ヒーリングっど♥プリキュア 雪の呼吸の使い手   作:水甲

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少し前、猗窩座からの協力要請に僕はどうするかの選択を決めた。

 

「僕は……協力しない」

 

「……そうか。理由は何だ?」

 

「しのぶさんたちの事を考えたよ……多分戦いに集中できないと思う」

 

「……だろうな」

 

「それに……僕の血鬼術はお前たちには毒だ。お前たちも集中できないだろ」

 

ましてやひなたの命がかかっている。そんな状態での戦いでは負ける可能性がある

 

「そう決めたなら……それでいい」

 

「だけど……偶々手伝う形になるかもな」

 

「……どう言うことだ?」

 

「偶々戦ってるときにうっかり協力する形になるかもしれないと言うことだよ。それなら仕方ないだろ」

 

「…………偶々か……」

 

猗窩座は微笑むと、不意に僕の頭を誰かが掴んだ

 

「面白いやつだな。お前」

 

いつの間にか見知らぬ男がいた。誰だこの人?

 

「宇髄さん!?」

 

「よぉ炭治郎‼それに懐かしい顔があるな」

 

「うむ!お前も来ていたか」

 

「久しぶりです」

 

「誰この人?」

 

「…………元音柱の宇髄天元だ。上弦の陸との戦いで腕を失い、引退したが……」

 

「こっちに来たら失った腕が生えていたからな。しばらく協力するか考えていたが……面白い奴だよ。紫乃」

 

「面白いって……」

 

「それで偶々協力するとして、作戦はあるのか?」

 

「話を聞くと、ビョウセイの再生力をどうにかしないとダメみたいだけど……」

 

「私たちの浄化の力で倒せるかな?」

 

「可能性はあるわね」

 

のどかとちゆの言う通りだけど……ビョウセイはそれすら読んでいるかもしれない。だから…………

 

「同じ再生力持つ人間として…………根比べだけど…………」

 

 

 

 

 

 

 

月鬼side

 

「偶々……か……」

 

「そう、偶々だ。そう言うわけだからそっちの鬼たちは……離れた方がいいよ」

 

「……お前の血鬼術か」

 

黒死牟がそう告げて、童魔と共に姿を消した。

 

「いくら数が増えたところで‼」

 

『音の呼吸‼壱ノ型‼轟‼』

 

爆音と共にビョウセイが煙に包まれる。その間に紫乃が血鬼術で俺の傷を癒した。

 

「礼は言わないぞ」

 

「偶々だよ。あいつの再生力を奪うためのな」

 

「確かにお前の血鬼術は鬼からしてみれば毒になるが…………俺には効かないぞ‼」

 

ビョウセイは音柱の刀を摘まんでいた。だけど……

 

「もう一発‼」

 

ビョウセイごと刀を持ち上げ、地面に叩きつけて爆発が起きる。

 

「俺をバラバラにしても無駄だ‼何度も再生してやる‼」

 

「月鬼……攻撃を繰り出し続けろ」

 

「……何かあるんだな」

 

「確証はできないけど……」

 

「いいだろ‼そいつは俺の獲物だ‼」

 

『十二月の呼吸‼十二の月‼死走る月‼』

 

ビョウセイを切り刻む。更に音柱が技を放ち続ける。

 

『音の呼吸‼伍ノ型‼鳴弦奏々』

 

刀を回転させながら、爆発と共にビョウセイを攻撃する。

 

「無駄だ‼」

 

ビョウセイは俺たちの攻撃を受けきり、刀を掴む。その瞬間……

 

『ヒノカミ神楽‼炎舞』

 

『水の呼吸‼十一ノ型‼凪』

 

『風の呼吸‼伍ノ型‼木枯らし颪』

 

『炎の呼吸‼壱ノ型‼不知火』

 

背後から四連続の攻撃を受ける。

 

「こいつら……いつの間に‼」

 

「周囲に気を配らないとな‼」

 

ビョウセイが後ろを向いた瞬間、今度は左右から

 

『虫の呼吸‼蝶ノ舞!戯れ』

 

『『花の呼吸‼伍ノ型‼徒の芍薬』』

 

『恋の呼吸‼壱ノ型初恋のわななき』

 

『雷の呼吸‼壱ノ型‼霹靂一閃』

 

『獣の呼吸‼伍ノ牙‼狂い裂き』

 

『血鬼術!爆血』

 

更なる攻撃でビョウセイにダメージを与える。このまま続ければ……奴の体力が落ちると言うことか……

 

「みんな、ありがとうね」

 

気がつくと鬼喰いがひなたを助けて、プリキュアが三人揃っていた。

 

「一気に決めるよ」

 

「トリプルハートチャージ!」

 

「「届け!」」

 

「「癒しの!」」

 

「「パワー!」」

 

「「「プリキュア・ヒーリングオアシス‼」」」

 

浄化技を放ち、ビョウセイを包み込んだ。確実に攻撃を与えるための布石だったのか…………だがビョウセイは……

 

「効かない……効かないぞ‼」

 

再生力も落ちず、無傷だった。

 

「俺を倒すことは出来ない‼」

 

「それは……どうかな?」

 

紫乃が鬼化して、ビョウセイの首に刀を突き刺す。

 

「首を切っても無駄だ‼鬼たちとは……」

 

「月鬼‼」

 

紫乃は俺の名を告げた。まさかお前ごと切れと言うのか…………

 

「…………分かった」

 

『漆ノ月‼不身月‼』

 

横一閃に紫乃ごとビョウセイを切り裂く。紫乃は刀を抜き、身体を再生させ……

 

「終わりだ」

 

「何をいっている……俺はまだ元気……がふっ」

 

突然ビョウセイは血を吐いた。どう言うことだ

 

「あらかじめみんなの刀には僕の血を塗っておいた。普通なら鬼には毒、人には治癒になる。ビョーゲンズには治癒になるけど…………お前には大量に僕の血を流し込んだ……その結果……お前の再生力と僕の血の治癒力がぶつかり合って…………お前の再生力を押さえ込んだ」

 

「ぐっ、こんなことが……」

 

「止めだ‼」

 

「それは俺の役目だ‼」

 

今までの痛みをこの一撃に…………

身体が熱くなってきた。ふっと気がつくと両手の甲に痣みたいなものが浮かび上がった。

 

「あれは!?」

 

『十二月の呼吸‼終ノ月‼』

 

刀を抜いた瞬間、ビョウセイの身体が真っぷたつに切り裂かれて、塵となって消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

宗一side

 

馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な

 

何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ

 

何故あいつが痣を発現させた!?

最初に発現させるのは紫乃だと思っていた。あいつなら…………発現できる筈だと…………

 

「奴は…………始まりの剣士の末裔だからか!?だとしても…………」

 

 

 

 

 

 

 

紫乃side

 

ビョウセイとの戦いは終わり、月鬼は帰ろうとすると、ひなたが抱きついた

 

「助けてくれて……ありがとうね」

 

「俺は助けてなんかいない……」

 

「ううん、助けてくれたじゃん」

 

「…………」

 

月鬼はひなたを振りほどき、消えていくのであった。

 

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