ヒーリングっど♥プリキュア 雪の呼吸の使い手   作:水甲

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94迷うちゆ?

今日は秋の対抗陸上大会の日、みんなでちゆの応援に来ていた。

 

「ちゆちゃーん」

 

「いっけー」

 

「ちゆー行くペエー」

 

のどか、ひなたの応援する中、ペギタンが飛び出そうとしていたが、ラビリンたちに止められていた。

 

「ちゆ、頑張れ」

 

「みんなみたいに大声で叫ばないのか?」

 

「それは……恥ずかしいし……」

 

でもどんなに小さい声でも届いているって思っている。

 

ちゆはバーを飛び越え、次は県大会の記録越えしそうだった。

 

次の選手は西中の高美ツバサって子だ。確か……ちゆのライバルだっけ?

 

彼女が跳ぶが、バーに足が当たり、失敗してしまう。次にちゆが成功すれば…………

 

フッとちゆが僕の方を見た気がした。気のせいだよな?

 

ちゆは走り出し、高く飛び…………成功をして優勝するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夕方、キッチンカーでちゆの祝勝会を開いていた。

 

「優勝おめでとう」

 

「感動しました」

 

「だよねだよね」

 

「ありがとう」

 

「ほら、紫乃っちからも何かないの?」

 

「僕?……ちゆ、おめでとう」

 

「紫乃、ありがとう」

 

「もういつも通りなんだから~」

 

「まぁこの二人らしいけどな……」

 

いや、色々とお祝いの言葉を言いたいけど……ちゆが頑張ってきたのは分かっていたし…………ちゃんと全部込めてのおめでとうだし……

 

「ちゆちーさ、ハイジャンの選手目指さないの?」

 

「わぁ~今度は世界とか?」

 

「世界?」

 

何故か考え込むちゆ。どうしたんだろう?

 

「考えたことないわ」

 

「えぇ~もったいない。目指せばいいのに」

 

「どうして目指さないのですか?」

 

「私よりも凄い人、いっぱいいるもの」

 

「…………」

 

なんと言うか今まで考えてみなかったって感じか?まぁ僕から何か言うよりもちゆが決めたんだから仕方ないよな

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

校門前でちゆと挨拶を交わすと、突然益子が現れ……

 

「おはようございます」

 

「わっ!?」

 

「おっと……」

 

現れた瞬間、カメラを破壊しようとしたけど止めた

 

「た、橘さん……貴方何を……」

 

「すまん。驚いて……」

 

「まぁいいでしょう。今日は沢泉さんに独占取材をしに来ました!」

 

「取材!?私に?」

 

「オフコース!昨日の陸上大会で我が校唯一の優勝者!沢泉ちゆさん!その特集号を組むことになりました!タイトルはズバリ!『すこやか中のハイジャンプリンセス!大空を飛ぶ可憐なるその姿は鳥かはたまた蝶か!ちゆ・さわいずみ!すこやかに舞う!』」

 

「わぁ~長いタイトルだね~」

 

「ていうかダサッ」

 

「失敬ですね」

 

突っ込まれる益子。すると今度は後輩の子達が来て、ちゆに激励を送るのであった

 

 

 

放課後も見学者が多くいる中、ちゆは益子から取材を受けていた。

 

「と言うか僕もここにいていいのか?」

 

何故か僕も取材を受けるのであった。

 

「もちろん!沢泉さんのパートナーとして!橘さんにも聞かないと!」

 

「僕は……別に」

 

「ふふ」

 

すると顧問の先生が週間陸上トップからのインタビューを受けること話が出てきた。ちゆは喜んで……って様子ではなかった。

 

「それと橘くん、君も付いていってあげて」

 

「いや、何で僕も!?」

 

「いいから、お願いね」

 

何か……巻き込まれた?

 

「紫乃、ごめんね」

 

「いや、大丈夫だよ……」

 

まぁこれも乗り掛かった船だし……付き添いくらいはするか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜

 

「明日付き添いね~」

 

「と言うわけで、夕飯の当番お願いしますね。蜜璃さん」

 

「任せて!美味しいもの沢山作るから!」

 

道場へと向かいながら蜜璃さんとそんな話をしていた。そして道場に着くと実弥さんが木刀を構えて待っていた。

 

「来たか!」

 

「すみません!鍛練に付き合ってもらって……」

 

「別にいいが……お前、何で急に?」

 

「実は母さんから貰ったものがあって……」

 

それは僕の師匠が残した指南書だった。

 

「母さんが仕事でまた出掛ける前に貰って読んだんですが…………」

 

そこには雪の呼吸の最後の型が書かれていた。その型は取得が難しいみたいで、速さとしなやかさが重要だと書かれていた。

 

「多分一番近いのはお二人の呼吸だと思って…………」

 

「要するに……模擬戦で何かヒントを得ようとしているのか!いいぜ!!乗った!!」

 

「私も頑張っちゃうわ!!」

 

「よろしくお願いします!!」

 

「因みに…………お前は身体が頑丈だから……体力ギリギリまでやれるな!」

 

「えっ?」

 

「よぉし!張り切っちゃうわよ」

 

いや、張り切らなくても…………

 

 

その後、僕は柱二人相手に全力の模擬戦を行うのであった。


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