蜂須賀先生との話を終えて、流石にこれ以上は邪魔しちゃいけないと思い、ラビリンとラテを預かってもらっているちゆの部屋を訪れた。
「あら?話は終わったの?」
「あぁ」
「何だか浮かない顔をしてるけど……」
「なんと言うか……僕は色々とみんなに心配かけてるなって」
昔の話をされたのもあるけど……いざ思うと今でも心配されてるのか
「そうね……紫乃は無理をしすぎなのよ」
無理って……
「紫乃の病弱だった頃の事は私は知らないけど……きっと我慢していたりしてたわよね」
うっ……バレてる
「それに今も……紫乃が無理する度に私は……」
泣きそうになるちゆ。本当に申し訳なかった。
「紫乃!?ちゆを泣かせたペエ!」
「ちゃんと謝るラビ!」
「い、いや、その……ごめん」
僕はそう言いながらそっとちゆを抱き締めた。
「大丈夫よ……紫乃がそうしないといけないのは分かってるから……でもお願いだから……いなくならないで……」
「分かってる……もしもの時があっても戻ってくるから……」
「……約束よ」
「あぁ……」
本当にもしもの事が起きなければいいけどな…………
しばらくちゆを抱き締めていると、のどかが慌ててやって来た。話を聞くとどうにも先生が病院を辞めると言う話を聞き、その理由が自分の身体が治らなかったことが理由だった。のどかの場合は……ビョーゲンズの影響だから仕方ないけど……のどかからしてみれば自分のせいで辞めることになるのが嫌で、その原因を話した方がいいと思ったのだが……
「のどか……それは」
「分かってるけど……でも……先生は何も悪くないのに……」
「のどか?やはりここでしたね」
するとアスミがやって来た。アスミは先生がのどかを呼んでいると伝え、のどかは先生と話をしに行くのであった。
こっそり二人の話を聞くことにした僕。話を聞くと先生は病院をやめて、外国の研究機関に行くことになった。
病気で苦しんでいる多くの人を助けるために…………それを決意させたのがのどかが送った手紙だった。のどかは先生が何も力になれなかったことを恨んではおらず、励ましてくれたことにお礼を告げていた。のどかも先生もお互いに頑張る力を貰えたみたいだ
「本当に……誰かのために頑張れてる人は凄いよな」
恨んだりすることなんて出来るわけないよな……うん
次の日、みんなで集まっているとラテが具合悪くなり、声を聞くと先生に異変が起きたみたいだ。僕らは急いで現場に向かうとギガビョーゲンと進化したダルイゼンの姿があった。
グレースたちが必死にギガビョーゲンと戦い、僕と1青も参戦しようとするが……
「お前たちの相手は俺だ」
「茨木!」
茨木が真っ白な刀を持って現れた。
「少し遊んでやる!!」
茨木が大きく振りかぶった瞬間、僕の肩が切られた
「速い!」
「速いだけじゃない!」
「ふん!」
僕と一青の間に立ち、鋭い蹴りを食らわしてきた。
「遊びどころじゃないな」
「本気じゃないのか?」
「いいや、本気は出していない……」
茨木が刀を振った瞬間、僕の両腕が切り落とされる。
「くっ!?」
「まだまだだな」
『十二月の呼……』
「ふん!」
技を放つ前に一青を蹴り飛ばす。本当にこれで本気じゃないなんて……
「強くなれ……お前たち」
「強くなれって……」
「どういう……事だ……」
「いずれ知るだろう。そして知ったときに……お前たちの役割を知る」
茨木はそう言い残して消えていく。
「あいつ……俺たちにギガビョーゲンと戦わせないようにしていたのか?」
「みたいだけど……」
グレースたちは苦戦しながらも何とか浄化したみたいだけど……
「まだ…僕らは弱いのか?」
「いや、奴が強いだけだ…………奴だけじゃない……四鬼将全員だ……」
これからの戦い……かなりきついものになるかもしれない…………な……
「あれが紫乃たちが戦ってる敵ね」
「それにしても朱美さん、どうして見に?」
「ちょっと気になってね……あの男……まさかね」