んで走ることは不可能でしょう。
「まぁ舞さんや、彗ちゃんが走れなくなったら私が背負って走るからさ、ね? 彗ちゃーん着いてくる?」
「うん!」
ま……まぁ何か変なイベントが起きると決まってる訳じゃないですしおすし。この少女が駄々をこねてそれの対応に時間を当てることになるのは避けたいですし、仕方ないですね。彗ちゃん、お姉ちゃん達から離れちゃ駄目だからね?
うわぁ……これはホモくんたちですね……たまげたなあ。
おかしいですね、先頭は1番人気のホモくん、少し遅れて凛ちゃん達、そしてその後ろを健気についてくる彗ちゃんという構図を想像していたのですが、彗ちゃんを先頭に、その後ろを必死に着いていくホモくん達の姿がそこにはありました……。
ホモくんはまだ余力ありそうですが、他のメンバーはへとへとですね。一体何者なんだこの少女は。
「……人を見た目で判断するからこうなるのよ」
「……えっ……彗ちゃん?」
「確かに私の身長は低いし、小学生に間違えられることは日常茶飯事だから気にしてないけどさぁ……」
ぶつぶつ呟く彗ちゃんですが、これがラノベ主人公ならば何も聞こえずに「えっ? 何だって?」とかなるんでしょうが、走者である私にはばっちり聞こえてます。もう察しのいい人が気づいてることと、私も同じことを考えてるんじゃないでしょうかね。
「……なにかあったの?」
後ろから遅れてきた舞さん、加賀さんが息を切らしながら聞いてきますが、聞きたいのはホモくんもですよ。それから少し遅れて朱音ちゃんがやって来て立ち止まりました。
「あなた達は人を見た目で判断して侮ってたわね。子どもと一緒に走るからと思い、準備不足だった。そしてペースを上げた私の走りに驚き、準備不足ゆえに余計なスタミナを使い、その結果普段よりも遅いペースでのゴールとなった」
「彗ちゃん……?」
どうやらホモくんは気づいたみたいですね。呼吸を少し整えてから、彗さんは見た目は子ども頭脳と運動能力は大人ってことですね、と発言しましたが
「……見た目は子どもというところは誠に遺憾であるが、良しとしようじゃないか。私は神凪彗、お前たちが泊まることになった旅館のオーナー兼女将だ」
「……彗ちゃんが、女将でオーナーって……経営とか大丈夫? そういえば私たち以外の宿泊客いなかったし」
「おいコラそこの阿呆」
まぁ確かに凛ちゃんは阿呆だと思いますけど、ストレート過ぎませんかねオーナー兼女将さん。
「つまり、私たちが子どもだと思ってた彗ちゃんは、旅館のオーナー兼女将で、そして成人済みの女性で、運動神経抜群な彗さんだったということですね」
何か成人済み女性というフレーズっていいですね。手を出してもOKみたいな感じがして……まぁ私のストライクゾーンではないですけど。
「そこの真面目の言う通りだ。ではここから本題だが、なぜ私がこんなことをしたと思う?」
「私たちを騙すような真似……ということですか?」
「目付きの悪いやつ、騙すとは失礼だな。私は年齢を教えてはないし、勝手に小学生だと勘違いしたのはお前たちだ。そこの縮こまってるやつも何か答えたらどうだ」
人を見た目で判断するなと言っている神凪さんですが、ホモくんたちのことを見た目で呼んでますね。まあ名前知らないからしょうがないですけど。
「……っはい。小さい子どもに気をつけろってことですか? 」
「違う」
「はいっ、ごめんなさい」
あぁ、朱音ちゃんがさらに小さくなってますね。朱音ちゃんがポ○モンだったら、2回ちいさくなるを積んだので技がほとんど当たらないんじゃないですか。
おっと、話が逸れてしまいそうでしたが、ホモくんが言葉を発しましたので、ゲームへと戻りましょう。
芸能人としての行動、特に自分に寄ってくる人に騙されないように気をつけろということですか? 当時人気絶頂の真っ只中だった芸能人が、危ない人との交友関係があるという変な噂が立ったせいで番組を降板したと聞いたことあります。
「あ……確か15年くらい前だったわね……ん……?」
「その通りだ、よくわかったな」
ホモくんの知力は高いですからね。これくらいは御茶の子さいさいってやつですよ。
「つまりどういうこと?」
1人を除いては納得してるみたいですが、阿呆の子こと凛ちゃんは分かってないみたいですね。
「芸能界はな、同業者が週刊誌にタレコミを流すことや、逆にタレコミを権力でもみ消すこともある。カメラが回ってる所では気軽に接してくるやつでも、裏では葉っぱ持って、やべぇヤツらとつるんでたりするもんなんだ。だがメジャーな事務所だと権力で悪事を揉み消して今も平然と活動してるんだよ」
「……なんか実感こもってますけど……」
うんうんと頷くメンバー達。
彗さんは、俯いた状態で話してますけど、眉間に皺ができてるのが確認できます。あと身体が震えてますね。
「やっぱり、その事件って神凪さんのことですよね」
へーそうなんですね……ん? 今なんて言いました加賀さん?
「さっきの話は実体験だということですか?」
舞さんが尋ねたところ、彗さんがゆっくり口を開けましたね。
「……まぁそうだ」
ファッ!?
このゲームが発売されてから未だ解明されてこなかった、15年前のアイドル引退事件について触れられてるやないか!
このゲームにおいて、女性のトップアイドルになってエンディングを迎える際に「まだあのアイドルには届いていない……」という俺たちの戦いはこれからだENDを思わせる展開があるんですけど、そのアイドルが15年前に引退したということは分かってもそこから先の情報は手に入らなかったんですよね……。
それがまさか「神凪彗」だったとは驚きました。
とりあえず2chにスレ立てしておきましょう……。
来月こそ多めに投稿する心意気であります
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