ビョーゲンキングダム
そこではシンドイーネがキングビョーゲンにプリキュアが増えたことを報告する中、
「さて挨拶でもするかな」
「何だ?お前も出るのか‼」
筋骨隆々の巨漢…………グアイワルがそう告げる。男は笑みを浮かべ……
「挨拶だよ。鬼狩りに…………誰かしら誘うかな?」
「邪魔だけはするなよ」
「邪魔はしない。ただ少々もらうだけだ」
僕は街中を荷物を抱えて歩いていた。普通なら大荷物を抱えて歩くのは苦痛だったりするけど…………
「だいたい買えたかな?」
僕はカナエさんに頼まれた買い物を済ませていた。それにしてもカナエさんはこの間から何か気にしてるけど、大丈夫かな?
「何かあったのかな?あれ?」
歩いていると見覚えのある後ろ姿…………あれはひなたか?
ひなたが大慌てで走っているのを見かけ、更にその後ろを追いかける猫、ニャトランを見付けた。何かあったのかと思い、僕は荷物を持って、追いかけた。
森の中に入り、ひなたたちの事を探していると…………
「やめい‼」
「えっ?」
「あっ!?」
「ん?」
丁度ひなたたちに追い付くと、ニャトランがうっかり喋ってしまい、驚くひなたと言う場面に遭遇してしまった。
「って!?紫乃っち!?今の聞こえたよね」
とりあえず頷くとひなたが僕の腕を掴み…………
「ちょっと来て‼」
「えっ?いや、待って…………」
ひなたに引っ張られて、何処かに連れていかれる僕であった。
ひなたに連れてこられた場所は、ひなたの家、平光アニマルクリニックだった。ひなたは診察室の扉を勢いよく開け、
「お兄、お兄、お兄‼やばい!?しゃべる猫‼」
「ひなたちゃん!?」
「それに紫乃まで…………何で疲れてるの?」
「そう言うちゆたちだって…………何でここに…………」
診察室にのどかさん、ちゆ、カナエさん、杏寿郎さんがいた。アニマルクリニックにいると言うことは、ラテの調子でも悪かったのかな?
とは言え今はひなたの事をどうにかしないと…………
「しゃべる猫って、また聞き間違えじゃないのか?」
ひなたの…………父親に見えるけど、お兄さんは何だか慣れているみたいだった。ちゆは慌ててひなたの口を押え…………
「そう聞き間違い。気のせいよ」
「ひなたちゃん、私喉渇いちゃった。隣のカフェ行きたいな~」
何とかしてひなたを連れ出すのどかさんたちであった。
隣にあるひなたの姉が経営するカフェにて、一息をつく僕ら。
「それじゃあ、紫乃っちの親せきなの?」
「うむ、話してはなかったな」
「まぁ、みんなが知っていると思っていましたが、平光さんと紫乃くんは?」
「去年同じクラスになって、仲良くなったんだよね!紫乃っち」
「まぁ色々とあったけど…………」
「そうなんだ~」
ひなたにカナエさんたちの事を親戚だと明かしつつ、ニャトランの事を誤魔化せそう…………
「でねさっき拾った猫なんだけど…………」
「気のせいよ。猫は喋らない」
「えぇ?何~?ちゆちー怖い~」
「ちゆちー…………」
誤魔化せてないか。さてどうしたものか…………
「ダメそうラビ」
「ふぅ、しょうがない」
鞄の影に隠れたラビリンたち。するとニャトランが机の上に飛び出し…………
「俺の名前はニャトラン」
「ほら、喋った」
「みんな、初めまして」
「「えぇ!?」」
「なるほど……」
最初から喋れる猫にしつつ、みんなとは初対面にしておくのか…………考えたな。
「私、ひなた。ねぇ、ニャトラン。何で喋れるの?」
「それがわからないんだ。生まれたときから俺だけ喋れてさ」
「そうなんだ!?すご~い」
「喋れる猫で押し通そうとするラビ」
「凄い度胸ペエ」
何だか無理矢理な気がするけど、大丈夫みたいだな。
「なぁひなた。俺の事は他の人には内緒にしてくれよな」
「もちろんだよ。てか最初からそのつもりだし」
ひなた曰く見世物にされたら可哀相だと思い、更には迷子ならお家を探してあげないといけないと思い、お兄さんに相談しようとしたらしい。何て言うかそう言う所は出会ったときから変わらない。
「ひなたちゃん、優しいんだね」
「えぇ!?私なんて全然、全然」
「そういえば平光さん、友達との約束はいいの?」
「やだな~ひなたでいいって、えぇぇぇぇぇぇーーーー!?」
スマホを見て大声で驚くひなた。まさかと思うけど…………約束を忘れていたな…………