ヒーリングっど♥プリキュア 雪の呼吸の使い手   作:水甲

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オリストです


42 悪夢

「はっ!?」

 

深夜、突然目を覚ました僕。何か嫌な夢を見ていた気がした。

 

「…………思い出せない」

 

さっきまで見ていた夢が思い出せないでいた。夢って言うのは思い出せないものかもしれないけど…………

 

「寝直そう…………」

 

思い出せないならその方がいいと思いながら寝直すのであった。

 

 

 

 

 

 

『化け物』

 

やめて……くれ

 

『化け物』

 

やめてくれ

 

『貴方みたいな化け物は死んだ方がいいわ。この化け物‼』

 

やめてくれ…………………………

 

 

 

 

 

 

 

ちゆ

 

 

 

 

 

 

 

朝になり、汗だくになっていることに直ぐに気がついた。

 

「夢……でいいんだよな……」

 

今度ははっきり覚えていた。何であんな夢を見たんだ?

 

ちゆに化け物と罵られる夢…………

 

きっとただの夢でいいんだよな。

 

 

 

 

「ふふ、ねんねころり……夢に囚われて境はなくなる」

 

「いい趣味じゃないと思うけどな」

 

「何だ?来たんだ……」

 

「暇だからな…………」

 

「どんな手を使ってもあの鬼狩りを追い詰めていいって言われたからね」

 

「まぁ結果が楽しみだよ。俺も手伝えと言われてるからね」

 

「君に手伝えることはないよ。自滅が目的なんだからさ」

 

 

 

 

 

 

学校に行っても、あの夢が気になっていた。

 

ちゆがあんなこと言わないのは知っているのに…………

 

「紫乃くん、どうしたの?元気ないよ」

 

「のどか……何でもないよ」

 

「何でもないようには見えないけど…………」

 

「もしかしてちゆちーと喧嘩した?」

 

ひなたも心配そうにしていた。そんなに僕は顔に出るのか?

 

「喧嘩したの!?それなら……」

 

「喧嘩してないわよ」

 

二人と話していると、ちゆも会話に参加してきた。

 

「そうなんだ。まぁ二人が喧嘩でもしたら何かの前触れだと思っちゃうよ」

 

「ひなた…………でも紫乃、何かあったの?」

 

「実は…………」

 

話そうとするけど…………

 

『化け物』

 

あの夢の内容が頭の中に浮かぶ。

 

「…………何でもない」

 

僕はそう言うと、ちゆは少し不満そうにしていた。

 

「……そう」

 

流石にちゆがあんなこと言わないよな…………

 

「………………」

 

 

 

 

 

 

 

メガビョーゲンと戦い、僕は鬼の姿でメガビョーゲンを追い詰める。

 

「ここまで追い詰めたなら…………みんな‼」

 

グレースたちに止めを指すように言おうとするが…………

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

何故か三人とも、僕を怖がっていた。

 

「みんな…………?」

 

「紫乃くん……化け物みたい」

 

「来ないで……」

 

何でそんなことを言うんだ…………

僕はちゆの方を見た。

 

「紫乃…………化け物……貴方を殺す方がビョーゲンズよりも重要よ」

 

ステッキを向けるちゆ。やめて…………くれ

 

「死んで……化け物」

 

 

 

 

 

 

 

目を覚ますと保健室にいた。何で僕は保健室に?

 

「紫乃……大丈夫?」

 

ベッドの脇にはちゆが心配そうにしていた。僕は…………

 

「お昼になって、みんなでお弁当食べようとしたら、紫乃……急に倒れて…………それに寝てるときもうなされてたけど……大丈夫?」

 

ちゆがそっと僕に触れようとしていると……

 

『死んで……化け物』

 

あの時の言葉が頭に浮かび、思わずちゆの手を拒むように叩いてしまった。

 

「あっ……」

 

「…………」

 

叩いた場所が紅く染まっていた。普通なら謝るべきなんだけど…………僕は黙ったままだった。

 

「…………ごめんね」

 

ちゆは笑顔で誤魔化すけど…………謝るのは僕の方なのに…………

 

「私……戻るわね」

 

ちゆは逃げるように保健室から出ていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「魘夢……上手くいったみたいだ」

 

一人の少年の手に口が浮かび上がっていた。

 

『君の体を使って出来ると思ったからね。どんな様子だい?』

 

「精神面は弱いね。まぁ普通の人間なんだからそうなんだけどさ」

 

『このまま追い詰めたらどうなるかな?上手くいけばプリキュアもろとも自滅かな?』

 

 

 

 

 

 

 

夢のせいか調子が悪い。僕は先生に断り、早退するのであったけど…………

 

『化け物』

 

のどかはあんなこと言わない…………

 

『化け物』

 

ひなたはあんなこと言わない

 

『化け物』

 

ちゆはあんなこと言わない

 

自分に言い聞かせるけど…………ずっと声が響く。

 

『化け物』

 

『化け物』

 

『化け物』

 

やめてくれ…………やめてくれ……やめてくれやめてくれやめてくれやめてくれやめてくれ

 

 

 

 

 

 

 

 

ちゆside

のとがたちと帰っている途中……私は紫乃の事を思い出していた。

 

紫乃に叩かれた手が痛む…………

それに叩いたときの怯える顔…………

 

ショックを隠せないでいた。あんな風に拒絶されるなんて…………

 

「紫乃…………」

 

「ちゆちゃん?どうしたの?」

 

「泣いてるけど…………何かあったの?」

 

二人に心配され、私は笑って誤魔化そうとするが…………

 

「大丈夫……だい…………じょう……ぶだから……」

 

涙が止まらない。するとのどかが私を抱き締めてくれた。

 

「大丈夫だよ……泣いても」

 

「私たちに出来ることあるなら…………」

 

「ごめん……ごめんね……」

 

 

 

 

 

近くの公園のベンチに座りながら、私は泣きながら紫乃の事を話した。

 

「紫乃っち……何かあったのかな?」

 

「ちゆちゃんにそんなことするの……大丈夫かな?」

 

「紫乃に……何かあったのかな分からない…………もしかしたら私……知らないうちに紫乃を傷つけたのかな?」

 

「ちゆちーはそんなことしないよ‼」

 

「そうだよ‼紫乃くんに何かあったんだよ‼」

 

「でも……やっぱり私が…………」

 

また涙が溢れてきた。二人は私を落ち着かせようとするけど…………涙が止まらない

 

「こう言うときは話してみよう‼」

 

「私たちも付いていくから‼カナ姉たちも付き添ってもらいながら‼」

 

「のどか……ひなた……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫乃side

 

辺り一面血だらけの場所……そこら辺に散らばる肉の塊…………

 

「…………」

 

僕は何かを殴っていた。原型をとどめないくらいに殴り続けていた。

 

僕は何を殴ってるんだ?

 

もう死んでるはずなのに…………声が聞こえてきた。

 

「し……の……」

 

声を聞いた瞬間、僕は全てに気がついた。辺りにある血、肉の塊…………のどかとひなた……そして殴っていたのは……ちゆ?

 

『痛いよ……』

 

『ひどい……』

 

『紫乃…………』

 

みんなを殺した時の声が聞こえ続ける。僕は…………僕はみんなを殺した?

 

『そうだよ……君が殺した』

 

誰かの声が聞こえてきた。僕が殺した…………

 

『だけど仕方ないことだよ。君を化け物と罵る彼女たちが悪いんだ…………』

 

違う……

 

『違わない……君を罵る彼女たちが悪いんだ』

 

違う…………

 

『人間は酷いよね。少し違うだけで化け物と罵る。恐れる。殺そうとする。だからこそ君は正しいことをしたんだ』

 

正しいことを?

 

『君は正しい。正しいんだよ』

 

僕が正しい…………

 

『君を罵り、恐れ、殺そうとする人間を殺してしまおう…………』

 

殺す…………

 

 

 

 

 

???side

 

「充分かな?」

 

魘夢はニタニタ笑っていた。鬼狩り…………紫乃を眠らせて、更に追い込んでいるが…………

 

「どう自滅させるんだ?」

 

「彼は悪夢に蝕まれてる。このまま夢と現実の境を無くして…………プリキュアたちにぶつける」

 

「あいつらがこいつを殺せるのか?」

 

「彼にプリキュアを殺させる。意識を取り戻したときに…………彼はどうなるかな?」

 

最悪精神崩壊か…………もしくは……

 

「他の鬼狩りに殺され……プリキュアたちに深い傷を残せるな」

 

「さぁ……始めよう…………まずはプリキュアたちを誘いだそう」

 

「誰かしら呼んでくるか」

 

「チースッ‼呼ばれる前に来たッス」

 

いつの間にか来ていたバテテモーダ。出待ちしてたのか?

 

「それじゃ頼んだよ」

 

「進化ベイベー‼ナノビョーゲン‼」

 

メガビョーゲンが出現し、暴れ始めた。

 

 

 

 

 

 

 

ちゆside

 

「紫乃が帰ってない?」

 

話そうと思い、紫乃の家に行くと、カナエさんから紫乃が帰ってないことを聞かされる

 

「そうなのよ……学校早退したのは聞いてたけど…………」

 

「紫乃…………」

 

「探しに行こう‼」

 

「そうだよ‼ちゆちー‼」

 

「えぇ‼」

 

探しに行こうとすると、のどかの家からラビリンたちが慌ててやって来た。

 

「のどかー大変ラビ!?」

 

「メガビョーゲンが現れたペエ」

 

「直ぐに…………って紫乃はどこに行った!?」

 

「紫乃くんは…………」

 

「今はメガビョーゲンね。みんなに連絡入れておくわ」

 

紫乃の事が心配だけど…………今はメガビョーゲンを止めないと‼

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

教えてもらった場所に向かう俺たち…………

 

「未来だって聞いたけど……本当にすごいな……」

 

「うん、でもみんなに会えるの楽しみだね」

 

そんなことを話してると、見覚えのある人たちが何処かへ行くのが目に入った。

 

「あれって……確か……」

 

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