ヒーリングっど♥プリキュア 雪の呼吸の使い手   作:水甲

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10 寂しそうなラテ

「この家、のどかパパが作ったの!?」

 

「作ったってより、リフォームのデザインをね。それが本職なんだ」

 

「すご~い、レトロかわいい~めちゃめちゃおしゃれ~」

 

今日はのどかの家にちゆたちと遊びに来ていた。とは言え僕の場合はちょくちょく夕飯をご馳走してもらっている。

 

「ひなたちゃんちもちゆちゃんちも素敵なの。ね」

 

「うちは旅館なので、素敵じゃないと困るんです」

 

「沢泉でしょ。よく知ってるわ。私、小学校はこっちなの」

 

「いい旅館よね」

 

のどかのお母さんとカナエさんが楽しそうに話していた。

 

「紫乃くんは結構来てたって聞いてるよ…………家出したときとか」

 

「ちょ、カナエさん!?」

 

「そんなこともあったわね」

 

「紫乃っち、そうだったんだ~」

 

「家出とかしてたんだ」

 

「あの頃は…………色々とあって…………」

 

寂しさからの家出みたいなものだったし…………と言うか人の恥ずかしい過去を話さないでほしいよ。

 

「それでカナエさん、頼んでいたことは…………」

 

「いいですよ。非常勤ですから、その日だけなら」

 

カナエさんたちは何の話をしてるんだ?

 

 

 

 

 

 

 

カナエside

 

「それじゃお願いしますね。カナエさん」

 

私はのどかちゃんのお母さんたちがいない間のラテの面倒をみることになった。ラテちゃんの面倒を見るのは楽しみにしていた。前はしのぶが苦手で飼えなかったから…………

 

「ラテちゃん、元気ないね」

 

「きっとのどかのお母さんがいなくて戸惑ってるラビ」

 

「まだ小さいからね」

 

ラテちゃんの気持ちは分かる。この世界に来て私も時折寂しくなる。生きているのにあの子達に会えないなんて…………

 

「カナエ?どうしましたラビ?」

 

「ううん、何でもない」

 

きっとその内慣れてくれるかもしれないはず

 

 

 

 

 

 

 

ビョーゲンキングダム

 

「茨木よ。今回はお前か」

 

「はい、酒呑様」

 

青髪の少年が酒呑の前に膝をつく。

 

「奴の力を見てこい。お前といい宿敵になる」

 

「わかりました」

 

 

 

 

 

 

 

カナエside

 

次の日もラテちゃんの面倒を見に来た私たち。今回はペギタンとニャトランも一緒だ。

 

「ラテ様、全然食べてないペエ」

 

ラテちゃんは昨日同様元気がなく、ご飯も食べてない。

 

「大丈夫ラビ?お腹痛いラビ?」

 

「ラテちゃん、もしかして…………」

 

私にはわかる。私も同じ…………いや、あの子達に同じ思いをさせていたかもしれない

するとニャトランが…………

 

「よし!こんないい天気だ。庭で日なたぼっこしてれば、気も晴れるってもんだ」

 

「「あっ!?」」

 

ニャトランがそう言って窓を開けた。その瞬間、ラテちゃんが庭へ飛び出し…………敷地から飛び出していった。

 

「もうニャトランが窓を開けるからラビ!?」

 

「俺のせいかよ!?」

 

「早く追いかけるペエ」

 

「私も行くわ」

 

 

私たちはラテちゃんを追いかけた

 

 

 

 

 

 

ラテちゃんは匂いを嗅いで、ある場所へと向かう。もしかして…………というよりかは…………

 

「もしかしてラビ……」

 

ラビリンも気がついたみたいだ。ラビリンはペギタンたちにのどかちゃんたちに知らせるように伝えつつ、ラテちゃんが向かってる場所に心当たりがあることを伝えたのだった

 

 

 

 

 

 

 

紫乃side

 

のどかたちと帰ろうとしたとき、ペギタンとニャトランが僕らの元へとやって来た。

 

「どうしたの?ペギタン」

 

「ニャトランも…………ラビリンは?」

 

「ラテ様が逃げ出しちゃったペエ」

 

「「「えぇ!?」」」

 

「カナエさんがいたんじゃ…………」

 

「それは…………色々とあってだな……のどかがラテ様が向かった先に心当たりがあるって言ってたぞ」

 

「私が?」

 

「ラテ様、何だか元気がなくって…………寂しそうだったペエ」

 

もしかして…………ラテは

 

「心当たり…………あるかもしれない。付いてきて」

 

「私たちも行くわ」

 

「でものどかっち、心当たりって?」

 

「まぁなんとなく分かるけどな」

 

「「?」」

 

ラテの向かった場所…………きっと彼処だろうな

 

 

 

 

 

 

 

 

たどり着いた先はすこやか運送だった。そこにはラテがいた。

 

「ラテ」

 

「く~ん」

 

「そっか、ラテはお母さんに会いたかったんだね」

 

「こんなところに来ちゃうなんて、すごい、めちゃめちゃかしこいじゃ~ん」

 

のどかがラテを抱き抱え、ひなたが撫でていると、ちゆが中に入って、のどかのお母さんがいるかどうか聞くのであった。そんな中、僕は…………

 

「カナエさんは気づいてたんですか?ラテの気持ちに」

 

「うん、私はさせていたほうね」

 

「させていた…………」

 

のどかたちはラテの声を聞き、ラテが寂しい思いをして、のどかのお母さんに会いに来たことを知った。

 

「私もね。病気で心細かった時に、ちょっとお母さんが見えなくなると直ぐに探して、後を追っちゃったんだ。ラテも寂しかったよね。ラテはあの頃の私よりちっちゃいもん」

 

のどかも同じ思いをか…………

 

「僕も同じだよ」

 

「紫乃くん?」

 

「母さんたちが忙しくって、家にあんまりいられないのは知ってたけど…………寂しい思いをしてたから…………」

 

ちょっと気を引きたくって、家出なんかしたんだよな。あの時は…………

 

「私は妹たちに寂しい思いをさせていたかもしれない。死んで………残ったあの子達は悲しかったり、寂しかったりしてるはず…………」

 

カナエさんの家庭の話…………聞いたことなかったけど、結構大変だったんだ…………

 

「のどか、これからは大丈夫だよな」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

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