「炭治朗……」
紫乃を止めるために駆けつけてきたのは、過去の世界で出会った竈戸兄妹だった。
「大丈夫?」
「禰豆子ちゃん……」
「禰豆子ちゃん、何で血鬼術を?」
善逸の言うことは分かる。私たちが会ったときはまだ鬼だったけど…………今は人間に戻ってる?
「善逸さん、詳しい話は後で…………お兄ちゃん‼」
「あぁ」
炭治朗は刀を構える。紫乃は直ぐに切りかかる
『雪の呼吸‼壱ノ型 初雪』
『ヒノカミ神楽‼円舞』
二人の刃がぶつかり合う。このまま任せても…………
「良いわけないわよね……」
私は立ちあがり、紫乃の元へ…………
「ダメ!?ちゆちー」
「危ないから!?」
グレースとスパークルの二人に腕を掴まれ、止められてしまう。
「ダメなの……紫乃は私が止めないと…………」
「ちゆちゃん……」
私は二人の手を払いのけて、紫乃の所へ行く
炭治朗side
『ヒノカミ神楽‼陽華突‼』
『雪の呼吸‼弐ノ型 吹雪』
お互いの突きがぶつかり合い、弾かれる。
「紫乃……あの頃より強くなってる‼」
「僕は……僕は……」
こっちに来るときに会った宗一さんから転移の影響で動かなくなった腕と見えなくなった目が治ったけど、それでも紫乃と戦うにはきつい。
「俺が鬼になったときも……みんな、こんな思いしたんだろうな…………」
鬼になり、みんなを傷つけた。だからこそ…………
「だからこそ紫乃……お前を救う‼」
逆の立場だからこそ…………救いたい思いが強かった。
『ヒノカミ神楽‼火車』
『雪の呼吸‼参ノ型 雪桜』
紫乃はこっちの攻撃に合わせるかのように、直ぐに対応してくる。速度を上げても対応してきそうだ
「悪夢を解く方法が分かれば……」
あの時みたいには行かないのは分かる。でも方法はあるはず…………
そんな時、ちゆが紫乃を抱き締めた。
「お願い……目を……覚ましてよ」
「危ない!?下がって……」
抱き締めるちゆに対して、紫乃は爪を鋭く尖らせ、背中を割く
「つぅ……!?」
服は破かれ、背中から血が流れる。それでもちゆは放さない。紫乃はちゆを傷つけていき、髪留めのゴムが切られ、髪がほどかれた。
「絶対に…………紫乃を……放さない‼」
「くっ‼」
紫乃はちゆを引き剥がそうと首に噛みつこうとしていた。俺は咄嗟にヒノカミ神楽を放ち、紫乃を吹き飛ばす。
「危ないから下がって‼紫乃は俺が必ず助けるから」
座り込むちゆだけど……首を横に振る
「私が……助けたい……私じゃないと…………」
「ちゆだけじゃダメだ‼みんなで助けないと‼」
「炭治朗…………」
今は紫乃の動きを止めないと…………今の紫乃はこっちの動きに対して直ぐに対応してくる。それならば……みんなで動けば…………
「どうしても助けたいなら、良い方法があるよ」
ちゆの側にいつの間にか下弦の壱がいた。俺は咄嗟に切ろうとするが…………
「やめた方がいいよ。切ったら彼は戻らなくなる」
寸前のところで止める俺。どこまで卑怯なんだ…………
「方法…………」
「彼の夢の中に入り、悪夢の元凶になってる核を壊すんだ。そうすれば…………彼は戻るよ」
「核を…………」
「ダメだ‼鬼の言うことなんて…………」
「ちゆちゃん!?」
「ちゆちー!?」
みんなの止める声が響くけど…………ちゆは……
「分かったわ……それしかないなら…………」
「それじゃ…………お眠り」
下弦の壱が血鬼術を発動し、ちゆは眠りについた。
???side
「えげつない奴……その核がそいつの精神の核だと言うのに…………」
とことん追い詰めたいみたいだな。まぁこれで当初の目的は達成する。
「終わりだな」
俺はその場から去るのであった。
ちゆside
気がつくと、暗い空間にいた。ここが紫乃の夢の中?
少し進んでいくと、景色は続くのに、壁にぶつかる。
「紫乃……助けるからね」
どうやって壁を破ろうと思っていると、いつの間にか握られた錐に気がつき、私は壁を引き裂こうとした瞬間
「ひっく、ひっく」
誰かの泣く声が聞こえた。私は辺りを見渡すと…………
「子供?」
小さな男の子が泣いていた。私は直ぐにでも紫乃を助けたいけど、放っておけずその子に近づいた。
「あなた…………どうして泣いてるの?」
「お姉ちゃん……誰?」
この子……見覚えがある。小さい頃の紫乃だ。
「私は……ちゆ。あなたは?」
「僕は……紫乃。ちゆって……ちゆちゃん?」
私のことを知ってるのね…………だけど私はあえて違うと首を横に振る。
「どうして泣いてたの?」
「みんなが…………化け物って言うんだ」
化け物って…………
「お父さんもお母さんもおじいちゃんも友達も…………ちゆちゃんも…………」
泣きじゃくる紫乃。これが紫乃が見せられている悪夢…………
「紫乃……あなたは化け物じゃない」
「嘘だ……みんなが……お姉ちゃんも僕のことを…………」
私は咄嗟に紫乃を抱き締めた。
「私は……紫乃のことを化け物だって言わない」
「嘘だ……」
「貴方のお父さんもお母さんもおじいちゃんも……のどかもひなたも……カナエさんたちも…………化け物って言わない‼もしも化け物って誰かが言おうとしても…………私が言わせない‼」
だから……だから…………
「紫乃……信じて……」
涙を流すわたし。そんな時、頭を撫でる優しい手を感じた。
私は顔を上げるとさっきまで小さかった紫乃がいつもの紫乃に戻っていた。
「ごめん……心配かけて……」
「紫乃……」
「ちゆのこと……みんなの事を沢山傷つけた…………」
「大丈夫……みんな、怒ってないから…………」
「ちゆ……信じて良いんだよな」
「当たり前じゃない。私は貴方にひどいことを言ったりしない…………私が紫乃の事を好きな限り……」
「ちゆ……」
紫乃は私を抱き締める。すると段々と暗い空間に光が差してきた。
紫乃side
目を覚ました瞬間、ちゆの側にいた鬼を思いきり殴った
「つぅ!?貴様…………何故起きた‼そこの女に精神の核を…………」
「罠だったみたいだけど…………貴方の目論見は打ち破ったわ」
「くっ!?」
鬼は僕らから距離を置く。僕はちゆの背中の傷に触れ…………
『血鬼術‼血癒』
傷を治した。痛かっただろうに…………
「気にしなくて良いわよ。紫乃を助けるために負ったんだから…………ペギタン」
「ちゆ……行くペエ」
「スタート!」
「プリキュア ・オペレーション!」
「エレメントレベル上昇ペエ!」
「「キュアタッチ」」
「「交わる二つの流れ!キュアフォンテーヌ‼」」
プリキュアに変身し、僕と並び立つと、グレースたちも駆け寄ってきた
「紫乃っち、もう大丈夫なの?」
「ごめん、迷惑かけて……グレースも約束を……」
「ちゃんと謝ったの?」
「あぁ」
「それならいいよ」
グレースは笑顔でそう告げる。
「炭治朗も……みんなもごめん」
「いいよ。俺も前に似たようなことあったから…………今はあの鬼を倒そう‼」
「あぁ‼」
「悪夢が解けた以上は…………」
鬼が逃げようとするが、そうはさせない‼
僕は手首を切り、
『血鬼術‼血癒の矢』
血を矢に変え、鬼の肩を貫く。
「ぐっ!?何だ?身体が…………」
「集中しないと……身体が崩壊するぞ‼」
「ハアア‼」
フォンテーヌが動けずいる鬼に蹴りを喰らわす。
「くっ!?ならこっちも……がはっ!?」
血鬼術を発動させようとしてるけど、血を吐く鬼。
「もうお前には…………血鬼術を使わせない‼」
「紫乃、一緒に行くわよ」
『雪の呼吸‼漆ノ型 雪崩』
鬼の両腕を切り裂き、追撃に……
「エレメントチャージ‼プリキュア!ヒーリング・ストリーム!」
フォンテーヌの浄化技を放たれ、鬼は塵になって消えるのであった。
???side
「魘夢が殺されたみたいだな」
酒呑がそう告げた。まさか……悪夢を乗り越えるとはな…………
「下弦が一人減ったが…………どうするんだ?」
「お前にも動いてもらうぞ。一青」
「仕方ないか…………」
俺は笑みを浮かべる。紫乃……お前と戦うのは楽しみだ
紫乃side
二日後、炭治朗たちは僕の家で住むことになり、軽い歓迎会をすることになった。そんな歓迎会の最中に、僕はちゆと二人でいた。
「紫乃、呼び出してどうしたの?」
「ん……その……これを渡そうと思って……」
ちゆに渡したのは水色のシュシュだ。あの時、ちゆの着けていたのを破ってしまい、お詫びに渡そうと思って買ってきた。
「ごめん……色々と……」
「紫乃……気にしないで……って言いたいけど……」
「ちゆ?」
「手を叩かれたときに……凄くショックだったわよ」
あの時か……あの時は本当に……色々と
「ごめん……」
「謝っても許さない」
本気で怒ってる……悪夢に蝕まれていたとはいえ、ちゆのことを傷つけたのいけないことだ。どうしたら許されるかと考えていると……
「何てね……仕返しにちょっと意地悪しちゃった」
ちゆが僕のおでこにキスをする。
「ち、ちゆ?」
「もう心配かけないでね」
「うん」
それから手を繋ぎながら、リビングに戻るのであったが……
「…………」
この時、ひなたの様子がおかしかったことに僕らは気付かなかった
最後のひなたは、アニメ本編に改めて繋げる感じにしました。