今日は僕たちはある場所に来ていた。それは『永遠の大樹』と呼ばれる大樹がある場所だ。その下で友情を誓いあった友達は永遠に友達でいられると言う逸話がある
「そんな伝説があればもっと早く教えてくれれば良かったのに~」
「伝説って言うか噂って言うか……ただのプチ名所よ。私も小さい頃に一度行ったきりだし」
「それに今更誓い合わなくても、私たちとっくに親友だし、仲間だし」
「パートナーだしラビ」
「それはそうかもしれないけど~永遠の大樹に誓うって絶対にやってみたいやつだよ」
「まぁ確かにやってはみたいけどな」
「紫乃は来たことあるの?」
「一度だけお祖父ちゃんに連れられて……」
懐かしいな……お祖父ちゃんと行ったきりだ…………
「紫乃っちのお祖父ちゃんって…………宗一さんの親友で」
「雪の呼吸を教えてくれたお師匠さんを保護した人だったわね」
「少し前に……亡くなったけどね」
「紫乃くん……」
「のどか……あんまり気にするなよ。僕自身、気にしてないからさ」
まぁ思い出の場所に行くから思い出したけどね
大樹の所に着くと、大樹は昔見たような大きなものではなく、折れていて今にも枯れそうだった
「これが……永遠の大樹?」
「えっと……こんなんだったっけ?」
「ううん、もうちょっと……
」
何かあったのかな?すると……
「そいつはもう寿命なのさ」
一人の老人がこっちにやって来た。この町に長くいる人かな?
「ひどい嵐の晩があっただろ」
あぁ、あの日か……確かにひどかった…………特に……伊之助がはしゃいで……外に出て探すはめになったな
「あれで止めを刺されちまった。近い内に役所の連中が切り倒しに来るらしいんだ」
そんなことが……
「永遠の友情を誓いに来たのか?無駄足だったな。この木は終わりかけのつまらん木だ」
「終わりかけ…………それでも……」
僕は言い返そうとすると、老人は僕を見て驚いていた。
「お前は!?橘!?」
「へっ?」
「紫乃の知り合いなの?」
いや、初対面なんだけど…………
「すまない。知り合いに似ていてな。人生の先輩としてアドバイスだ。永遠なんて信じるな」
老人はそう言って去っていく。あの人……お祖父ちゃんの知り合いなのかな?
「……どうする?誓う」
「のどかっち?」
「あの人……何だか寂しそう目をしてた……」
「そうか?あのじいさん、ひたすら怖い目付きしてたぞ」
「うんうん、ニャトランもびっくりな目付きだったペエ」
「俺の目付きの何処が怖いんだ‼」
ニャトランの目付きは置いとくとして、僕もあの人の目は寂しそうだったことは感じていた。それに…………僕を見た時の……あの懐かしそうにしていた目も…………
のどかはおじいさんが何か思い入れがあるのかと思い、ラビリンの助言でエレメントさんに話を聞くことにした。
『昔々、この木の下で永遠の友情を誓いあった三人がいました』
さっきのおじいさんも誓っていたのか……
『それから長い時が経ちました。そして……その若者の一人……てつやさんはこの場所に来ては悲しい目をして帰っていきました。みなさん、私のお願いを聞いてはもらえないですか?』
エレメントさんのお願いはまたあの三人の仲を取り戻してほしいとのこと、そして手がかりとしては『純』という喫茶店に三人が集まっていたらしい。
のどかたちはエレメントさんのお願いを聞くことにした。
「そう言えばさっきの……てつやさんが僕を見て驚いていたこと分かるか?」
『多分ですが、三人の友情の誓いを見守っていた人がいました。それが貴方のお祖父さんでは?』
「そこら辺も聞いてみるか」
お祖父ちゃんの過去については多少興味はあるし……
喫茶『純』に来た僕ら。のどかたちは店員さんから情報を聞いてると、早速例の老人二人を見つけた
「君!?」
「橘くん!?」
「あの……お祖父ちゃんの知り合いですか?」
なんと言うかおんなじ反応をされるのだけど…………
「あぁ、すまないね。そうか……君は橘くんのお孫さんなのか」
「懐かしいわ…………橘くんには沢山お世話になったわ……」
この二人も懐かしんでるけど……何故か申し訳なさそうにしていた。
「でも私たちは……橘くんを裏切ったの……」
「墓前でも謝れなかった……」
裏切った?謝れなかった?
「あの……何が……」
僕は聞こうとすると、ちゆはあることに気がついた。
「あの指輪……」
「…………橘くんに見届けられながら誓いあったのに……」
「ほんの些細なことでな……でも私たちには大きなことだった」
「あの……てつやさんは……あの木の下で待っています!会ってください」
のどかは必死に頼み込むけど、二人は首を横に振るのであった。
「悪いけど大樹には行けないよ」
「生きるということは変わっていくことなの。今更顔を合わせても……私たちきっと話すことなんて何もないわ」
何もないのか…………
一青side
バテテモーダのラップがうるさく早々に避難してきた俺は、散歩がてらに永遠の大樹に来ていた
「折れてるな……まぁ長い間この街にあったからな」
折れた大樹に触れていると…………
「君も一人なのか?」
見知らぬ老人がいた
「昼間も君と同じくらいの子達が来ていてな。永遠の誓いをしようとしていたが……」
「俺はそんな迷信は信じてないので……ただこの木には思い出があるので」
「思い出?」
「一人で泣いていたときに、この木の下にいると落ち着いて…………」
「そうか……」
なんと言うか寂しそうな目をしてるな。このじいさん…………
すると花寺がこっちにやって来るのが見えた。さっき言っていた同い年の子はこいつらか
「嬢ちゃん」
「二人は……喫茶純にいます!2時頃にいつも来てるんです!だから……」
「おい、藪から棒に何を……」
「だから……会いに行ってください!そうすれば……そうすればきっと……」
「…………40年ぶりにこの街に帰ってきた。時期にまた街を出る。ここにはもう戻らん。だから良いんだ……もう……終わったことだ」
なんと言うか年を取っても素直になれない人がいるもんだな…………
紫乃side
「終わってない!」
僕は堪らず叫んだ。さっきから聞いていたけど……何でこう会えないだの終わっただの……
「橘……のお孫さんだね。君は本当に似ているよ」
「今はお祖父ちゃんのことは関係ない‼どうして何でもかんでも諦めたりしてるだよ!」
「そうだよ……だって毎日ここに来てるってことは……約束を信じてるからでしょ!永遠の友情を信じてるからでしょ!」
僕とのどかの叫びは届いてるのか分からず、てつやさんは黙ったまま去っていく。
「余計なこと言っちゃった……」
「そんなことない……三人が心配だからこその言葉だもの……」
「僕は……心配というより……」
「紫乃だってお祖父さんのことを思ってでしょ」
「……それもあるけど……怖くなったの……私たちも友達でいられなくなる日がくるんじゃないかって……」
友達でいられなくなるか……そう考えると嫌になるな
落ち込むのどかに対してひなたは笑顔で……
「誓おう」
「そうね……誓いましょう」
「そうだな……」
四人で手を合わせていると、ひなたは近くにいた一青にも声をかけた
「いーくんも、一緒に」
「俺はパス。まだお前らとは親しくないからな」
そう言って帰っていく。あいつなにしに来たんだ?とりあえず改めて僕らは誓い合う
「私、花寺のどかは大樹に誓います」
「沢泉ちゆは誓います」
「平光ひなたは誓います」
「橘紫乃は誓います」
「「「「永遠に友達でいること‼」」」」
一青side
誓いか……あのじいさんもそうなんだろうけど……話を聞く限り恋愛絡みみたいだな……
「というか……あいつらも下手すればあんな風になっていたかもしれないな」
紫乃と沢泉の関係を考えると……
「まぁどうでも良いな」
ある意味、ちゆと紫乃の恋人関係についてののどかとひなたの想いは早めにやってあるので安心という……