ヒーリングっど♥プリキュア 雪の呼吸の使い手   作:水甲

120 / 129
113 最終決戦 月の教え

「いっくんって、親に会わないの?」

 

「いきなりだな……」

 

「いやさ、話は聞いてるよ。捨てられて……」

 

「ひなた……お前さ……少し気を遣うとか……まぁいいか。今更会う気はしない」

 

「もしかして……恨んでる?」

 

「いや……今は……みんなと……ひなたと一緒にいれるから…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

「は!?」

 

「一瞬、気を失っていたか」

 

俺は……気を……そうだ……鬼神が俺たちを別の場所に飛ばして………その場所には黒死牟がいて…………戦っていたけど…………

 

「加減しているとはいえ、それ以上は死ぬぞ」

 

身体中、斬られている。深くはないけど……それでもかなり痛い……

だけど…………

 

「まだだ!」

 

諦めるわけにはいかない!

 

『十二月の呼吸!終ノ月!』

 

『月の呼吸!陸ノ型!常夜孤月・無間』

 

放とうとした技が、黒死牟の技に遮られ、身体中を刻まれる。

 

「かはっ……」

 

「撫でる程度だ。だがお前はそれだけで死ぬ」

 

まだ……死ぬわけには…………

 

「一つ思出話をしてやろう」

 

斬りかかるが、黒死牟は刀で受けながら話し出した。

 

「お前はこの世界の私の子孫。そしてお前は忌み子…………」

 

俺の事をわざわざ話すなよ…………分かってるんだよ……

 

「忌み子のお前にはある力があると言われている」

 

俺は痣を発現させ、斬りかかるが弾かれた。

 

「痣の力だと思っているみたいだが……それは違う」

 

「違う?なら、紫乃みたいな鬼の力か!」

 

連続で攻撃を繰り出し続けていくが、その全てを弾いていく。

 

「違う。特殊な力だと思うな!」

 

『月の呼吸!捌ノ型!月龍輪尾』

 

強力な一撃が放たれ、俺の腹が切り裂かれた。

 

「あ……」

 

「気づかぬなら……そのまま朽ちていけ」

 

俺は……死ぬのか?死ぬときって……痛みってないんだな…………いや、違う…………これは…………

 

俺は倒れそうになったけど、何とか踏みとどまる。

 

「ほう……まだ死なぬか」

 

「あいつの……紫乃の血で作られた薬のお陰で何とかな」

 

切られたときに割れたんだろうけど……助かった……

 

「俺は……忌み子じゃない」

 

今までの構えとは違う構えをとった。

 

俺の力…………それは痣の力ではない。大昔、鬼舞辻を日の呼吸の剣士とともに追い詰めた呼吸…………

 

『月の呼吸!闇月・宵の宮』

 

放った技は黒死牟の首を捉えた。このまま切り裂く…………でも…………

 

「つぅ!?」

 

完全な回復が出来ていないからか…………痛みで技が止まってしまった。このままだと…………

 

「…………それでいい」

 

黒死牟がそう告げた瞬間、奴の首が跳んだ。

 

「は?」

 

今……自分から首を動かした?

 

「…………どういうことだよ……」

 

「お前の勝ちだ。一青」

 

「勝ちなわけないだろ!自分から首を…………」

 

「忌み子の意味……それは特殊な力でも、痣の力でもなく…………唯一月の呼吸を受け継ぐ事が出来るということだ…………」

 

月の呼吸を…………

 

「お前は鬼神に拾われ、俺のもとで鍛えたが…………月の呼吸の派生しか扱えなかった。だが今は……違う…………」

 

「何で……今更…………ネオキングビョーゲンに通じるからか?」

 

「いや、鬼神はもしもの事を考えていた。そしてこの戦いは…………私がお前に教える最後の稽古だ…………」

 

黒死牟はそう言い残して塵になっていく。

 

「もしもって……なんだよ……」

 

訳がわからない……だけど今は……

 

「あいつらと合流しないと…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のどかside

 

離れたところに避難した私たち。そしてあの光の結界…………私たちはどうすればネオキングビョーゲンを浄化出来るか話し合った。

 

あのバリアを破らない限り……私たちの攻撃は通じない。でもその方法が……

 

「私、考えたのですが……」

 

「何々?名案?」

 

「グアイワルたちはメガパーツを取り込み、ネオキングビョーゲンはグアイワルたちを取り込んでいました。つまりビョーゲンズにはビョーゲンズの力を吸収する性質があると言うことです。ということはビョーゲンズの力と一緒に私たちの技を放てば、バリアの向こうに届くのではないでしょうか?」

 

確かにそれなら……可能性があるけど…………

 

「でもどうやって?」

 

「僕たちはビョーゲンズの力を使えないペエ」

 

「私の中にビョーゲンズの力を宿すのです」

 

それって……アスミちゃんにかなりの負担が…………

 

「ダメだよ!そんなのダメ!アスミちゃんに……ううん、誰にもあんな苦しい思いはさせたくない!ダメ……ダメ……」

 

あんな苦しいのは…………

 

ラテも反対しているけど、アスミちゃんは大切なものが増えたから……人間ではない自分にしか出来ないことだと言う…………

 

アスミちゃんは守りたいんだ…………守りたいからこその決意なんだ…………

 

「どんなに反対されても、私は実行します。私の心も身体も私のものですから……」

 

アスミちゃんの覚悟…………受け取らないと……

 

「こんなところにいたのね」

 

するとシンドイーネが現れるのであった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。