のどかさんを職員室まで案内したあと、自分の教室に入ると、席が一つあった。
「まさか……」
のどかさんがこのクラスに入るのか…………すると隣の席の髪の毛を二つに縛ったクラスメイト『平光ひなた』が声をかけてきた。
「おはよう~紫乃っち」
「おはよう」
「昨日の子とのデートはどんな感じだったの?」
「デートじゃない。街の案内をしてただけだよ」
「そんな事言って~」
肘でついてくるひなた。デートじゃないのに…………
すると僕の後ろの席の沢泉ちゆが教室に入ってきた。
「ちゆ、ひなたをどうにかしろ!?」
「朝から仲がいいわね。そう言えば紫乃。カナエさんが昨日忘れ物してたわよ」
「何でちゆのところに?」
「暇なときに入りに来てるわよ。はい、スマホ」
スマホを忘れるなんて…………まぁ、使いなれてないから仕方ないけど…………とりあえず眠いから寝よう。
「チャイムがなったら起きるから起こさないでくれ」
「あと5分しか…………って寝てる!?」
10分後
「よく寝た」
「5分じゃなくって、10分よ」
「よく寝てたね~」
「あ、あはは…………」
あれ?のどかさんがいつの間に!?担任も何か気にしてないみたいだし…………まぁいいか
「同じクラスだね。紫乃くん」
「そうだな。のどかさん」
お互いに笑顔で返す。なんと言うか長い一年になりそうだな。
ホームルームも終わり、帰り支度をする僕とのどかさん。ひなたはそそくさと帰っていた。
ちゆは部活に向かおうとしていると、
「花寺さんは部活決めたの?」
「私?私は…………紫乃くんは?」
「由緒正しき帰宅部‼」
「運動できるのに……もったいないわね。花寺さん、折角だから見学してみる?」
「いいの?」
のどかさんに付き合いながら、部活を見学する僕。ラビリン達は木の上から見ているみたいだな。
さてのどかさんはと言うと、あまり運動が出来ないみたいだな。やっぱりと言うべきか…………
「ねぇ、紫乃」
「何?」
「花寺さんって、運動したことないの?」
普段から運動とかしてる人間にはわかるものだな。
「詳しくは知らないけど、そうみたいだね。とりあえず僕は先に帰るよ」
「またね」
帰り道、ラビリンとペギタンが飛んでいくのが見えた。何かあったのか追いかけていき、灯台に行くと上の方でラビリン達がいた。
「ラビリン、ペギタン」
「紫乃」
「のどかと一緒じゃないペエ?」
「散歩しながら帰ってたから…………ラビリン、幻滅でもしたのか?」
「幻滅なんて…………ただのどかがあんなにどんくさいと危険ラビ」
「危険?」
「そうラビ、只でさえメガビョーゲンの浄化は危険ラビ。だから…………」
「危険な目に合わせたくないか。いい子だな、ラビリンはコンビを解消するラビ」
ラビリンの頭を撫でる僕。なんと言うかいいコンビになるな。
「ちゃんと話し合ってみたらどうだ?もし不安なら僕が付いていくから」
「紫乃…………」
「紫乃はやさしいペエ」
「カナエさんに優しくされたからな。僕も同じことをしてるだけ」
一人と二匹で夕日を眺めていると、ラビリンが何かに気がついた。
「ラテ様!?」
「あっちの方ペエ」
「メガビョーゲンか!?」
ラビリン達が直ぐ様飛んでいく。僕も急がないと…………
メガビョーゲンが暴れているところは学校だった。すでにのどかさんが来ていたけど、メガビョーゲンに吹き飛ばされていた。僕は地面に叩きつけられそうになったのどかさんをキャッチした。
「のどかさん!?」
「紫乃くん…………」
「のどか!?何でそんな無茶を…………」
「だって助けたいから…………ラテも、エレメントさんも、学校も……」
「のどか……」
「私ね。前までは病気だったの…………」
のどかさんは語った。病気で辛いことがあったけど、両親や病院で働く人たちに励まされ、助けられたことを…………そして自分もいつか助けられるようになりたいと願った。運動ができなくっても、それでもラビリンと一緒に地球を助けたいと…………
「のどか…………パートナー解消って言ってごめんなさいラビ~」
「ううん、いいよ。ラビリン」
「仲直りだな。それじゃあ行くぞ‼のどか、ラビリン」
「うん‼」
「ラビ‼」
ヒーリングステッキにエレメントボトルを装着するのどかさん。
「スタート!プリキュア ・オペレーション」
「エレメントレベル上昇ラビ‼」
「「キュアタッチ!」」
肉球を1回押し、白衣を纏い変身する。
「「重なる二つの花!キュアグレース!」」
「赤で行くか‼」
僕は鞄から竹刀を取り出し、日輪刀に変えた。
「これで良し」
「名乗らないの?」
「思い付かないからパスで」
グレースが残念そうにしていると、メガビョーゲンが攻撃を仕掛けてきた。グレースはバリアで防ぎ、僕はメガビョーゲンの横に移動し、
「『雪の呼吸!一の型‼初雪』」
メガビョーゲンの腕を切りつける。大きい分攻撃が当たりやすいな。
『メガ!?』
「呼吸…………なるほど奴等が言っていた奴だな」
「奴等?」
「その力が奴等の言う通りなら‼メガビョーゲン‼」
メガビョーゲンが大きく腕を上げた瞬間、
「『炎の呼吸‼伍ノ型‼炎虎‼』」
炎の虎のような一撃がメガビョーゲンを吹き飛ばす。
そして僕らの前には炎のような人…………煉獄杏寿郎がいた。
「うむ‼話は聞いていたが、あれがメガビョーゲンか‼」
「杏寿郎さん!?」
「誰?」
「カナエさんと一緒に保護した人の一人だよ」
杏寿郎さんの一撃を受け、怯んだメガビョーゲン。今なら…………
「グレース‼」
「うん‼キュアスキャン‼」
ステッキでメガビョーゲンを調べていき、エレメントさんの場所を特定した。メガビョーゲンは攻撃を放つが、グレースはバリアで防ぎ、攻撃を弾き返した。
「今ラビ‼」
「エレメントチャージ!」
「「ヒーリングゲージ上昇!」」
「プリキュア !ヒーリングフラワー!」
グレースの技を喰らい、エレメントさんを助け、メガビョーゲンが浄化されていく。
『ヒーリングッバイ』
「「お大事に」」
「片付いたな」
「紫乃くん」
グレースは手をあげると、僕はハイタッチをしたのだった。
「うむ‼仲良きことは良いことだ」
「杏寿郎さん、今日来ていたんですね」
「あぁ、騒ぎを聞いてすぐに駆けつけた。紫乃‼いい闘い方だった」
誉められてちょっと嬉しくなる僕であった。
木のエレメントさんを助け、ラテもエレメントさんのお陰で元気になった。
「紫乃くん、ありがとうね。助けてくれて」
「僕はサポートしただけだよ」
「それでもありがとう」
のどかさんにお礼を言われつつ、帰る僕らであった。
とりあえず二人の関係もよくなったみたいだし、これでひと安心かな?
ただ僕らが帰ろうとしている姿をある人に見られていた。
「あれって、花寺さんと紫乃?それにあの不思議なウサギさん達は…………」
学校から離れた場所でも…………
「メガビョーゲンに対してあそこまで攻撃を喰らわせるとは…………なるほど鬼殺隊か…………」